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2022年7月6日水曜日

酷暑で終了。2021年からの室内秋冬栽培

 梅雨明け宣言とともに、けたたましい猛暑でスタートした7月。

例年なら、「まだ梅雨明けないのかな」とボヤきはじめてもいない頃です。

まだ猛暑に慣れてもいないうちからの35℃超えの酷暑!

昨年の秋からスタートした室内栽培。電力効率が高く、比較的発熱量が少ないLEDすら暑苦しく感じ、いよいよ終了させることにしました。秋・冬・春・初夏栽培、と10ヶ月がんばってくれたミニトマトとジャンボピーマンにお別れです。ちなみにトマトは一年草ではなく、温度さえキープできれば冬を越して育ち続ける多年草です。



育てはじめて3年目の桃。大玉白鳳と大玉アカツキ。今年はやっとまともに収穫できました。

「桃・栗3年・・・」というのは本当ですね。とはいえ酷暑になったとたんに急速に完熟し、3つほどカラスに持っていかれました。



袋かけした「大玉アカツキ」は、ほどよく肥大し、ウットリするほどの水々しさ。「これは死ぬまで100コ食べたいウマさだ!」と大満足。木で完熟、穫れたての桃を一度食べてしまうと、これしか食べたくなくなります。





満開となったホワイトセージ。クマバチがブンブン蜜を吸いに来てくれています。

ハナアブや蜂など益虫を集めるために「蜜源植物」といわれる植物を植えておくと、益虫たちが害虫を食べてくれて、減農薬栽培に役立ちます。高くそびえて大量に咲くホワイトセージの花も、昆虫たちの蜜源になるようです。クマバチのおかげで晩夏には大量のホワイトセージの種子が採れると思います。



アーティチョークの花とならんで、モナルダの花が3色、咲きそろいました。手間いらず、植えっぱなしで、毎年勝手に咲いては増えてくれる宿根草ばかり植えてしまいます。モナルダの横では数年前にうっかり植えたアップルミントが、驚異の繁殖力でテリトリーを広げていますが、真夏に花を咲かせるアップルミントは、花の種類が少なくなる夏のあいだ、益虫たちにとって貴重な蜜源植物になるので、ジャマくさいところに生えてきたアップルミントだけ、ワシワシと抜くことにしています。


復活したオレガノ「ビューティー・ケント」が、美しい花を咲かせました。この植物も、枯れ腐ったと思ったら、いつのまにかモリモリと蘇ってくれる頼もしい宿根草です。真夏に葉が落ちて、ハリガネのような黒い茎だけ残って、みすぼらしい状態になったら、抜かずに枯れた茎だけをカットして根元を残しておきます。
翌年の春まで土をカラカラに乾かさない程度に水やりしてあげていれば、春のバラが咲く頃に根っこから、たくさんの新芽がでてきます。寄せ植えに使ったオレガノが枯れても、株元だけ残して春の花を植えれば、いつのまにかニギニギしく花房をつけてくれます。


オレガノによく似た花をつけるホップ。今年も高く高くツルを伸ばし、毬花をたくさんつけています。今年はチヌーク・ホップがとても元気にたくさんの花をつけました。





どうやら酷暑で絶好調なコンディションとなった「ウバタマ」。ひとつの株が花を咲かせました。SANlight LEDの初期モデル、M-30(販売終了)をひとつだけ使っていますが、多肉系はメチャメチャ生長がよくなります。



ウバタマもタネができると、いいなと思います。多肉は生長が遅く、一人前になるまで10年かかるのはザラです。しかし、栽培効率の高いLEDで育てれば、実生のウバタマも大きくなるのが早くなると確信しています。







2022年4月28日木曜日

レアプランツとかわいい動物たち。両方と触れ合える場所

 伊豆シャボテン動物公園を訪れたのは、もう10年以上ぶりです。


かれこれ50年前に、メキシコのコアウイラ州から運ばれたという「ダシリリオン ロンギシマム」。 樹齢、半世紀以上にふさわしい風格。お値段が付けられないビンテージサイズです。




トックリランという名でよく知られている「ボーカルニア・グラシリス」、上のダシリリオン ロンギシマム」の採取と同時期にメキシコのテウアカンから運搬された当時は、とても小さかったそうです。


メキシコ館の名物「金鯱〜きんしゃち〜」の群生、樹齢はなんと60年以上!
あと40年で樹齢100年! 百寿のお祝いができるよう、平和な世が続くことを心から祈っております。



「セッコウ(ノトカクタス)」の群生がいっせいに花を咲かせた様子は、カラフルなカップケーキが並んでいるようで、それはそれはカワイイ!



古代メキシコ文明が、時代ごと演出されたにロックガーデン。
多種多様なアガベたちが見事です。アガベ・テキーラ、ストリアータ(吹上)、パリートランカータ、どれも耐寒性が高く、関東以西ではアーバンなドライガーデンの植栽に大人気です。



アガベ・ストリアータ(吹上)は、ウチにも1名おりますが、こんなに大きくなるまであと何十年かかることやら・・・





 さて、伊豆シャボテン動物公園というからには、動物たちと触れ合えることも魅力のひとつです。
カピバラ、ぜんぜん余裕で触れます。タワシのような固い毛並みに戸惑いながら後頭部をもんであげると気持ちよさそうにゴロン、ドカッと足元にもたれかかってきます。安全に触れる動物たちなら、だいたい後頭部をもんであげると気に入ってくれます。





かわいさ悶絶のプレーリードッグの子供たち。もちろん触れることはできません。


警戒心のつよいウサギは、有料のゴハンを差し出しても絶対に触れさせてくれません。



触れようとしてはいけない! 危険! パートナーが抱卵している七面鳥は、すきあらば攻撃してきます。「鳥類は、ちいさな恐竜である」だと再認識させられる迫力です。




まだ人を恐れない無邪気な「ハワイガン」のヒナ。思わず近づいてシャッターを切ろうとすると・・・




親鳥が間を割って入ってきました。そりゃそうだ。



「マナヅル」の横顔。造形美にホレボレ。




近づいても逃げないオシドリがかわいすぎて、「君は恐竜ではないと思う」と声をかけました。



園内をテクテク歩いていると、ふんだんに出会す孔雀。「フェーフェー」と求愛の鳴き声をあげていたので「きっと羽を広げるな」と楽しみにしていたところ、帰り際になって、はるか遠くの方で羽を披露してくれました。



2022年4月20日水曜日

ココ培地でメキメキ増えたウバタマと、妖精があらわれそうな野原

耳ざわりなヤブ蚊にまとわりつかれることもなく、芽生えたばかりの野草たちは まだ丈が低く、見わたすかぎり一面に広がる新緑のカーペットがキラキラと日差しに映える春の景色。近所の緑地ですら、妖精が出てきそうな美しさです。

緑肥のクローバーが発芽して緑のカーペットになり、丈夫で育てやすいローダンセマムが開花して、素朴でかわいらしいコントラストです。



緑肥の多くは、イネ科とマメ科に分けられますが、肥料が流出しやすい斜面で果樹などを育てる場合は、マメ科の緑肥が向いているそうです。クローバーやイワダレソウなどのグランドカバー植物は、景観を美しくするだけでなく、土の表面を乾燥から守る効果もあります。


見つけたアケビは葉が4枚です。三つ葉アケビと五葉アケビが交配したようです。




冬はスカスカだったビオラの寄せ植えが、春の陽気であふれんばかりに開花しました。ぎっしりゴージャスに咲いてくれたウレシさも束の間、5月になればニョロニョロととう立ちして、草姿が乱れまくりビオラの季節が終わります。



桜の表皮にはりついた地衣(ちい)類「ウメノキゴケ」。名前に苔がついていても地衣類は藻類と菌類の共同体です。藻が光合成をしてセッセとこさえた糖類を菌類がおいしくいただく。要するに地衣類とは藻が菌に寄生されている植物なのですが、菌類は藻に菌糸を張り巡らせて、太陽の有害な紫外線から藻類を守ってあげてるんだそうです。




クマバチは、植物の繁殖にダイレクトに貢献しています。満開となったブルーベリーの花にもぐり込み、日々受粉をしてくれます。クマバチが飛び去った後の地面には、妖精のコップのようなブルーベリーの白い花が大量に落ちています。




確実におウチでレタスを収穫したいのなら苗からスタート。しかもリーフレタスが一押しです。日々消費する分だけ葉をちぎれば、数ヶ月はレタスに不自由しません。



カシクルミが芽吹きました。その近くでは受粉用のオニグルミも新芽を広げています。昨年植えましたが、まんまと今年から収穫できるといいなと思います。



昨年花が咲いたストレプトフィラはすっかり枯れて、脇から芽吹いた子株に吸収されています。


この枯れた親株を育てはじめた時は、こんな姿でした。



ココ培地に植えてからというもの、あっという間に大きく育つ&増殖するので毎年植えかえる羽目になった多肉ウバタマ。これは一番はじめにGETした親株です。



ニョロニョロと発生する子吹きウバタマをセッセと株分けしていたら、こんなに増えました。




    たくさん増えるようになった理由は、ココ培地と栽培専用LEDです。熱放射が少なく光合成効率の高いスペクトラムを放射する栽培専用LEDは、多肉をはじめ亀甲竜やヤトロファなどのコーデックス、アリオカルプス、チランジアなどのレアプランツを確実に大きく生長させてくれます。






いつの時代も 音楽は 心を癒し 人々をひとつにします。















2021年3月12日金曜日

バラ挿木苗の植え増しと、多肉のウォールハンギング

東日本大震災発生から、昨日で10年。そして福島第一原発の事故発生。


映画のように直前で爆発をくい止めるスーパーヒーローになれるわけもなく、TVでくりかえし流れる映像をなすすべなく見つめていたことを思い出します。

 




さて、5年前にこしらえた多肉のウォールハンキング・プランターが、春の嵐がきた先月2月中旬に落下してバラバラになっておりました。こしらえたばかりの5年前のようすですが、この時に植栽された多肉どもの顔ぶれは、枯れたり消え去ったりして、とっくに入れ変わっています。








ワタシにとって多肉の素晴らしいところは、茎や葉っぱをポキポキ折りとって、水草に置いたり植えちまえばOKなところです。ということで、アイアンのハンギングケージをGETして水草をつめこみ、落下したウッドプランターから多肉を移植しました。





コンクリ壁面にフックを建材用の接着剤でひっつけて、ワイヤープランターたちをハンギングしてます。




ゲリラ豪雨が多い近年でも、建材用の接着剤はだいたい3年はほどは落下しませんが、大雨が降りしきった後のある日突然「なんか壁が広くなった気がする・・・」とよく見ると、ハンギングしたものがフックごと地面に落ちていたりします。





話はガラガラガラリとかわりまして、昨年秋にGETしたバラの挿木苗ども。
暖房の効いた室内で、ワタシが吐き出すCO2もあいまって、スクスク大きくなりました。ポットの底が根っこが見えてきたので、植えましせねばならなくなりました。



これが昨年11月にGETしたのときの同一人物たちです。





もっともナイーブな幼苗期は、いかに安全かつスピーディーに大きく育てることがマスト事項となります。なので、水切れに強く・濃い肥料から根を守る緩衝作用があって・根張りがよいCANNA COCO培地とCANNA A/Bベース肥料を育苗によく使います。栽培難易度が高い多肉やレアプランツなど、栽培方法が日本であまり広まっていない植物も、ひとまずCANNA COCO培地に植えておきますが、ベックラするほどシッカリ早く大きく育つことがほとんどです。





ワタシの主観ですが、CANNA COCO培地は、どんな栽培方法よりも根の生長が早いだけでなく、健康な根がたくさん育ちます。その理由は、ココ繊維はセルロースやヘミセルロースでできた植物繊維なので、ロックウールやハイドロボールなどの鉱石培地とはちがい、クッション性と通気性が豊かなうえ、緩衝作用があって、濃い肥料やpH値の急激な変化から根を守ってくれることと、根がからみつきやすいこと、有機繊維だから炭素源が豊富だから、だと思います。


植えましには、元肥が1週間分はいっているCANNA TERRA Professional培土を使います。培土に元肥が入っているので、植えましの時にベース肥料は使いません。スーパースライブや活力剤だけの培養液を使います。






植えましや、植えかえの作業に入る前に、培養液を準備しておきましょう。ポットサイズの50%培養液を用意すると、適度に排水されてちょうど良いです。

例えば、1Lポットが5つなら、培養液は2.5L〜3Lほど必要です。
水温は18℃〜22℃がよいので、真冬は25℃くらいにしておくと、水やりする段階で適度な水温になります。

幼苗をひとまわり大きなポットに植え替えるときは、葉っぱと根っこがちぎれたり、傷んだりしないようにマックスで気をつけましょう。幼苗がダメージを受けると生長が遅くなります。



根鉢を崩したり、根っこを切った方がよいのは、冬超えをして翌年も新芽を伸ば宿根草が成熟して、開花シーズンを終え、休眠期間に植え替えをするときだけです。そして宿根草の場合も、幼苗期には葉っぱや根を傷つけるのはNGです。


日本不耕起栽培普及会

岩澤信夫さんは、大豆の苗の新芽と根っこをカットして収量を3倍にする、ものすごい栽培技術を確立していますが、確立するまでにかかった年月はたしか、ウン十年だったと思います。





ということで、ポットから根鉢を崩さないように苗をスポッと抜いて、あらかじめ培土を3/2ほどセットしておいた、ひとまわり大きなポットにそっと置きます。




この根鉢のまわりのスキマをうめるように、CANNA TERRA Professional培土を入れていきます。





ポットを両手で持ち上げて、トントンとやさしく床に落として、培土がポット内で均一にいきわたらせます。最後に両手でバラの根元を挟むようにして、培土の表面を軽く抑えて根っこを培土になじませます。水やりする時も、苗がグラつかないように、根元を指ではさんで、コーヒーのドリップをする要領で、チョロチョロとそっと水やりします。






バラをはじめ、イチゴやブドウなどのバラ科は、シリカを好んで吸収するので、アドバンスド・シリカの10,000倍希釈(0.1ml : 水1L)を葉面スプレーして、植えましを仕上げました。





シリカ=ケイ酸は、カルシウム同様に細胞壁を強化したりチッ素の流転を促す効果が高いのですが、反面で他の肥料成分と結合しやすく、根っこから与えるよりも葉面スプレーのほうが吸収がよく効果が高いのです。