2010年3月24日水曜日

つれて帰りたい益草NO.1 〜 豆科のすごさ 〜

ガーデニング好きなお宅では、週末になると枯れ込んだ枝の切り戻しや植えかえなどで、春の庭への準備に忙しくなさっているかもしれません。

でも景気のよろしくないこのご時世、趣味の園芸にはあまりお金がかけられないというのが奥様方の本音です。とくに「見た目よりも収穫量優先」の野菜なんかは、手間がかかる上に肥料代や薬剤代がかさみすぎると「 買った方が安上がり 」になってしまいます。

春の野山には、節約大好きガーデナーへのグッド・アイデアが転がっています。


















「 クローバー 」や「 カラスノエンドウ 」など「 豆科 」の野草は、無農薬・無肥料栽培成功への強い味方です。その上、踏まれても丈夫で繁殖力が強いので雑草を抑えてくれる上に、肥料にもなってくれます。テントウムシなどの益虫も集めてくれます。

どこでも見つけることができるクローバーならわざわざ種を買う必要もないし肥料としての効果も大きい優れものです。
「シロツメクサ」です。ヨコに広がって葉を伸ばし白い花が咲きます。

葉っぱが尖っていて背が高いクローバーは「アカツメクサ」です。名前の通り赤い花が咲きます。







豆科の植物が土を肥やしてくれる理由は、根っこで「 根粒菌〜こんりゅうきん〜」と共生してるからです。根粒菌は、空気中の80%も占めている窒素ガスを植物が肥料として吸える窒素源に変えてくれるスゴいバクテリアです。

ダイズなどを引っこ抜いてみると、根っこにマメみたいなツブツブができてますが、それが根粒菌です。このツブツブが根っこに多いほど、多くの根粒菌が住んでることになります。
そしてこの根粒菌が増えると菌根菌や放線菌、ミミズなどもいっしょに増えていくので、リン酸やミネラルも豊富になって有用菌はますます元気になり、病害虫も発生しにくい、よい土へと変えていってくれます。

クローバーとなかよく生えている「カラスノエンドウ」です。これも豆科です。
最近静かなブームの「ヘアリーベッチ」に似ています。










カラスノエンドウは、アブラムシがつきやすいのでテントウムシなどの益虫を呼び寄せてくれたり、メインの野菜のかわりに食害されてくれる「バンカープランツ」になってくれたりするそうです。

減農薬・無農薬にはとってもよさそうです。








昨年の秋、へアリー・ベッチの種をバラの鉢に蒔きましたが、現在ではヘアリー・ベッチが伸びすぎてしまい、肝心のバラの苗が埋もれて太陽に当たっていません。豆科は、葉っぱ自体にも肥料として効果があるので、ベロベロと伸びすぎた葉っぱをちぎっては、バラの根元のかぶせてマルチングしてます。ヘアリー・ベッチの花が咲いたら、ぜんぶ引っこ抜いて同じくバラの根元にマルチングしようと思ってます。

豆科をうまく活用するにはコツがあります。根っこの繁殖力が強いので、すでにクローバーなどが生い茂っている場所に、あとからトマトやキャベツなど野菜の種をいくら蒔いても、野菜は根っこを張れなくなって育たないそうです。
なので、ある程度大きく育った野菜の苗をプランターや路地に定植したら、豆科の植物をちょこっと連れてきて植え込んであげるといいそうです。

また、肥料をまいてしまった土壌には窒素がもうあるので、豆科は根粒菌をGETする努力をしないそうです。根粒菌が増えてくれないとわざわざ豆科を育てるメリットはなくなっちゃいます。

そういえば「葛〜クズ〜」も豆科ですが、あの繁殖力を見ると家中がおおいつくされそうで、ホームガーデニングには使えそうもありません。