2011年11月24日木曜日

これは楽しい! 「 炭酸水耕栽培 」その1


最近、ひっじょ〜にハマっているものが「炭酸水」です。

炭酸ガス、つまりCO2をふくんだシュワシュワの「炭酸水」は、水の溶解能力を高めて、水にも油にもよく溶けて、浸透力が高い性質があります。


そしてその「炭酸水」ですが、数年前から水耕栽培を中心に農業の生産現場で、生長促進効果があると・・・と期待がたかまっているんです。

植物に光があたって光合成している時間に、葉のウラにスプレーしたり、水やりや、培養液そのものに炭酸水をつかうと肥料が節約できるうえに、光合成が促進されて、植物の免疫力をたかめたり、収量と味覚アップに高い効果があって、農業ではすでに注目されていたりするんです。

とくに水耕栽培では、ロックウールやハイドロボールなど無機の培地と、無機肥料の培養液で植物を育てるので、「CO2=炭酸ガス」源が不足しやすいといわれてます。ところが、糖分をはじめ有機酸、ビタミン類、酵素にアミノ酸やタンパク質、そして細胞壁や植物繊維などなど、植物は炭酸ガスをつかって思いつくかぎりあらゆるものを作り出しているので、

「肥料と炭酸ガスをバランスよくイッパイ与えることが、収穫量とオイシさへのカギ」

とも言えます。


・・・ということで、秋になって空気が乾燥したきた頃から、室内栽培のイチゴには、ミストタイプの加湿器の水を「炭酸水」にしています。
湿度と炭酸ガスがいっしよにあげられるので、「これは、なんてナイスなアイデア!!! 」とウキウキでしたが・・・強い炭酸水だと圧力が高すぎて、水がいっぱい出てしまい、うまく霧にならなかったり、水漏れしてヒューズが飛んで一台壊してしまったので、やや弱めの炭酸水しか使えません。(加湿器のメーカーさんは、水道水以外は使ってくれるな!とお願いしているので、自己責任でやってます。)


炭酸水をミストにすると、直後は1000ppmくらいのCO2濃度になりますが、数時間後は、だいたい650ppm〜700ppmくらいで落ち着きます。朝と夕方には、たまに炭酸水を葉面スプレーしていますが、グロウランプが消えたあとは、加湿器を止めています。


炭酸水ミストの効果かどうかはハテナですが、本葉のしたにちょこんとつく「副葉=ふくば」といわれる葉っぱが、かつてなほど巨大化しました。












そして、あかねっ娘の苗全体に共通してるのは、茎や葉っぱがずんぐり太くガッチリしてるのに、茎がのびすぎず葉っぱも丸みと厚みがあります。
炭そ病やうどん粉病、アブラムシ、ハダニ、欠乏症や過剰症状もまぁっっったくでていません。そして、葉っぱの老化がとっても遅いように感じます。














あとは、花さえ咲いてくれれば・・・



ちなみに、特別な装置がなくても、ご家庭でお手軽に炭酸水をGETする方法は、いくつかあって・・・

1. クエン酸と重曹と水で炭酸水をつくる。= これは、食用でない余分な塩類が混ざるので、飲料用や植物へあげるのには不向きです! とくにハイドロ用培養液にはNGです。お掃除で使うのがベストです。

2. お店で炭酸水を買う。= ココ最近のハイボールのブームのおかげで、飲料用の炭酸水がたっっっくさん売られるようになりました。飲料用や植物の育成に使う場合は、成分に塩化物やクエン酸が使われていない「二酸化炭素 + 水」だけで作られている炭酸水がおすすめです。
個人的には、「ウイルキンソン」の炭酸水が好きです。炭酸がつよいので効果が高くて、この容器がとっても丈夫なので、自作の炭酸水にも安心して使えます。

3. 自分でつくる = ということで、次回は、自宅で生ビール愛好家さんや、ホビーガーデナーさんや、アクアリウム愛好家さんが、よく使っている「CO2レギュレーター」と「ミドボン=炭酸ガスボンベ」で、炭酸水をお安くつくってしまう「D.I.Yカーボネーター」のご紹介でっす!!!

そして、おまけですが・・・
4.  ドライアイスを水で溶かしてつくる = これがイチバン簡単そうで、困難でもあります。ドライアイスは純粋な炭酸ガスが圧縮されて凍ったモノなので、水に入れると白いスモークとともにブクブクと炭酸ガスが溶けてくれます。街の氷屋さんでは、キロ単位でドライアイスが販売されてますが、まず凍結温度が-80℃も必要なので、家庭用のフリーザーでは長い間の保存ができないです。あと、溶けたときスゴく圧力が大きいので、炭酸飲料用の耐圧ペットボトル容器でも、ドライアイスを入れすぎれば破裂して、大けがをします。過去にはドライアイスを入れすぎてペットボトルが破裂してしまい、目に当たって失明してしまった事例もあります。

耐圧ペットボトルにドライアイスを溶かしても安全な量ですが、水500mlに対して、ドライアイス3グラムほどだそうですが、味はなぜかマズいので植物育成用か、お掃除用にしたほうがいいみたいです。なので、ケーキなど買った時に、オマケ的にドライアイスがGETできた時だけのウラワザとして、ドーゾ!!!
(密閉容器でドライアイスの炭酸水を作る時は、炭酸飲料が入っていた耐圧ペットボトルを必ず使用することと、ドライアイスの分量に気をつけてほしいです。密閉しない時でもガラスなど破裂しやすい容器は、ぜぇっっったいにNGです。)

・・・ちなみに、炭酸水が植物にいいとは言っても、はたして植物は根っこから炭酸ガスを吸えてるのか???  酸欠にはならないのか??? も気になりますよねぇ〜。