2013年7月31日水曜日

カスケードホップのサイズアップとPK肥料

今月のなかば、今年初めてのカスケード・ホップの収穫をしました。
栽培3年目にして、やっと一人前のサイズのホップが穫れました。やっぱりホップは,思ったより肥料食いです。今年は毛花が咲いてから、少量ずつですがコマメに追肥を与えていました。

















ベタな大きさ自慢画像 その1























ベタな大きさ自慢画像 その2



















PK肥料は、最初の毛花が咲き始めてから約一ヶ月後(開花後3週目〜5週目)に与えはじめています。もしも開花期専用の肥料を与えているのなら、PK肥料は花が咲きはじめた直後から与えはじめても、正直ほとんど意味はありません。

花が咲きはじめた頃は、植物がPKを余分に必要とするコンディションになっていないためで、開花期専用のベース肥料バランスで十分なのです。(開花期用の肥料は、すでにPKの比率が高くなっているからです。)
















なので、ホップや稲、麦など収穫が一度だけの植物にPK肥料をあげるタイミングは、開花後3〜5週目の一週間、または収穫する週の3〜4週間前の一週間与えます。(ホップも基本は収穫が一度です。)
トマトやイチゴ、キュウリなど野菜でいえば2段目の花が咲き始めてから与えはじめるのがよいかと思います。また、ホップでもトマトでも熟した順に連続収穫していくような場合は、下段のほうから収穫したあとに、お礼肥え的にPK肥料を与えるのがポイントかなと思います。













いずれにしても、PK肥料を与えるタイミングや期間、濃度はガーデナーの経験や育て方によって、ずいぶんとバリエーションがあるようなので、「 このタイミンクであげたら、肥大がとまった果実がグッと大きくなった! 」「花が結実しにくいときにPK肥料をあげてます。」などなど個々の考え方でいいと思います。


ところで、ツルが3メートル以上に伸びた付近では、ちょっとおかしなホップが咲きます。
花がツルのトップに変化して、花の先端からツルが伸びはじめてしまいます。





このように、花からさらにツルが伸び毛花が咲いています。こういうアグレッシブな生長をする毬花は、ほぼ100%巨大化します。





















 毬花のブラクト(包葉)のあいだから葉っぱがでてきてしまっています。
裏を返せば、どんな条件でなんの植物ホルモンが過剰になってるのかをつきとめれば、巨大化した毬花がザクザクと咲く・・・かも???




















2013年7月29日月曜日

荒れ地のパイオニアとハーベスト間近のブルーベリー

梅雨のもどりといわれる今日この頃、山間部にある集落を押し流してしまうようなゲリラ豪雨はホントにシャレになりません。



さて,近所の草むらで、ジャスミンやハニーサックルのようなよい香りのする花をめっけました。これは「クサギ」というそうです。














葉っぱが臭いことから「クサギ」などという名前がついているそうですが、花は思いのほかよい香りがする「パイオニア植物」です。「パイオニア植物、先駆植物」とは、伐採したあとや樹木が倒れた跡地、地すべりなどが起きた崩壊地にいち早く芽をだし繁殖する生命力の強い植物のことだそうです。























よい香りがする花を手折ってみると、必ずといっていいほど、おまけに「アリンコ」がついてきます。






















クサギの横にいた「ヤブガラシ」。






















ヤブガラシの花は、思いのほかアシナガバチに人気があります。アシナガバチは怒らせたりしなければ無害だし、無農薬栽培をしているバラや野菜についたアオムシ系害虫をはじめ、いろんな害虫を捕獲して食べてくれます。なので、バラや野菜の近くで花を咲かせたヤブガラシはゼンブ抜いてしまわずに、1〜2本だけ残すようにしています。
















ココ最近雨がつづいてバラやトマトの葉っぱの害虫チェックを怠っていましたが、ふと気がつくと「食害された葉っぱはあれど、犯人がいない!  ナゾだ!!! 」ということがあります。きっと、バラの近くに巣を作ったアシナガバチのおかげだと思います。





ところで、ベランダで育てているブルーベリー「バルドウィン」。そろそろ完熟となりつつあります。















果実の果梗(かこう)の付け根部分に濃い色のリングができてきました。果梗もすこし色づいています。こうなると、そろそろ酸味が抜けてアマくおいしくなってきた合図だそうです。






















栽培初年度のブルーベリー、「 培養液のpHは低く保たねば!!!! ペーハー! ペーハー! ピーエイチ!!!」とココロの中で大騒ぎしながら水やりしたましたが、思っていたよりも果実の収穫がたのしめそうです。秋に実が終わったら、弱剪定で挿し木をとって、来年の2月にはもうひとまわり大きな布製ポットに植えかえて、収穫量アップを試みます。

2013年7月25日木曜日

キノコの一生

登場。一日目・・・



























2日目にひらく・・・




























3日目さよなら・・・





























おまけ。アップはちょっとドキドキ・・・


2013年7月24日水曜日

アウトドア栽培のトマトとグリーンカーテンたち

今週は、連日夕立に見舞われそうです。雷が鳴りはじめると「だああああーーーっ! 洗濯物、外に出してきちゃったあぁぁぁ!!! 」という奥樣方の叫び声、はたまたアキラメのため息が、そこかしこで聞こえてきます。

一方で、夕方に雨がふってくれれば「水やりの手間がはぶけてラッキー! 」という声もあるわけです。それに、露地栽培の植物たちにとって曇っている日は絶好の葉面スプレー日和です。

ところで、室内栽培から屋外にお引っ越ししたミニトマトの「千果」たちは、アウトドアライフを大満喫してます。






植物の機嫌がよいかどうかは、「花」をみれば分かりますよね?
「 肥料バランスも水も空気も太陽もバッチリOK! 不満はございませんっ!!! 」というコンディションの良い植物は花をたくさん咲かせます・・・室内グロウルームから移動させて2週間。花が次々に咲き、やっと本来の調子がもどりました。
























ウンザリするほどに水やりが忙しくなる夏場ですが、いちいち水やりに行くのが大変なので、イリゲーション・システムを設置してもらいました。トマトたちから3メートルほど上にある窓に置いたリザーバータンクにドリップホースをつけて培養液を落として、トマトの根元には塩ビパイプに空けた穴からシューシューと培養液がドリップされます。














リザーバータンクを高い位置にセットできるので、落下するさい水圧がつき、電動ポンプなどを使わなくても給水できるし、5株のトマトたちの水やりが、ほんの数分で完了できます。なにより、水圧で空気もいっしょに入るのでトマトたちの調子がよくなりました。あっちからこっちから、どしどし出てくる「わき芽」を欠くのが大変です。

高低差がない場合や、毎日決まった時間にオートマチックに給水させたい場合は、24時間タイマーで定時に作動させる循環ポンプをリザーバータンク内にセットして培養液を給水させるのが一般的です。




さて、こちらは同じく室内ココ培地栽培していた「千果」たちです。ポットをすこし地面にうめているのは、バタバタと倒れてしまわないための固定です。それ以外に特に理由はありません。このコたちにもイリゲーションシステムを設置する予定です。














布製のポットなので、水やりすれば鉢底からよぶんな培養液が地面にしみ込んでいきます。いちいち排液を捨てなくてもいいのが露地栽培のなんともよいところです。














ところで、布製ポットをじかに地面に置いたり地中に埋めたとしても、根っこはポット壁面をつきやぶって地中に伸びていくことはできません。鉢底から多少根っこがはみ出ることがありますが、肥料と水分がたっぷりとあるポット内だけに根っこの生長をとどめておくことができるので、効率よく養分吸収させることができます。

ちなみに、トマトの布製ポットを動かしてみると、近くに植えたホップの根っこがポット下に集中的に伸びてきていました。「 わしらにも、水と食い物をよこせ〜!!! 」というホップの声なき叫びのように感じます・・・根っこは水と肥料がある場所を嗅ぎ付けることができることをシッカリ・ハッキリと確認できました。























ホップのコンパニオンプランツとして植えた豆科のハナインゲンたちは、絶好調で育ってます・・・地植えのやつだけ。(西陽をさえぎるためにプランターに植えたハナインゲンはサッパリ大きくなりません。)
























しかしハナインゲンたち、花は咲けどもサヤがつかん! 覚悟はしてましたが、涼しいアンデス生まれのハナインゲンには、やっぱり関東の夏は暑すぎるんだろうと思います。秋になるまで実がつかないんだろうな・・・























同じくマメ科の「葛(クズ)」ですが、アグレッシブな繁殖力は大迷惑。しかし、ホップ目当てに飛んできたマルカメムシが最近ではクズに移ってくれていました。バンカープランツになるんですねぇ。












2013年7月22日月曜日

草むらのなかの果樹園

「ヤマブドウ」と「ノブドウ」。
実った果実をおいしく食べられるのが「ヤマブドウ」で、食べられないこともないけど、とくに食欲がわかない味をしてるのが「ノブドウ」です。


おつかいの途中でめっけました。これは「ヤマブドウ」です。笹や葛、そのたモロモロの雑草が生い茂っている緑地指定区でツルを伸ばし花を咲かせていました。「グリーンカーテン」が夏の定番ガーデニングになってから、この「ヤマブドウ」もグリーンカーテン用植物として販売されているのを目にするようになりました。














ヤマブドウは葉うらにウブ毛が生えていて,ノブドウには生えてないので、そのへんでも見分けできるそうです。なにより「ノブドウ」は、夏のキング・オブ・雑草の「ヤブガラシ」に似た花の咲き方をしていて、花房が房状ではなく花火が開いたように180℃に広がるような咲き方をします。ちなみに、2〜3日うかつに見過ごすと生け垣にからまりまくる「ヤブガラシ」も同じくブドウ科で、リクガメのゴハンにできるんだそうですねぇ〜。

↓ ある年にとつぜん勝手に生えてきて、夏はグリーンカーテンになってる「エビヅル」も、葉のウラにウブ毛が生えてます。

























エビヅルの果実もヤマブドウと同じく食べられますが、ヤマブドウのような風情のある葉っぱではなく、もっとガッシリと大きく肉厚で、あまりカワイゲがありません。























↓一見ブドウのような果実をつける「洋種ヤマゴボウ」も夏場によく目にする植物ですが毒があるので食べるのはNGです。



















ヤマブドウの近くで咲いていた「葛の花」。女性ホルモンに似た働きがあるイソフラボンやサポニンが豊富に含まれているので、花を摘んで一週間ほど自然乾燥させてハーブティーにするとダイエットや更年期障害に効果アリなんだそうです。「葛花湯」という名で漢方としても売られていて、なかなかよいお値段がするようです。

「ふ〜ん、そうなんだ〜。でもこれだけ生い茂ってると見てるだけでゲップが出そうだ。」と思うのはワタシだけではないはず!























クサいけど花はかわいい、けどやっぱりクサいから好きじゃない「ヘクソカズラ」
























とある里山では、栗が実ってました。 














「桃栗3年、柿8年・・・」とは、それぞれの木が一人前に果実が実るまでにかかる年月のことですが、「 何年もかかって大きくなっても、切ることは一瞬でできちゃうんだよなぁ〜 」と、宅地造形のために次々に伐採されていく木々を見ながら思います。夜の散歩にいけば、野良な狸の親子なんかによく出くわしたものですが、伐採がすすんだ散歩道では最近はめっきり姿を見なくなりました。


とはいえ、枯れこんで落ちそうな枝を落としたり、電線に触らないように剪定したり、台風がくる度に倒れやしないかとヒヤヒヤしたり・・・と、住宅街にある樹木の管理や手入れはすごく大変なんですよねぇ〜。

2013年7月19日金曜日

真夏の水やり。

関東では、まんまと猛暑な日々がもどってきました。

先月まで室内で育てていたミニトマトの「千果」たち。クーラーがない室内での栽培はすでにあきらめて、屋外での栽培にチェンジしました。外に出されてから約二週間ほど経った千果たちは、暑苦しく狭苦しかった室内の空気から開放されて新芽がメキメキメキと伸びはじめしまた。























植物が「寒い! 暑い!」と不満を感じる温度は、人間とほぼ同じです。室内栽培では、ガーデナーがグロウルーム内に入って、室内の気温や湿度をどう感じるか? ということは、植物にとってよい環境になっているのか? いないのか? を判断するベストな目安です。(CO2を入れてるときは、危ないから入らないでください! )


すぐに汗ばむような暑さの室内にいると、人はすぐさまエアコンや扇風機をかけるか、「暑い!!! こんなところにいられるか!!! 」と外の風にあたりにいってしまいます。その時、植物もまったく同じことを感じてガマンしています。日が沈んで、涼しい夜風に当たることができる外ならば、植物はその間に昼間の疲れを癒すことができますが、夜になってもムシムシと蒸し暑い室内では、疲れがいえることはなく夏バテする一方です。


布製のポットは、風で倒れないようにポットの1/3ほどを地面にうめてしまいました。完全に埋めてしまうのもアリですが、ゼンブを地中に埋めずにいれば壁面で通気性が確保できます。
ところで今朝このココ培地は、表面がすっかり乾いています。ホントなら水やりのタイミングです。しかし真夏の水やりは、すこし勝手がちがいます。























真夏は、直射日光があたっている時間帯の水やりはゼッタイにやってはなりません。
高温で水の中の酸素が不足しやすい上に、培養液を与える場合は、水温が高いと肥料濃度が自然に濃くなり、根っこが肥料焼けを起こしやすくなるからです。さらにぬるま湯のようになった水分が根っこを蒸れさせてしまいます。

水やりのコツは、人それぞれあるかと思いますが、ワタシは「真夏の水やりは、なるべく夕方」にしています。早朝の日射しがやわらかい時間に水やりするのもGoodですが、夕方のほうが水もちがよくなるし、昼間に気温が高くなった時に根っこが蒸れて傷むことも防げるからです。

あと、培養液を与える場合は、通常よりも2/3〜半分くらいの肥料濃度にしています。その理由は、同じ分量で培養液をつくっていても、水温が高いほうが肥料がたくさん溶けるのでEC値が上がるからで、EC値が上がればその分、肥料焼けのリスクも上がります。
(一部、カルシウムなど低温のほうがよく溶ける肥料もあり、それは、お塩=NaClも冷水のほうがたくさん溶けるのとおなじですが、ほとんどのミネラルは水温が高いほどたくさん溶けます。)




観葉植物としてGETした「コーヒーの木」は、オサレな観賞用植木鉢を脱ぎ捨てて、収穫目的の布製ポットへ植えかえました。コーヒーといえば熱帯地方の植物というイメージがつよいのですが、真夏は直射日光で日焼けしやすく半日陰を好むようです。クーラーを入れている室内で育てているので乾燥を防ぐために超音波ミストで加湿していますが、加湿しているとオモシロイように新芽が伸びます。























これからが暑さの本番です。疲れがたまりやすく体調を崩しやすい季節でもあります。
滝や水場の写真は、見るだけですこしだけ涼しくなるということを小耳にはさみました。






















仕事中にこのページを見つけてしまったおヒトには、仕事の能率アップな画像をプレゼント!!! さぁ、夏を楽しみましょう!













2013年7月16日火曜日

カスケードホップ。収穫までの記録

週末は、今年初めてのカスケードホップの収穫となりました。

ということで5月から咲き始めたカスケードホップの毬花の生長の変化をご紹介します。



【 5月24日 】 花になる横枝が左右対称にのびはじめました。





【 5月28日 】 最初に伸びた「毛花」が咲き始め、同じところから、さらに花となる横枝がでてきました。





【 5月30日 】 毛花がどんどん大きくなるとともに、花がついているそれぞれの枝がさかんに伸びています。



【 5月30日 】根もとから新しく伸びたツルのトップには、すぐに毛花が咲くツルと、ひたすら上に伸びて花がつきにくいツルに分かれます。






【 5月30日 】ねじれながら伸びる太いツルもではじめました。このツルについた花は、とても大きくなりました。
















【 6月 5日 】毛花のヒゲがどんどん伸びています。
















【 6月11日 】ブラクト(包葉)が伸びはじめ、いよいよ毬花らしいフォルムになってきました。












毛花の先端は,茶色くなりはじめています。

















【 6月17日 〜 18日】 咲きはじめてから約3週目のころ。毬花がどんどん肥大しはじめています。毬花の先端には、まだ「ヒゲ」のような雌しべが見えていて茶色く変色しています。













































【 6月18日】 ツルについた花の大きさは、だいたい同じくらいです。なので、大きな花がついたツルは、ツル全体に大きな花がつきます。








































【 6月28日】先端のヒゲがまったく見えなくなり、そろそろ花の肥大がとまってきました。

























【 6月28日】 ぐりぐりとネジれながら、あとから伸びたツルの毬花の大きさは、とうに最初に咲いた花の大きさを超してしまいました。連日の雨ふりのおかげかなと思います。























【 7月 8日】 毛花が咲きはじめてから、約6週目です。
先週から毬花の大きさがほとんど変化しなくなりました。長雨が続いたからか熟成する前に、枯れたようになる花も出てきたので、翌週に収穫しました。本来のホップ熟成は、全体的に茶色くなりながらも、多少フワッとするだけでバサバサと広がったりしないです。














・・・ということで、ホップの花が生長していく様子が改めてよく分かりました。

毛花が咲き始めてから収穫となるまで、だいたい1ヶ月半〜2ヶ月ほどかかるようです。6月は、梅雨で雨がつづいたので追肥肥料だけを2週に一度与えて、水やりはしませんでした。

7月になって猛暑の日がつづいたら、週に一度水やりをしています。梅雨が空けてからは、よいタイミングで水やりをすると翌日にはツルがグ〜ンッッッと伸び、花も肥大するようです。