2025年6月26日木曜日

猛暑日になってもたくさん実るCANNA COCO栽培のミニトマト

 梅雨に突入したばかりなのに、35℃近くになる猛暑日がめずらしくありません。そのうえカラツユ気味な日が続いたせいで、早くも農作物がダメージを受けているという知らせも聞こえてきます。

そんなときでもCANNA COCO培地とCANNA COCO A/Bベース肥料のコンビネーションで育てているミニトマトたちは絶好調です。




100%ヤシガラ原料でできたCANNA COCO培地は、無数の小さな穴が空いた難分解性の硬いスポンジのような植物繊維でできているので、保水性が高く空気をたくさんキープできる肥料成分をふくまない有機培地です。




CANNA COCO培地の発売当時のキャッチコピーは、「次世代のロックウールでした。

毎年実るヤシの果実のカラが原料なので、地球環境にやさしく土にも還るうえ、厳密で正確な肥料設計で育てられます。つまりCANNA COCO培地は、有機栽培用培地ではなく、養液栽培専用培地として開発されました。CANNA COCO培地は、CANNA COCO A/B肥料と一緒に使ったとき、誰もがパーフェクトな肥料比率を植物に与えられるよう設計されています。

CANNA COCO A/B肥料は、CANNA COCO培地のバッファリング剤としても機能します。なのでこのコンビネーションで育てている限り、ココ培地にありがちなカルマグ欠乏症やカリウム過剰症状が起こらないよう設計されています。

CANNA COCO培地とCANNA COCO A/Bベース肥料のコンビネーションは、経験が少ないビギナーはもちろん、誰にとってもシンプルな栽培管理で、確実にちゃんと育てられるようデザインされています。



2025年6月20日金曜日

RHIZOTONICは根だけじゃない! 開花にも効くこと、忘れてませんか?

 CANNA RHIZOTONICは 開花期にも効果があること、忘れてませんか?

CANNA RHIZOTONICは、挿し木や幼苗期など生長前期にはに欠かせない発根促進有機活力剤です。



ところが CANNA RHIZOTONICのリッチな有効成分は、開花期間にもわずかな量を継続して与えると様々な効果が期待できます。


根の発達がゆるやかになる開花期間にも、CANNA RHIZOTONICの成分が活力のある根を維持して病害虫に対する抵抗力を高め、より健康で力強いコンディションを保ちます。


開花期に入ったあとも、わずかな量のCANNA RHIZOTONICをコンスタントに与えるとCANNA RHIZOTONICに 含まれるビタミン群、ミネラル群、そして極めて吸収性がよいアミノ酸群が、より濃厚で甘い果実に仕上げます。


CANNA COCO栽培CANNA TERRA栽培などの有機培地と比較すると、有機活力剤の効果がやや弱まるハイドロポニック・システム栽培でも、CANNA RHIZOTONICの成分が、根の活性を維持するだけでく、花付きの良さや果実の品質が高まる効果を実感できます。



2025年6月17日火曜日

6月に咲く花々と梅雨の石灰防除

 先週梅雨入りしたばかりなのに、今日は35℃近くまで気温が上がりました。湿度が高い梅雨時期の猛暑日は、いったい誰を幸せにするのでしょうか?

昨年秋に植えて花ざかりとなったルドベキア・サハラです。それでなくてもジメジメとした気候で夏日などになると、せっかく咲いた地植えの宿根草の根元が黒く蒸れくされてダンゴムシ牧場と化すので石灰防除をしました。カルシウムは、植物も丈夫にします。


石灰資材の粉末は目に入ると危険ですが、消石灰や生石灰は特に危険です。炭酸苦土石灰やカキガラ石灰がおすすめですし、ゴーグル、手袋、ガーデンエプロンは着用したほうが安全です。冬は草木灰の加里をバラバラ葉にまいて手が真っ黒になり、夏は手を真っ白にしなから石灰をまいてますが、ざっくり施肥&防除をやるとやらないとでは草木の育ち方に大きく差が出ると思います。



ゼッタイに寒さで溶けてしまったと残念に思っていた「コロカシア・イルストリス」、植えていた場所とは全然ちがうところから再生しました。葉色が美しく、とても人気の高い観賞用サトイモです。根が太らずシュウ酸が多いので食べられません。



植えてから一年に一本ずつ主茎が増え、今年はやっとツボミが5つあがりました。リトルプリンスです。



40Lの大きめなファブリック製ポットに植えてます。真夏の水切れとカルシウムの与え方さえ注意すれば、関東でも屋外で冬越しできます。



手前はホワイトセージの花穂(かすい)です。4月ごろに3cmほどの太い花茎(かけい)がボキッと折れて地面に伏してしまいましたが、折れた花茎から見事に花が咲きました。カリフォルニアの自生地の画像を見ると、ホワイトセージの群生はクリーピング(地這い)状態で広がっているで、主茎がボキッと折れて生え広がるのが自然な姿なのかもしれません。



今年も咲きました。ハイドランジア・アムステルダム。日当たりを好む西洋アジサイは葉の色が濃くて厚みがあり、がっしりしてます。日陰でもよく育つ耐陰性が高めの日本原産のガクアジサイとヤマアジサイは葉の色も厚さも薄く、しなやかな感触です。西洋アジサイなのか日本アジサイなのかわからないときは、葉っぱで判断できるそうです。



昨年秋に植えたスカビオサ「Ace of Spade」は、思いのほかヒョロヒョロと徒長しましたがきれいに咲きました。












2025年6月10日火曜日

CANNA TERRA Professional 培土栽培のミニトマト

 今日から、いよいよ関東も梅雨入りです。梅雨明けまで、洗濯物がカラッと乾かないストレスと、日々の花の水やりタスクから解放される喜びがいりまじる日々がつづくことでしょう。

昨年秋からスタートさせたミニトマトの室内栽培は、梅雨に入っても好調です。
CANNA TERRA Professional培土TERRA Vega(生長段階)TERRA Flores(開花以降)のコンビネーションに加え、各生長段階に適したCANNAの活力剤を与えています。




誰もが、たくさんおいしく元気に育てられる1番の理由は、ひとえに CANNA TERRA Professional培土がものすごく優秀だからです。赤玉土やバーミキュライトなどの無機の園芸用土を使っていないので、軽くて保水性、保肥性、通気性が高く、根張りがずば抜けてよいからです。

CANNA TERRAのラインナップ栽培は、ハイドロポニック・システムみたいに厳密な培養液メンテナンスもいらないし、大量の培養液も使わないから栽培管理がシンプルなんだよ。赤玉土のような無機用土が配合された培養土や土壌栽培は安くすむけど、ビギナーにとって水やりのタイミングの見極めがものすごく難しい。過保護に水をやり過ぎると致命的に根が伸びなくてゼンゼン育たないで失敗してしまうことがものすごく多いし、そのうえ、土の種類ごとに保肥性や保水性がバラバラだから、バランスよく肥料を効かせることも非常にむずかしい。だから全然ビギナー向きじゃない。でも、CANNA TERRA Professional培土は、通気性だけでなく保水性も高くて専用肥料とトータルでデザインされていて最適なバランスで肥料を与えられるから、誰が育てても根がほんとによく伸びるんだよ」、

ということです。

つまりソイル栽培は、室内栽培専用にデザインされている培養土以外はまったくゼンゼン決してビギナー向きではないですし、むしろビギナーにとってDWCシステムのようなシンプルな構造のハイドロポニック・システムで数株だけ栽培するほうが圧倒的に失敗しにくいです。



さて、葉の大きさ、節間の長さ、トップから15cmまでの茎の太さがバランスよく育っています。


CANNA TERRA Professional培土でオーガニック栽培をしたい場合は、100%オーガニック肥料のBIO Vega とBIO Floresを使うこともできます。BIOCANNAシリーズCANNA TERRA Professional培土は、水やりのタイミングなど栽培管理方法はまったく同じです。ポットはエアロポット6Lを使っていますが、トマトのように大きく育つ植物や、春以降水分が乾きやすい時期はエアロポット10Lか17Lがおすすめです。





2025年6月4日水曜日

CANNA記事 「ハイドロポニック栽培: 薄膜型養液栽培(NFT)」

 CANNA日本サイトに記事がアップされました。

「ハイドロポニック栽培: 薄膜型養液栽培(NFT)」


NFTハイドロポニック・システムを構成する主なパーツは、

  1. 苗を固定するための栽培トレー(NFTチャネルや塩ビパイプ)
    細長く底が平らな「NFTチャネル(ガリーともいいます)」とよばれる栽培トレイがもっとも適していますが、このシステムを自作する人も多くDIYのNFTシステムで最も多く使われているのが塩ビパイプにネットポットと同じサイズの穴を開けた栽培トレーです。

  2. ネットポットにセットした苗と培地
    NFTシステムでは培地をほとんど使いません。DWCシステムのように根のほとんどを培養液にダイレクトに浸します。
    なのでネットポットの底から苗の根が伸び出してからNFTシステムにセットしないと根が培養液にコンタクトできず萎れてしまいます。とくにDIYのNFTシステムは、この段階でつまずくことが少なくありませんが、既製品のシステムはこの辺りの問題が起こらないよう設定されています。

  3. 培養液をためておくリザーバー
    葉もの野菜では一株につき3ℓ前後、トマトなど果菜類は一株につき5ℓ前後必要ですが、水分の蒸散などを考慮して必要な培養液量の約1.5倍容量のリザーバー容器が必要です(1〜2週に一度培養液を全て交換)
    例 : 葉もの野菜レタス10株X3ℓ=約25ℓ 必要なので30〜40ℓのリザーバータンクが必要。

  4. 培養液を栽培トレーに汲み上げる循環ポンプ +予備のポンプ=合計2つ
    NFTハイドロポニック・システムは、培養液を栽培トレーに24時間汲み上げつづけないと苗がすぐ萎れてしまいます。なので循環ポンプというパーツが故障で止まってしまうと、野菜が全滅してしまうリスクが高くなります。しかしモーターを使う電気製品は、継続使用で故障しやすくなったり、夏場はモーターの発熱で培養液の水温をあげてしまうこともあります。なのでリザーバータンク内には循環ポンプを2つセットしタイマーで交互に作動させる、などの工夫がとても大切です。

  5. リザーバー内の培養液に空気をおぎなうエアーポンプ
    培養液1リットルあたり1〜2L/minの吐出量が必要です。
    タンク容量     推奨吐出量(目安)
    20L                 20〜40 L/min
    40L                  40〜80 L/min
    100L              100〜150 L/min

  6. CANNA AQUA など 再循環システムに適した肥料
    根が常に培養液に浸っているNFTシステムでは、培養液のpH値、EC値、水温などのメンテナンスは毎日必要です。再循環システム専用に開発された
    CANNA AQUA ヴェガ(生長期または葉もの野菜専用)CANNA AQUAフローレス(開花期専用) は、培養液のpH値が最適範囲から外れにくくメンテナンスがとても簡単になります。





最後にNFTシステムでのおおまかな栽培管理ポイントです
何よりも大切なことは、欲張らないことです。特に果菜類は、
苗の頃はたやすく見えても
果実が実る頃になると1メートル以上に育ち、一般家庭で5株以上育てると手に負えなくなります。


養液が流れる厚みが ほんの1mm〜3mmになるようにNFTチャネルの傾斜角度と流量を調節します。システム本体は、完全に水平な場所で設置しなくてはなりません。NFTチャネルから排水された培養液は、再びリザーバータンクにもどりNFTチャネルへとくみ上げられます。NFTシステムは、培養液を再循環させるハイドロポニック・システムです。

一 般的なNFTシステムは、チャネル、またはガリーと呼ばれる細長く底面が平らなパーツにプラントを植え、リザーバータンク内の水中ポンプで培養液をくみあ げてチャネルに流しつづけます。プラントの根元は、スポンジ、ロックウールやクレイ・ペブルスなどとネットポット内で支えます。

プラントの根は、培養液の流れにそって、NFTチャネルの底面で平らなマット状に発達します。ごく薄い培養液の表面でプラントの根は、肥料、水分、そして空 気を豊富に吸収できるため、根の発達と生長が早く、多収穫になります。また、システム設置が複雑ではなく、栽培管理がカンタンでランニングコストが安く多収穫になるため、既製のNFTシステムならばビギナーにも向いています。

一方で、培養液の流れが深すぎたり速すぎたりすると、根に酸素と肥料の欠乏が起こり、根ぐされや収量減につながりますが、基本的なマニュアルに沿って栽培をおこなえば、栽培効率とランニングコストとにも非常に優れたハイドロポニック・ システムであるため、オーストラリアでは商業用施設栽培でさかんに取り入れられています。

培養液を流す水量は、約1リットル/毎分が一般的です。こうなるように培養液を流しつづけるためには、NFTチャネルに「1:40」の勾配(1mにつき25mm傾斜)をつけることが望ましいとされています。
培養液の水量が約2リットル/毎分を超えると、根が肥料を吸収できなくなります。また、チャネルを長くしすぎると排水口付近のプラントに肥料が欠乏します。

NFTシステムのポイントは、培養液をたいらに、ごく薄く流すことでプラントの根が酸素を豊富に吸収でき、早く生長し収穫量が豊富になることです。しかし、底の浅いチャネルでキュウリやトマトなど果実が実るプラントを育てると重みでチャネルが凹み、内部の空間がせまくなるので酸素欠乏が起こります。栽培したいプラントの種類によって、慎重にNFTチャネルのサイズを選び、あらかじめ支柱の準備や誘引方法を決めておく必要があります。

一方で、塩ビパイプなどの円筒形のパーツでつくるNFTシステムを DFTシステム(Deep Flow Technique)といいます。

底が丸いパイプでは、プラントの根がルートボール状に発達するため、根の内部で酸素欠乏が起こりやすくなります。それを防ぐためには、24時間タイマーなどで2つのポンプを時間差で作動させ一定間隔で培養液の厚みが1mmになるように流量を変化させるか、一定間隔で水中ポンプのスイッチをOFFにし培養液の流れを止めるなどして、根への酸素供給量をふやす工夫をします。


これがすべてのNFTハイドロポニック・システムにあてはまるわけではありません。たまに市販のシステムについて質問を受けますが、メーカーごとに正解が違いますので、かならずNFTシステムを購入した店舗で確認してください。