2026年10月29日木曜日

緑肥の赤花そばとビカクシダの生長経過

9月下旬に緑肥として撒いた赤花そば、もう花が咲きました。「播種後30~45日で開花」と説明がありましたが、本当にあっという間に花が咲きました。

ソバは雑草を抑制する効果が本当に高く、ソバが生えているエリアではツユクサの傍若無人ぶりがピタリと止まりました。今年の夏の長雨で、とくにツユクサは抜いても抜いてもゾンビのように復活し1週間で元通りだったので、これはすこぶる気分がいいです。



 
ソバは深く耕さなくても発芽するうえ、土壌中にある難溶性のリンやカルシウムを溶かしてくれます。つまり、バラバラとテキトーに地面に撒くだけで一ヶ月程でキレイな花を咲かせてくれて土壌改良もしてくれて雑草も抑えてくれます。これまで。クローバー、ソルゴー、ライ麦、フラックス、大根などさまざまざまな緑肥を撒いてきましたが、草丈がとにかく高くなってしまい、倒してもすき込んでも「ジャマだな」と感じていました。



土壌改良効果を高めて不耕起栽培や自然栽培を実践するには、ソバをはじめとしたタデ科、クローバーなどのマメ科、ライ麦などのイネ科、そして大根などのアブラナ科を複数組み合わせて緑肥にするのがポイントだそうです。いろいろ試していこうと思います。


さて、CANNA COCO培地でハイドロポニカリーな栽培管理をしているビカクシダのスポアですが、すこしずつLEDの光強度を高めていて、現在は約90PPFD(μmol/m²/s)ほどにしました。



CANNA COCO培地に植えたリドレイのスポアから根毛が伸びていることに気がつきました。


CANNA COCO培地と水苔にリドレイのスポア苗を植えてから約2週間経ちました。

↓2週間前に植えかえをした直後の画像と比較すると、すべての苗がひと回り大きくなっていることがわかります。






CANNA COCO培地のほうが、全体的に葉数が多く葉面積も大きいように思えなくなもありませんが、まだ明確な差は見られません。葉面積が広がるスピードのちがいはスポアの個体差によるものが大きいようです。



約10日前に、がんばって板付けしたリドレイ・ドワーフは新しく出てきた貯水葉がどんどん広がっています。




↓これは先週21日、ちょうど1週間前の同一人物です。新たに展開した貯水葉がどんどん広がっているのが分かります。





その他のビカクシダたちも1週間前と比較すると、葉が生長していることがわかります。


↓ちょうど1週間前の様子です。





2026年10月21日水曜日

アロカシアの3Lポットへの鉢増し

スクエア・ポットS(0.7L) に植えていたアロカシア・ヴェノムがグングン育ち、根元から新しいシュートがいくつか出てきたので、スクエア・ポットL(3L)に鉢増しをしました。培地はCANNA COCO培地だけを使用しました。CANNA COCO培地には、肥料成分が含まれていないので、水やりには必ずハイドロポニックのベース肥料を希釈した培養液を与えなくてはなりません。



CANNA COCO A/Bベース肥料、またはDutch Formula 3パートベース肥料の培養液のどちらを与えても、しっかり育っています。スクエア・ポットSで管理していた時は、EC値0.8の培養液を与えていてました。

植え替えの時に根の状態を確認したところ画像のようにしっかりと根が増えていたので、スクエア・ポットL(3L)に鉢増し後は、EC値1.2の培養液を毎回与えています。

水やりのタイミングですが、今は根を伸ばしたいので培地の表面が乾いてから排水率20%で培養液を与えています。排水率20%とは、毎回液肥の培養液を与えるファーティゲーションでの基本的な水やりルールです。与えた培養液の20%前後が鉢底から排水されるように培養液量を調節して与えることです。シンプルにポット容量の40%に当たる量(3Lポットなら1.2L)を水やりすれば、排水率を20%ほどにできます。



ポットが大きくなりLEDライトへの距離も10cmほど近づきました。鉢増しから4日後、葉が焼けるなどの障害が出ていないことを確認したので、光強度をさらにやや強めて、トップの葉面でPPFD144µmol/m²/sほどにしました。色調未補正のLEDライトの色はこんな感じです。


見やすい色調に補正してみました。朝一番に観察してみると、葉先から葉つゆが出ていました。葉つゆは、根がしっかり吸水して根圧がかかっている目安です(果菜類は、花や果実がつくと、根が元気でも葉つゆが出ることが少なくなりますが問題ありません)。

2026年10月16日金曜日

ビカクシダの栽培テストと、見ごたえある秋の実りの「横浜こども植物園」

 「どう見ても水苔よりも、CANNA COCO培地の方が生長が早いよなぁ・・・よし、くらべてみよう!」

ということで、水苔とCANNA COCO培地ではビカクシダの生長スピードにどれだけ差が出るのか? 出ないのか? ビカクシダ・リドレイのスポア苗をつかって栽培テストをすることにしました。


届いたばかりのリドレイの幼苗たちを4株ずつ、水苔とCANNA COCO培地に植えることにしました。これは植えかえ直後の様子です。


苗カバーをかぶせて、照度2300lx。PPFDがに換算すると42µmol/m²/sほどの弱光で一晩管理しました。



植え替えてから約15時間後の今朝、水苔よりもCANNA COCO培地に植え替えたリドレイたちの葉の方が、少しふわっと広がっているように見えます。これから、どれだけ差が出るのか、じっくり観察します。




そしてリドレイ・ドワーフの幼苗は、貯水葉がメキメキとひろがりネットポットからはみ出してしまったので、いよいよ板付けすることにしました。


センス、経験、仕事の完成度、何よりビカクシダの栽培スキルがおおいに問われる「板付け」に対しては苦手意識しかありません。それでも勇気をふりしぼって、ネットポットからリドレイの幼苗を引き抜きました。よく見てみると、ささやかな根が伸びていました。


今後同じ栽培スペースで、毎年育てているミニトマトも無農薬で育てていく予定なので、念の為コルク素材など天然木材でできた着生板をつかわず、3Dプリンターでできた着生板を選びました。培地の流出防止に最適なコイヤーマットを敷き、そのうえにCANNA COCO培地を置き、水苔でカバーしました。


なんとかかんとか板付完成しました。まるでボリューミーなレタスチャーハンのようです。


今朝の様子。ひとまず成長点は無事です。


ビカクシダに気を取られている間も、アロカシアどもは順調に葉数を増やし、葉面積も広がってきました。このくらいのこじんまりした大きさの時が、生長の展開がはやく変化が目に見えてわかるので、一番楽しいです。


先週「横浜こども植物園」に足を運びました。園内にある柿の木々にたわわに実る果実をみたくて仕方がなかったのです。


今年の夏は、あまりにも雨がたくさん降ったせいでしょうか? ほどんどの柿の木は、落葉していて枝ばかりになり、果実の完熟も早く進んだようです。昨年の同じ時期に伺った時とは比較にならないほど、枝に残る柿の果実が少なかったです。それでも落下して熟しすぎた柿が放つ発酵臭に、秋の訪れとなつかしさを強く感じました


もはやキウイフルーツは神奈川の特産品ですね。JAの直売所や無人販売所で神奈川県産のキウイフルーツを目にする季節になりました。


キウイはマタタビ科です。家のウラの緑地に、ある年勝手に生えてきたキウイの葉をもぎって我が家の猫どもに献上したことがありますが無反応でした。キウイがマタタビ科といえども、常備してあるマタタビの実の引力には及ばないようです。


3年前に保護した黒猫は、とにかく性格が明るくてヤンチャです。母猫が亡くなってしまってから引きこもりがちになり家庭内別居状態だった兄弟猫たちですが、この黒猫がきてから元気をもらい、ニャンプロをするようになりました。


毎年この季節に色づくコキアを見るたびに「やっぱり春に種を蒔いておけばよかった! あーキレイだな!」と思います。




「横浜こども植物園」の緑地にピロピロと目の端を動くものがいます。タイワンリスでした。



クヌギの木のまわりをグルグルとまわってドングリを探しているようでした。



西陽に照らされた斜面でシロツメクサの葉がいっせいに太陽の方向を向いています。


シロツメクサに向日性(こうじつせい)があることを初めて知った日でした。



セイタカアワダチソウの黄色い花と、空の青色とのコントラストは見事です。家の周りに生えてきたら、ことごとく抜くのですが・・・



日本の植物相の豊富さをつくづく感じる「ホトトギス草」の目を惹く紫。今日では、世界中でシェードガーデン(日陰の庭)の主役級として愛されています。

ホトトギス草をはじめ耐陰性の高い日本の山野草が18世紀から19世紀にかけて、世界に紹介されるまでは、日陰に植物を植栽するという概念はなかったそうです。日本の山野草は、世界の庭を変えた小さくて大きな存在です。




2026年10月9日金曜日

奇形のホップ・コーンと、LED栽培のレアプランツたち

ようやく秋晴れがつづくようになりました。今年の夏は、来る日も来る日も、あまりにも雨が降ったので、花たちに毎日かかさず水やりをする、という夏から秋のマスト・ルーティンをすっかり忘れていた今日この頃です。

チヌーク・ホップの収穫をしました。こんなにも毬花がいくつもくっついた奇形花を初めて見ました。


栽培専用LEDライトでアロカシアとビカクシダを管理するようになってから、皆様ぐんぐん育つようになったので、60W出力(120Wを50%に調光)のLEDライトを50cm下に下げて、ライト直下の一番高い葉面位置で、PPFD 約206 µmol/m²/sの光強度にしました。ライトから50cm直下のPPFDは 約206µmol/m²/s、同じ位置で50cm左右ずらした位置のPPFDが約158µmol/m²/sです。色温度は光合成効率の高い暖色系の白です。暖色系の白は、植物を鑑賞するにはあまり向きませんが、一番よく育つ色だと実感しています。


高性能な植物栽培用LEDライトは、壁面にあたって反射する光も考慮し、グロウスペース全体に光がバランスよくいきわたるように設計されています。

LEDチップから放射される光がどう拡散するかは、LEDチップを保護するする光学レンズやLEDチップの配置で決まります。たとえば光学レンズを装着している場合は、一般的な栽培用白色系LEDの場合、約120°の広い配光角を持つものが多いです。一次レンズには効率よく光を拡散させて消費電力を抑える役割もあります。

さらに一次レンズを二次レンズで覆うように装着するLEDは、光の進行方向や広がり方を制御し、照射対象に効率よく光を届けるよう設計されていることがあります。この二次レンズには90°〜150°など、さまざまな配光角の製品がありますが、120°以上の広角になると、広範囲をカバーできるように思えて、実際には光が栽培エリア外に飛んでしまいムダになる光量子が増えやすいと言われています。

LEDライトの配光バランスの良し悪しを視覚的に確認する方法のひとつが、植物を置いた状態で床面の明るさや、植物の影の出方を見てみることです。配光バランスが良く、さまざまな方向から光が届く環境では、植物の葉が重なっていても影が比較的薄くなり、床面にも光が届きやすくなります。つまり下の葉にもまんべんなく光がとどき、株全体の葉が均一にバランスよく生長して、横枝の花や果実も大きくなるということです。(ただし、床面の明るさはあくまで目安です。実際の光の均一性は植物の葉面におけるPPFD分布を計測することが確実です。)


暖色系の白、3400Kの色補正をするとこんな感じです。培地が軽くなったら、ハイドロポニック肥料の薄めの培養液をたっぷりと与えています。


植物育成LEDライトとハイドロポニック肥料でアロカシアやビカクシダを育てると、根がよく動いて増えるので生長スピードが加速します。まだ小さいうちは、最適な気温と湿度環境で、PPFDが100〜200 µmol/m²/sのあいだでよく育つようです。



PPFDメーターを持っていないので、分光照射メーターで計測した分光分布図と照度(ルクス)のデータをPPFDに変換してます。分光照射メーターは「その照明が、何色の光を、どれくらい出しているか」を示す、こんな画像です。


分光照射メーターで計測した分光分布図はこんな感じでした。今回使用しているLEDの仕様書の分光分布図と、まったくと同じです。光合成に有効な400nm〜780nmのブロードバンド・スペクトルをバランスよく放射する理想的な栽培用LEDです。



そして、同じ位置で計測した照度は11,400ルクスでした。ルクスからPPFDに換算する計算式はとても複雑です。


照度(ルクス)をPPFDに換算する方法は・・・

1. Lux→PPFD換算係数を求める

分光データから2種類の量を計算します。ひとつは、人間の視感度を考慮した照度に相当する量。もうひとつは、400~700 nmの光子数に相当する量です。この比率から、LED専用の換算係数 k が得られます。
k = PPFD / Lux
単位は、µmol/m²/s/lxです。相対分光分布を S(λ)、人間の明るさに対する標準感度を V(λ) とすると、波長をnmで扱う場合の計算式は次のようになります。
k = [10⁻³ × ∫(400~700) S(λ)λ dλ] / [683 × N_A × h × c × ∫(380~780) S(λ)V(λ) dλ]
ここで N_A はアボガドロ定数、h はプランク定数、c は光速です。この計算では、相対分光分布の倍率は分子・分母で打ち消し合うため、校正された相対スペクトルであれば、絶対放射照度がなくても換算係数を求められます。ただし、分光測定器の感度補正や測定範囲の制限による誤差は残ります。

2. LuxからPPFDを推定する

求めた係数をLuxに掛けるだけです。
PPFD = Lux × k
さらに、1日の照射時間を使えばDLI(1日に受け取る光の総量)も計算できます。
DLI = PPFD × 照射時間 × 0.0036


・・・はぁぁぁ? 何を言ってるんだか、サ・ツ・パ・リ・わかりません。

なので、そのLEDのメーカー仕様書にある分光分布図と、計測したルクスの数値をAIになげて「このLEDライトのPPFD換算係数を出して!!!」と頼めば、ルクスからPPFDに換算できる係数を教えてくれます。カンタン、カンタン!

ただし、数千円からお手頃な価格でGETできる照度計でもルクスを計測できますが、お手頃な照度計は人の目で感じる明るさ=緑色光を中心に測るので、正確なPPFD値に換算できないことが多いことに注意が必要です。

左の一番大きいのがビカクシダ・リドレイです。貯水葉の直径が11cmほどになり直径8cmのネットポットから貯水葉がはみ出してきましたので、来週もう一度培養液をあげたら板付けしてみようと思います。

3週間ほど前に到着した同一人物たちです。この時のリドレイは5〜6cmほどの大きさでした。みなさまスイッチが入ったかのように、結構なスピードで生長しています。



熱心な愛好家の方は、よくご存知だと思いますが、ビカクシダは赤色光(R)のほうが遠赤色光(FR)よりも多いとコンパクトに育つ、遠赤色光の方が多いと葉の一枚一枚が大きく早く広がる、と言われています。とくにR/FR比率が気になる方は、使用しているグロウライトの波長領域を正しく評価できる分光照射メーターは便利だと思います。

しかし、この2016年の研究では青、赤、遠赤の3色LEDでしかテストしていないので、もっと幅広いPAR領域を放射するLEDで育てたらどうなるのか?
光の色にこだわるよりも根張りを重視して、バランスの良い肥料、根の活力剤、古い根を分解する酵素活力剤と、保水性と通気性のよいココ培地で育てたら生長スピードや草姿がどうなるのか?
これからとても興味があります。