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2024年12月18日水曜日

Terra Professional 培土栽培。スターティングポットからファイナルポットへの定植

これまでのプロセスで、トマトの挿し木をCANNA ROOTPLUGで発根させると、ロックウール培地よりも発根量がはるかに多くなり、しかもクローンマシーンよりも丈夫な根が育つので、根の生長がはやく根量が豊富な苗になるので、生長期間が短い優秀な幼苗を増やすことができることがわかりました。

CANNA ROOTPLUGS Review 〜ロックウールとの比較テスト〜

CANNA ROOTPLUGS Review 〜楽勝! トマトの挿し木〜

CANNA ROOTPLUGSからスターティング・ポットに植える〜Terra Professional 培地編〜


前回の記事で、スターティング・ポットに植えまししたトマトの挿し木苗の根がポットいっぱいに伸びたので、今回は収穫まで使うファイナル・ポットに定植します。

1. スターティング・ポットで育てていた期間の水やりは、CANNA TERRA培土の表面が写真のような色になるまで乾き、ポット重量がじゅうぶんに軽くなってから、水やりをしました。

CANNA TERRA培土には、だいたい2週間分の肥料がすでに含まれているので、スターティング・ポットで育てていた約1週間は、CANNA TERRA培土専用の生長期用肥料TERRA VEGAは与えません。根の活力剤 CANNA Rhizotonic だけ希釈した培養液を与えました。




2. スターティング・ポット全体に根がしっかりと張ったトマトの幼苗をファイナル・ポットに植えるときに使った資材はこの3つです。
  1. 根の活力剤 CANNA Rhizotonic

  2. ファイナル・ポット(エアロポット 6L)

  3. CANNA Terra Professional培土
です。



3. トマトの苗の根元を指ではさみながらポットをつかむ要領で表土を押さえ、スターティング・ポットを逆さに向けます。スターティング・ポット全体に根が伸び広がっていれば根鉢ごとスポッと簡単に抜けます。このとき根鉢はゼッタイに崩さないでください。幼苗の段階では、葉っぱや根っこが傷つくと活着するまで余分な日数がかかってしまいます。
コストと手間がかかる室内栽培において、栽培期間を必要最小日数にすることは決して軽視できない非常に重要なルールです。


CANNA ルートプラグで挿し木を発根させると、たくさんの根がすばやく出るのでスターティング・ポットに植えてからファイナル・ポットに植えられるようになるまでにかかる日数が短く、ロックウール培地エアロポニック・システムで発根させた挿し木の苗よりも、苗の生長スピードがまるでちがいます。生長期間の日数を最短にできるので、手間とコストの削減だけでなく病害虫の発生リスクも抑えられるのです。



4.  CANNA ルートプラグで発根させたトマトの挿し木苗は、12月はじめにスターティング・ポットに苗を植えてから約10日で根がいっぱいに張り、短期間でファイナル・ポットへ定植することができました。




5. ファイナル・ポット(エアロポット 6L)の7〜8分目の高さまで CANNA Terra Professional培土を入れます。中央にスターティング・ポットの根鉢がそっくり入る大きさのくぼみを手でかき分けて作ったら、写真のようにトマトの幼苗をそっと置きます。くれぐれも根鉢を崩さないように気をつけてください。

エアロポットは、丈夫でやぶれにくい布製なので通気性が非常に高く、苗の根がどこに伸びても酸素不足になることはありません。ポット栽培では常識の「鉢底石」は必要ありません。当たり前ですが通気性を高めるパーライトもいりません。エアロポット CANNA Terra Professional培土だけでOKです。



6. ファイナル・ポットに植えたら手で培土の表面をやさしくしっかり圧縮してポット内部に残っている空気のスキマをなくしてください。 ポット内部で土の密度にバラツキがあると、水やりした時に通り道ができてしまい全体に行き渡らなくなってしまいます。
CANNA Terra Professional培土を入れる高さは、エアロポット のふちから3cm下あたりまでが目安です。あまり多く入れると水やりの時に、逃げ場のない水があふれてしまいますし、少なすぎると大きく生長してから早く乾きすぎるので、水やりが忙しくなります。




7.  仕上げに水やりをして、新しい培地に根をなじませます。
20℃前後に温度調節をした水に、根の活力剤CANNA Rhizotonicを250倍希釈した培養液(水1L : Rhizotonic 4ml)を土が動きすぎないようにユックリ与えます。Terra Professional培土には、植えてから1~2週間分の肥料があらかじめ配合されているので肥料は与えません。



8. ピートモスがメインに配合されているTerra Professional培土には、ピートモス採掘時にに混ざっていた太めの小枝がまざっていることがあります。手で細かくできる固さであれば、細かくして混ぜてしまって問題ありませんが、小さなポットに入り切らずジャマになる時は、取りのぞいてください。




2024年12月11日水曜日

CANNA ROOTPLUGSからスターティング・ポットに植える〜Terra Professional 培地編〜

今回は、CANNA ROOTPLUGS(キャナ・ルートプラグ)で発根させた以前のトマトの挿し木苗スターティング・ポットに植えます。 


1, スターティング・ポットは、スクエアポリポットSを使います。カットしたコイヤー・マットを鉢底に敷いてから、Terra Professional 培地を入れると、水やりのたびに鉢底から培土が流出するのを防げます。


2, スターティング・ポットの中心にキャナ・ルートプラグがすっぽり入る大きさのクボミをつくり、トマトの挿し木苗をそっと植えます。 宿根草などの根鉢がパンパンに張ってしまった時の植えかえでは、黄化した葉を取り除いたり根鉢を崩して古い根をカットしたりしますが、挿し木の苗や発芽苗には新しい葉と根しか存在していません。葉や根を傷つけてしまうと傷の修復に余分なエネルギーを使うことになり活着が遅くなってしまいます。挿し木苗や発芽苗は、葉と根にダメージを与えないよう常にやさしく扱ってください。


もしも葉や根を傷つけてしまったり、濃い肥料やダメージを与えてしまった場合は、苗が若いほど湿度を高く保つと(幼苗で80%ほど)、修復効果が高まりますが、蒸れやカビによく注意してください。


3, ところで一般的なクローンマシーン(エアロポニック・システム)で発根させた挿し木苗をスターティング・ポットに植える場合、Terra Professional 培地 のみ100%使うことはオススメしません。

クローンマシーンで発根させた苗の根は空中に露出していてEC値への耐性がとても低いため、元肥が入ったTerra Professional 培地 に植えてしまうと、肥料焼けを起こしてしまうことがあります。

有機繊維でできたキャナ・ルートプラグの挿し木苗であれば緩衝(バッファリング)効果があるので、安心してTerra Professional 培地 のみ100%に植えることができますが、クローンマシーン(エアロポニック・システム)で発根させた挿し木苗をスターティング・ポットに植える時は、肥料焼けを防ぐためにTerra Professional 培地 とCanna Coco 培地を半分ずつ50:50の割合でミックスしたものを使い、収穫まで使用するファイナル・ポットに植える時にTerra Professional 培地100%にしてください。




4, Terra Professional 培地には、植えてから1〜2週間分の肥料があらかじめ配合されているので、スターティング・ポットに植えた時に与える培養液に肥料は使いません。RHIZOTONICなど根の活力剤を希釈した培養液を与えます。

20℃前後にした水で根の活力剤 CANNA Rhizotonicを250倍に薄めた培養液(水1L : Rhizotonic 4ml)を与えます。CANNA Rhizotonicは、植えかえや輸送で受けたストレスを軽減して苗をリカバリーするので、根がすばやく活着し、生長します。




5, スターティング・ポットに植えた日は強い光を避けて様子をみます。翌日に葉がピンと光の方に向いている状態が、苗が元気に生長している目安です。少しずつ光を強くしますが栽培用LEDは光の作用がとても強いので育苗用LEDを使わない場合は苗から80cm以上離してください。詳しい距離感について以前こちらで紹介したことがあります。





CANNA TERRAプロフェッショナル培土について

Terra Professional 培地は、水苔を中心とした水生植物が堆積・分解されてできた有機地層であるピートモスをメインとして、バークとパーライト(これだけ無機)をミックスしたソイルレス・ポッティングミックスです。ソイルレスとは赤玉土、鹿沼土、黒土、川砂などの無機質の園芸用土が配合されていない、という意味です。有機質のピートモスがメインに配合されたTerra Professional 培地は、保水性と保肥性が高いだけでなく、pH値とEC値に対するバッファリング効果が高いので、てちがいで濃い肥料をあげてしまっても苗がすぐしおれてしまうことがないビギナーに最適な栽培方法です。

ただし、Terra Professional 培地のpH値が5.8以下に下がってしまうとカルシウム不足に注意が必要です。詳しくはこの動画で!






  

2024年12月2日月曜日

CANNA ROOTPLUGS Review 〜楽勝! トマトの挿し木〜

さて、挿し木取りに必要な資材たちの紹介です。


 1, 今回は、大きく育ったトマトから挿し木をとって苗を増やしました。

前準備としてCANNA ROOTPLUGS(キャナ・ルートプラグ)培地に、幼苗期専用の肥料 CANNA Startと、根の有機活力剤 CANNA Rhizotonicを希釈した培養液を浸して吸水させておきました。

枝をカットする前に、水道水を20℃前後に調整し夏野菜に適した温度の水を用意します。その水道水1Lに対して、CANNA Start : 1ml, CANNA Rhizotonic : 4ml を希釈し、pH 値を5.5 に調整します。 


2, CANNA キャナ・ルートプラグ培地の中心の穴に、ROOT!T GEL をたっぷり注入し、カットしたトマトの枝を挿します。ROOT!T GELの効果は、挿し木枝の切り口をふさいで感染や乾燥からやさしく守り、発根を促します。





3, 光は育苗用のLEDライトなどで管理しますが、細胞分裂を活発にするためには夜の時間が必ず必要です。24時間点灯はお勧めしません。




4. 温度が20℃以下になると挿し木が発根するまで時間がかかりすぎて枯れ腐るリスクが高くなるので、発根するまでは温度(おんど)を25℃前後、湿度(しつど)を80%と温暖で多湿な環境にします。湿度が高いので1日に一度は必ずカバーを開けて空気を入れ替えてください。





5, まだ根がない挿し木苗は、根元から栄養を吸収することができません。発根するまでは1日に数回、葉のウラを中心に CANNA Rhizotonic の250倍希釈液(水250ml : Rhizotonic 1ml)を苗全体にまんべんなくスプレーをします。湿度を保つ効果もあります。
葉から吸収されたCANNA Rhizotonic のアミノ酸などの成分は、根元に送られて根の細胞の元を作ります。発根を促す効果化が大きいので、発根スピードと発根量がまるでちがいます。




6, 枝を挿してから数日から一週間たつとCANNA キャナ・ルートプラグから数本の根が確認できます。CANNA キャナ・ルートプラグが乾いたら、1.と同じ培養液をじゅうぶんに水やりし、排水された水は溜めずに捨ててください。排水が残ったままになるとカビが生える原因になります。



7, さらに数日たつ、発根した根がさかんに伸び広がり生長します。根は、どんどんテリトリーを広げたかっているので、CANNA キャナ・ルートプラグなどの発根培地全体を包むようにに伸びたら、間髪入れずに直ちにスターティングポットに植えてください。白い根が茶色くなるまで放置するのは絶対にNGです。

CANNA キャナ・ルートプラグ全体にむらなく根が張ったら、1L程度の小さなスターティング・ポットを用意して植えます。スターティング・ポットへのくわしい植え方は、ここにあります。

CANNA キャナ・ルートプラグは、ほどよい保水性と通気性で劇的に発根をうながすので、挿し木の成功率と生長スピードは驚くほどでした。






2024年11月25日月曜日

CANNA COCO栽培 スターティング・ポットからファイナル・ポットへの定植

スターティング・ポットに植えた大葉の挿し木苗の根が十分に伸びたので、収穫まで使用するファイナル・ポットに定植します。


挿し木苗をファイナル・ポットに定植するまでの1ヶ月以内は、苗のロス率がもっとも高いナイーブな期間で、挿し木プラグ→スターティング・ポット→ファイナル・ポットに植えていくタイミングが遅くなると、せっかく伸びた根が茶色く変色して苗の生長が遅くなるので、栽培期間がのびてしまいます。

挿し木の発根からファイナル・ポット定植までは、毎日きちんと目を配ってあげて、植えかえのタイミングを見逃さないよう注意が必要な段階です。

CANNA ROOTPLUGS Review 〜ロックウールとの比較テスト〜

CANNA ROOTPLUGSからスターティングポットに植える

スターティングポットの管理〜CANNA COCO培地への水やり管理〜




1, 約2週間かかったスターティング・ポット(1L)での管理期間では、水やりを2回しました。スターティング・ポットに植えた大葉の挿し木苗の根がポット全体に伸びだしたので、ファイナル・ポット(エアロポット 6L)に定植するとにしました。



2,  ファイナル・ポット(エアロポット 6L)の上から2cmほどの高さまでCanna Coco 培地を 入れます。Canna Coco 培地を入れる量が少なすぎると、すぐ乾いて水やりが忙しくなるので、ポットの8分目ほどの高さまで培地を入れてください。 つぎに、ポットの中央に苗を植えたいので、スターティング・ポットがすっぽり入る程度の穴を開けます。



パーライトを混ぜる必要は、まったくあまりせん。CANNA COCO培地にパーライトを混ぜてしまうとココ培地の量が減るので保水性と保肥性が低くなってしまい、結果として収穫率も下がってしまいます。 CANNA COCO培地は、CANNA社独自の加工技術によって蒸気殺菌処理の必要がないので、繊維のスキマがつぶれておらず多孔質がしっかり保たれたフワフワのココ培地です。CANNA COCO培地はパーライトなんかいりません。


3, スターティング・ポットからそっと苗を抜き、ファイナル・ポットに定植する作業です。
この時、スターティング・ポットから抜いた苗の根鉢は絶対に崩さずに、そのままスッポリとやさしくファイナル・ポットに植えこんでください。もしも根鉢を崩したり、根を切ってしまうと、新たな根を伸ばすために余分なエネルギーを使ってしまうため生長が遅くなってしまいます。

植えかえの時に根鉢を崩さなくてはならないのは、園芸店で購入した宿根草など多年草の場合で、ポット苗の古い根がびっしり回りすぎて新しい根が外側まで伸び出せないケースです。冬の間に何ヶ月も休眠している宿根草とちがって、一年草は根が休眠する期間がない逃げ切り型生長です。室内での栽培では、根を傷つけることにはデメリットしかありません。

また、独自のロジックを習得した農家さんは、野菜のポット苗を畑に定植するとき古い根をわざと切って苗にストレスをかけ、生命力や免疫力などを引き出す栽培方法もありますが、栽培期間が伸びた分コストが増える室内栽培では生長が遅くなることに何ひとつとしてメリットはありません。さらに、根が健康に育つCANNA COCO培地は、そのようなストレスをかけなくても早く丈夫に育ちます



4, ファイナル・ポットに植えこんだあとは、ポット内部にできたスキマをつぶすために、手で培地の表面に、そっと、でも、しっかり圧をかけて押さえます。 必要に応じてCANNA COCO培地を足してください

培地の内部にスキマがあったほうが、根がたくさん酸素を吸えるから良いことなのでは? と思えますが、実はその逆です。ポット内の培地はビッチリ、しっかり、どこも均等な密度であったほうが水やりのたびに培地が動かないので、水の通り道ができず、最後まで排水性が高いまま維持され、生長期は根が伸びやすくなり、花が咲いた後は肥料をよく吸収できるのです。




5, CANNA COCO培地専用のベース肥料 CANNA COCO A/B と、パワフルな根の有機活力剤 CANNA Rhizotonicを希釈した培養液をつくります。培養液のpH値は 5.5に合わせました。スプレーでじっくり水やりをすることをお勧めします。使用した6リットル弱のCANNA COCO培地に対して、培養液は2.5リットル使いました。




6, 定植した日から、次にいつ水やりをするのか、そのタイミングが非常に重要です。定植したら、とにかくポット全体に根を張らせることが最優先課題となります。培地の表面が乾いて、確実にポット重量が軽くなるまで待ちます。CANNA COCO培地での生長期の水やりのベストなタイミングは前回水やりした直後のポットの重さが30%まで軽くなった時です。
(目安 : 定植時に水やりした直後の6Lポット全体の重量が3.7Kgの場合、約1.1Kgまで軽くなったら水やりのタイミングです)



最後にファイナル・ポットのサイズ選びですが、布でできたエアロポットは非常に通気性が高く根が早く生長できるので、1リットル以下の小さなスターティング・ポットから、17Lのエアロポットへとダイレクトに定植できます。コツは、スターティング・ポット全体にしっかり根が伸びるまで待ってからファイナル・ポットに植えましすることで、ポットの壁面でストップをかけられていた根が、新たなフィルードを得るので「待ってました!」とばかりに生長してくれます。

2024年11月8日金曜日

CANNA ROOTPLUGSからスターティングポットに植える

1, CANNA ROOTPLUGS(キャナ・ルートプラグ)とロックウールミニの挿し木での比較テストでは、キャナ・ルートプラグの根量が圧倒的に多く生長する結果となりました。


根の量が多ければ多い挿し木苗ほど、新芽がはやく展開し、枝葉も多く大きく早く生長できます。 左側の手に持った方がキャナ・ルートプラグで発根させた大葉の挿し木苗です。

右側のロックウール挿し木苗よりも新芽の展開が多く、葉面積も大きくなりました。




2, キャナ・ルートプラグで育てた大葉の挿し木苗をスターティングポットに植えます。 スターティング・ポットのサイズは、約1リットル前後のサイズが扱いやすくおすすめです。 ポリポットの底には、Clay Pebblesなどの鉢底石のかわりに、コイヤーマットを敷く方が、水やりの時に培地が流れ出ないし、次の植えかえ時も楽になります。




3, スターティング・ポットCanna Coco培地を入れ、ベース肥料 Canna Coco A/B またはCanna Startと 根の活力剤 CANNA Rhizotonicを希釈した培養液をつくります。 pH値 5.5 〜 6.2 の範囲でつくり、生長期は低めのpH値を推奨します。


Canna Coco培地はCANNA社独自の製造工程とバッファリングを行う、品質の高いココ培地です。 Canna Cocoなら幼苗を植えても根のスタート生長がとても早いです。パーライトを混ぜなくても生育障害はおこりません。パーライトを混ぜる必要はもちろんまったくありません。



4, Canna Coco培地3, の培養液でじゅうぶんに湿らせます。与える培養液の目安は使ったCanna Coco培地の50%です(Canna Coco培地1L : 培養液0.5L)。 Canna Coco培地の中心に、キャナ・ルートプラグがすっぽり入る程度のクボミをつくったら、そこに大葉の挿し木苗をそっと植えます。 早く活着させるために、葉や根を傷つけないようにやさしく植えるのがポイントです。



5, ポットにもう少し培地を入れられる余裕があれば、追加のCanna Coco培地を入れ軽く押します。 しあげに根と培地をなじませるために培養液をゆっくり与えて十分な排水をさせ、受け皿にたまった排水は溜めずに捨てます。 これで、根がうたがいなく新たに周囲の培地へとすばやく伸びだせるようになります。




数日間は、強い光を避けて管理します。 この次の水やり目安は、ポット全体に根を張らせるために、培地表面が乾いてポット重量が軽くなるまで待ちます。水やり直後のCanna Coco培地を入れた1Lのポットの重さは800g前後なので、ポット自体の重さが400gほどになるまで水やりを待ちます。

ポットが軽くなる前に、水やりをすると根が伸びません。しかし冬は培地の乾きが遅くなりやすく、2週間以上乾かず培養液を与えられないでいると、葉が黄色くなり苗が肥料不足になることがあります。気温が低い季節はヒートマットを敷くか、室温をあげる工夫をして2週間以内には、培養液を水やりできるように環境をコントロールしてください。

2024年10月30日水曜日

CANNA ROOTPLUGS Review 〜ロックウールとの比較テスト〜

挿し木と種まきに最適なロックウールミニと、キャナ・ルートプラグで挿し木苗と発芽苗の比較テストをしてみました。 


最初に種まきと挿し木をする前の準備からスタートします。

キャナ・ルートプラグロックウールミニを、CANNA Startと根の活力剤 CANNA Rhizotonicを希釈した培養液を浸して吸水させました。



まずは、発芽比較テストです。

キャナ・ルートプラグロックウールミニそれぞれの中心にある穴に、パクチー(コリアンダー)の種を蒔いたところ、ほぼ同じタイミングで発芽しました。



パクチーが発芽してから、だいたい2週間たちました。

ロックウールミニよりも、キャナ・ルートプラグのほうが根量がかなり多く、地上部を比較してみてもキャナ・ルートプラグのほうが葉数が多いことが、よくわかります。



植物のライフサイクルの中で一番ナイーブでロス率が高い発芽苗にとって、キャナ・ルートプラグは根が張りやすく、すばやく生長できることがわかります。



次に挿し木での比較テストです。

前準備はおなじです。キャナ・ルートプラグロックウールミニを、CANNA Startと根の活力剤 CANNA Rhizotonicを希釈した培養液を浸して吸水させておきました。

秋の庭を見渡すと、挿し木とりに使える枝が大葉しかなかったので、その大葉の枝をカットして挿し木にしました。つぎにキャナ・ルートプラグロックウールミニそれぞれの培地の中心にある穴にカットした大葉の枝を挿して、プロパゲーターでフタをして保湿しました。そしてLEDの光をあてて管理しました。


約1週間後、培地から根が出てきたのはキャナ・ルートプラグでした。それから1週間ほどおくれて、ロックウールミニからもやっと根が出てきました。



さらに1週間後、キャナ・ルートプラグロックウールミニの根量には、ここまで差がでました。



幼苗段階での管理ポイントです。

根の量が多ければ多い幼苗ほど、短期間で大きなポットへの植えかえや植えましができるようになり、新しい培地への活着がはやくなります。また、根量が多い苗ほど、濃い肥料濃度を与えることができて短期間で生長できます。


つまり、根量が豊富な幼苗を育てることは、病害虫リスク、時間、コスト、手間を減らすことにつながるので、幼苗段階での根量は全てを左右する大切な大切な期間である、といえます。


キャナ・ルートプラグ v.s.  ロックウールミニ

ハイドロポニック培地のなかでロックウールは、もっとも保水量が多く、もっとも根が水分を吸収しやすい培地ではあるのですが、キャナ・ルートプラグは、ほどよい保水性だけでなく酸素をたくさん含むことができます。

キャナ・ルートプラグの原料である有機質のココピートには保水性と通気性をもつセルロース、ヘミセルロース、リグニン、根をフンワリと包むペクチン、そして炭素も豊富なので、不活性で無機のロックウールよりも根の生長と発達効果が非常に高いのです。


大葉の挿し木が花を咲かせてしまいました。

ツボミがついていた枝だったようです。それでもしっかり発根します。




2021年7月2日金曜日

挿し木取りと、NTK 失敗しない水やりのルール: Ep4 Season1

 月並みですが、2021年も折り返しをすぎ7月になりました。

梅雨シーズンまっただ中、湿気っぽい空気が味方をしてくれる「挿し木取り」をしました。


枝を切る前に、挿し木取りに必要なモノすべてを洗って並べておきます。

挿し木取りの培地は、「PLANT!T ルーティング・スポンジ」。

発根後に、どんな培地にも植えられる便利さも魅力ですが、とにかく発根がはやく、しかもたくさん根がでます。水温20℃前後、「CANNA START(1000倍希釈からスタート)、Rhizotonic、Superthrive」の培養液にPLANT!T ルーティング・スポンジを浸して、よく含ませておきます。






セルトレーにセットしたPLANT!T ルーティング・スポンジの中央の穴に、「ROOT!T ジェル」を注入しておきます。

カットしたトマトの横枝を間髪入れずにスポンジに挿し・・・を繰り返します。

挿し木取りの作業で、絶対にNGなのは「まとめて横枝をカットして、ザバッと放置しておいて、まとめてスポンジに挿していく」、ということは決してやってはなりません。なぜならカットした枝がすぐ弱ったり感染してしまいます。カットしたら直ちに培地にセットしていくようにしましょう。



約一週間後、たくさん発根したので、CANNA TERRA Professional培土に定植しました。




CANNA NTK 失敗しない水やりのルール: Ep4 Season1です。
CANNA COCO培地CANNA TERRA Professional培土など、固形有機培地で失敗しない水やりの基本ルールについて、です。






2020年8月25日火曜日

2020年夏ホップの収穫と斑入りアジサイの挿し木など。


 やっと雨が降って涼しくなった今週の日曜日、その前日にあわててカスケードホップを収穫しました。 それにしてもものすごい雨でした・・・







梅雨があけて8月に入ってから、土がどんどん乾くようになってしまったので、2〜3日に一度培養液をたっぷりと与えていたところ、毬花がどんどん大きくなりました。大きく肥大する毬花を横目で見ながら、なかなか収穫できずにいたジレンマから、ようやく解放された気分です。







梅雨が開けて以来、Xソ暑い日が続いているあいだに本気モードでグングン大きく育ったパパイヤの木。耐寒性なのですが、もし果実が実ってくれたら青パパイヤの段階で収穫してソムタムやシリシリのサラダにしようと思います。






ほんの数ヶ月前は、こんなに小さかったパパイヤでした。







ご近所様から枝を分けていただいた挿木苗の斑入りアジサイも、6月からこんなに大きく育ちました。









みごとな花がついた鉢植えのアジサイをGETするたびに、幾度となく枝をカットして水に差して挿し木を取ろうとしましたが、ほんの3〜4日で発根するなんてことは一度もありませんでした。








鉢植えのアジサイの枝が発根しにくい理由は、明確です。
養分豊富な鉢植えのアジサイは、花がみごとなかわりに、プラントの枝葉にチッ素が多く含まれすぎているので、炭素率(C/N比)が低く、発根する前に枝が腐りやすいのです。

ということで、挿し木を取りたいときは、
  • 3日間以上晴れが続いたあと、または日照時間(ランプ点灯時間)を長くする
  • 微量ミネラル活力剤「Truckin'」「CANNA FLUSH」「ROOT!Tカッティングミスト」、CO2と水だけの炭酸水など、チッ素の流転をうながす効果のある資材を与えたり、葉面散布して親株の炭素率を高くする。
  • チッ素が少ない部位となる根元に近い枝を利用することがポイントです。







たったワンコイン、10cm足らずの苗でGETしたレモン・ユーカリ。 一年中屋外で野ざらしですが、今年は2mの高さまで育ってしまいました。これから台風シーズンでもあるのでトップから50cmほどの位置で剪定して芯どめをしました。レモンユーカリという名前の通り、葉っぱはとても良い香りがします。レモンよりもレモングラスに近いアロマです。









15年以上も前に生まれて初めてGETしたバラ、ブラックティーローズは瀕死の状態なので復活させるべく、とある資材を先週からあたえはじめたところ、コンディションのよい葉っぱが展開しはじめました。資材の効果も楽しみなので、これからしっかりと見続けたいと思います。






ストレプトフィラが、はじめて花を咲かせました。思ったよりもささやかな開花ですが、とてもとてもうれしいです。