2013年12月16日月曜日

フラッド&ドレイン・システム栽培のトマト

エジプトでは100年ぶりの雪がふるほどの寒波が襲来した週末でした。「プラプラと、どこへでも半袖で歩けていた夏がなつかしい・・・」と、なんとも身勝手な気持ちで寒そうに歩く人々を見つめてしまいます。

さて先週はビッグサイトで恒例の「エコプロダクツ」が開催されていました。年をかさねるごとに名だたる大企業のブース面積が増えている気がするなかで、各都道府県や大学によるマニアックにエコロジカルな出展ブースで、ついつい時間を費やしてしまいます。


















日本土壌肥料学会さんのブースでめっけた、ステキなステキな土壌の断面図の展示です・・・右端の川崎でもよく見かける黒ぼく土(=くろぼくど)の地層断面図は、縄文時代に降りつもった火山灰に植物などが枯れて、ものすごい数の昆虫、そして微生物が分解して堆積し、ながぁ〜い年月をかけて黒く腐植がすすんだ土壌です、と教えてくださいました。
虫は健康な土の友達!


























さて、身近な土壌をきちんと知ってしっかり活かして、肥料も農薬もなるべく使わないエコな循環型ガーデニングが、ワタシの理想でありゴールでもありますが・・・

欲をはらず、今はハイドロポニック・システムで楽しくガーデニングです。


















MHランプで育てていたミニトマト「千果」たちでしたが、昼間の室温が20℃をこえなくなってしまったので、光量が大きいHPSランプへとチェンジして40cmくらいまで近づけたら、あっというまに2段目の葉っぱが展開しグイグイ大きくなってます。

フラッド&ドレイン・システムの「タイタン・S」と、ワンプラント栽培用の再循環式システム「ジェミニ」で育ててますが、いまのところ生長スピードはおなじです。





フラッド&ドレイン・システムはリザーバータンクにサーモヒーターを入れて培養液を加温しています。ランプ点灯30分ほどまえに一回、ランプ消灯前に一回、そして夜中に一回、というように、一日に計3回培養液をフラッドさせてます。

ポットの底から根っこがはみだしてきたので、そろそろフラッド回数をもう一回増やすころだと考えています。ランプ点灯時間帯に増やします。
培養液をフラッドさせる水位は、培地のトップから1cm以下までが限界で、その水位よりも上まで培養液を溜めてしまうと、トマトの苗たちが横だおしになり、ぷっかぷっかと漂流し、培養液が排水された後はまるで台風の後の田んぼのようになってしまいます。

























ちなみに、フラッド&ドレイン・システムは培養液のフラッド側(IN)よりも、ドレイン側(OUT)のほうの径を大きくするとGOODです。

ドレイン口のスクリーンが、ちぎれた根っこや培地などで目づまりを起こして排水スピードが遅くなり栽培テーブルから培養液があふれてしまうトラブルがなきにしもあらずなので、ドレイン口を19mmや25mmの大きめな径にしておくとよい、ってぇことです。

※あたりまえですが、ポンプがとまったあと栽培トレイにたまった培養液がゼンブ排水されるのは「フラッドぐち」からとなります。なのでリザーバータンクにもどってくる培養液中の異物をことしるインライン・フィルターは、ポンプのすぐ上=フラッドぐちのほうにつけておきます。

























つぎに、フラッド時に使う循環ポンプの大きさですが、「リザーバータンク」から「栽培トレイのフラッドぐち」までの高さを汲み上げられればOKなので、揚程の高さでポンプのサイズを選びます(基本的には)。

リザーバータンクの大きさは、最低でも栽培テーブル体積の1.5倍以上の培養液量が入れられるサイズが必要で、既製品のフラッド&ドレイン・システムはそのへんの計算がいらないことと、排水がスムーズにできることが最大のメリットです。





発芽したホワイトセージたちも、すこしずつ「ホワイトセージらしく」なってきました。
























ココ栽培のイチゴたち。ココ培地の表面はすっかり乾いてますが、持ち上げてみるとずっしりと重いので、まだ水やりはしません。

























6リットルのポットにココ培地とイチゴの苗をうえ水やりした直後は、重さが3.4Kgくらいありました。葉っぱがまだ小さいので、大きな葉っぱがでてくるまでは、もうしばらく根っこを伸ばしたいところです。なので重量が1Kgを切るまで水やりを待ちます。

左側のイチゴにツボミがつきましたがまだ葉っぱが小さいので、たいした実にはなりません。葉っぱが小さいうちについたツボミはプチプチと摘花しています。
右側の葉っぱが大きい苗だけツボミを取らずに咲かせるつもりです。




















今年は室内栽培のスタートが遅れたので、このイチゴたちは先月まで屋外で管理していました。室内にいれて急に春のような暖かさになったので、葉っぱの裏で「アブラムシ」たちがビッシリと目をさましはじめてしまいました・・・んがっ!

↓ぷう〜ん、ぷう〜んっっっと飛び交うハムシが!!!  去年アブラムシ対策にGETした天敵農薬「アブラバチ」たちも復活してくれました! 
焦ってケミカルな農薬をまき散らかさなくて、ホントによかったと思いました。





















そして今年は、もうひとつ「ギークでおバカ」なヒミツ兵器が!
















ドライミスト・ノズルを利用した「炭酸水のドライ・ミスト」で保湿作戦です。
炭酸水ミストの生長促進効果のほどは、この寒さでハッキリしませんが、炭酸水ミストを入れた日には、低温に強いレタスの苗が一日でギュンッッッと大きくなってビックリしたことがあります。

※室内でおこなう場合は電化製品が濡れないようにしないといけないので、おススメはしません。