2023年9月27日水曜日

訪れるたびに新たな発見。神代植物園

ギラギラとした太陽が照りつける真夏でも、これでもかと元気に咲けるのは、サルスベリかクサギかクズの花くらいでしょうか? 

一方、植物園の温室では、日本では滅多に目にできない、めずらしい植物たちが開花シーズンを迎えます。神代植物園の温室で、まず迎えてくれたのが「サガリバナ」でした。


温暖な気候を再現している植物園の温室は、暖をとりに真冬に足を運ぶことが多かったのですが、珍しい植物たちの開花や実りを楽しむなら、断然夏の終わり頃がベストです。

ジュラ記の雰囲気たっぷりで男前な木生(もくせい)シダ、育ててみたかったのですがムレに弱いようなので、あきらめました。


すばらしくフラクタルな葉を惜しみなく展開させるベゴニア・レックス「うずもみじ」

熱心な愛好家をもつ理由がよくわかる美しさです。





オーキッドたちはワザワザ私たちの目を楽しませるために奇妙な花を咲かせてくれるのでしょうか? タコにドラキュラ、スパイダー・・・






神代植物園と言えば、ワタシが知る限り唯一ウスネオイデスがイキイキと育っているばかりか、巨大化している植物園ですが、ムレに弱いウスネオイデスにとって日本の夏は大敵です。
「なるほど、他の植物に着生させて、同居している植物に過剰な湿気を吸わせて蒸れ腐るのを防いでいたんだ!」

関東一円のウスネオイデスは、神代植物園さんが確立した栽培技術によって、これからきっと巨大化に成功するにちがいありません。



気温がやっと30℃に届かなくなったこの日、ヤブランのかわいらしい群生が咲いていました。


こちらも名前に「ヤブ」がつく「ヤブミョウガ」の実です。



ヤブミョウガの花を初めて見ました。白く透き通っていて、おどろくほど幻想的です。
「これなら日当たりの悪い我が家の庭でも、きっと育つに違いない!」




世界には「木コブ愛好家」なるものが存在するそうです。




これは杉の木にできた瘤ですが、花梨の木にできる「花梨瘤(かりんこぶ)」は、「瘤材=バール」とよばれる高価な木材の一種で、木目の美しさと希少性から、バールから作られた木工品は得上品にカテゴライズされ、とても高価です・・・スイマセン、初めて知りました。




2023年9月11日月曜日

CANNA 記事「硬水と軟水」がアップされました

 CANNAオフィシャルサイトに新しい記事「硬水と軟水」がアップされました。


水溶性の肥料を水に溶かした培養液で、すべての肥料を植物に与えるハイドロポニックスでは、肥料を溶かす水道水の水質を正しく把握することが大切です。EC値が0.2mS/cm(100ppm)前後である日本の水道水は(一部地域をのぞく)、世界標準から見ると超軟水であるだけでなく、有害物質や汚染物質も含まない安全な水質なので、ハイドロポニック栽培にとても有利です。
硬水とは、炭酸カルシウムや炭酸マグネシウムなどを120ppm以上含んだ水ですが、まちがいやすいのは、ppm値=水の硬度ではない、ということです。詳しくは記事をご参照ください。


この記事のポイントは、肥料と水の肥料成分の合計が、下図「ハイドロポニック栽培での化学成分の推奨値」以内に収まるよう管理しましょう、ということです。



軟水の日本では、水道水に含まれている成分が大きな問題を起こすことはほとんどなく、あまり気にする必要はないと思いますが、水道水の硬度が高い国、地域や、ナトリウムなどが多い地域では、水質検査やROフィルターでの「ろ過」が必須な場合があり、使用する水質の管理にも余分なコストがかかってしまう、ということです。


2023年9月5日火曜日

残暑きびしくとも秋の気配がするグラス系カラーリーフ

「9月になったんだから、30℃超えの猛暑日とか、もう許さない」
などとグチっても 仕方ありません。今年の夏の暑さは歴史的だったのです。

猛暑に強い、いや、強すぎる銅葉グラス「オリザ de ショコラ」は、稲です。
だから今、稲穂が出穂(しゅっすい)しています。




とことん丈夫で、水切れにも強く、手間いらずのグラス系カラーリーフである「オリザ de ショコラ」は、マダムにとても人気があるのですが、ミニマムな手間で見栄えのするガーデニングを目指すワタシの強い強い味方です。


当たり前ですが、ほんとに稲の花が咲くので、かなり感動しました。我が家のネコは、キャットグラスとしてこの葉っぱをムシャムシャ食べます。赤い葉には、アントシアニンも多く含まれているので、きっと健康にも良いと思います。



近年のガーデニングで大きな注目を集めているグラス系カラーリーフは、とにかく暑さに強いうえに、秋が深まるほど鮮やかになる色彩が魅力です。
パープルファウンテングラスの赤い穂は、夏の終わりを強く感じさせます。


「赤いネコジャラシ」、なんて呼ぶ人もいます。




育てはじめて4年目のビカクシダ・ネザーランド。やっとクラスター状に広がりました。


耐寒性の高いネザーランドですが、真冬の寒さに当たると胞子葉がすべて茶色く枯れ込んでしまうので、外観を保つために12月までに屋内に入れて管理します。