2011年2月18日金曜日

無機 or 有機よりも、前ムキに・・・

明日2月19日は、月暦では「雨水」です。
雨音で目覚めた今朝でしたが、もうお日様がでてます。あたたかな風がほわっと吹くたびに、土の香りがします。夕方からは気温が下がって寒くなるそうですが、昼間は春を感じる陽気になりそうですね。

で、そんな今日は「満月」です。植物は、草丈の伸びがゆるやかになって、花が咲きやすくなる生殖生長的な生長をするそうです。月の引力の影響からか、植物体内の水分が根っこのほうから地上部のほうへ集中するので、だそうですが、茎や葉に樹液が多いので傷口などの回復がおそくなる頃なので、剪定や挿し木、芽摘みには不向きなんだそうです。

そのかわり、満月のころは「種まき」に向いてるので、インドア派のホビーガーデナーさんは、


今週末あたりそろそろトマトなんかの夏野菜の種まきにトライしてみては、いかがでしょうか???












いまなら夜間の温度もグッと下がって害虫や病気もまだ活発でないから、光量に温度と湿度さえ適度に保てば、ナイーヴな生長期もトラブル少なめで育てやすいと思いますし、ウマくいけば、ゴールデン・ウィークの連休には、一番果の春トマトが味わえるかもしれません。











さてさて、二番果のイチゴたちも

いよいよ赤く色づいてきました。















根っこもよく動いているからなのか、朝には葉つゆがでています。植物は、光合成してない夜の間にも根っこは水分を吸収しつづけるので、光合成が始まる朝になると、吸いすぎてオーバーフロー気味になった水分を「水孔=すいこう」からペペッと排出します。





なので、朝に葉つゆが出てるかどうかは根っこがゲンキかどうかのバロメータになります。
葉つゆは新しい葉っぱに多く見られます。古い葉っぱには、あんましでてません。水分・養分を新しい葉っぱへ集中的に送るから。だそうですが、この葉つゆには肥料養分も含まれてます。ココ培地や培養土など固形培地の養液栽培をしてる場合、新しい葉っぱに出た葉つゆが乾いたあとが茶色く変色してきたら、培地中のEC値が高いんだそうです。なので新しい葉っぱのフチが焼けてたら、培養液のEC値をいったん薄くしたほうが無難です。



さて、こちらは草丈40cmほどになったトマトです。湿度を60%くらいにキープしてると、ココ培地の乾きはゆっくりです。
培養液をガツッとあげた次の日は、トマトもイチゴも葉つゆがバシバシでます。




植物は、ナニはさておき肥料の三大要素である「チッ素・リン酸・カリウム」をとりあえず最優先で吸ってしまってから、体内のバランスなんかを整えるために、カルシウムやマグネシウム、それに微量ミネラルを吸うそうです。


なので、たとえば葉っぱが内側にまるまってきたり乱形花が多かったり茎が太すぎたらチッ素へらそうかな、とかトップの新しい葉が黄色くなってきたらマグネシウム不足だよ、とか花が実をつけずに落ちちゃうなら光やリン酸不足だよ・・・などなど、毎日真剣に葉っぱの表情をみつめながら植物の言いたいことがわかる生産者さんなら、高価な活力剤なんかがなくても、オイシく安心・安全な最高の作物が作れるんだと思いますし、実際カリスマ・ファーマーさんは、難解な化学の知識もきちっと押さえながら、霊能力者なみの植物の気持ちを察する直感力と、1年365日植物のことばかり考えてるグロウ・バカ的な研究心をお持ちです。


たとえば18世紀の米国で、子どもの頃から植物の病気を治すチカラがあった天才農業学者のカーヴァー博士も、ものすごい品種改良種をつぎつぎに誕生させて世界をあっと言わせた園芸の魔法使いと評されたバーバンクさんも、独自の方法で植物と会話できたそうですが、そのウラには、何百という種類の植物を育て、数万本という苗を観察しつつ、気の遠くなるような回数の実験を重ねた結果だそうでっす。


やっぱし根気よくこつこつと、1%の才能と99%の努力が奇跡をおこすんですね〜。