CANNA日本サイトに記事がアップされました。
NFTハイドロポニック・システムを構成する主なパーツは、
- 苗を固定するための栽培トレー(NFTチャネルや塩ビパイプ)
細長く底が平らな「NFTチャネル(ガリーともいいます)」とよばれる栽培トレイがもっとも適していますが、このシステムを自作する人も多くDIYのNFTシステムで最も多く使われているのが塩ビパイプにネットポットと同じサイズの穴を開けた栽培トレーです。 - ネットポットにセットした苗と培地
NFTシステムでは培地をほとんど使いません。DWCシステムのように根のほとんどを培養液にダイレクトに浸します。
なのでネットポットの底から苗の根が伸び出してからNFTシステムにセットしないと根が培養液にコンタクトできず萎れてしまいます。とくにDIYのNFTシステムは、この段階でつまずくことが少なくありませんが、既製品のシステムはこの辺りの問題が起こらないよう設定されています。 - 培養液をためておくリザーバー
葉もの野菜では一株につき3ℓ前後、トマトなど果菜類は一株につき5ℓ前後必要ですが、水分の蒸散などを考慮して必要な培養液量の約1.5倍容量のリザーバー容器が必要です(1〜2週に一度培養液を全て交換)
例 : 葉もの野菜レタス10株X3ℓ=約25ℓ 必要なので30〜40ℓのリザーバータンクが必要。 - 培養液を栽培トレーに汲み上げる循環ポンプ +予備のポンプ=合計2つ
NFTハイドロポニック・システムは、培養液を栽培トレーに24時間汲み上げつづけないと苗がすぐ萎れてしまいます。なので循環ポンプというパーツが故障で止まってしまうと、野菜が全滅してしまうリスクが高くなります。しかしモーターを使う電気製品は、継続使用で故障しやすくなったり、夏場はモーターの発熱で培養液の水温をあげてしまうこともあります。なのでリザーバータンク内には循環ポンプを2つセットしタイマーで交互に作動させる、などの工夫がとても大切です。 - リザーバー内の培養液に空気をおぎなうエアーポンプ
培養液1リットルあたり1〜2L/minの吐出量が必要です。
タンク容量 推奨吐出量(目安)
20L 20〜40 L/min
40L 40〜80 L/min
100L 100〜150 L/min - CANNA AQUA など 再循環システムに適した肥料
根が常に培養液に浸っているNFTシステムでは、培養液のpH値、EC値、水温などのメンテナンスは毎日必要です。再循環システム専用に開発されたCANNA AQUA ヴェガ(生長期または葉もの野菜専用)、CANNA AQUAフローレス(開花期専用) は、培養液のpH値が最適範囲から外れにくくメンテナンスがとても簡単になります。

何よりも大切なことは、欲張らないことです。特に果菜類は、苗の頃はたやすく見えても
これがすべてのNFTハイドロポニック・システムにあてはまるわけではありません。たまに市販のシステムについて質問を受けますが、メーカーごとに正解が違いますので、かならずNFTシステムを購入した店舗で確認してください。