2015年3月30日月曜日

せわしなく花開く季節、温湯防除大活躍

ロウバイの香りに冬の終わりを感じていたのが、遠い昔のようです。
梅が満開になるころには「もう、まったなし!」とばかりに沈丁花が香りはじめ、桃、木瓜にモクレン、そして桜。週がわりメニューで次々と花が咲きほこるので、先日眺めた花のことを次々に忘れていってしまう今日この頃です。

裏手にある「カンヒザクラ」。青い空にみごとに映えます。ついこないだまで、殺風景な冬景色だったのに、花に誘われてやってくる「ミソサザイ」が、毎朝美しいさえずりを披露してくれるので、まるで天国にいるような気分になります。

















じゃまくさい雑草がワラワラ生えてくると姿を消してしまう「ホトケノザ」。花もかわいいので、抜かずに放置してしまいます・・・


















MIraiというスイートコーン、雄の花、「雄穂〜ゆうずい〜」があらわれはじめました。一番肥料と水を欲しがるタイミングだそうです。害虫がつきやすい頃でもあるので、3日に一度55℃〜58℃の温湯を雄穂にガポッとぶっかけてます。この季節のバラ消毒も温湯でおこなってます。お金もかからず安心安全な温湯防除、たいへん活用してます。


























室内栽培のトマトたち、コナジラミがつきはじめましたが、あわてずさわがず「55℃温湯」を葉のうらにまんべんなくスプレーしてしまいます。3〜5日に一度程度です。
農薬ほどの駆除効果はありませんが、個体数をかなり減らせるので気分的にもストレスが軽くなるし、最後の仕上げは、栽培トレイをたっぷりの55℃温湯でザパァ〜ッッッと流してしまうと、トマトのベトベト樹液やカビ、落ちた花弁なんかもキレイサッパリ洗い流せて、大変スッキリします。

















そろそろ害虫やカビ病などがチラホラ出てくるころです。毎回同じトラブルに悩まされるガーデナーのおハナシも耳にします。でてしまった病害虫を全滅させることができる絶対的な解決策というのは、農薬以外なかなかないのですが、病害虫をだしにくくするコツのヒトツは、

栽培期間、とくに生長期をむだにダラダラと長くしすぎない

ことです。

最適な生長期の日数をもうけてから開花期に移行するのがベストですが、どんな植物でも栽培期間が長くなるほど、病害虫トラブルがでるリスクが増えていきます。なので一般的には、数ヶ月で収穫できる短期収穫の野菜よりも、栽培と収穫期間が長いトマトのような野菜のほうが栽培がむずかしいと言われる理由のひとつです。



ここで、生長期の植えかえや植え増しなどは、できるだけタイミングよくおこなったほうが、生長スピードがはやく大きく丈夫に育つ例を、おひとつ・・・・

↓こちらはコンパクトに丈が収まる「未来14」。発芽から収穫まで93日の早生品種です。2月10日に発芽してから約50日で7週目、ちょうど生長期の最終週にさしかかるころです。実は、手前のちっちゃなポットの苗と、まったく同じ日に種まきしたものです。ポットが小さいままだと、生長スピードにこんなに差が出てしまいます。奥の大きな苗は、もうそろそろ花芽が見えてきているのです!!!
























また、ハナシは横っちょにそれますが、再利用ができるココ培地やクレイペブルスで、残った古い根っこをとても気にするガーデナーさんがチラホラいます。根っこの死骸ともいえる枯死した根は、繊維分解酵素を使用している「キャナザイム」を続けて与えていれば、問題はありません。

繊維分解酵素の活力剤は、もともと再循環式水耕栽培システムのNFTで、ちぎれた根がチューブやポンプに詰まって水切れを起こしてしまったり、酢酸発酵してpH値がどんどん下がってしまったり、根ぐされ病が発生する、などなど、古い根が原因となる数々のトラブルを解消するために登場した活力剤です。

一般的には、栽培期間が短い植物ほど、枯死したあとも柔らかく分解されやすい根をしています。なので、セルラーゼ酵素を利用した活力剤をつかっていれば、再利用時の古い根っこなどを気にする必要はあまりありません。(樹木など、表皮がかたく木質化していくほど、分解に時間がかかる根っこになります。)



・・・ということで、ボ〜ッとしているとドンドン日が過ぎてしまうので、さっそくポッティングミックス栽培のトウモロコシたちを植え増ししました。言ってるソバから、植え増しのタイミングを逃し気味なのは、ワタシ自身のことでした・・・

2015年3月17日火曜日

ホップの苗終了しました。 for Home brewers 2015


すらんじばー! 

3月17日は、緑色の妖精「レプラコーン」と、緑色のビールが街角にあふれる「セント・パトリックス・デー」ですので、今年もSt.Patrick's day Giveaway 2015開催です。

先日ホップたちの根茎をトリミングしたところ、センテニアル、チヌーク、カスケードの根茎たちが、今年もわずかに穫れました。




と、いうことでホームブリューイングを楽しんでいる方のなかで、
ホップを育ててみたい!!!
というお方がいらしたら差し上げますので、メールください。
(メールのご返信は、平日のみになります。)


なお、以下の項目をあらかじめご了承ください。



  1. 繁忙期につき時間がないため、こちらで直接の引き取りご希望はお受けできません。郵送のみのお渡しとなります。
  2. 品種証明書はつけられません。
  3. 5月中までに地植えが可能な方。(プランター栽培は不可です。)
  4. 無農薬、有機栽培です。苗の殺菌未処理です。土や虫などが気になる方は、おすすめできません。
  5. ホップは非常に丈夫で育てやすい植物ですが、栽培方法のご相談には対応できませんので、植物栽培の経験のある方、または自力で解決できる方。(基本的な栽培管理の手順は添付いたします。)
  6. ホップは一度植えると植えかえが難しいほど大きく繁殖します。品種選びは慎重に検討なさることをおススメします。
  7. 送料だけご負担お願いします。また、販売品ではありませんのでクレームはご勘弁ください。
  8. 増えたら、欲しい方にどんどんシェアしてくださる、気持ちのよい方がうれしいです。(著作権の問題がありますので転売はご遠慮ください)


なお、いきなり地植えするよりも、できれば小さなポットで
↓のくらいまで育ててから、地植えしたほうがスムーズに大きく育つようです。
























最後に、欲しいホップの品種の入手方法をお探しの方へ・・・

ホップの入手方法について、度々お問い合わせをいただきます。より道をしながら、欲しいものを時間をかけて探すことも、ある意味「旅」だと思いますので、是非手間を楽しみながら、ホップをお探しください。

最近では、北米のホップ農園さんなどで「植物検疫証明書」をつけて送ってくださるショップさんがチラホラ見つかります。ただし手間の煩わしさから、1、2本の小口注文では対応してくれません。だいたい5,000円以上のまとまった注文から受けてくださるようです。

あくまでも自己責任で個人輸入にトライされたい方は、こちらのキーワードで検索してみてください。

Hop rhizome 2015 phytosanitary certificates are available


いまのところホップ苗で詐欺サイトというのは見たことがありませんが、北米以外の発送住所や、「アマリロやシムコーなど流通できない品種が揃ってる、やけに安すぎる、なんか様子がおかしい」と感じる場合は、くれぐれもご注意ください。

また、届いたものに不備があった場合などでも、基本的に海外注文は返送料金も自己負担になるなど、サービスの概念は日本とちがいます。日本の「アタリマエ」が、通じないのが当たり前的なことが多々多々あります・・・


2015年3月12日木曜日

3月の草木たちと、室内栽培のようす

寒い朝でも、昼に外を歩くと、冬の気配はありません。日射しはすっかり春です。
すっかり葉を落とした木々の枝に、日ごとにピンク色のツボミがふくらんでいくのを見ると、ほったらかしだった植物たちの手入れをしたくなります。


かれこれ10年くらい同居している我が家の梅の木。昨年は大移動させるために、根っこと枝をバッツリとカットしたので、今年は花をつけないだろうとあきらめてましたが、梅は強いですね。短い枝にカワイイ花を咲かせてくれました。



























ブルーベリーには、今年の花芽がたくさんつきました。昨年は剪定しすぎで果実が少なくなり大失敗したので、今年は慎重に枝を整理しました。





















キャットニップも復活してきました。雨が多い3月は水やりするチャンスがあまりありません。なので、天気予報が雨降りの朝には、「バグ・フロスタ」や固形の有機肥料などを少し表面に置いておきます。こうすると、雨が有用菌や肥料を根っこに届けてくれるうえ、土作りもやってくれます。


















今週、「バオバブの木」がやっと発芽しました。種を撒いたのは昨年のこと。ウンともスンともいわなかったので、種をいったん培地から取り出して、エアレーションした低温の水の中に2週間ほど放置しておきました。それからまた培地に種を植えなおしたところ、やっと発芽。発芽しにくい種は、エアレーションした冷たい水で一週間ほどじっくり吸水させてから、あたたかく加温した培地に種まきすると、劇的に発芽率がアップすると感じています。


























肥料不足で花が咲かなくなってしまっていた室内栽培のイチゴです。培地が乾かなくても週に一度培養液を与えるようにしてから、やっと復活しました。夜間の湿度が高すぎて培地がほとんど乾かなくなってしまい、水やり回数が少なくなってしまったことでイチゴが肥料不足を起こしてしまいました。培地が適度に乾いてから培養液をあげるのが理想ですが、そうもいかない時もありますね。

























先月、トウモロコシ「味来」の矮性+早生品種の種を撒き栽培をスタートさせました。この品種は背丈がコンパクトで収穫までの日にちが短い室内栽培にぴったりな品種です。



















まったく同じ日に種まきをした「味来」たちですが、右側は一週間ほど早めに大きなポットに植え増ししました。発芽した苗がほどよく根を伸ばしたら、早めに大きめなポットに植え増ししてしまったほうが、生長が早く効率がよくなります。生長期は、なるべく最短にしたほうが、病害虫などにやられるリスクを減らせるので、ダラダラと不必要に生長期を長くしないことが室内栽培の鉄則のヒトツです(とはいえ、植物の種類や品種ごとに必要な日数は変わります)。



























ココ栽培と、ポッティングミックス培土栽培のトマトたち。10段目を突破しました。実つきもよく、味もとおっっっても甘くてオイシいです。おスソワケした方からは「これホントに普通のトマトなの? こんなに甘いの食べたことない。売ればいいのに・・・」といううれしい感想をもらいました。 長く伸びたツルをグルグルとまわして誘引しています。


























一方のDWCシステム(エアレーション式)で育てている同じ品種のトマトたち。
花数は多いのですが果実は小さいままです。
このように、手抜きはばっちりと結果に出てしまいます。



















2015年3月4日水曜日

ゆったり非電化??? ドリップシステム

イチゴが肥料不足になっていることは、うすうす感じていましたが、忙しさにかまけてロクスッポ対処しておりませんでした。

循環ポンプをつかって自動ドリップイリゲーションシステムにしてしまえば、いっぺんで何株もの水やりできて便利ですが、培養液が多めに必要になったりします。

「手動蓄圧式噴霧器で、いっぺんにゼンブのイチゴへ水やりできないもんか???」

ということで、ドリップパーツを蓄圧式噴霧器につなげて、「非電化式ドリップ・イリゲーションシステム」を作ってみました・・・作るというほどのもんでもないですが。








シュポシュポと噴霧器に圧をかけると、各ドリッパーからいっせいに培養液がドリップされます。











噴霧器のホースに吐水口6コのマニホールドをつなげ、6mmチューブに分岐してみました。



















水圧は0.1MPa〜0.2MPaくらいで、循環ポンプでドリップするよりも水圧が高く、時間は短縮できました(吐水容量によっては、これより水圧が高い循環ポンプもたくさんあります)。


















蓄圧式噴霧器ドリップのメリット・・・「非電化」、「ドリップ時間の短縮と培養液の節約」これくらいでしょうか???



























といこことで結論は、「手動蓄圧式噴霧器でのドリップイリゲーションは、真夏に水やりが忙しくなった頃に、電源がとれない庭で花々への水やりに活用するぞ!!!」でした。