ラベル 再循環式システム の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 再循環式システム の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2026年2月3日火曜日

再循環式ハイドロポニック・システム GEMINIでの管理ポイント

 再循環式ハイドロポニック・システム GEMINI 〜ジェミニ〜 でトマトを栽培しています。

肥料は、ハイドロポニックシステムに最適なDutch Formula を使っています。3パート肥料のDutch Formula は、GROW, BLOOM, MICROの3本で構成されていて、生長期から開花前期はの間は、GROWBLOOMMICROの3パートを希釈して培養液を作ります。開花後期は BLOOMMICROの2パートを希釈して培養液を作ります。

生長段階ごとにGROWBLOOMMICROの3本の比率を変えて与えるだけなので、使い方がとてもシンプルでビギナーにとっても簡単です。




Dutch Formula を希釈した培養液を与えると植物はすぐに反応があり、生長が早いのが特徴です。

Dutch Formulaと再循環システムでの培養液の管理

 再循環式ハイドロポニック・システム GEMINI 〜ジェミニ〜  の下段リザーバータンクにDutch Formula を希釈した培養液をセットし、培養液が減ったらDutch Formulaを希釈した培養液を継ぎたします。

培養液のpH値とEC値が大きく外れなくても、1〜2週間に一度は リザーバータンクの培養液をすべて交換します。もしも培養液のEC値が下がっていなくても、それは根から老廃物が排出されているだけで、肥料成分は減っているので必ず定期的に培養液を交換しなくてはなりません。

pH値が上がりやすい生長期は、pH値5.8からスタートし、pH値が下がりやすい開花期は6.0〜6.2からスタートさせます。培養液のpH値は定期的にチェックして必要に応じて調整しますが、培養液を交換する1〜2週間の間のpH調整は、多くても3回までにしてください。

リザーバータンクの培養液を新しく入れ替え リセットすることで、多くの生長トラブルリスクを防ぐことができます。

培養液の温度 :  培養液の水温は、18℃~ 22℃が最適です。培養液の水温が上昇するほど肥料濃度も上がり酸素が欠乏しやすくなります。夏は培養液の水温を25℃以下に保つか、肥料濃度を控えめにします。冬に水温または培地内の温度が15℃以下になると、根がダメージを受け生長が遅くなります。

栽培環境 : 温度や湿度、光の強さが最適値から外れると生長トラブルが発生しやすくなります。環境温度が15℃以下または30℃以上、環境湿度が40% 以下または80% 以上になると病害虫の発生や生長トラブルが発生しやすくなります。最適な湿度は生長段階と室温によって変わります。




CANNA FLUSHクレイ・ペブルスに集積した残留肥料成分をフラッシングする。

培養液を循環すると、肥料の残留ミネラルがクレイ・ペブルスの表面に残って白く析出します。
白く析出した肥料塩類が根に触れると、生長障害などの原因になります。
定期的に クレイ・ペブルスのフラッシングをします。培地に残留肥料が目立つようになったら、培養液を交換するときにCANNA FLUSHの希釈液でフラッシングすることをおすすめします。




最後に再循環式ハイドロポニック・システムでの管理方法のポイントまとめです。


  1. 1m以上の丈に育つ野菜の栽培では、培養液は一株につき最低でも5Lは必要で、一株につき10L〜20LあるとGoodです。培養液が少なすぎると、植物が肥料不足になります。


  2. 同じ培養液をくりかえし使用する再循環式システムなので、培地は、問答無用で、クレイ・ペブルスの大粒を使用します。 培地の使用量が多いほど、ドリップ回数を少なくすることができ、根の広い面積で空気を豊富に保つことができるので、このシステムのメリットが引き出されます。 


  3. 栽培開始から3〜4週間ごろは、苗のコンディションとグロワーのクセで、問題が起こりやすくなってくる時期です。クレイ・ペブルス培地の表面に肥料が白く結晶化しはじめたら、それは肥料を濃く与えすぎているサインです。 ドリップ部分が詰まりやすくなってもいるので、水か、CANNA Flashなどをシステム全体に回してクリーンにしたあとで、肥料濃度をうすめにして培養液の管理をしましょう。


  4. このシステムで、もっとも大切なポイント、ドリップ回数とドリップ時間、つまり循環ポンプを動かす回数と時間ですが、ドリップする分数と回数を最低限にとどめることが、このシステムの最大のポイントです。


  5. 苗が小さな頃は昼間に1日一回、ほんの数分だけ(培地がすっかり湿る程度の分数)、苗が大きくなるにつれてドリップ回数を増やしていきますが、基本的には、昼間の時間帯(ランプ点灯時間帯)に、1日4回だけ3分間だけのドリップで十分です。


  6. 下段のリザーバータンクに根が届くようになったら、リザーバータンクをエアレーションすることもあります。 エアレーションは培養液のpH値を上げるので、交換した翌日は、必ずpH値をチェックしてください。


  7. 培養液は、7日〜14 日に一度、必ずすべて交換してください。交換する日以外でも、培養液の量がMax時から25%〜50%減ったら、Max時の量になるまで培養液を継ぎ足します。 真夏に水分だけ蒸発してEC値が上がってしまう時は、水だけを継ぎ足します。


  8. スタンドアローンタイプのハイドロポニック・システムで頭が痛いのが、真冬の水温管理です。 真冬はサーモヒーターで培養液を温めることが有効ですが、スタントーアローンタイプは、ヒーターが根にダイレクトに触れて傷んでしまうことがあるので、爬虫類用の加温ヒートマットをシステムの下に敷くことがおすすめです。または、以前紹介した連結方法で、外部にリザーバータンク用バケツを設置して、そちらで加温したりpHやECをメンテナンスしたり、ということができます。


  9. 冬に室温を温められない時は、夜間にも、ヒーターや加温マットなどであたためた培養液を1時間に一度数分だけドリップさせて、根と培地をあたためます。このままだと根が酸欠気味になってしまうので、夜明け(ランプ点灯時)から4時間くらい、ドリップを止めて根に酸素を吸収させる工夫が必要です。


ついつい色々やりたくなりますが、栽培管理はポイントを抑えてシンプルかつミニマムにすることが成功の秘訣だと思います。





ミニマムでかっこいいブラスバンドの5年後・・・




2025年11月10日月曜日

再循環式ハイドロポニック・システム「Gemini」に幼苗を植えるステップ



  1. 再循環式ハイドロポニック・システム GEMINI をざっと洗い流します。ホコリなどの汚れは台所の中性洗剤が便利です。GEMINIで使用する培地は、 CANNA AQUAクレイ・ペブルス(ハイドロボール)がベリーベストです。

    再循環式ハイドロポニック・システム GEMINIは内底をセットして使う場合はCANNA AQUAクレイ・ペブルスが10L、内底を使用しない場合はCANNA AQUAクレイ・ペブルスを18L使用します。

    C
    ANNA AQUAクレイ・ペブルス
    の使用量が多いほど、システム本体が重くなりますが培養液のドリップ回数が少なくてすみます。培養液のpHとEC変動を押さえられ、植物の生長も早くなります。栽培システムのサイズにもよりますが、 GEMINIなど一株用の栽培システムで夏野菜など大きく育つ植物にはクレイ・ペブルス15L〜20Lが最適です。


    CANNA AQUAクレイ・ペブルス使用前の重要な前準備
    「プレ・ソーキングとフラッシング」

    初めて使うCANNA AQUAクレイ・ペブルスは、水が透明になりある程度、砂じんがなくなるまで水道水でジャージャーと洗い流します。大きな洗濯ネットに入れると洗いやすいです。
    クレイ・ペブルスは不活性ですが、洗い流した後にpH5.06.0の弱酸性に調整した水に一晩浸すソーキングをしておくと、培養液のpH値の上昇をふせげます。
    再循環式ハイドロポニック・システム は、一日に最多でも5回、一回につき10分以内しか循環ポンプを作動させないので、DWCハイドロポニック・システムと比較すると培養液の水温、EC、pHが変化しにくく培養液の管理がラクなのですが、クレイ・ペブルスはその原料から水に浸るとアルカリ成分が溶け出すので弱酸性に浸すプレ・ソーキングが必要です。

    再利用の CANNA AQUAクレイ・ペブルスは、弱酸性水にソーキングする必要はありませんが、残留塩類を取り除くためにCANNA FLUSHの希釈液でフラッシングしておくと安心です。CANNA FLUSH 40ml : 水10Lの割合でうすめた希釈液に、再利用のクレイ・ペブルス培地全体を24時間すっぽり浸し、翌日に希釈液と同量の水道水でよく洗い流せばOKです。





  2. 再循環式ハイドロポニック・システム GEMINI のプランターに CANNA AQUAクレイ・ペブルスをしき詰めたら、中央にロックウール・ポットが入る程度のくぼみをつくります。






  3. 根の活着をよくするために、ロックウール・ポットを包んであるビニールをはがしてから中央にセットします。




  4.  ロックウール・ポット全体をCANNA AQUAクレイ・ペブルスで隠すように覆います。







  5.  GEMINIに培養液をセットします。再循環式ハイドロポニック・システム 専用に開発された 生長期専用のCANNA AQUA VEGA液体肥料 または 生長から開花までOKのDutch Formula 3パート液体肥料が、確実で、簡単で失敗がなくおすすめです。






    つぎに、
    再循環式ハイドロポニック・システム での栽培管理で、とても重要な設定となる培養液をドリップする時間と回数をセットします。




再循環式ハイドロポニック・システム GEMINI に植えてから根が十分に伸びるまでの1〜2週間は、光が当たっている昼間の時間帯に、1日に1回10分程度ドリップ・タイム(循環ポンプを作動させて培養液を流す)をおこないます。これで十分です。

根がまだプランター全体に張り広がっていない幼苗の段階では、ドライ・タイム(培養液がドリップされていない時間)に根がさかんに生長します。苗が大きく生長するのにあわせてドリップ・タイムの回数を段階的に増やしていきます。

デジタル・タイマーで循環ポンプを作動させれば、培養液をドリップさせる「ドリップ・タイム」と培養液をドリップさせない「ドライ・タイム」のコントロールが簡単です。

再循環ハイドロポニック・システムについてさらに詳しく説明した記事はこちらです。
季節にあわせて選ぶ、使う。ハイドロポニック・システムその3 再循環式ドリップシステム







2025年7月22日火曜日

循環 式システムGeminiで検証、CANNA ルートプラグの約4ヶ月後。

 CANNA ルートプラグで発根させたトマトの挿し木苗をロックウール・ポットに植え、循環式ハイドロシステムGeminiにセットしたのが、今年の2月末でした。

CANNA ROOTPLUGSは ロックウールポットへの定植も簡単!

CANNA ROOTPLUGS→ロックウールポット→循環ハイドロ・システムに植えるステップ


あれから約4ヶ月たちました。


 CANNA ルートプラグは、ココ培地100%の植物繊維でできた有機培地です。有機質の培地は、ハイドロポニック栽培との相性があまり良くないと思われがちですが・・・


ロックウール・ポットへの根張りもスムーズで相性が良く、力強く根が張り根量が増え、ハイドロポニック・システムで大きく速く生長させることができます。





2025年6月4日水曜日

CANNA記事 「ハイドロポニック栽培: 薄膜型養液栽培(NFT)」

 CANNA日本サイトに記事がアップされました。

「ハイドロポニック栽培: 薄膜型養液栽培(NFT)」


NFTハイドロポニック・システムを構成する主なパーツは、

  1. 苗を固定するための栽培トレー(NFTチャネルや塩ビパイプ)
    細長く底が平らな「NFTチャネル(ガリーともいいます)」とよばれる栽培トレイがもっとも適していますが、このシステムを自作する人も多くDIYのNFTシステムで最も多く使われているのが塩ビパイプにネットポットと同じサイズの穴を開けた栽培トレーです。

  2. ネットポットにセットした苗と培地
    NFTシステムでは培地をほとんど使いません。DWCシステムのように根のほとんどを培養液にダイレクトに浸します。
    なのでネットポットの底から苗の根が伸び出してからNFTシステムにセットしないと根が培養液にコンタクトできず萎れてしまいます。とくにDIYのNFTシステムは、この段階でつまずくことが少なくありませんが、既製品のシステムはこの辺りの問題が起こらないよう設定されています。

  3. 培養液をためておくリザーバー
    葉もの野菜では一株につき3ℓ前後、トマトなど果菜類は一株につき5ℓ前後必要ですが、水分の蒸散などを考慮して必要な培養液量の約1.5倍容量のリザーバー容器が必要です(1〜2週に一度培養液を全て交換)
    例 : 葉もの野菜レタス10株X3ℓ=約25ℓ 必要なので30〜40ℓのリザーバータンクが必要。

  4. 培養液を栽培トレーに汲み上げる循環ポンプ +予備のポンプ=合計2つ
    NFTハイドロポニック・システムは、培養液を栽培トレーに24時間汲み上げつづけないと苗がすぐ萎れてしまいます。なので循環ポンプというパーツが故障で止まってしまうと、野菜が全滅してしまうリスクが高くなります。しかしモーターを使う電気製品は、継続使用で故障しやすくなったり、夏場はモーターの発熱で培養液の水温をあげてしまうこともあります。なのでリザーバータンク内には循環ポンプを2つセットしタイマーで交互に作動させる、などの工夫がとても大切です。

  5. リザーバー内の培養液に空気をおぎなうエアーポンプ
    培養液1リットルあたり1〜2L/minの吐出量が必要です。
    タンク容量     推奨吐出量(目安)
    20L                 20〜40 L/min
    40L                  40〜80 L/min
    100L              100〜150 L/min

  6. CANNA AQUA など 再循環システムに適した肥料
    根が常に培養液に浸っているNFTシステムでは、培養液のpH値、EC値、水温などのメンテナンスは毎日必要です。再循環システム専用に開発された
    CANNA AQUA ヴェガ(生長期または葉もの野菜専用)CANNA AQUAフローレス(開花期専用) は、培養液のpH値が最適範囲から外れにくくメンテナンスがとても簡単になります。





最後にNFTシステムでのおおまかな栽培管理ポイントです
何よりも大切なことは、欲張らないことです。特に果菜類は、
苗の頃はたやすく見えても
果実が実る頃になると1メートル以上に育ち、一般家庭で5株以上育てると手に負えなくなります。


養液が流れる厚みが ほんの1mm〜3mmになるようにNFTチャネルの傾斜角度と流量を調節します。システム本体は、完全に水平な場所で設置しなくてはなりません。NFTチャネルから排水された培養液は、再びリザーバータンクにもどりNFTチャネルへとくみ上げられます。NFTシステムは、培養液を再循環させるハイドロポニック・システムです。

一 般的なNFTシステムは、チャネル、またはガリーと呼ばれる細長く底面が平らなパーツにプラントを植え、リザーバータンク内の水中ポンプで培養液をくみあ げてチャネルに流しつづけます。プラントの根元は、スポンジ、ロックウールやクレイ・ペブルスなどとネットポット内で支えます。

プラントの根は、培養液の流れにそって、NFTチャネルの底面で平らなマット状に発達します。ごく薄い培養液の表面でプラントの根は、肥料、水分、そして空 気を豊富に吸収できるため、根の発達と生長が早く、多収穫になります。また、システム設置が複雑ではなく、栽培管理がカンタンでランニングコストが安く多収穫になるため、既製のNFTシステムならばビギナーにも向いています。

一方で、培養液の流れが深すぎたり速すぎたりすると、根に酸素と肥料の欠乏が起こり、根ぐされや収量減につながりますが、基本的なマニュアルに沿って栽培をおこなえば、栽培効率とランニングコストとにも非常に優れたハイドロポニック・ システムであるため、オーストラリアでは商業用施設栽培でさかんに取り入れられています。

培養液を流す水量は、約1リットル/毎分が一般的です。こうなるように培養液を流しつづけるためには、NFTチャネルに「1:40」の勾配(1mにつき25mm傾斜)をつけることが望ましいとされています。
培養液の水量が約2リットル/毎分を超えると、根が肥料を吸収できなくなります。また、チャネルを長くしすぎると排水口付近のプラントに肥料が欠乏します。

NFTシステムのポイントは、培養液をたいらに、ごく薄く流すことでプラントの根が酸素を豊富に吸収でき、早く生長し収穫量が豊富になることです。しかし、底の浅いチャネルでキュウリやトマトなど果実が実るプラントを育てると重みでチャネルが凹み、内部の空間がせまくなるので酸素欠乏が起こります。栽培したいプラントの種類によって、慎重にNFTチャネルのサイズを選び、あらかじめ支柱の準備や誘引方法を決めておく必要があります。

一方で、塩ビパイプなどの円筒形のパーツでつくるNFTシステムを DFTシステム(Deep Flow Technique)といいます。

底が丸いパイプでは、プラントの根がルートボール状に発達するため、根の内部で酸素欠乏が起こりやすくなります。それを防ぐためには、24時間タイマーなどで2つのポンプを時間差で作動させ一定間隔で培養液の厚みが1mmになるように流量を変化させるか、一定間隔で水中ポンプのスイッチをOFFにし培養液の流れを止めるなどして、根への酸素供給量をふやす工夫をします。


これがすべてのNFTハイドロポニック・システムにあてはまるわけではありません。たまに市販のシステムについて質問を受けますが、メーカーごとに正解が違いますので、かならずNFTシステムを購入した店舗で確認してください。


2025年5月20日火曜日

循環式ハイドロシステムGeminiと循環式専用肥料のCANNA AQUA、笑えるほど豊作に。

 再循環ドリップ式ハイドロポニック・システム「GEMINI〜ジェミニ〜」とCANNA AQUA Flores 肥料のコンビネーションなら、早く大きく元気に育って、花付き豊富に、誰もがたくさんの収穫を楽しめます。

最循環式システム専用に開発された液体肥料 CANNA AQUA〜キャナ・アクアは、培養液のpH値が最適範囲から外れないので毎日のpHメンテナンスからも解放されます。さらに余分な成分のないピュアな原材料でつくられているので、吸収性がとても高く残留肥料の不安もなく、植物が早く元気に育って、安心安全な収穫が楽しめます。


GEMINI〜ジェミニ〜で育てたミニトマトを収穫しました。大きく品質の良い果実に仕上げたいなら、CANNAの活力剤シリーズ(Canna Boost, PK13/14, CannaZym, Rhizotonic)とコンビネーションで与えることををおすすめします。CANNAの活力剤は、すぐに効果がでてシャープに効くことが特徴です。

2025年3月19日水曜日

循環式ハイドロポニック・システム GEMINI開花期の管理

 前回の、CANNA ROOTPLUGS→ロックウールポット→循環ハイドロ・システムに植えるステップでは、ロックウール・ポットから発根した挿木苗を再循環式ハイドロポニック・システムGEMINIに植えたわけですが、GEMINIに定植したあとは根を伸ばすために培養液をドリップするフロウ・タイムは1日一回だけで管理します。

生長期(苗が小さく花芽が出てくるまで)のフロウ・タイムは、1日1〜2回 (循環ポンプを動かす分数は、ポンプの吐水量、培地の量、根のコンディションによりますが、だいたい10分)光が当たっている昼間におこないます。夜間はおこないません。

その後、根が伸びるにつれて培養液を吸収する量が増えると、クレイ・ペブルス培地の乾きが早くなるので、培地がカラカラに乾く前に培養液がドリップできるように、フロウ・タイムの間隔や回数を増やしていきます。 再循環式ハイドロポニック・システムで、もっとも大切なポイントとなるドリップ回数とドリップ時間、つまり循環ポンプを動かす回数と時間ですが、ドリップする分数と回数を最低限にとどめることが、このシステムの最大のポイントです。


同じく培養液を再循環させるNFTシステムとよばれる薄膜式ハイドロポニックシステムの場合は、培地を使わず根がダイレクトに培養液に触れているので、1日24時間ずっとポンプを作動させないと、苗がすぐに萎れてしまいますが、再循環式ハイドロポニック・システムは、クレイ・ペブルス培地の使用量が多く保水時間が長いので、培地がすっかり乾く前に培養液をドリップする、という管理をします。循環式システムの概要、使い方について詳しくはこちら


 さて、再循環式ハイドロポニック・システムGEMINIに定植したトマトの挿木苗には一段目の花がついたので、開花期の管理に変わります。



再循環式ハイドロポニック・システムでは、乾きつつあるクレイ・ペブルスに根がたくさん張ります。このように、根がさかんに伸びるのはクレイ・ペブルスがほどよく乾いている間なので、培養液をドリップする時間と回数は最低限にしたほうがいいのです。



開花期移行のサインと培養液

花芽が出てきたら開花期の培養液に変えます。または、生長期用の培養液を与えた翌日にpH値が下がるようになったら開花期に移ったサインです。

2パート肥料 CANNA AQUA の場合

生長期用の液体肥料CANNA Aqua Vega から 開花期用の液体肥料CANNA Aqua Flores に変えます。2パートの液体肥料 CANNA Aqua Flores A/B各パート=1:1の割合で水で希釈します。10cc以下の少量だけ必要な場合は、Aパートか、Bパートのどちらかが多くなると肥料バランスが崩れてしまうので、小さな計量カップスポイトを使うのがおオススメです。




3パート肥料 Dutch Formula の場合

3パート液体肥料 Dutch Formulaは、各パートの分量を調整するとすべての生長段階に対応できます。

水道水 1リットルに対して




どちらの肥料も、品質が非常に高いうえに使いやすく失敗が少ないのでオススメですが、CANNA AQUAは、培養液のpH値が外れにくい肥料比率で、非常に吸収性が高い原材料を使用し、手間なく生長が早いのが特徴で、Dutch Formulaは3本だけで全てのライフサイクルをカバーできシンプルで、ココ培地やソイル栽培にも使える汎用性の高さがあります。

2025年2月28日金曜日

CANNA ROOTPLUGS→ロックウールポット→循環ハイドロ・システムに植えるステップ

 前回は、CANNA ルートプラグで発根させたトマトの挿し木苗をロックウール・ポットに植えました。
ロックウール・ポットに挿し木苗を植えた前回の様子 



前回、CANNA ルートプラグで発根させたトマトの挿し木苗をロックウール・ポットに植えましたが、今回はロックウール・ポットの底から根が伸びだしたので 循環式ハイドロポニック・システム GEMINI に定植するステップにすすみます。




  1. まずは前準備です。

    循環式ハイドロポニック・システム GEMINI にセットする培地 Aqua クレイペブルス (内底あり=10L 内底なし=18L)を水で洗い流します。洗濯ネットに入れて水道水で洗い流すとあつかいが楽です。目安はある程度水が透明になるまでです。

    初めて使うAqua クレイペブルス やハイドロトンなどもロックウールと同じく、プレ・ソーキングが必要です。その方法はこちら

    たのしく復習!? “The Basics of Hydroponics〜 培地編 その2

    再利用のAqua クレイペブルス を使う場合は、ハイドロ・システムにセットした状態で、CANNA FLUSHの希釈液でフラッシングすることもできます。CANNA FLUSH 40ml : 水10Lの割合の希釈液に培地を24時間浸し、翌日に希釈液と同量の水道水でよく洗い流せばOKです。

    ただ、基本的に循環式ハイドロポニック・システムは、根っこと培養液が接する時間が少なく、AerosをはじめとしたDWCシステムほど培養液のpHやECが大きく変動しないので、あまり神経質にならなくて良いシステムです。


  2. ハイドロ・システム専用の液体肥料CANNA Aqua Vega Dutch Formula の培養液を用意します。





  3. ロックウール・ポットを包んでいるビニールを剥がし、Aqua クレイペブルス の中央にロックウール・ポット全体がすっぽりと入る程度にくぼみをつくります。




  4.   ロックウールをセットできたら、Aqua クレイペブルス を戻して、かぶせます。








  5. 培養液をドリップする時間をセットします。
    循環式ハイドロポニック・システムでは、循環ポンプをONにして培養液をドリップさせる時間をフロウ・タイム、循環ポンプがOFFになり培養液がドリップしていない時間をドライ・タイム、などとよびます。

    循環式ハイドロポニック・システム GEMINI に植えたあと、根が十分に伸びるまでは1日に1回(10分程度)フロウ・タイムを昼間におこないます。これで十分です。まだ根が発達していない苗は、ドライ・タイム(培養液がドリップされていない時間)に根が生長します。苗が大きく生長するにつれてフロウ・タイム回数を増やします。

    デジタル・タイマーで循環ポンプを作動させれば、培養液をドリップさせる「フロウ・タイム」と培養液をドリップさせない「ドライ・タイム」のコントロールが簡単です。


循環式ハイドロポニック・システムの概要や使い方につしてさらに詳しくは、こちら:


2025年2月19日水曜日

CANNA ROOTPLUGSは ロックウールポットへの定植も簡単!

CANNAルート・プラグで発根させたトマトの挿し木をロックウール・ポットに定植するステップを紹介します。

エアロス(DWC)や、ジェミニ(再循環式)など既製品をはじめ、フラッド&ドレイン・システムなどDIYハイドロポニック・システムでの栽培のスタートにも最適です。 また、挿し木の段階で発根する根が多ければ多いほど早く大きく生長するので、結果的にたくさん収穫できる苗に育つだけでなく、時間とコストを節約できます。なので、一本でも根が多く出る挿し木培地を選ぶことは、ものすごく重要なのです。


CANNAルート・プラグのサイズはロックウールポットGrodan DELTA 6.5G のホールにピッタリサイズでなので移植した時に活着がスムーズです。



ロックウールに挿し木苗を定植する場合、その1日前に前準備がはじまるのでバックリとした手順を紹介します。

  1. すべてのロックウールはアルカリ性なので、使う前にプレ・ソーキングが必要です。もしそのまま使うと、とくにDWCシステムで培養液のpH値が上がりすぎてクヨクヨ悩むことになります。悩みやトラブルを防ぐためにも、使用する1日前にロックウールを水道水で洗い流してからpH5.5に調整した水に一晩浸しておきます。さらに詳しい情報はこちら

  2. ロックウール・ポットのプレ・ソーキングをすませて成分調整ができた翌日以降、まず培養液を用意します。CANNA Start(幼苗専用肥料)CANNA Rhizotonic(根の有機活力剤)を希釈した培養液をロックウール・ポット全体にいきわたらせます

  3. あらかじめ CANNAルート・プラグで発根したトマトの挿し木苗を差し込みました。

  4. 定植直後の挿し木苗はかならず弱光、湿度高めの環境で管理し、翌日に葉がピンとして元気であれば幼苗期間に適した光の強さで管理します。


数日後、CANNAルート・プラグからロックウール・ポットに根が伸び出して無事活着しました。



ロックウール・ポットの表面に根が張っていることが確認できます。


ロックウール・ポット底からも、根がしっかりと伸び出しています。



CANNAルート・プラグは、不活性な無機培地であるロックウールとも相性がよく、今回のようにロックウール・ポットに定植した後にすばやく活着し、根の生長が早いうえに扱いやすくカンタンなステップですみます。

ロックウール・ポットの苗をハイドロポニック・システムで育てていく場合、ハイドロ・システム専用に開発された肥料CANNA Aqua VegaDutch Formula がおすすめです。















2024年5月7日火曜日

CANNA記事「ヴァーティカル農法」

CANNAオフィシャルサイトに「ヴァーティカル農法」の記事がアップされました。


ヴァーティカル農法、つまり垂直農法は、収穫を目的とする野菜やハーブを垂直に並べて育てる栽培システムのことで、LEDグロウライトと併用することで、日当たりの確保された広大な農地がなくても、屋内の限られたスペースで安心安全に葉もの野菜やハーブを生産できる農法で カナダやアメリカなど北米でも広がりを見せています。


香港でヴァーティカル農法を実践しているAgrician「THE FARM CLUB」は、自転車屋さん跡地をハイドロポニック・ファームに生まれ変わらせました。




Agricianは、CANNA AQUAとCANNAZYMの培養液で全ての作物を育てています。









ヴァーティカル農法のメリットは、あらゆる栽培スペースに対応できるだけでなく再循環式ハイドロポニック・システムを採用することで、使用する水の量を節約できます。



CANNA マスタークラス “ 再循環式ハイドロポニック・システムについて ”




ヴァーティカル農法をはじめ、NFTシステム、エアロポニック・システムなど培養液を再循環させる全ての再循環式ハイドロポニック・システム専用に開発され肥料がCANNA AQUAシリーズです。最初にpH調整をしておくだけで、培養液のpH値が最適範囲から外れません。











(再循環式ハイドロポニック・システムの基本的な管理方法の抜粋)

1m以上の丈に育つ野菜の栽培では、培養液は一株につき最低でも5ℓは必要ですが、培養液の濃度が低い場合と根の量が多くなりすぎるとpH値の変動が大きくなるため、一株につき10ℓ〜20ℓ確保したほうが、培養液のpH値がいっそう安定してトラブルが少なく管理が楽になります。

同じ培養液をくりかえし使用する再循環式システムなので、培地は、問答無用で、クレイ・ペブルスの大粒を使用します。 培地の使用量が多いほど、ドリップ回数を少なくすることができ、根の広い面積で空気を豊富に保つことができるので、このシステムのメリットが引き出されます。 


このシステムで、もっとも大切なポイント、ドリップ回数とドリップ時間、つまり循環ポンプを動かす回数と時間ですが、ドリップする分数と回数を最低限にとどめることが、このシステムの最大のポイントです。その目安は、季節と培地の量(体積)で前後しますが、1日あたり夜間を除く日中のみ3分間のドリップを4回!! これだけです。

苗が小さな頃は昼間に1日一回、ほんの数分だけ(培地がすっかり湿る程度の分数)、苗が大きくなるにつれてドリップ回数を増やしていきますが、基本的には、昼間の時間帯(ランプ点灯時間帯)に、1日4回だけ3分間だけのドリップで十分です。

下段のリザーバータンクに根が届くようになったら、リザーバータンクをエアレーションすることもあります。 エアレーションは培養液のpH値を上げるので、交換した翌日は、必ずpH値をチェックしてください。


培養液は、7日〜14 日に一度、必ずすべて交換してください。交換する日以外でも、培養液の量がMax時から25%〜50%減ったら、Max時の量になるまで培養液を継ぎ足します。 真夏に水分だけ蒸発してEC値が上がってしまう時は、水だけを継ぎ足します。


栽培開始から3〜4週間ごろは、苗のコンディションとグロワーのクセで、問題が起こりやすくなってくる時期です。クレイ・ペブルス培地の表面に肥料が白く結晶化しはじめたら、それは肥料を濃く与えすぎているサインです。 ドリップ部分が詰まりやすくなってもいるので、水か、CANNA Flashなどをシステム全体に回してクリーンにしたあとで、肥料濃度をうすめにして培養液の管理をしましょう。


スタンドアローンタイプのハイドロポニック・システムで頭が痛いのが、真冬の水温管理です。 真冬はサーモヒーターで培養液を温めることが有効ですが、スタントーアローンタイプは、ヒーターが根にダイレクトに触れて傷んでしまうことがあるので、爬虫類用の加温ヒートマットをシステムの下に敷くことがおすすめです。または、以前紹介した連結方法で、外部にリザーバータンク用バケツを設置して、そちらで加温したりpHやECをメンテナンスしたり、ということができます。


冬に室温を温められない時は、夜間にも、ヒーターや加温マットなどであたためた培養液を1時間に一度数分だけドリップさせて、根と培地をあたためます。このままだと根が酸欠気味になってしまうので、夜明け(ランプ点灯時)から4時間くらい、ドリップを止めて根に酸素を吸収させる工夫が必要です。


2023年8月4日金曜日

CANNA マスタークラス “ 再循環式ハイドロポニック・システムについて ”

 信じられないほどの猛暑とともに、8月に突入です。


暑さがテッペンになる日中、猫たちはクーラーの効いた部屋でグッスリと寝ています。



CANNA マスタークラス・シリーズ
今回は不活性な培地と再循環式ハイドロポニック・システムについてです。


再循環式システムについてのについてのメリット、デメリットや具体的な栽培管理方法については、こちらで説明したことがあります。

季節にあわせて選ぶ、使う。ハイドロポニック・システムその3 再循環式ドリップシステム


暑い暑いといってはいても、そんなに悪いことばかりではありません、
今年の春に出たプロテアのツボミが開きました。数年前に半日陰で育てていた時は、もっとツボミがつきましたが、タバコガの幼虫に全て食われました。ギラギラとした日当たりの良い場所で管理した方が、食害を受けず無事開花するようです。




栽培難易度がかなり高いフペルジア。一番枯らしてしまいやすい冬さえ超えてしまえば、こっちのものです。水切れにさえ注意して、真夏は直射日光を避けてシダが育ちやすい環境においてあげれば、新たな葉が展開します。




「え〜と、どういうことかな?」
今年になってから、パパイヤを一度も食べていないにも関わらず、生ゴミを処理するためのミミズコンポストの箱から、パパイヤが生えてきました。




パパイヤの種は年越しするんですねぇ。このまま放置しておくと、あっというまに低木ほどの高さに生長してしまうし、実をつけても冬を越せるわけもないことも知っています。




ということで「え〜と、どういうことかな? どうしようかな?」という言葉しかでてきません。
ちなみに、生ゴミが分解されるミミズコンポストから勝手に生えてくる植物は、めちゃくちゃよく育ち、勝手に果実を実らせる、という事実を過去に経験したことがあります。