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2013年4月3日水曜日

アクアポニックスがやってくる ヤァ!ヤァ!ヤァ!

ということで「アクアポニックス」とは、魚と植物を共存させるシステムで、ハイドロポニックスのように肥料はつかわず、排液もでない、ローメンテナンス、ローコストで定期的に野菜やハーブが収穫できる・・・という地球のエコ・システムをコンパクトにできる究極の「自給自足システム」です。

ところが「 Hydroponics 」という言葉が「養液栽培、水耕栽培、etc」と数多くの日本語訳があるのに対し・・・
「 Aquaponics 」は、日本語でいまだに「アクアポニックス」とカタカナ読みされるにとどまっていることからも分かる通り、一般的には、まだあまり普及していません。

しかし私が先日ワークショップに参加させていただいて感じたかぎりでは・・・ニッポンジンの国民性を考えると、「アクアポニックス」にハマるおヒトは多いだろうと感じました。なにしろ・・・


★環境にやさしい
★ランニングコストが抑えられる(肥料も魚のエサもほぼいらない)
★システムを考えたり、組み立てたりするのが割と楽しい。
★残留農薬はおろか、残留肥料の心配さえいらない新鮮な野菜がほぼ種子代だけで育てられる。
★水流で魚が運動するので健康に育つ。
★エグ味がまったくない野菜が穫れるので、ちいちゃな子どもが野菜嫌いにならない。

↑ アクアポニックス・システムのグロウ・ベッドです。グロウ・ベッドにはハイドロボールを敷きつめてフィッシュタンクからの水を微生物に分解させたり、野菜に吸わせたりします。

とはいうものの、アクアポニックスにトライしてみたくても、ナニをどこから手を付けたらいいのか、さっっっぱりわからない! できるのかどうかも分からない!!!
と思うおヒトが多いと思います。

そこで、アクアポニックスに興味津々なおヒトや企業さんに朗報です!!!
来月5月17日大田区で、日本アクアポニックスの代表でらっさるアラゴンさんによるセミナーが行われます。
http://www.johokiko.co.jp/seminar_chemical/AC130533.php



英国ご出身のアラゴンさんは、アクアポニックスについてそれはそれは造詣が深く、特に設置する環境や規模に合わせたアクアポニックス・システムの設計と実践、トラブルシューティング等についての貴重なノウ・ハウをたくさんお持ちです・・・が、いかんせん英語だけのやりとりだったことが、日本でのアラゴンさんのアクアポニックス活動の普及の足かせになっていたことは事実でした。

しかし今回のアクアポニックスの講演会では、翻訳なさる方がいらっさるので、言葉の点は安心です。受講料の金額的には、企業さん向けのセミナーであることは間違いないのですが、アラゴンさんレベルのアクアポニックスについてのセミナーを行える人は、日本ではまだいないのでは?と思います。それは欧米で普及しているアクアポニックスの数多くのケーススタディと自らの熱心なアクアポニックス実践を通して、半端ない情報量をもってらっさるからです。


ということで、最後に先日のアクアポニックス・コースの模様です。


↓グロウベッド内の水位をベストに調整してくれる「Bell Siphon/ベル・サイフォン」という仕組みについて楽しげに語るアラゴン先生の「手」
















この日は、Solid Lift Overflowという仕組みを利用した家庭では大きめなアクアポニックス・システムを組み立ててみました・・・













アラゴン先生が普及させたいと思っているアクアポニックスは、商業的でもOKですが、第一に環境にもお財布にもやさしい、家庭でできるシステムです。

5月17日のセミナーでも、「 へぇ〜、ほぉ〜、はぁ〜! その手があったか!!! 」と思わず唸りっぱなしのアクアポニックスの可能性や、システムづくりのポイントとウラワザがたくさん聴けると思います。
興味がある方はぜひ、お誘い合わせの上ご参加ください。

アラゴンさんとアクアポニックスでコラボしてみたい! スペースを提供してみたい! という方は、こちらのメールフォームから日本語でメッセージが送れます :
http://jp.japan-aquaponics.com/contact.html


2012年3月21日水曜日

アクアポニックスfor東北 イベント開催

先日ご紹介した「ジャパン・アクアポニックス」さんでは、昨年3月11日の大地震で被害を受けた東北地方の被災地の学校などへ、アクアポニックス・システムを寄付する、アクアポニックスfor東北という活動をなさっています。
http://www.japan-aquaponics.com/aquaponics-for-tohoku.html
























アクアポニックスとは、植物と魚を同時に育てるシステムのことで、より自然に近い養分循環でヤサイと魚の両方を収穫できるエコロジー度とコストパフォーマンス度の高い栽培システムです。


















そして、来週の火曜日に、「アクアポニックスfor東北基金活動ナイト」イベントが開催されます。

当日は、海外でアクアポニックスの普及活動を長年されている「シルヴィア・ヴァーンスタインさん」(theaquaponicsource.com)がゲストでいらっしゃるそうです。

シルヴィアさんについては、以前カンタンにご紹介したことがありますが、米国ハイドロポニックス専門誌「グロウイング・エッジ」の初のレギュラー・コラムニストであり、あの空前の大ヒット水耕システム、「エアロ・ガーデン」を開発したお方です・・・














「アクアポニックスfor東北基金活動ナイト」イベント開催情報

開催日時 : 2012年3月27日(火曜日)


開催時間 : 7pm-9pm

参加料 : 無料・・・ですがドネーション大歓迎!!!

当日は、アクアポニックスについての短い説明や、東北の学校に寄付するために開発したアクアポニックスのシステム「マイクロ・システム」の展示、そしてゲストのシルヴィアさんに世界各国でのアクアポニックスの普及状況や、可能性についてお話がきけるそうです。

魚とヤサイを同時に育てて、生産できる「アクアポニックス」は、日本ではまだまだ研究段階ですが、米国などでは大規模な商用施設栽培として、あっちこっちで稼働しています。
・・・ということで、このイベントはアクアポニックスに興味がある方は、どなたでもどうぞ! とのことです。




2012年2月28日火曜日

アクアポニックス・プロジェクトfor東北

いつしか「アクアポニックス/Aquaponics」をご紹介したことがあります

ところが日本でも、ついに本格的なアクアポニックスの普及プロジェクトが始まりました! このブログで、そのニュースをご紹介できるのは、なんとも誇らしくうれしいことです。
ジャパン・アクアポニックス



「アクアポニックス」をよく知らないまま、うっかりばっくり説明すると、魚とヤサイを一緒に育てて、循環型のエコな環境を人工的に再現する、いわば「ハイドロポニックス」の合理性をさらに進化させたシステムといえます。

魚の老廃物や死骸を植物が養分として吸収するので、魚にとって害になるリン酸やアンモニア、硝酸、亜硝酸も溜まらずにすみ、理想的な水質が保てるので、汚水や残留肥料やケミカルの廃棄物をほとんど出すことなく、魚とヤサイふたつの食材が生産できちゃうという、地球にもお財布にもエコでミニマムな循環型農水産業が実現できるわけです。お魚は、べつに食べなくても金魚を飼うついでに、レタスで水質をキレイに保ちつつ大きくなった葉っぱだけ日々収穫してオイシくいただくということもできるようです。

↓ミルウォーキーで稼働中のアクアポニックスの施設栽培















日本では養液栽培をメインにした植物工場が進みつつありますが、魚消費量の多い食文化の我が国ならば、魚の養殖もいっしょにできちゃう「アクアポニックス」が、もっと普及してもいいんだろうなと思います。














そして、このジャパン・アクアポニックスさんでは、さまざまなアクアポニックス・システムをご紹介されています。
ハイドロボールをグロウベッドに敷きつめたシステム「MFG=Media-Filled Growbed」は、家庭用から小規模生産者までに最適だそうです。ハイドロボールは、内側に細かな気孔が無数にあるので、有用バクテリアがひっかかりやすく一度定着すれば、環境さえキープしてあげれば「あとは勝手にやってくれる」感が大きいので、ナイスなバイオ・フィルターになってくれて、アクアポニックスの定番培地となってるようです。

ハイドロポニックスでおなじみの「NFTシステム」をアクアポニックス用にカスタマイズしたハイブリッドな「NFTシステム」は、アクアポニックス・・・時々ハイドロポニックスなんてこともできそうですね。ホビーから小規模生産向きです。

そして大規模アクアポニックス施設用「DWC=Deep Water Culture」です。 魚の養殖プールに、発泡スチロールなど軽い材質の板を浮かべてヤサイを栽培するようです。


そして、このジャパン・アクアポニックスさんでは、なんと「アクアポニックス・システムを東北に送ろう!」という活動をなさっています。














PAYPALを通して、このサイトでドネーションすると、東北地方の小学校などの教育機関をはじめ、各自治体や水産農業生産者さんなどへ、アクアポニックスのシステムを提供してサポートしてくれるというプロジェクトです。これはゼヒ、心から応援させていただきたいところです。
↓こちらのサイトからもドネーションできます。
http://jp.japan-aquaponics.com/about-us.html



ちなみに、「ジャパン・アクアポニックス」さんのサイトでは、おウチでアクアポニックスを手軽に始められるシステムも販売されてます。

「マイクロ・システム」



















「ハーブガーデン・システム」

















「ベスポーク・システム(オーダーメイドのシステムです)」












・・・ということで、環境面とコスト面、そして生産面からみても、無限の可能性を秘めたアクアポニックスなんですが、日本ではまだまだ知るヒトは少ないようです。

とはいえ、日本はその昔から江戸の町がそうであったように、農業でも社会でもゴミをださない・もったいない気質が強く、100%にちかい資源の循環システムをつくることにかけては天才的な国民性です。例えば農業では、下肥をはじめヤサイを収穫した後にでる「残さ」をムダにせず、微生物の分解力をかりてキチンと土にもどす循環型農法がごくあたりまえで、パワーのあるオイシいお米やヤサイとともに、健康な土壌や河川を作りつづけてきました。

ゴミと資源の境界線をかぎりなくゼロにしてしまう知恵をもつ日本という国で、限りなくエコで合理的なアクアポニックスが、普及してさらに発展していくことは間違いないと信じています。

・・・ということで、アクアポニックスのメリットや魅力をゾンブンにご紹介しきれていないので、ホビーでもコマーシャルでも、営利でも非営利でも、アクアポニックスに興味がある方は是非「アクアポニックス・ジャパン」さんに、問い合わせてみてください。そんな方々にむけて、エキスパートなサポートやコンサルティングをなさっています。

お問い合わせ専用ページはこちらです(日本語OKです。)

2010年6月15日火曜日

ハイドロポニックスからアクアポニックスへ

きのうの「AeroGarden〜エアロ・ガーデン〜」に関連したハナシですが、製造・発売元は「 AeroGrow 」という米国の会社です。

で、水耕栽培からグリーンハウス施設栽培まで、栽培に関する最先端情報を発信している「 Growinge Edge〜グロウイング・エッジ〜 」というサイトをたまたま見ていたら、グロウイング・エッジの初のレギュラーコラムニストの「シルヴィア・バーンスタイン」さんが、じつはエアロ・ガーデンの開発者だったという記事がありました。

「エアロ・ガーデン」は卓上ハイドロシステムとして、米国のみならず欧州でも空前の大ヒット商品となりましたが、会社が大きくなればなるほど創立当時と雰囲気が変わってしまい、シルヴィアさんはご自身の進むべき道を模索していたそうです。
彼女は現在、その輝かしい功績を過去のものとし、エアロ・グロウ社をやめてご主人といっしょに「アクアポニックス」の素晴らしさを広める熱心な活動をなさっているそうです。














ハイドロポニックスは、培養液で植物を育てる「養液栽培/水耕栽培」です。

エアロポニックスも養液栽培ですが、培養液のあたえ方に特徴があります。スプリンクラーなどで培養液をブワ〜ッと細かな水滴にして、培養液も酸素もいっしょに根っこに吸収させる方法です。広い意味では「エアロ・ガーデン」のような循環式システムもエアロポニックスといえます。

では、アクアポニックスとは、なんでしょうか?

このシルヴィアさんが推奨するアクアポニックスとは、わかりやすく言えば魚と植物を共存させて、ヤサイの栽培と魚の養殖と水質の浄化をいっぺんにやってしまう・・・とのことです。

アクアポニックス・・・ハヤイ話がこういうことです。














このわかりやすく親切なアクアポニックス・システムは、バックリすぎる説明をするとフィリップ社が食を通して、さまざまな動向を調査をする「Design Probes」という活動のなかのものです。残念ですが、製品化はされてないようです。

アクアポニックスなら、化学肥料もいらない、ECメーターもいらない、pH値管理もいらない、水を取りかえるひつようもない・・・って、夢のようです。

日本でもさまざまな都道府県で、この「アクアポニックス」の試験がおこなわれていて、まだまだ課題も多そうですが、水が貴重な発展途上国などで、付加価値の高い安心・安全のヤサイと魚がいっぺんに穫れてしまうかも! と可能性は無限大です・・・