2011年5月10日火曜日

連休明けのイチゴたち

ゴールデンウィークがあけて、もう夏の陽気さえ感じられる日もあります。
野良なクサイチゴたちにはもうプリッとした実がついて、赤く熟しています。














放射性物質の影響がある地域では、春の野の草や実を摘んで食べることに抵抗を感じるかもしれません。もう夏野菜のガーデニングシーズンが始まっています。今年は震災や原発の影響で、いろんなものの物価が上がってしまいそうです。そんな時こそ、ホビーガーデニングで食費を浮かせたいところですが、「汚染されているかもしれないから露地栽培は不安・・・」という人もいるかもしれません。

今不安とされているのは「放射性セシウム」と「放射性ストロンチウム」ですが、セシウムはカリウムがじゅうぶんにあれば野菜の吸収を防げますし、ストロンチウムはカルシウムと似ているそうなので、カルシウムをしっかり効かせれば放射性ストロンチウムが根から吸われることも防ぐことができます。

カリウムという肥料は、基本的に土壌で栽培をしていれば不足することは少ないそうなので、苗を植えこむ一週間ほどまえに草木灰や備長炭、モミガラくん炭などを適量だけ混ぜ込んだり、実がつきはじめたタイミングで、定期的に根元にふれないように回りに少量づつをぐるっと撒いてあげれば大丈夫だと思います。

ところが日本の土壌は火山灰土質が多く、火山灰にはカルシウムがわずかしか含まれていないそうなので、日本の農産物はカルシウム不足であることが多いそうです。
カルシウムは土壌に撒かれると、リン酸とすぐに固まってしまって不溶性になってしまったり石灰資材の種類によっては肥料焼けを起こしやすくなるので、一番扱いやすい石灰資材はカキガラなどの有機石灰資材です。有機石灰資材は過剰症状がほとんどなく、土に撒いたあとすぐに苗を植えこんでもOKです。
また、いつかこちらで書いたように、直接ぱらばらと葉面に石灰を撒いてしまっても、かなり効率的にカルシウム不足を解消できます。(葉面に散布できる石灰資材は、かぎられているので気をつけた方がいいです。)
















そして、これは植物だけじゃなくて、人間さまでも同じなんですが「カリウムとカルシウムは、あまり仲がよろしくない相性」です。
カリウム or カルシウム、どちらか一方が多くありすぎたり食べすぎると、どちかが吸収できなくなってしまいます。
分かりやすく言えば、例えば人間だったら、チーズやヨーグルトなど吸収のよい酢酸カルシウム(←乳酸カルシウムでした!)がたくさん入った食品をめいっぱい食べたあと、バナナやナッツ、ココアに海藻などカリウムの多い食品を食べても、カリウムが吸収されにくくなってしまう・・・的なことが起こります。(ホントはもっと複雑な反応だと思いますが)


なので、ヨーグルトやチーズなどカルシウムとタンパク質が豊富な食材と・・・納豆やひじき・ナッツなどカリウムが豊富な食材は、朝と夜などに分けて食べるなんとことが良いのかもしれません。
少なくても植物栽培では思いっきりその通りで、カリウムとカルシウムは交互に効かせる! が、なかばお約束です。


カリウムは、あればあるだけ吸われやすい肥料ではありますが、ホウ素・マンガン・鉄と仲がよくってマグネシウム・カルシウムと仲がよろしくありません。

そして、植物の根っこは、なぜかカルシウムを積極的に吸いたがらないところもあるそうなのですが、








カルシウムは、根っこでは水といっしょに吸われやすいので、一番効果的なカルシウムの効かせかたは、「水不足で、苗がくたっとなったタイミングで水とカルシウムを一緒にあげる」と、根っこは水のついでに、カルシウムもたくさん吸ってくれるそうです。

このとき、リン酸やカリウムは、カルシウムの吸収をジャマするので、PK肥料をドバドバあげすぎてると、カルシウム不足になって果実が肥大しなかったり病気に弱くなります。




逆に有機酸やアミノ酸は、
カルシウムの吸収+ご活躍にベストな相乗効果があるので


有機酸の入った有機活力剤といっしょにあげるのは、とってもナイスなアイデアです。