2010年4月30日金曜日

Grow Your own Rice! 室内田植え

ついにイセヒカリを田植えしました。

田植えといっても、たかだか18本の稚苗をロックウールポットにポコッとはめ込んだだけなのですが、なんだかヒトシゴト終えた気分です。














イネが風にそよいでる様子をみていると、なんとも気持ちが安らぎます。














ところで、このイセヒカリの稚苗は全体に緑色がうすく、葉の先はちょっぴり枯れ込んでいます。


普通、水稲作の稚苗の管理は、

窒素をタップリとあげて、

濃い緑色の苗になったほうが良いといわれてます。



ところが、水稲の稚苗を

「どう見ても窒素不足!!」

な状態にするのが

「匠の技」のひとつだそうです。









窒素をたっぷりと吸った濃い緑色の水稲の稚苗には,虫がつきやすいうえ徒長気味になり、倒れやすくなってしまうそうです。

室内なら台風なんてこないので稲が倒れる心配はありませんが、室内栽培で病気や虫がいったんつくと、農薬なしでは駆除がものすごく大変です。それに「 幼苗期の苗を窒素不足にするといいかも!  」なんてアイデア、今まで思いもつかなかったので「虫や病気もつきにくくなるなら」とトライしてみました。



ところでミニバラの

コーヒーオベーションが房咲きしてます。

アンティークな色調のバラが好きです。












まさにアンティーク・テイストなバラの代表、「アンティーク・レース」もツボミがつきました。

が、

このバラは、「咲かせるのがむづかしい」とは聞いていましたが、ここまでとは!!
ツボミがつくと、ことごとくウドンコ病にたかられてしまいポトリと落ちてしまいます。














ウドンコ病はイチゴやメロン,キュウリの生産者泣かせのしつっこーい白カビ病です。無農薬で野菜やバラを育ててるヒトはダレでも泣かされた覚えがあると思います。ナス科にはナス科のウドンコ病、バラ科にはバラ科のウドンコ病、とそれぞれ植物の分類によって発生するウドンコ病はカビ菌が違うようです。

カビ菌は、アルカリ性に弱いので「石灰資材」でも撃退できるんですが、石灰などが培養液に入るとイッパツで養分バランスが崩れます。

そこで生産者の方々は「水溶性のケイ酸資材」で、この難局を乗り越えていらっしゃるとか。ケイ酸は石灰のようにアルカリ性ですが、与えすぎても障害もでないので安心です。水溶性のケイ酸は、イチゴでもバラでもスイカでもメロンでも稲でもトマトでもウドンコ病以外のカビ菌や害虫避けの効果がでているとのこと。

とっとと手持ちの「水溶性ケイ酸資材」を培養液に加えました。カビ性の病気が葉っぱに出ている場合は、薄めに希釈してまんべんなく葉面散布したほうが速効性があるみたいです。

「アンティーク・レース」にも、しっかりと葉面散布してみました。無防備なツボミは、まだ油断ならない状態ですが、葉っぱに広がっていたウドンコは、ほぼきれいになりました。(新芽にはウドンコがつくので、一週間に一度は葉面散布を続けます)

「水溶性ケイ酸資材」、無農薬栽培のつよい味方になってくれそうです。

2010年4月28日水曜日

ガーデンショーで「タネ マモル オカタ」3

つまり固定種の野菜なら毎年タネを買い直さなくてもOKですが、F1品種の野菜だと、どんなに立派な実がなっても、翌年のタネとしては使えません。

でもF1品種だって固定種化は、できるんです。

そもそも、いま固定種として残っている日本独特の品種も、始まりはF1品種だったはずです。おなじF1品種どうしをF2、F3、F4・・・とくり返し交配させて、その都度にF1品種の特徴をもった株どうしだけを交配させていくと、F1品種のよさが安定していって、F7くらいで晴れて固定化となります。
ただ、F2、F3、F4・・・のたびに大量にタネをまくことになるそうで、とっても時間がかかります。














ベーシックなF1品種のつくりかたですが、ホップやパパイヤ、キウイなど雄カブと雌カブがべつべつの雌雄異種ならカンタンです。雌カブに、交配させたい別品種の雄カブとを受粉させればOKです。
でも植物の花の多くは、雄しべと雌しべが一緒になっているので、ほっとくと勝手に受粉して永遠にF1品種は生まれません。

そこで雄しべが役に立たない「雄性不稔」、つまりオカマな突然変異がでてくるのをひたすら待ちわびるか、無理矢理つぼみから雄しべだけをコツコツ抜き取ったりと地道すぎる作業が必要でした。

ところが最先端の「遺伝子組換作物=GMO」のつくりかたは、やり方がすこしばかり乱暴です。
ひとつは植物の細胞核内のDNAに放射線をあてて,人為的にDNAに異変をおこさるやり方。

もうひとつは植物の細胞にガンを起こさせる病原菌の遺伝子をくみかえてから植物に感染させ、ヒトサマが意図したような突然変異を起こさせるというものです。

そこに植物の意思なんてものはなく、なんとも心がざわざわとしてしまいます・・・





F1品種にハナシはもどりますが野口種苗さんのおハナシによれば、企業が肥料食いのF1品種ばかりをデザインした意図は肥料と農薬をいっぱい買ってもらうためだったそうです。

第二次世界大戦がおわったら、たくさんの国が食料不足になって
「タネを制するものが世界を制する」モードになりました。
化学兵器のニーズがめっきり減ったところで、化学兵器をつくっていた大企業は、肥料やら農薬やら除草剤やらF1品種やらの開発をはじめました。こうして食糧自給率130%の米国の農業は、合理性と利益性ばかりを優先した化合物まみれの巨大化した農場、ファクトリー・ファーム化ばかりが進んできました。




日本にF1品種の野菜や穀物がなだれ込んできたのは、食糧不足の絶頂だった戦後だそうです。アメリカは、戦争が終わっていらなくなった爆弾を肥料にして日本に買ってもらうために、肥料食いと農薬好きなF1品種の作物のタネとともに日本に売り込みました。
(ある肥料成分は爆発性が強いので、いまでも厳しく管理されています。)


そして今、スーパーに並ぶ野菜はぜんぶといっていいほどF1品種です。


ところが近ごろはオーガニックブームが盛り上がって、人気のある野菜は減農薬と減肥料の安心そだちへと変わりつつあるみたいです。








新しい品種のトマトのタネには「耐病性にすぐれ肥料もあまりいらない。とっても甘くておいしいトマトが盛夏でもよく実り、スズナリに」という能書きを目にすることが多くなってきました。
でもでも「これは昔ながらのやり方で交配させたF1品種なのかな? もしかして遺伝子組換作物(GMO)じゃないのかな?」なんていう不安が頭をよぎります。

それにしても、タネの権利を独占的に独り占め&販売することに、そんなに大きな価値があるんでしょうか? 世界的な大富豪さまは、ノルウェーに世界中の種子の銀行をおつくりになるくらいなので、きっとキレイゴトではない側面もあるのかもしれません。

そこで「野口種苗」さんは、ひとりよがりな商業主義がまきおこしそうな地球規模での生態系の破壊を防ぐために,現在も「固定種/在来種」の保存と大切さを訴えつづける活動をなさって多忙を極めていらっしゃるというわけです。

多少ムシに喰われたって不格好だって、ホビーガーデンならオイシくて安全なのがいちばんです。おウチで育てるなら,ゼシ固定種を!! っていうことなんですね。


以上、「ガーデンショーに行ってきました」というおハナシでした。


2010年4月27日火曜日

ガーデンショーで「タネ マモル オカタ」2

明日、4月28日は満月です。

わたしのツタない経験からだと、関東地方ではゴールデン・ウィーク近辺の満月が害虫の産卵の第1ピークだと思います。外で育てているバラやミカンなどは無農薬で育てたいのですが、この時期の害虫の繁殖力はハンパないです。木酢液やニーム程度ではヘコタレませんから、タマゴが産みつけられてしまったら仕方なく薬剤を使うことがあります。

害虫がいっせいに孵化する満月の3日後なら、たった一回の薬剤散布でも効果がデカイです。明日から3日後だと5月1日です。そのためだけにGWのお出かけをガマンするヒトもいるとは思えないのですが、このタイミング以外でダラダラと薬剤をかけても害虫をイチコロにできないだけでなく虫に耐性がついてしまったりします。

昨日にひきつづき、「東京インターナショナルフラワー&ガーデンショー2010」のおはなしです。














「ネスト=鳥の巣」というオーストラリアのメーカーのデザインです。まんなかは、ベッドになってます。ゴロンと寝たら気持ち良さそうです。


どうやってベッドまでたどり着くかといえば
「入らないでください」から入ります。

「夏ここでビール飲んだらヨサゲだけど蚊取り線香がいるなぁ・・オーストラリアならゲッコーが近くに来てくれるかなぁ・・」
などと妄想はつきません。







ところで、なぜ野口種苗さんは固定種にこだわるのかといえば、こちらにヨクヨクご説明があるのですが、野口さんの講演会でお聞きしたことをバックリとまとめると、「オイシくてヒトにも環境にも安全で栄養価の高い農作物が,安くつくれるから」だそうです。

だったらF1品種は「マズくて危険、栄養がカスカスで、高くつく」のかといえば全部がそうとも言い切れませんが、「流通に便利」なことを最優先にデザインされたF1品種の作物たちに関していえば、当たらずとも遠からずだそうです。

そもそも「F1品種」というのは・・・

大きくちがう特徴をもつ親どうしが交配すると、その子どもは親の優勢遺伝子だけをいつなんどきでも引き継ぐ両親のイイトコ取り状態。ところがF1品種どうしが交配して「F2」の子どもができたら,今度は親の劣性遺伝子しかでてこない。っていう、いわゆるメンデルの法則ってやつです。

これは野菜にかぎらず動物でも人間でもおんなじで、人間の優性な遺伝子の特徴は、たとえば「色素が黒,髪はちぢれる」です。
アフリカ系の肌が黒く髪がちぢれた方と、アジアの肌が黄色く黒髪ストレートヘアの方がご結婚されると,産まれてくるお子は、肌と髪が黒く髪はちぢれます。アジアの方と北欧の金髪の巻き毛で肌が抜けるように白く瞳がブルーな方とが、ご結婚なされた場合は、髪は黒くストレートで瞳も黒・・・という遺伝子が強くでます。

例えば、流通の都合だけを優先したニンジンのF1品種をつくろうとしたら

「やたら丈夫で、でっかく育つ家畜用のニンジン」

「ちっちゃいけど、栽培期間の短くてすむニンジン」をかけあわせると・・・

「でっかく育って栽培期間が短くサイズも収穫時期もビシッとそろう、それほどオイシくないニンジン」ができるわけです。


一方で、「固定種」の特徴ですが、「エアルーム・トマト」のグリーンゼブラやタイニーティムのように、遺伝子がすっかり安定していると、穫れたタネは親とおなじ特徴を受けつぎます。つまり固定種の品種は「自家採種」ができるってことです。
固定種の品種は、その土地に適応しているので、肥料が少なくても丈夫に育つし害虫の耐性もついているので薬剤もほとんど使わずに元気に育ちます。

ただ、固定種のデメリットは「発芽の時期と収穫の時期、作物の大きさ」がそろわないことです。固定種はとっても個性的なコが多いってことですね。

厳しい自然環境のなかをたくましく生き残ってきた固定種は、台風や干ばつなどの自然災害が起きても全員が死なないように、同時に発芽させないとか、個体差を大きくして少しの養分でも生き残れるちっさなヤツもいる、という知恵をもっているそうです。

・・・


2010年4月26日月曜日

ガーデンショーで「タネ マモル オカタ」

東京インターナショナル・フラワー&ガーデンショーに、行ってきました。
立川駅ちかくの昭和記念公園「みどりの文化ゾーン」で開催されたこのガーデンショーは、オープンエアな空間がとってもよかったです。

青空のしたの芝生に直接エクステリアや庭園のデモンストレーションが展示されているので、館内のエキスポみたいに人いきれでウンザリすることもなく、風に吹かれながら気持ちよく楽しめました。














会場内で人気があつまっていたのが、エクステリア・ブースです。
これはイギリス製のエクステリア(だったと思います。)














メルヘンチックな中庭です。こんなテラスが庭にあったら・・・というよりこんな広い庭すらありません。











「No Enrty」のサインも、こんなにオサレです。

無機質な「立ち入り禁止」よりも、効果がありそうです。











どこにレンズを向けても絵になります。

ところでこのエキスポで、思わぬうれしい再会がありました。


公園内の施設館内のフラワーアレンジメントのブース、
「日比谷花壇」さんが主催で講演会がおこなわれていました。

足早に通り過ぎようとすると、なにやら気になるキーワードが耳に入りました。





「固定種の・・」、「F1品種は・・」、「遺伝子組み換えは・・」おおっ!もしかして!

なんと日本のタネのマモリビト「野口種苗」さんの講演だったのです。急いで空いてる席を見つけお話を聞くことができました。

「ホビーガーデンなら、固定種の野菜を育てたいな」と思ったキッカケが、そもそも「野口種苗」さんでした。

2・3年前に、偶然にもおなじ立川で拝聴した「野口種苗」さんの講演会に参加したからでした。その時は固定種野菜の無肥料栽培に励んでいらっしゃるココロザシの高い生産者さんのご提供で、固定種のニンジンやカブを試食できましたが、肥料無施肥なのに、なんとも甘くて味が濃厚で風味が豊かだったのを覚えています。「コレがほんとうの野菜の味です」という言葉にふかぁく納得しました。

さっそく「時無三寸」という固定種のニンジンの栽培をはじめたくらいでした。スキルが低すぎてニンジンは5cmくらいにしか育ちませんでしたが,味は濃くてオイシかったです。
自然栽培の「コシヒカリ」の種モミも格安であります。

そもそも、なぜ野口種苗さんは出荷に不利な固定種の野菜にこだわるのでしょうか?
また,F1品種ってなんなのでしょうか? そしてF1品種ばかりだと、なにが悪いんでしょうか?

・・・


2010年4月23日金曜日

育てたグリーンゼブラをピクルスに

先日、循環システムの水耕栽培で育てていたエアルーム・トマトを撤収しました。

室内栽培だと大きく育てられる高さには、どうしても限界があるので、トマトなど2〜3m以上に育つものは、ある程度を収穫できたらすっぱりとイサギヨク刈り取ってしまっています。

でも撤収してしまう前には、必ず挿し木をとっておきます。こうすれば大きくなるトマトでもコンスタントにほどよいサイズのトマトが維持できますし、なにより管理がラクです。

すでに花や実がついている「マザープラント(=親株)」からとった挿し木は、実生とくらべて同じ程度の大きさでも、早めに花芽がつく気がします。


熟していない小さなグリーンゼブラ・トマトは、ちょっと固すぎて、まだ食べられないのですが、もったいないのでピクルスにしました。

ピクルスはワインビネガーでつくるのが正式ですが、おととし穫れた柿からつくった柿酢とテン菜の砂糖でつけ込んでみました。

秋の作物からつくった柿酢は、カリウムが豊富で身体を温めるので、今みたいな変なお天気が続く時は、体調を整えてくれます。

ちなみにゼブラピクルスの味は,生で食べるよりはるかにウマいです。





でも同じ食材からできたお酢で漬け込むのが、なにかとよいらしいので、グリーンゼブラのピクルスはトマト酢で漬け込んでみたほうが、オイシイのかもしれません。

お酢の効能は,お料理やヒトサマの健康によいばかりではありません。

もちろん植物にも、とってもいいようです。

例えば柿の木には、いろんな害虫がつきやすいので薬剤をかけるのは仕方ないんですが、おなじ柿から作った柿酢をあげると、病気や害虫がつきにくくなるようです。






なので水稲作で農薬をなるべく減らしたいのならば、もちろん「米酢」がいいんだそうです。いま成育中の「イセヒカリ」で試してみます!!

2010年4月22日木曜日

Grow Your own Rice!! 稚苗です

実生からスタートしたマンゴーの苗の新芽が伸びはじめて、ようやく復活のキザシがみえました。
昨年の夏にはハダニにやられて、

洗剤にお酢をまぜたものを葉面散布したら

ハダニも消えましたが

葉っぱもぜんぶ枯れ落ちてしまっていました。







これはココ栽培のホップの新芽です。
すっかり水やりを忘れてしまっていて、カラカラになっていて、あわてて培養液をあげました。

地植えのホップのほうが、すでにデカク育っているのですが、せっかく雌花が咲いても,おびただしい「アザミウマ」がついてしまうのです。(農薬は使いません)







このホップにうまいこと花が咲けば、お茶にしたり発泡酒のフレーバーに使いたいとたくらんでいます。


ロックウール培地で水耕栽培の「 イセヒカリ 」たちです。
そろそろ「乳苗-にゅうびょう-」から「稚苗-ちびょう-」へと生長しました。














水耕栽培用の肥料を うっすらとあげはじめたトコロです。もうそろそろ室内田植えしたい時期です。
ちなみによい稚苗の条件は、
草丈:12〜13cm以内
トップの葉が広く反る
etc...etc...







ハイレベルな稲作技術がネット上にゴロゴロと転がってます。

よい水稲の苗の判断条件については、もう葉っぱの一段一段ごとに、長さや太さまで細かくミリ単位でサイズの目安があるんですねぇ。日本での、水稲作への取り組みの命がけテキな真剣さとたゆまぬ研究,歴史の重みというものが、ヒッシヒシと伝わります。

むかーしむかしから、お百姓さんは新しくでてきた葉っぱの1枚1枚を真剣に見守っていたんだろうと思います。


発芽しすぎて、あまってしまった種モミはココ培地で育ててます。光もじゅうぶんにあたっていないので、まだ乳苗だし、ほとんど「陸稲-オカボ-」状態です。
メインの水稲たちにあげる培養液の内容やEC値を変えたいときに、まずはこの方たちでテストしてみるつもりです。














培養液をまるまる取りかえられるように,ペットボトルの底にアナをあけてからバケツに深々と養液をはっています。

2010年4月21日水曜日

ココ栽培のバラたちと光ストレス

4月20日の昨日は「穀雨」、作物にうるおいを与えるやさしい春の雨がふる日だそうですが、今年は雨よりお日様がほしいところです。

バラが好きなガーデナーさんたちは、みなさん5月を待ちわびていることだと思います。
冬にジーッと耐えてきたバラたちは寒さから解放された春にこそ、競うように咲き始めますよね。秋にもたくさん花を咲かせますが,春にはかなわないと思います。


去年はあまり咲かなかったモッコウバラですが、

いまツボミがいっぱいついてます。

今年は当たり年かもしれません。









水耕栽培のひとつ、ココ栽培で育てているバラたちです。
冬にもけなげに花を咲かせてくれてましたが、

この季節のツボミの数の比ではありませんでした。









コーヒーオベーションのおふたりは、
房咲きのつぼみをはじめてつけました。

オレンジや茶系色のバラがすきで、ついつい同じような色のバラばかりがあつまってしまうのですが、
バラにかぎらず、「虫に食べられやすい花の色」と
「食べられにくい花の色」が、ある気がします。

パンジーでもバラでも、紫や赤の濃い色の花びらは、あまり虫に食べられませんが、オレンジやピンクなどや、うすい色の花は、ガツガツと食べられしまうことが多い気がします。

花は色ごとに性質がちがうんでしょうか?








花の色は、太陽の紫外線対策に活性酸素から細胞を守るためにつくられる「抗酸化物質」でできているそうです。青色〜赤色系は「アントシアニン」という抗酸化色素で、黄色系はニンジンやカボチャなどに多く含まれる「カロテン」という抗酸化色素だそうです。

紫色や赤色の花びらが食害されにくいのは「アントシアニン」のほうがマズそうに見えるからでしょうか?
昆虫には、ヒトが見ることができない紫外線光が見えているそうなので、紫外線をあびている花びらの色が、わたしたちとちがった色目に見えているのかもしれません。

ところで、植物もヒトと同じで強すぎる光が、やっぱりキライなようです。
わざわざ抗酸化物質をだすくらいなので、女性と同じで植物も「日焼けはキライ! 」なようです。

植物の細胞や葉緑素は,強すぎる光があたると、ペターッとひらぺったく細胞壁にひっついて「光をさける」んだそうです。そうやって細胞の核とそのなかのDNAを守っているんだそうです。

ただちょっとヤヤコシイことに、細胞を傷つける「活性酸素」は、ダメージを与えるばっかりではなく、植物を元気にするチカラもあるそうです。種子は,ベストなタイミングで発芽できるように「発芽阻害ホルモン」を仕込んでいるんですが、いざ発芽したいときにはジャマです。
発芽したい種子を手助けするのが「活性酸素」だそうで、発芽をジャマする植物ホルモンなどを分解してくれるんだそうです。

光量も、肥料も,ストレスも、「ちょうどよく与えてあげる」のが、一番みたいですね。

2010年4月20日火曜日

意外とハマる? ミミズコンポスト

「 生ゴミをコンポストにすれば、ゴミが高級肥料に大変身するし野菜がオイシく簡単にそだつし、これはもうひとつぶで二度も三度もおいしい・・・ 」
そんなふうに欲の皮がパッツパツに張った状態でうっかりと始めたのがEM菌での生ゴミコンポストでした。

が、

管理がヘタすぎてニオイがきつくなり「発酵した」というより「腐った」コンポストのカオリは、容器のふたを開けたとたんに、エンエンとご近所中をただようこととなりギブアップしました。原因は水分が多すぎたことです。上手なひとならもちろんEM菌でサイコーな肥料ができます。

そこでミミズくんを使ったコンポストにチェンジ!! となった次第です。
コンポスターとして抜擢されたのはシマミミズというポピュラーなミミズです。

生産者さんが生業としてコンポストを作る場合は、キロ単位のシマミミズを資材として購入される場合もありますが、

ウチではそのへんをウロウロなさっていたミミズたちをお招きしてワラワラと増えてくれました。





コンポストボックスは、ホームセンターでGETした木製の整理箱です。
地面にじか置きしてるので、水分とか湿度の管理がラクです。ベランダや屋内だと容器の中の水分が多すぎても少なすぎてもミミズによくないので、排水性や通気性などの管理がいるかもしれません。














はじめたころは野菜の皮やコーヒーの粉など生ゴミだけをあげてましたが、シマミミズは思うように増えてくれませんでした。

ミミズは木材チップや紙パルプなどが大好きと知り、古新聞や使い終わったココ培地を多めに混ぜてあげると「もう増えなくてもいいです」というほど増えました。そこにはミミズたちがたくさん集まってきます。

新聞紙やココ培地には適度な保湿と通気性があって炭素が豊富なので、ミミズたちは「 喰っては寝る 」という優雅な日々を送っている様子です。

ホームガーデンで育てた野菜の収穫後や、咲き終わった花も、細かくしてミミズくんたちに食べてもらってます。


コンポストは外で管理してるので室内栽培用の培養土には使えませんが、庭のイチゴや庭木にあげてます。

腐植酸がたっぷりで肥料の効きもよくなります。






2010年4月19日月曜日

多肉たちは花ざかり!

先週末の金曜日は、いったいなんだったのでしょう? 明け方には、うっすらと雪がつもってました。

近ごろの異常気象のせいで、冷害と日照不足がつづき野菜の値段がベラボーに高くなってます。とくにキャベツやネギ、レタスなんかの葉もの野菜が不作です。

うちではベランダでレタスを育てていたおかけで、ちょっぴり助かってます。ホームガーデンなら霜が降りそうな日は室内に避難させることもできるし、レタスは花を咲かせる必要がなく初心者むきだし、種をむやみにバラまいても,間引いたレタスは食べられるので、こんな時こそ「Grow Your own VEG!!」おススメです。

ついでにミミズコンポストにもトライしてみませんか??
生ゴミも有効利用できるし肥料代も浮くし,レタス程度ならコンポストをすき込めば培養土が不耕起栽培状態でくり返し使えます。


ところで季節はずれの雪を知ってか知らずか、多肉の「 ハオルチア 」の3名がそろって花芽をつけました。

食べてもOKで、しかも健康にもよい

ハオルチア・サラダ菜です。










水やりのときに、

たまに葉っぱがひっかかってちぎれると

パクッといただいてます。

お味は、青くさいアロエの果肉って感じです。








ハオルチア仲間の「オブツーサ」です。

株分けしたので、ちょっとイビツです。

ドンドン根がでるので株分けすればするほど

増えるコのパターンです。







ちょこっとカワいい花芽が見えてきました。

花が咲けば種がとれます。

多肉は実生からふやすと時間も手間もかかるので、「今度こそやめよう」と思うのですが、それでもウッカリ種まきしたりしてます。

まるで多肉の精にあやつられてるかのようです。





のこり1名は、自宅のトイレの窓際で、とてもズサンに管理されているハオルチアですが、ちゃんと花芽が伸びてきてます。


ついでに最近の「ブルゲリ」の様子です。

砂つぶがひっついてしまったところが、

あいかわらず凹んでしまってますが元気です。










多肉たちには水耕栽培用の液肥をうっすーくしたのと、根っこの有機活力剤なんかをあげてますが、水耕栽培用液肥は、やっぱり吸収率がよいからか挿し木も活着よく元気に育ってくれるみたいです。

2010年4月16日金曜日

グリーンゼブラと偉大な園芸家

エアルーム・トマトのグリーンゼブラ、とうとう収穫しました。



挿し木からはじめたほうが、

収穫までの期間はぜったい短いとも思うのですが、

実生には ( 種から育てる )

実生のたのしさがあります。





一番はじめに結実したモンスターゼブラ1号です。

自分で育てでもしないと、こんなブサイクトマトとはスーパーでは出会えません。

つまり商品価値はありません。

なにしろ4つのトマトが合体してます。








モンスターゼブラ1号は、晴れてボスニャンコの顔くらいの大きさになりました。ノーマルな大きさのゼブラたちと比べると、だれよりも栄養をひとりじめしたことが、ひとめで分かります。













ところで、こんなたのしいトマトをつくったのは、どなたでしょう??

グリーンゼブラの種がはじめて売り出されたのは、

1983年です。わりと最近のことです。

米国カリフォルニアのトマトとポテトのブリーダー
「トム・ワグナー」さんによって世に送り出されました。







ワグナーさんは現在もご健在です。
ワグナーさんのブログを拝見すると、グリーンゼブラはエアルーム・トマトのなかでもずば抜けて人気者になったことが分かります。

ところで、近代的農業が大発展したきっかけは18世紀に化学肥料農法へとシフトチェンジしたからなのですが、天才的園芸家もぐうぜん18世紀にたくさん誕生していたようです。

以前ふれたカーヴァー農業博士も、そのうちのお一人で、化学肥料多施肥でぼろぼろになっていたコットン畑にピーナッツやサツマイモを植えて南部の農業を救いました。

「 園芸の魔法使い 」と評された「 ルーサー・バーバンク 」さんも18世紀に夢のような新品種を生み出し、アメリカで大センセーションを巻き起こしたそうです。アメリカでは現在でも園芸で偉業をなし遂げることを「バーバンクする」と表現するそうです。

一番有名なのは「 バーバンク種 」とよばれるジャガイモの新品種ですが、バーバンクさんについて知るまでは,ジャガイモの花にトマトそっくりな種子ができることを私は知りませんでした。ジャガイモの花についた実を見てはじめて、トマトとジャガイモがおなじナス属だということに納得しました。

植物に精通することに天才的才能をお持ちだったカーヴァー博士とバーバンクさんのおふたりには、共通していた「なにか」がありました・・・長くなりますので、またいつか。

2010年4月15日木曜日

グリーンゼブラ、そろそろ収穫

最近のグリーンゼブラ・トマトのようすです。

おしりのほうが黄色くなってきたので、もうそろそろ食べてもOKなんです。

が、

緑色だし、さわるとまだ固いし、

いまひとつ収穫のタイミングがつかめません。










ついつい収穫するのを「明日、明日」と、先延ばしにしてしまってました。でも最近ウドンコ病がでてきたので、実を穫ってあげないままで体力を消耗してしまってるかもしれません。



根っこも元気です。写りきれてませんが、この下のタンクでとぐろを巻いてます。














「 根毛 」は、じつは根っこの表面にある細胞のひとつひとつが、ビヨビヨ〜ンと伸びてできるんだそうです。葉っぱや茎は細胞分裂しないと背丈や面積を広げることができませんが、根っこの細胞は伸縮自在なんですねー。














もしも人間が根毛と同じように皮膚の細胞ひとつひとつをビロローンと伸ばせたら、ちょっとコワいなと思っていたら、実は人間も同じことできていました。

体内の小腸には、根毛みたいなヒダがいっぱいあって、やっぱり食べたものの養分をたくさん吸収できる仕組みになってるそうです。















ちなみに、海藻資材なんかは葉面散布すると効果がはやいといわれてます。実は、葉っぱから吸収された成分は根っこに送られてるので、結果的には根っこを増やすことになります。

2010年4月14日水曜日

Grow Your own Rice! お米の水耕栽培

この春から「 お米の水耕栽培 」にトライしています。

無類のコメ好きなワタクシとしては、「 お米の室内・二期作栽培 」あわよくば「 三期作 」をば実現してゆきたいと思ってます。稲は「 シリカ = ケイ素 」が好きな植物なので、お米の水耕栽培培地には玄武岩が原料のロックウールにしてみました。














ロックウール培地中のシリカは、ク溶性でなので、ゆーっくりとしか溶けませんが、根っこはすこしづつ吸収できます。シリカは植物によって,いっぱいいる・そんなにいらない、に分かれますが、お米はシリカが足りていると病気につよく頑丈に育ちます。

そんなわけで、水耕栽培の生産現場から大量にでる古いロックウールは、細かく粉砕されてから田んぼにすき込んで貴重なシリカ源として役立っているそうです。


お米の品種は「イセヒカリ」です。


うそかほんとか「人を選ぶお米」だとか・・・


おいおい、きいてないよー! って感じです。







先週末から、根っこもトップもグングンと伸びてます。
それにしてもお米は世話のしがいがあります。2日に一度、アミノ酸たっぷりの根の活力剤をあげるたびに、目に見えて根が伸び・背が伸び・葉が伸びます。
私のようなおセッカイ好きなガーデナーと相性がよさそうです。



丈夫でぶっとい苗にしたいので、ファンで風をあてて、日に何度も苗のトップを手でブンブンとなでています。

農家のかたは、でっかい板や運動場に使うローラーやトンボを駆使してギューッとプレスしたりナデたりとあの手この手で、お米の苗たちを鍛えてたりします。








オイシくて農薬に頼らない安心なお米を作るには、病気や虫に負けない苗づくりが大切だそうです。

お米の苗は、高温と強い光ですぐに焼けてしまうそうです。

なので、

蛍光灯タイプのグロウランプで育ててます。










いまは、本葉が1〜2枚ほど展開したところです。

本葉が3〜4枚程度になったら、大きなロックウールに

定植して、薄めの培養液をあげようと思います。










ちなみにお米はアンモニア態窒素しか吸えないそうです。なので手持ちの水耕栽培肥料でアンモニア態窒素が入ってる肥料をチョイスしてみます。