2015年11月17日火曜日

R-DWCシステム。開花期用肥料にチェンジ。

この秋に、なんとかDIYでつくってみたR-DWCシステム。

4つのグロウバケツと、ひとつのリザーバーバケツ で培養液をやりとりするタイプの再循環式DWCシステムでカラーピーマン? パプリカ? を栽培してきていますが、今朝培養液のpH値を測ってみると・・・




























おやおやっ? 培養液のpH値が5.0を切っています。




























先週の金曜日に培養液をとりかえpH値5.8スタート。5日後の今日pH値が自然に下がり、だいたい4.7の弱酸性になっていました。



























培養液のpH値が自然に下がった原因は・・・?
もちろん! 「開花期スタート」だからです。




















よく見れば、やっぱりツボミが小さく見え始めてます。




























果菜類にかぎらず、植物ほぼ全般に共通することで、生長期には酸性の窒素をさかんに吸収しますが、花芽が作られ始めるとカリウムを多く吸収するようになります。

培養液で育てるハイドロポニックだと、その養分要求変化がpH値にモロでるので、とてもとても分かりやすいと思います。つまり、生長期には培養液のpH値が上がりやすく、開花期が進んでいくほど、pH値が下がりやすくなります。




とくに根っこが培養液に浸りっぱなしのDWCシステムは、生長期の移行による変化が、ダイレクトに培養液のpH値変化にあらわれます。なので、培養液のpH値が自然に下がるようになったということは、「生長期用の肥料は、もうお口に合わないのよね!」と植物が教えてくれてるので、「生長期専用のベース肥料CANNA AQUA VEGA」から、間髪いれずに「開花期専用のベース肥料CANNA AQUA FLORES」へと切りかえます。


















正しいタイミングで、培養液を開花期用にすべて交換してみれば、数日後にpH値が下がってしまうことは、もう起こらないはずです。

が、それでもpH値が勝手に下がってしまう場合は、なにか別の原因があります。

  1. CO2、炭酸ガスをテキトーに入れすぎてやしませんか?  エアーポンプがグロウルーム内にある場合は、空気中のCO2をエアーポンプが取り込んで培養液にどんどん吹き込んでる状態になってることがあります。
  2. 栽培期間が半年以上など長くなる植物では、死んだ根っこが分解されず発酵して「酢」になってる場合があります。培養液を定期的に取り替えないか、エアー量が少なくなったせいで、死んだ根が沈殿したまま担ってる時などに多く起こります。

    これを防ぐためには、「CANNAZYM」や「ZYM-ZYM」など古い根っこを分解する酵素を含んだ活力剤を与えて、最低週に一度は培養液を取り替えます。
    また、培養液を取り替える時には、エアーポンプやエアーストーンから十分な量の空気がちゃんと出てるかチェックしたほうがいいです。
  3. ピシウム、フザリウムが原因で起こる根ぐされ病などは、発生初期に培養液のpH値が下がり、その後に植物が降参してしまうとpH値が上がってくことが知られてます。
  4. 植物に対して、培養液量が少なすぎてませんか? 1メートル以上の丈に育つ植物なら、一株あたり最低5L以上は培養液が必要です。培養液が少なすぎるとpH値やEC値がコロコロ変わってしまいます。



と、いうことで早速開花期用の培養液に交換することといたしました。
リザーバータンクから各グロウバケツに培養液を流入させるメインホースを「13mmチーズ」と「13mmインライン・コック」で分岐させて、排水させれば、培養液の取りかえが楽チンです。
























ちなみに、フラッド&ドレイン・システムなど、根っこが培養液に浸る時間が短いシステムは培養液のpH値があまり変わらないので、肉眼で花芽をチェックして開花期肥料にチェンジします。