2014年12月11日木曜日

ココ栽培、ポッティング培土栽培での水やりトラブル

CANNA COCO培地の水やりタイミングは、ほどよく乾いたら(水やり直後の30%〜40%の軽さ)、ポット容量の約20%〜30%量の培養液を与えます。
生長期は30%、開花期は40%に軽くなってからですが、CANNA COCO培地のみの管理方法です。



























例えば、10Lのポットでココ栽培をしてる場合、水やり後の重量が、30〜40%に乾いたら、約3Lの培養液を与える・・・という感じですが、培地の乾き具合で排水量が少ないことがあるので、念のため培養液を4Lつくっておくと便利です。
※ごくたまに、いつなんどきでも1L=1Kgジャスト!!! と思ってるおヒトがいますが、それは、純粋な水だけのおハナシです。10Lのポットにココ培地をパンパンに入れても10Kgにはなりません。



























とはいえ、水やりするべきベストな軽さは、一度計ってしまえば、手で持ってみた感覚ですぐに覚えられるので、いちいち計るようなコムズカしいことは毎回しなくてもOKです。

ちなみに、CANNA TERRA培土での水やりもほぼ同じ要領ですが、COCO培地よりも、すこし早めに水やりをします。肥料がたまりやすいので、水やり3回に1回は、薄めの培養液量を多めに与えて、排水を多くするとトラブルが防げます。

水やりするタイミングは、ものすごく厳密にしなくても、あまり問題は起こりませんが、与える培養液量が少なすぎするとNGです。

↓TERRA培土10Lポットに、BIO FLORES 2Lの培養液を与えたときの排水量は、約200ccになりました。このように、ほどよく乾いたときに、ポット容量の20%〜30%培養液を水やりすると、与えた水の10%〜20%が排水されるようになります。




















ところが、ごくタマに「水やりが原因だろうなぁ」、と思われる過剰症状が出ることがあります。ほとんどの植物で、そのサインは葉っぱにあらわれます。一部がよじれたり、くしゃっとなって、ノビノビとすっきり広がらない葉っぱがでてきます。葉っぱが変色したり、フチが焼けたりもします。

























こうなってしまう原因はいろいろあって、培養液が濃すぎるとか、培養液を与えすぎるとかです。あと、とくに多い原因が、受け皿にいつまでも培養液を溜めたままにしておくことです。


いずれの場合も培地に肥料が残りすぎることが原因なので、まずは培地を洗い流すことがプライオリテーな対処方法です。これを長期間放置しておくと、病害虫がでやすくなります。

まず、葉の変形などを発見した時点で、培地が乾いてなくても、薄くした培養液で培地を洗います。

ココ培地の場合は、通常のさらに2倍希釈した培養液を与えます。培養液の量は、いつもより多めにするので、ポット容量の30%〜40%(10Lポットに3L〜4Lの薄い培養液)で培地をフラッシングします。排水された培養液を受け皿にためたりせずに、どんどんRun-Off(排水)させることも、大切なポイントです。

ポッティングミックス培土の場合、ココ培地と同じく薄くした肥料培養液か、水だけでフラッシングします。

「この葉の変色のしかたは、マグネシウム欠乏症状だ!」とか、「カルシウム欠乏だ!」と思い当たったとしても、ハイドロポニカリーな栽培は、すべての肥料成分がバランスよく配合されているので、足し算よりも、引き算が大切です。その成分をあわてて与えたりせず、まずは培地を洗い流します・・・肥料が多く残りすぎてて、そのへんが吸えなくなっているだけだからです。


フラッシングしたあと、数日間は様子を見て、新しい葉っぱに異常がなければ、解決ですが、それまでの栽培管理方法では、肥料過剰トラブルが起こりやすいということなので、肥料の濃さや、培養液の量、水やりのタイミング、光の強さ、などなどについてなど、思い返して改善した方がよいかもしれません。




以上、上記に書いたパーセンテージなどの数値は、底面給水やドリップ・イリゲーションでのココ栽培やポット栽培をするうえで、目安となるものです。これらの数値やスケジーュールのレシピよりも、ガーデナーが目で見て感じた状態を優先したほうがいいと思います。









思いもかけず桃薫の果実たちが色づきはじめてしまいました。もうすこし、ゆっくり熟してくれた方がおいしくなると思うので、まずランプを遠ざけ温度を下げました。気温が高い夏などは、あっというまに積算温度に達してしまい、あんまり甘さが乗らないうちに熟してしまうことが多々あります。そんな時は、ランプの光を弱くしたり点灯時間をすこし短くしたりします。

























一方、葉もの野菜よりも果菜類の栽培のほうがむずかしいといわれるのは、開花期(生殖生長)というステージがあって栽培期間が長く、管理方法もちがうからです。果実をとる植物では、実を大きくおいしくするために、ほどよい「葉かき」作業が欠かせません。このイチゴたちは、ツボミが見え始めた頃から、少しずつ葉かきをスタートしました。




























とくにイチゴは、葉っぱを多くつけたままにしてると果実が大きくなれないそうで・・・古い葉っぱをいくつか、葉かきしてみたあとです。




























生産者さんによって、どのくらい葉っぱを残しておくかは、もちろんちがっていて、それは豊富な経験から出たロジカルな理由なので、前提抜きでマネすればいいってもんでもないのが、むずかしいところです。ワタシは、ひとまず一番外側についてる葉っぱの付け根が茶色く変色したら、すぐにムシルようにしています。

























茎や株もとのクラウンがチラホラと見える程度に葉かきをするようにしてるので、むしる葉の数は2〜3枚程度です。




























さて、こちらはトマトたち。5段目の花が咲きました。高さを押さえるための誘引地獄のスタートです。


























下の葉っぱにも光がよくあたるように、ツルをナナメに誘引しました。4つのトマトのツルはらせん状になってます。名づけて「トルネード誘引」です。言ったもん勝ちです。