2013年2月26日火曜日

春はまだか? 動きだしたホップたち。

二週間前の連休中には、渡来したばかりのイワツバメたちが多摩川を飛び交っていました。今朝は草むらでテントウムシを見つけました。

だというのに、とてもとてもとても寒い日がつづきます。寒いのは、もう飽き飽きです。

冬に飽き飽きしてるのはニンゲンだけではないようで、ヤマバトはもうなかなか逃げようとしません。食べ物探しに夢中なようです。植木の世話をしていると、近くの草むらでカサカサカサカサ・・・ご近所さんがお庭のお掃除かな?と思えば、毎回ヤマバトが草むらをあさる音です。














室内のエアロガーデンで育てていた「コリアンダー/パクチー」は、30cmほどにも生長して、先日刈り取ってしまいましたが、同時に外のプランターに植えたコリアンダーは、まだこんなに小さいままです。























まんまと自生してしまった「赤からし菜」。両手で抜こうとしても、ぜんっぜんっ抜けません。新芽を選んで食べてみると、水菜のような食感のあとに辛みがツ〜ンッッッときました。真冬でも丈夫に育つ赤からし菜は、ごま油とポン酢を同量ずつ合わせて、液状のオリゴ糖を少々加えた簡単なドレッシングをかけただけでも、ピリッとしたウマウマなサラダになるので、冬場の家庭菜園におすすめです。
























さて、本日はフルムーン、満月です。ワタシにとって毎年2月は、本格的に庭木たちのお世話はじめの大切な月となります。2月の新月ちかくの週末にはバッサバッサと「剪定作業」をすませて、だいたい2週間後の週末は満月ちかくになるので、これまたバッサバッサと「元肥を施肥」しています。

「月暦」によるガーデニングは「プラシーボ効果かな?」とも言われますが、ひとつの理由には、月の引力による作用効果があるようです。
「水分が地下に集まる新月には枝を切っても腐りにくいので剪定、地上部に水が上がりやすい満月には、養分の吸収性が高まるので肥料をあげる」・・・たしかに引力のなせるワザです。


カスケード・ホップたちの様子です。“Hop Shoots”とよばれる新芽が地表にニョキニョキとあらわれはじめた所です。この根元から少し離れた場所に元肥をまきました。















昨年の夏に大きくそだったツルの根元が肥大していて、そこからアスパラガスそっくりな新芽たちが芽吹きはじめています。
























使い終わったCOCO培地やTERRA培土は、捨ててしまうにはもったいないほど優秀な土壌改良剤です。とくにTERRA培土のメイン材料のガーデンピートは腐植質が豊富なので、マルチング材に使うと、土耕栽培では効きにくいと言われてるリン酸、カルシウム、鉄分などが吸われやすい土壌になります。 COCO培地にはリグニンなどの難分解性の繊維質が多く含まれているので、根はりがとってもよくなります。

以前はマルチング材に腐葉土を使っていましたが、ツグミたちが一心不乱に腐葉土をほじくり返してしまうので、使用済みのココやピートに変えました。これら培地はサラサラしてるので、ほじくりがいがないようです。

そのとなりの肥大した根元からも、新芽がのびています。
去年の夏は、「カスケード・ホップ」が豊作となりました。今年も大切に栽培管理していきたいと思います。















去年はあまり穫れなかった「センテニアル・ホップ」。カスケードやチヌーク(=シヌック)とくらべると、根っこが強くない品種のようです。それでも去年よりもはるかにたくさんの新芽を出してくれました。今年は根っこの生長を課題に、細心の注意をはらって栽培管理しようと思います。
















1980年代から米国でスタートしたといわれる「クラフトビールのブーム」。このシーンを支え、牽引してきたブリュワリー(醸造所)、ブリュワー(醸造愛好家)、そしてクラフト・ビールのファンたちは、規定概念にとらわれず自分らしいライフスタイルや好みを尊重し、世の中に自分のこだわりを表現することに長けている30代〜40代が中心なんだそうです。

これはヨーロッパにも広がったクラフトビール・ブームでも同じことが起きていて、ブリュワリーの社長さんは30代〜40代のかたがとっても多いです。
とあるブリュワリーの創設者いわく「ベルギー・ビールは、もう飽き飽きだ! もっと刺激的な俺たちの世代のビールをつくるんだ!」が合い言葉のようになってるそうです・・・
ワタシは伝統的なベルギービールも死ぬほど好きです。

そして「クラフト・ビール」といえば「IPA= インディアンペールエール」。IPAビールそのものは、わりとスッキリ飲みやすさのあるサラサラしたビールなんですが、どこのブリュワリーでも相当な破壊力を感じるほどに、これでもかというほどホップのフレーバーをつけています。こんなビールを飲んだ日には、もう出てくるゲップがホップです。


そんなIPAブームで品薄となっているホップが「Chinook/チヌック、チヌーク、シヌックどれも正解です」。ビターホップとしてもアロマホップとしても、どちらでも強力なパワーのあるクセの強いホップです。























蒸し暑い日本の夏の住宅地でも、ワッサワッサと、育つ・伸びる・でかい花をつける・の三拍子パワフルな「チヌークホップ」。

日本でもすでに有名で人気が高い「カスケード・ホップ」よりも、虫がつきにくく、育てやすく、たくさんの収穫ができるうえ、香りも引けを取らないので、「家庭でホップの栽培をしてみたい、あわよくば自分が育てたホップをビリュワリーに持ち込んで、自分ビールをつくってみたい!」というステキな夢を持つおヒトには、大変におススメな品種です。























ちなみに、欧米のクラフトビールのホームブリュワーに人気が高く、とっても入手困難となっている希少価値の高いアロマ・ホップ「Amarillo/アマリロ」と「Simcoe/シムコー」は、米国ワシントン州にある農場のパテント品種なんだそうです。

つまり、どんなにどんなにどんなに苗が欲しくなって探しまわっても、これらの苗は、市場にはいっさい出回らないんだそうです・・・ということを最近知って、とってもがっかりしています。このパテントが切れるのは、ここ数年生まれたベイビーが成人する頃になります。



2013年2月18日月曜日

サビダニ発生! Oh ダニー・ボーイ!

ダジャレをこよなく愛する昭和生まれです。

すくすくスクスク育ってるはずの室内栽培のトマトたちでしたが・・・春の陽気がつづいてから、葉っぱの老化がスピードアップしてきました。






















黄色くクシャクシャになった葉っぱを顕微鏡で見てみたところ、
「うわあぁぁぁぁぁぁ・・・なんかいる〜!!! 」













犯人はトマトの大天敵「 サビダニ 」です。 
サビダニは一度発生するとしつこいので、ひとまず今実ってるトマトたちを収穫しおわった順に撤収していって、新たに育てなおそうと思います。

「サビダニ」は、温度や湿度の変化がすくないハウスなどの施設栽培で発生しやすい害虫なので、室内栽培でもガンガン繁殖しやがります。
残念なことに、トマトを育てていれば、いつかはほぼ確実に発生する害虫だそうですが、農薬には弱いので定期的にダニ駆除剤を散布すれば、きちんと抑えることができるそうです。

んが、となりのイチゴたちには、アブラムシの天敵農薬「アブラバチ」たちがガンバってくれているので、彼らのためにもナントカ「無農薬」にこだわりたいところです。


























「サビダニ」を見つけた衝撃ついでに、「アブラバチ」に寄生されている「アブラムシ」も顕微鏡でのぞいてみました。アブラバチにタマゴを産みつけられたアブラムシのお腹の中でアブラバチが育っている様子が、うっすら透けて見えています。これを「マミー(ミイラ)」というそうです。














せっかく撮影したので、「アブラバチのマミー」2連発です。 ワタシたちの肉眼では見えないミクロの世界では、喰ったり喰われたり・・・な、想像を絶するサバイバルなストーリーが目の前で展開しているようです。
















いまところ、サビダニが大量発生して色が変わるほどまでになってしまった葉っぱを50℃の温水に、2分間どっぷりと浸けておくと、一週間ほどは増殖を抑えられることがわかりましたが、決定打ではございません!
50℃温水も、サビダニの発生初期なら、もうすこし効果があるかもしれませんが・・・




























と・・・いうことで、今回「植物を枯らして覚えた栽培Tips」に新たに加わったのが、季節の変わり目には、日々の陽気の変化にあわせて、気温/水温/湿度/pH/ECの管理をキチンと調節してあげることだと、思いました。

それまでせいぜい25℃くらいまでだった室温が、30℃ちかくになる日が数日つづくと、植物の生長がはやくなって新芽がよく動きますが、同時に水切れも起こしやすくなります。

COCO培地やTERRA培土などの有機培土は乾くペースが早くなりますが、TERRA培土はとくに水切れに強いので、いきなり萎れてしまうという事態は少ないかと思います。(COCO培地は、決してカラッカラに乾かしてはなりません。)

それでも気温が高くなったせいで培土が乾き気味になっている状態を放置しすぎると、室内の湿度がさがりすぎて、乾燥から害虫が発生しやすくなります。

しかし水耕栽培の水切れによるトラブルは、有機培土よりもさらに深刻な事態になりやすいです。

暖かい日がつづいているというのに養液タンクをチェックせずにいると、タンクが空っぽになって水中ポンプのモーターがイカレて、苗もイカれる・・・ということが起こりやすく、一気にゼンブやられやすくなります。ということで、梅が咲きはじめた地域では、ランプ点灯時の間だけでも、養液タンクを加温しているサーモヒーターをソロソロ低温に設定するか、いっそ切っておいたほうが無難かもしれません。

また、肥料やけや葉やけ、病害虫の発生などが起こってしまったら、とりあえず光を弱くして培養液の濃度を低くしたほうがベターなので、ワタシの場合はですが、そろそろHPSランプ600ワットを400Wにチェンジしてしまおうと思ってます。




2013年2月13日水曜日

雪の水曜日と庭の春じたく。

関東では先週に引きつづき、この水曜日も雪がふりました。
土のうえに、うっすら残るほどの雪ふりで、ほっと一安心です。













近ごろでは、すっかり日ものびて朝日もまぶしくなってきました。













梅のつぼみに残っていた雪が、朝日で溶けてキラキラとしたしずくになっていました。
寒さにじっと耐えていた木々のツボミや新芽がうごきはじめる月の朝は、なんとも気持ちがシャッキリします。
























ベランダで育てているブルーベーリー「ティフブルー」です。新芽がプクプクとふくらみはじめました。
株がそんなに大きくないので、ざっくり剪定は避けて、枯れ込んだ枝だけ整理しました。






















ブルーベリーは、ひとつの品種では受粉しにくいので、ティフブルーとおなじラビットアイ系の「バルドウィン」といっしょに育ててます。
わりと夏の暑さに強いラビットアイ系は、春になったら日当りがよい場所に引っ越しさせようと思います。






















先週末の新月にあわせて、バラの剪定をすませて、今年の元肥をいれました。
虫も病気もでてこない今ごろの時期は、バラもブルーベリーも無農薬でカンペキに育てられる気がしてならないのですが、春になって食い荒らされた葉っぱを見つけて、現実を思い知ることになります。























バラの表土に「牛フン堆肥」、「もみ殻クン炭」「固形肥料」などを入れ軽く土と混ぜ、その上からマルチング専用のバークをかぶせました。マルチング材を表土にしくと、水のはね返りを抑えて葉っぱにでる病気を防ぐ役割があります。















表土にかぶせてあるのはマルチング専用のバーク材で、杉の木の表皮をこまかく裂いたものです。ひとくちに「バーク」といっても、素材も用途もさまざまですよね。
バークのなかでも、↑のように「マルチング専用」となってるものは、腐植させていないものがほとんどなので、土にまぜこんだり土の奥深くにすきこむのはご法度です。

もしも土の奥深くに混ぜ込んでしまうと、植物の根っこが酸欠になったりアンモニアガスがでて、根っこが傷んでしまいます。
なので、常に酸素と触れられている表土に置いておけば、ゴワゴワした固い固い繊維質が微生物の働きで、ゆっっくりゆっっくり炭酸ガスと水などに分解していくので、土の団粒化がすすんで保水性と保肥性がよくなったり、葉っぱのウラからCO2を吸収することができるというメリットにつながります。

バラ好きなガーデナーさんのなかには、冬のあいだ、バラの表土に米ぬかをマルチングするおヒトもいます。表土に有用微生物がつき、病気に強くなり土もフカフカになります。生のままの米ぬかもマルチング・バークと同じく分解や発酵していないので、土の表面だけにまきます。


















窓ごしの日射しが、明るさをましてきました。暖房を入れている室内で管理している植物たちは、日射しと温度で新芽が動き始めてます。同時に、ハッッッと気がつけば、観葉植物の土がカラッカラに!!! ということが最近多々多々あります。
温暖な気候が好きな観葉植物たちには、24℃ほどにあたためた液体肥料の培養液を与えました。

植木鉢いっぱいに、ひらぺったくふえた「ハオルチア・オブツーサ」です。 陽の光がうすく透ける多肉です。











2013年2月6日水曜日

晴れた日は、春をさがしに。

雪です、またしても・・・雪がふりやがりました。

先月に、ものすごい雪が降ったあと、首都圏のホームセンターからは「雪かき用のスコップがことごとく姿を消す」、という二次被害的な事態が発生しました。
結局ワタシは「喉もと、すぎれば・・・」といった調子で、雪かきスコップをGETしないままでいて、「明日は雪がふります・・・」という天気予報を恐怖と後悔とともに耳にしました。



とはいえ、木々の花々たちは、とっくにツボミをふくらませていて、春への準備万端です。さぁ、晴れた日は一足早い春を見つけてワクワクしましょ〜!



日ごとにふくらんでいく、梅のツボミです。













だれよりも早く咲く「蝋梅」です。もう散りかけている花さえありました。













目で見るよりも先に、鼻で気がつかされるほど、よい香りです。












梅の花も、ポツポツと咲き始めました。

この時期の花は、寒さで長持ちするので、
ゆっくりじっくり楽しむことができますよね。













すべてが冬眠している冬のあいだに、したたかにテリトリーを広げる「クロコウジ」が、竹の切り口に広がっていました。一見ススのように見える黒い菌糸を広げます。竹にはオリゴ糖が豊富なので「クロコウジ」は、それを離乳食にしてグングンそだち、大人になったら竹の固い繊維をトロトロと溶かして食べてしまいます。













おなじく樹木の固い繊維質を、すこ〜しずつ溶かして食べて大きく育つパラサイトな「サルノコシカケ」は、キノコの一種です。












森や林の中で枯れた樹木が腐食して土に還り、次の世代が芽生えることができるのは、このキノコたちのおかげです。このように植物繊維を分解できるキノコたちが、もしも山々にいなかったら、落ちた枝や枯れた樹木は、ほとんど腐食できずにゴロゴロと積み重なっていくことになるんだそうです・・・



おなじく、木の表皮でパラサイトしている「苔」です。
ところが「苔」のなかには、重金属や放射性物質などをため込みやすい種類もいて、水や土壌中の汚染物資をとりのぞくフィルターのような役割も果たしてくれてるのもいるんだそうです。

ムダな命などひとつもない・・・ということのようです。













ふと見上げると、木のコズエにちいさなちいさなちいさな小鳥が・・・「エナガ」でしょうか?  2〜3羽ほどのエナガが、シュパッ、シュパッと枝から枝へ渡り飛んでいました・・・



















どうやらちょっと前にすれちがった、バズーカ砲のような巨大な長さの超望遠レンズを装着したカメラマンのグループが狙っていたのは、この「エナガ」のようでした。「エナガ」は、やっと来たと思ったらすぐに飛び立ってしまうので、木の下で忍耐強く待ち望んでいるご様子でした・・・その点ワタシときたら、得意技の鳥の鳴き声で、「エナガ」たちを自由自在に?呼びよせてはパシャパシャ撮影!  とはいえ、ワタシのカメラについてるレンズは、いまどきの高校生のお年玉でも買えるビギナー用望遠。

「うわぁ、エナガちいさくしか写ってない〜、悲しい〜! 超望遠レンズがほしい〜!!!」と、しみじみ落ち込んでいると・・・

「 機材のセイにしないで、腕を磨いてがんばるケロよ〜! 」

と見送ってくれた「ケロガード」たちでした。






2013年2月4日月曜日

春よ、こい。はやくこい。

2月4日の今日は「立春」ですね。
昨日とおとといは、ホントに春のようなポカポカ陽気となりました。ひさしぶりにダウンジャケットを持たずにテクテク散歩できました。

が、水耕栽培のトマトやパクチーたちは、急に温度があがったので吸収がよくなって、培養液タンクが水切れを起こすところでした・・・


さて,春になってあたたかくなれば、かわいいかわいい虫たちと再会できることになりますが、「 どうにもこうにも、虫は苦手だ! 」というガーデナーさんたちは、案外たくさんイラッサルと思います。


今日は他人様のフンドシをお借りして、それはそれはトレビア〜ンにミラクルな虫たちの世界をご紹介します。
なんとこんなスンバラしい写真をおとりになる方がアマチュア写真家だというからオドロキなのですが、フランスの「デビッド・シャンボン」さんが撮影なすった昆虫たちの世界です。
http://www.davidchambon.com















「 ボンズール! 」とでいいたげなトンボくんですが、デビッドさんは、この写真を撮るためにイッタイどのくらい朝露のなかでジ〜ッッッとされてたんでしょうか???






























 わりと手軽なデジカメ「 LUMIX 」から撮影を始められて、独学でネットなどからカメラを学ばれ、プロのカメラマンのご友人からも教えていただいたそうです。

この写真たちは、おそらく
CANON EOS D-1MarkⅢとTamron180mm 3.5 macro
でお撮りになってラッサルようです。










デビッドさんの撮った写真をみていると、花々やサンセットが美しいのとおなじように、昆虫たちも自然の美しさの一部なんだなぁと、つくづくおもいました。

http://www.davidchambon.com/macro.html