2023年4月20日木曜日

CANNAマスタークラス・シリーズ「ECについて」

今回のマスタークラス・シリーズでは、EC値について紹介しています。

例えば、その昔は海だった土地では、今でも水道水にナトリウムが多く含まれていたり、海までの距離が長い大陸では、水が地中を延々と流れるうちに、水に含まれる炭酸が土のカルシウムやマグネシウムを溶かしていくので、硬度の高い水道水になります。

山と海が近い日本列島は、降った雨が地中を通過する期間が短いため水質が軟水になるので、水道水の水質にはとても恵まれています。




半袖で歩けそうな陽気がつづくようにると、室内栽培のミニトマトたちにはわき芽がどんどんでてきます。そのわき芽をROOT!Tスポンジに挿して、挿し木取りをしました。


カットした“わき芽”や“横枝”をROOT!Tスポンジに挿した初日は、しおれることがありますが、
きちんと夜の時間をつくってあげれば翌朝ピンとしているはずです。


挿し木取りにおすすめのアイテムは、
  1. ROOT!Tスポンジ

  2. ROOT!T ジェル

  3. ROOT!Tカッティング・ミスト

  4. CANNAスタートセット



気温が上がるにつれ、中南米から南半球が原産のパプリカやプロテアたちは、ドンドン活発になってきました。




夏日になった今日は、鮮やかに咲いたクリムゾンクローバーの花に、ミツバチたちが蜜を集めにやってきました。



毎年緑肥を巻いて、土壌改良を続けていると、たくさん生えてくる雑草の顔ぶれが変わってきました。今年の春、一番最初にあたり一面に繁殖した「ハコベ」の勢いが衰えてくると、今度は「アメリカフウロソウ」がものすごい勢いで生えてきました。「フウロソウ」はゲラニウムの和名ですが、「アメリカフウロソウ」にはまだ薬効は認められていません。


一方で、在来種のフウロソウのなかでも薬草として重宝されるのが「ゲンノショウコ」です。腹痛の万能薬として日本三大民間薬のひとつに数えられています。ちなみにあとの二つは、ドクダミとセンブリです。


ゲンノショウコとおなじく薬効を保つ「ヒメフウロソウ」ですが、こちらは紫外線ダメージでできるシワを予防するエイジングケアの効果があるそうです。つい先日までかわいらしい花を咲かせてくれていました。



花々の色がいっそう鮮やかに目に映る季節です。


2023年4月14日金曜日

CANNAマスタークラス・シリーズ「培養液のつくりかた・ パート3」と、バラの手作り害虫避け葉面スプレー

 CANNAマスタークラス・シリーズ「培養液のつくりかた・ パート3」は、無機ミネラル肥料、つまりAQUA, TERRA, Cocoなどの化学肥料での培養液作り方です。



肥料過剰を起こさせないポイントは、生長期に肥料濃度を薄くしすぎないことと、グロウ・スケジュールにあるEC値を死守しましょう、ということです。
  1. 「 EC+ 」= ベース肥料のみのEC値です。水道水のEC値は含まれません。

  2. 「 EC合計 」=水道水とベース肥料+活力剤のEC値の合計です。例えば、軟水である日本の水道水のEC値は、だいたい0.2mS/cmなので、「 EC+の数値が1.1 」ならば「 EC合計 は1.3」になります。植物に与える培養液のEC値が「 EC合計 」の範囲内でないと、肥料過剰や肥料不足になりやすい、ということです。

「CANNA COCO Infopaper」
のスケジュールを見ると、【生長期Ⅰ】の「 EC合計 」1.3-1.7になっているので、培養液を植物に与える直前、そして翌日以降のEC値をチェックした時、1.3-1.7の範囲に収まっていなかったらメンテナンスしなくてはならない、ということです。
例えば、夏に培養液の水分だけが吸収されたり蒸発したりして、培養液のEC値が「 EC合計 」の上限より高くなっていたら水道水を加えてEC値を下げ、反対に水温が低くなりやすい冬は、肥料成分だけが吸収されEC値が下がりやすいので、「 EC合計 」の下限よりEC値が下がってしまったら、ベース肥料を足してEC値を高くするメンテナンスをする、などなどです。




さて、無農薬で育てているバラどもですが、今年はちょっといい予感がしています。ツボミがたくさん上がってきました。



昨年までの管理とちがうのは、「モミガラのマルチング」と「葉っぱを強くする葉面スプレー」をはじめたことです。


ケイ酸を多くふくむ「モミガラ」を昨年の秋にバラの土の表面にギッチリとマルチングしました。「モミガラ」は難分解性の食物繊維を多く含むため土の中にすきこんでしまうと、ガスがでたりチッ素不足になる心配がありました。土の表面に敷きつめれば、雨や微生物の働きでゆっくり分解されていく過程で、葉裏にCO2も届きやすいうえ、細胞を強化するケイ酸も根に吸収されます。桜が咲く頃から、モミガラに混ざっていた種もみが数本発芽してきたのはご愛嬌です。




そしてもうひとつ、害虫よけの効果がある手作り葉面スプレーを思いついたのは、我が家のネコのシッコテロ問題を解決しようと購入した「Bio ZECA トイレしつけスプレー」でした。
人畜無害なこのスプレーは、レモングラスやクローブなどの天然の香りが強く、スプレーしたところにペットやノラネコちゃんがシッコしなくなる、というものです。「ん? これ、バラの害虫よけにもなるんじゃない?」と思い立ち、「Bio ZECA トイレしつけスプレー」を500倍に希釈してバラどもにスプレーしたところ、葉っぱがピッカピカになり虫も寄ってこなくなりましたが葉っぱも焼けました。なによりお値段がかさむ。



ということで「Bio ZECA トイレしつけスプレー」を応用した、リーズナブルな手作りの害虫忌避アロマスプレーをつくりました。忌避効果のあるアロマオイルは、レモングラス、セージ、ヒノキ、ミント、ローズマリー、そしてティーツリーなどなどたくさんあります。ガーデニング好きのマダムのアルアルだと思いますが、好みが変わって使わなくなった精油のボトルを溜め込んではいませんか? いまこそ無農薬ガーデニングに活用できます! 

現在、週に一度のペースで葉面散布しているレシピは、バラ8株に対して :
  1. 水2L(葉焼けを防ぐために外気と同じ温度にしておきます)

  2. 砂糖3g(糖分の補給と展着剤の効果があります)

  3. アドバンスド・シリカ 0.2ml(葉面散布は10,000倍希釈)

  4. 精油10滴くらい(晴れた日、暑い日は少なめに)

散布して1時間後、葉っぱにテリがでてアドバンスド・シリカが白く残りました。雨が降ったらスプレーしなおしていますが今までのところ順調です。




葉面散布は即効性が高いのですが、注意しないと葉っぱがチリチリに焼けます。
それを避けるためには、濃度をEC値1.0mS/cm以下(または水に対して0.3%濃度が上限)、気温は15℃〜25℃のときだけ、直射日光をさけて葉面全体にむらなくスプレーします。また、しっかりシェイクしながらスプレーしないと、残り少なくなるにつれ精油がたくさん残ってしまい、葉っぱがポツポツと焼けます。そこから病気が入りやすくなるので、スプレーボトルをひたすらバシバシと振り続けながらスプレーするか、夏の定番虫除けハッカ水をつくる容量で最初にわずかなアルコールで精油を溶かしてから水で希釈します。





虫の食害はゼロにはできませんが、週一のペースで忌避スプレーをおこなっていると被害が少ないので、日々観察する程度で初期段階で食い止められます。2週間前にイモムシにくわれたツボミでしたが、ピンチしておいたらもう新芽が出てきてくれました。バラゾウムシがせっせとツボミや新芽をチューチュー食害しているところにスプレーすると逃げていきました。手間はかかりますが、ミツバチなどの益虫を殺さずにバラもまぁまぁ咲いてくれれば、願ったり叶ったりです。


さて、春ですねぇ。昨年植えつけた宿根草たちが、つぎつぎと花を咲かせてくれています。
大好きなネメシア




苗はお安くありませんが、期待を裏切りません。今年もたくさん花をさかせたラナンキュラス・ラックス。

地植えのラックスは、レンゲたちと美しいコントラストで咲きました。



昨年の夏から秋に自家採種したホワイトセージ、何十粒と種まきしたものの、発芽して元気に育ったのは、この一株だけです。


2023年4月4日火曜日

CANNAマスタークラス・シリーズ「培養液のつくりかた・ パート2」は、BIOCANNAの培養液づくり

 CANNAマスタークラス・シリーズ「培養液のつくりかた・ パート2」

BIOCANNAなど天然のヴィーガン肥料で培養液をつくる時のポイントを紹介しています。



オーガニック肥料の肥料成分は、有機成分とくっついていてイオン化していないので、EC値を計測しても、実際の肥料の濃度ではありません。このビデオでは、水温はきちんと計測していますが、EC値を計測していないことがBIOCANNAでの培養液づくりのポイントです。


さてさて、カラーピーマンたちのライトをSANlight EVO4-100にチェンジしました。
季節が春をむかえ、室内の温度も20℃前後に上がるようになったので、光放射が強くムダなく光が届くSANlight にしてもパプリカどもが光負けしないようになったからです。それでも80cm以上離して、調光100%にしています。LEDの光は植物に対して作用が強いので、寒い時期ほど葉っぱに光阻害が起こりやすく、冬から春にかけての時期は、ライトと植物の距離や調光レベルに、かなり気をつけるようにしています。


冬に夏野菜を育てると、乱形果ができやすいです。中央のピーマンも、ふたつの花がくっついて果実になり、2倍の大きさになってしまいました。



GoGro自動底面給水システム」は、培養液をためて植物に吸収させるので、培養液の保管ができないBIOCANNAは向いていません。COCO培地と無機ミネラル肥料の培養液が最適です。




SANlight EVO4-100調光100%にきりかえてから、プロテアどもは一層元気に大きくなりました。


とくにネリイフォリアは、新芽がどんどん分岐してトップが4つほどに増えました。