2011年6月28日火曜日

収穫! ポッティングソイル培土のTomaotes

さて、ムシ暑い夏日が続きます。それにつられて湿度も水温もグングン上がってくる頃なので、根っこが酸欠になりやすい頃となりました。ツタない経験から思うに、酸欠になるとチッ素がうまく消化できなくてウドンコなどカビにやられやすくなるようです。

培養液を水温20℃以下にしてから水やりしてあげると、根っこに酸素がふえて微量要素も吸えてチッ素の同化が進むので、カビなどの病気にも強くなります。(でも15℃以下の冷水だと、逆に根が傷んで病気がでやすくなります。)

培養液中の理想的な溶存酸素量だの、計算方法だの、ウラワザだのについては、いつぞや書いたこちらでどうぞ!
http://desktopfarmer.blogspot.com/2010/05/blog-post_31.html



ポッティングソイル培土栽培のミニトマトの「千果」たちです。

ソイル用のミネラル(化学)肥料「CANNA TERRA」と、有機肥料「BIO CANNA」の2種類で育てくらべています。

それぞれのトマトの第一果が、同時に赤くなってくれたので、さっそく食べてみました。








ソイル用のミネラル肥料「CANNA TERRA」をあげてるトマトです。
さすが過不足なくシャープに効くミネラル肥料!
花は、ホルモン剤なしでも結実して、実も玉がそろって均一に肥大しています。

トマトのガクが反り返り、長く先がとがってピンと立っています。これはカルシウムとカリウムがしっかり効いてる様子だそうです。

赤く熟してるトマトのガクは、長くとがって根元が太くなってます。ガクの根元が太いのは、リン酸が効いて光合成がさかんになるので肥料のチッ素がしっかり同化される様子だそうで、こんなトマトは大きくオイシくなるんだそうです。
皮はすこし固かったものの、トマトらしい風味と濃い甘さを強く感じました。無機肥料独特のエグ味はまったくなくて、おやつがわりにいくつでもイケそうなオイシさでした。養液栽培でこんなにオイシくなるのは感動です!!!


















こっちはソイル用有機肥料「BIO CANNA」をあげてる「千果」です。
このトマトたちのガクも、長く先がとがってピンと立ってます。有機肥料でもチッ素・リン酸・カリウム・カルシウムそれぞれがキチンと効いてくれています。

Terraの実とくらべると、すこし不ぞろいです。そのかわり、ミネラル肥料よりも、ひとつひとつの実がひとまわりデカく玉のびしました。

そして、なんといってもこの甘さは感動でした。
まるでハチミツのようなネットリした甘さです。







この味の濃さは、糖度だけでなくウマミを感じさせるアミノ酸がしっかりのってるんだと思います。
これは発酵原料がベースの有機肥料でなければ、出せない味だと思いました。


ということで、ソイル専用の無機肥料と有機肥料、どちらも思いのほかカンタンにオイシく育ちます。ピートがベース素材のポッティングソイルは、ものすごい吸水力があるので、乾きが遅く水やり回数も使う肥料の量も少なくてすみます。

ところでハナシは全く変わりますが、すでに花が咲いてる親株から取った挿し木の苗は、すでに体内にフロリゲンを持っているので、発根して植えてからすぐに花芽がついて短期間で実が収穫できるのがナイスだと思いました。

2011年6月24日金曜日

太陽光発電が進化してます。

やっと太陽がでた! 洗濯物が干せる〜とおもったら、嵐のような強風のせいで、またしても部屋干しな日がつづきます。しかも暑いです。こんなに暑いと「太陽の熱をエネルギーに利用しない手はないよな〜」と思います。

UFOの基地出現か??? って感じですが、スペイン南西部のセビリアに建設された「Gemasolar」という太陽光発電システムだそうです。




総面積は1.85平方キロメートル(185ha)、太陽の熱を受けとるミラー2650個が、こんな幾何学的な形に設置されていて、19.9メガワット(/毎時?)の発電ができるそうで、アンダルシア地方の25,000世帯の電気量をまかなえるそうです。ちなみに、バックリ計算で現在67万世帯をかかえる川崎市だと、Gemasolarを30個(=55.5平方キロメートル)もつくれば一般家庭の電気量はまかなえそうです・・・が、いったいどこにそんなスペースが。













この太陽光発電プラントのすごいところは、太陽がでてない時でも発電ができるってことらしいです。その秘密は、タンク内のMSESという物質が900℃ほどまでアツアツになったら、その状態が15時間もキープできるんで、夜間もその熱で水蒸気を起こしてタービンをまわせるから・・・だそうで。このMSESは「60%硝酸カリウムと40%硝酸ナトリウム」でできてるので、環境にも負荷が少ないから安心・安全ってことも「売り」だそうです。
















早く日本にもこんな発電システムができるといいなとも思いますが、いろいろいろいろ難解な問題もあるかと思いますので、ひとまずは太陽エネルギーを利用して光るこんなオサレなランプが欲しいです。
ランプに息を吹き込むと、「藻類」がCO2と光で光合成を始めて、そのエネルギーでランプが点灯するという仕組みだそうです。

http://www.miket.co.uk/

2011年6月22日水曜日

もう一息! ホップのグリーン・カーテン

今日は1年でイチバン日が長い「夏至」ですね。
関東では、昨日から一気に30℃を超えて夏日となりまして、私の仕事場では「灼熱!!!西日攻撃」がいよいよ深刻な問題となりつつあります。

西側の窓のグリーンカーテン用に植えた「ホップ」も、がんばって伸びてくれてるんですが、完全に西日をさえぎるには、まだ丈がたりてません。


それどころか・・・








ホップに花芽がついてしまいました!

ホップという植物は、日が短くなる短日条件でフロリゲンがつくられ花芽がつくはずです。

花が咲き始めたのは、「CHINOOK/シヌーク・チヌーク」という品種だけで、もうひとつの「CENTENNIAL/センテニアル」という品種の方は、花芽がつく気配すらまだありません。








ホップの正式名称は「西洋唐花草=(Humulus Lupulus L.)」といって、ホップの花の樹脂には「α酸、β酸、タンニン、精油」などを含んでいて、ホップ花の樹脂がビールのスッキリした苦みとフレーバーを醸しだすそうです。
まだ6月だというのに花芽をつけた気の早い「CHINOOK HOP」は、苦みのモトとなる成分を多く生合成するので、ビールの苦みづけに使われる「ビタリング」タイプのホップです。ちなみに「CHINOOK」とは、北米の先住民族のチヌーク族、またはフェーン風という意味だそうです。私はテッキリCHINA・・・中国原産のホップなのか勘違いしてましたが、アジアとは関係なさそうです。

一方の「CENTENNIAL HOP」の花には、グレープフルーツのような柑橘系のスッキリした香りが強い精油成分を含むので、ビールを香りづけする「フィニッシング」によく使われる「アロマホップ」に分類されているようです。


さて、早咲きのホップの花ですが、

「とりあえず、伸びるほうに集中してほしいな」とも思いますが、それは人間の勝手な都合ですね。

2011年6月20日月曜日

あやかりたい、トマトたちの生命力

ここ数年で、春から夏にかけて、おウチでトマトを育てる方がさらにドンドンふえてきてるようです。

トマトをおウチで育てる魅力といえば、まず「穫れたての完熟トマトが味わえる!」ことかなと思いますが、トマトのホビーガーデニングがここまで定着できたのは、なんといっても「トマト自体が生命力がつよくて、育てやすい」ことも大きいと思います。

今年の春に、F1品種ミニトマト「千果」の挿し木をついうっかり、地面に植えてみました。

「枯れてもいいかな」くらいの気持ちで植えつけてしまいましたが、現在はもうこんなことになっています。











花も咲いて、実が房なりになってます。

トマトは根っこが強いので、地面に植えても根っこが勝手にたくましく張ってドンドン花も咲くようです。
「じゃあ、カワいいトマトたちのためにワザワザ肥料だの培養土だのプランターだの買いそろえた意味はなっだったんだ!!!」
とも思いますが、トマトは毎年同じ場所で育てられない「連作障害」を起こしやすい植物なので、栽培スペースが広くないのなら、やっぱしプランター栽培のほうが毎年安定した収穫を楽しめます。






つづいて、半ゲリラ栽培的なトマトの様子です。
ウラの空き地スペースに落ちた実から見事発芽しまくったトマトを見つけました。














ミニトマトの「千果」をポイッと投げておいたら、ワサワサと発芽してきています。
トマトのフタバは特徴があるので、種から実生で育てたことのあるヒトなら、すぐにわかると思います。















悲しいかな、このトマトたちは「千果」のF2品種ということになるので、実つき、味、ともにミゴトに親とは正反対となると思います。一代交配のF1品種は両親のイイトコ取りですが、そのコドモのF2品種は劣性遺伝子が強くでるので、このようなことになります。

植物の品種とは? については、過去こちらでちょこっと触れました。
http://desktopfarmer.blogspot.com/2010/04/2.html
もっと詳しく知りたいヒトは、このブログでも何度かご紹介している「野口種苗」さんのサイトを是非見てください。ヤサイの品種の問題は、私たちの生活にとてもとても大きく密着している問題があったりします。

それでも、これを毎年繁殖させて、F1品種の特徴がよくでた苗だけをピックアップして、その実の種だけを蒔いて、F4、F5、F6・・・と根気よく育てていけば、めでたく「固定種」となることもあるそうです。いったん「固定種」になっちまえば、まいた種がゼンブ親ソ・ツ・ク・リに育つので、自家採種もできるし新しく種を買う必要もなくなります。
ただ、手間も時間もスペースもたっっっくさんいるので、「よし! やってみよう!!!」という気には、なかなかなれないのが悲しいところです。



そしてコリもせずに、また桃太郎ヨークから「Crazy Tomatoe」を育ててしまいました。















今回はフタバがきれいに展開しています。これもF2ってことになります。














ミニトマトの「千果」があまりにもオイシいので、ついつい大玉タイプの「桃太郎ヨーク」の収穫を怠った結果です。

2011年6月16日木曜日

Full moon babies!

昨夜はすっきりと晴れはしなかったものの、お月さまに、ほそい雲がいく重にも横切っていて、幻想的な満月が見れました。

そして今朝の町の様子は、こんなカワいいことになってました。














住宅街を流れる川で、カルガモのヒナたちがピコピコと泳ぎ回っていました。しかもなんと親子は2組もいます!
2組の親子のヒナの数を合わせると11羽もいました。

ゲンキにそだってね〜!!!

2011年6月15日水曜日

「無農薬」の意味ってナニ?

先日ふと立ち寄った新宿で、こんなナイスなレストランを見つけました。

LEDと蛍光灯のグロウランプと水耕栽培システムで、葉ものを育てて食べさせてくれるオサレなレストランでした。

お腹イッパイ食べた直後に、このレストランを見つけてしまったので、こちらのお料理は、また今度トライしてみようと思います。



そして、新宿公園のあたりをブラブラしていると、今度はこんなシーンに遭遇しました!

あの大震災と原発事故から、ちょうど3ヶ月だったこの日には、「No Nuke!」の大行進が行なわれていました。
この日はなんだか、収穫の多い1日でした。









ところで、ハナシは変わりますが、これはなんでしょうか?














もちろん見たまんま、「塩」「砂糖」「エタノール」です。
どこの家庭でも目にするものばかりですが、使い方によっては植物を害虫や病気から守ってくれるので、無農薬または減農薬栽培農家の方たちにとって強い味方でもあります。



そして、これは?  そうです。植物の精油「エッセンシャル・オイル」でっす。














植物は、害虫を寄せつけない防衛策として「芳香物質」を生合成してもいるので、このエッセンシャルオイルたちには、ある程度の害虫から植物を守ってくれる効果もあったりします。

そして、微生物資材や有機資材などにも

害虫や病気をしっかり減らす効果があります。












薬剤にたよらずに、こういった資材で病害虫対策をして育ててくれたヤサイなら、安心して食べられるからウレシイし、すこしくらいお値段が張ってもそっちを買っちゃおうかな? と私は思います。
ところが、農家さんは「お砂糖や精油などを農薬がわりにして、安心栽培をしてます。」と言ってしまうと「取り締まりの対象」になってしまうことがあるんです!




では、これはなんでしょう?


って、正解書いてあります。

「お酢」です。


でも答えは、「農薬」も正解なんです。
(特定農薬というものになります。)









なぜ、こんなヘンテコなことになってしまったのか、説明なしでは意味が分からないと思いますが、2003年に改訂された「農薬取締法」が、いまだに迷走してるからのようです。

農家さんに、安全な「農薬」を使用してもらうために改訂された「農薬法」で、登録されていない農薬を使用して作物を育ててしまうと「取り締まられてしまう」ことになりました。

そこで、問題となったのは「害虫を駆除する効果はあるものの、ほぼ人畜無害」な木酢液や焼酎、その他100%植天然原料、食品に近いものなどをつかった、農家さんの知恵の結晶「民間農薬」をどうするか? でした。

たとえば、お酢・焼酎・黒糖などでつくった「ストチュウ」という資材には、アブラムシ駆除に一定の効果がありますが、害虫駆除につかうと断定すると「農薬」ということになります。でも、「こんな安全なものまで、農薬登録せにゃならんのか?」となってしまうわけです。

そこで農水省では、「どう考えても安心・安全な民間農薬的なものは、農家さんの自己責任でつかってもよい特定農薬というカテゴリーにして、農薬登録なしに使ってもいいことにしよう! 」となりました。

なので「特定農薬」に指定されちゃった方が、今までどおりに自由に作っても使ってもいいわけなんですが、そうなると今度は「特定農薬にしてもらったほうがいいじゃん! ウチでは、あのヤサイのカスも、こんな植物の粉末も、病害虫駆除に使ってきたぞ! だから特定農薬にしてほしい」という声が当然でてきます。

しかし現在「特定農薬」に指定してもらえたのは

食酢


重曹


作物近くの天敵

この3つだけです。
なので、上記で紹介した「砂糖・塩・エタノール・微生物・微生物由来の有機物」などは「病害虫駆除の農薬」として使ったらいけないんです。その他にも「石灰」も農薬としては使ってはいけないことになってます。
ただし、肥料・活力資材・土壌改良資材として「使いました」は、もちろんOKなんです。

・・・左脳がよわい私には、「じゃあ、無農薬栽培の意味がこんがらがっちゃわないのかな?」と思いました。



ちなみに、安心・安全な「特定農薬」ですが、農薬という言葉にはネガティブなイメージが大きすぎるので「特定防除資材」というものに、言い換えられています。








2011年6月13日月曜日

バラと無農薬栽培

バラは無農薬でそだてています。
農薬をつかわなくても、それなりにバラを咲かせられるようになってきたのは、今まで枯らしてしまった苗たちのおかげだと思います。

今年の冬に挿し木にしたコーヒーオベーションが咲きました。
コーヒーオベーションのツボミには、アブラムシがビッシリと張り付いてます。アブラムシごときは、指でピピンと弾くか、噴霧器の水で弾き飛ばしてれば、そんなに増えません。(ゼロにもなりませんが。)






そのアブラムシを運んでいる犯人は、コヤツ!!! アリンコです。


やっぱり病気もでます。

バラがかかるメジャーな病気、黒星病(または黒点病)がでた葉っぱです。

害虫の食害はよくありましたが、この病気がでたのは始めてです。そして、でちまったものは仕方ありません。

どうすればいいのか、調べてみました。







結論は、「黒星病がでた葉っぱは、ほっときましょう。」

無農薬でバラを元気にそだてたい・咲かせたいヒトのためのバイブルともいえる、この本によれば、放っといてOKだそうです。
バラを育ててみたいヒトにも、育ててるヒトにも、この本はホントにおススメです。














Dr.真島さんによれば「バラ自身は、わざと黒星病にかかった葉っぱの水を弾く力を弱くして感染範囲をひろげて、感染した葉っぱがとっとと落ちるようにしてる・・・のではないかなぁ?」とのことです。その年は、一時的に黒点病が広がっても、翌年はもうでてこなくなるそうなんです。だからあわてて薬剤をふりまわさなくても、いいんだそうです。

あと、虫の幼虫に葉っぱをたべられて丸裸にされても、見た目は悲惨ですが翌年はたくさん花をつけるようになるそうです。
バラは農薬なしでは育てられない・・・というのが定説でしたがバラの性格を理解してポイントさえ押さえれば、農薬にたよらなくてもバラは花を咲かせてくれるんですね〜。

そして初心者の私がバラを理解するのに、とてもとてもとてもとてもとてもとても参考になったのが、こちらの本でした。よい「根っこと芽」を伸ばして活かして、花をたくさん咲かせる具体的なノウハウをズバッと紹介してくれています。ちなみに、こちらの本の著者の方は「バラの無農薬栽培」にこだわってらっしゃるわけではありません、薬剤の使用は最低限の量で、最大限の効果を発揮させるコツを紹介されてます。
「根力で咲かせるバラづくり」














こちらの本には、根と土づくりのキホンや用土の効果的な使い方、そして月暦など、バラ以外にも応用できるヒントがたくさん盛り込まれています。

それにしても、時折ミゴトなバラを咲かせているステキなお庭を見かけますが、例外なしにといってよいほど、完ぺきなバラ管理をされているのは「ご主人」だったりします。今日紹介した本の著者の方も、お二人とも男性です。
今でこそ「ガーデニングを楽しむステキな奥様」というイメージが大きいのですが、多肉・盆栽・菊などの講習会や品評会にうかがうと、男性の方のほうが圧倒的に多かったりします。(しかも大多数がご年配)

それもそのはず、歴史の中では、プラントハンター(植物収集家)をはじめ、ブリーダー(育種家/交配家)、グロワー(育苗家)などをひっくるめた「ガーデナー/園芸家」は、もっぱら男の人たちの世界でした。この日本でも、江戸時代に起きた空前のガーデニングブームで、もてはやされていた「朝顔」を育てていたのが「サムライ/武士」の方々で「副業として」だった、というのは有名なおハナシです。



ところで今日の題名「無農薬栽培」にハナシをもどしまして・・・

21世紀の現在、地球温暖化や食の安全性へのニーズが高まり、オーガニック志向ブームがもりあがる一方ですが、「農薬の定義」が、なんだかフニャフニャなことになってきているようで、無農薬or農薬使用のボーダーラインも、微妙になってきているんです。

つづきます。

2011年6月10日金曜日

ゴーヤが発芽しました・・・今更。

「ゴーヤの種は発芽しにくい」とは、頭ではわかっていましたが、ウンもスンとも発芽する気配がなかったので、不安に負けてホームセンターでゴーヤの苗をGET、地植えも完了したころ・・・

種まきしたゴーヤが、イッセイに発芽しました。











そんなもんです。

サルカニ合戦という物語では、カニたちが「早く芽を出せ、葉っぱ出せ。出さぬと首をきっちゃうぞ!」と歌ったところ、柿の種がいそいで発芽して生長した・・・

ということになってますが、植物は危機感を感じるとヤル気をだすなんてことも、あながちウソではないかもと思ってしまいます。





ホントのところは、恐らく気温が高い日が2・3日つづき、ゴーヤの適温に達して発芽したのかもしれません。さて、どこに植えようかとゼイタクな悩みができました。
















ところで、早いもので6月11日の明日で、あの震災から3ヶ月経ちます。

時が経つにつれて、被災地の方々がかかえる不安材料は生活基盤をどうやって立て直すかということへと具体化していくので、むしろ大きくなっていくのかもしれません。
こちらのサイトでは、Yahooや楽天のショッピングポータルサイトに出店されている被災地の店舗を紹介しています。
なにか必要なものを被災地の店舗でお買物することも、具体的支援になるかなと思いました。

「全力で微力な応援する」東北店舗復興リストの楽天版」
https://spreadsheets.google.com/spreadsheet/lv?hl=ja&key=t5iWrSPUgA6LeeqJ2LZVfUg&type=view&gid=0&f=false&sortcolid=-1&sortasc=true&rowsperpage=250

「全力で微力な応援する」東北店舗復興リストのYahooショッピング版」
https://spreadsheets.google.com/spreadsheet/lv?key=0AjODSaCznQlTdC1VTEQ2c0s1SDV6WDZfWFJiaFlxY2c&hl=ja&f=0&rm=full#gid=0


そして、サイトデザインが新しくなった「ふんばろう東日本支援プロジェクト」のサイトは、こちらです。避難所の欲しいものリストが、ハエ・蚊・ダニなどの害中対策に変化してきてもいます。「まだまだ応援するぞ!」という方は、是非こちらのサイトもチェックしてみてほしいところです。
http://fumbaro.org/

2011年6月8日水曜日

Crazy Tomatoe!

昨日のことです。栽培室の方から、とつぜん「うぉほほほ〜!!!」という笑い声のような叫び声のような歓声が聞こえました。

なにが起こったのか?と見に行くと
ココ培地で育てているトマトが、こんなことに。

思わず「さむいっ!!!」と叫んでしまいました。
先日またしてもチャドクガにやられたところのカユミが、ぞわぞわとぶり返しました。







トマトの中にできた種子が表皮をつきやぶってます。

どんだけアグレッシブな植物なんでしょうか?
トマトってやつは。










このトマトの内部で何が起きているか、見てみました。














中の種が、ことごとく発芽してきてます。私たちがあまりにも収穫しないので、このトマトは発芽培地へ変身することに決めたようです。

2011年6月6日月曜日

芒種に出会ったイキモノたち。

今日から、旧暦の「芒種=ぼうしゅ」の節気に入ります。「芒=のぎ」は、イネやムギなど先端が細くなっている作物のことを指すそうで、梅雨入り前に急いで種をまかねばならない作物・・・という意味もあるそうです。

旧暦では、まもなく二十四節気初候の始まりになる「蟷螂生ず=とうろうしょうず」という時期があり、意味は字のまんま「カマキリが生まれはじめる」という意味です。
そんなことを知ってか知らずか、今朝カマキリのちびっこがホップの葉っぱにチンマリと陣取ってました。














カマキリといえば、バッタを頭からバリバリ食べる「捕獲者」というイメージが強いんですが、見つけたカマキリは、まだ「捕獲されちゃうかもね」という感じのかわいらしさです。


「緑のカーテン」として植えたホップですが、やっと順調にツルツルと伸び始めてくれました。

でもまだ窓をおおうほどではありません。

ホップは寒冷地でもOKなので、3月に植えていたら今ごろは「間引きたいほど」伸びていたと思います。






そして節電せねばならない今年は、「ゴーヤの苗」が壁面緑化や緑のカーテンとして大人気ですが、関東ではまだまだ温度が足りないので、まだ思ったようには丈が伸びてくれないかもしれません。
「ホントに夏までに間に合うのか?」と心配なご家庭や職場もあるかもしれませんが、例え日当りのよくない場所でも、夏日が続けば、「もうツルの行き場がないです。」というくらい、あっという間に壁一面、窓一面に伸びると思います。一週間でも数メートル単位で伸びるので、ご心配はいりません。ただ、ゴーヤは日当りが少ないと葉っぱと雄花ばかりが茂って、カンジンの雌花が咲きにくいみたいです。なんとか実がなってもちっちゃかったりと、そんなこともあると思います。

そんなこんなで、ゴーヤのように熱帯原産の植物だと、関東で5月〜6月から本格的に緑のカーテンを楽しみたい場合はちょっとスロースターターになるかもしれません。(でも、落ちた種から勝手にでてくるような土着化をしてしまえば、適温より低くてもヘッチャラになってると思います。)
その点、毎年勝手にでてくる宿根草のホップなら、まだ肌寒い3月ころから新芽がでてきて、5月にはもう壁一面・窓一面に生い茂ってくれます。いいことづくめのようですが、ホップの難点は、無農薬だと「アザミウマなんかの害虫がつきやすい」ことです。なので、無農薬にこだわるなら、多少の虫が窓にへばりついててもヘッチャラなヒトにおススメです。
先週の新月のあと、アリンコが大移動していました。
この引っ越し行列は、ナント200m以上もつづいてました。
どこから来て、どこへ行くのか・・・
アリンコのお引っ越しは、満月の頃だと思ってましたが、新月にもあるんですねぇ。






もしも食べ物にたかってるわけではないのに、アリンコがズラ〜ッと行列をつくっていたら、任務が完了すればカンペキにいなくなるので、手当たりしだいに殺虫剤をふりまわすことはしないで、出来る限りそっとしておいてください。


さて、「いや〜、夏はすぐそこだね! 暑い時期はここで過ごすことにしてるんだ。」と教えにきてくれたようなタイミングで、1年ぶりにウラの木陰へと戻ってきた野良ニャンコです。














これが去年の同人物、フテブテしさが倍増してます。















ということで、梅雨の合間には猛暑を予感させるような暑い日となる今日この頃です。

2011年6月3日金曜日

ピート? ピートモス? その2

うすぐらい雨降りな日が続きますが、そんな朝はいつもより空気が静かで、ウグイスの鳴き声がよく通ります。近所のウグイスは、最近メキメキと歌が上達しています。通勤途中のカルガモには、いつのまにか3羽のヒナと並んで泳いでいます。


「ピート = 泥炭」とは、植物が腐植した土壌で、石炭になるまえの物質だという分かりやすい画像を、こちらのサイトからイメージをお借りしました。「燃料資源は、どうやってできるの?」的なことを説明されているサイトです。
http://www.factmonster.com/dk/encyclopedia/energy-resources.html

-「Coal is Formed=石炭になり始め湿地帯に生息する植物が枯れ落ち、数百万年以上の時を経て形成されます。
-「Moist Fibrous Peat」水分を多く含む繊維質のピート
-「Lignite=褐炭」炭化がそれほど進んでいない褐色の石炭。
-「Bituminous Coal=瀝青炭」褐炭よりさらに炭化が進んだ石炭。石炭より水分を多く含み、柔らかい。
-「Anthracite=無煙炭」炭素を92%〜98%含む最も炭化率の高い石炭。







ということで、ピートってのは、北欧など緯度が高い寒冷地の湿地帯で、ものすごく長い時間をかけて植物が枯れては積もり積もっていったものが、腐植/炭化していったもの、ということで、「ピート=泥炭層」を英語では「Peat Layer/Peat Bogs」、泥炭地帯を「Peat Land」その他イロイロ呼び名があります。

ピート層は、年月が経てば経つほど炭化が進み、茶色から褐色、そして黒へと色が濃くなっていきます。そして、まさにピート層のスタート部分は、湿地帯などの沼の上に積もっているので、土や砂にいろんな植物が入り交じっていて、塩基が多くpH値は中性で、ヘドロもたくさん含んでいるので園芸用培地には適さないそうです。

その上に、新たなピート層がどんどん積もって厚くなっていくほど、沼からの水分と、養分になるミネラルが少なくなっていって、腐植酸も増えていくので、強酸性で肥料が乏しく、、雨水だけで生きられるスパグナム属系のミズゴケしか生えてこなくなっちまうんですね〜。

そんなこんなで、一口に「ピート」といっても、性質も用途もイロイロあるんです。

ちなみに、ピート層はいついかなる時でも、規則正しく上・中・下の順で積み重なっているわけではなくて、地形や条件によっては、いきなり上位ピート層ってこともあるので、日本では「ヨシ・スゲなどを含むのが低位泥炭/ワタスゲ・ヌマガヤを含むのが中位泥炭層/ミズゴケを含むのが高位泥炭層」と、植物の種類でピート層の種類を分類しているそうです。

ピート層ができていくプロセスを、イメージで見るとよく分かる気がします。層が厚く積もっていくほど、水分・養分・pH値の変化で、生えてくる植物の種類が変わっていきます。

1番目→水生植物
2番目→水生植物+葦(アシ)
3番目→葦+スゲ
4番目→スゲ+湿地林
5番目→スパグナム属のコケ類






(このイメージは、こちらのサイトからお借りしました!)



では具体的に、このピート層ごとの特徴は・・・
「ピートの上層部分の分類」
ドイツでは、地表から25cmまでの深さまでをさし、スパグナム属以外にも、周辺から飛んできた葉っぱだの動物の死がいだのも含まれていることもあり、含有物が一定ではないため植物培地にするには、採掘したあとしばらくの間は天日干しする手間がいります。メリットとしてはミズゴケの茎がまだ生きているので、保水性が高いんだそうです。

スパグナム・ピート=スパグナム属のコケから形成されるピートモスのことで、「スパグナム・ピート」とも呼ばれるそうです。腐植が部分的に始まって間もないピート層で、保水性がとても高いです。最高品質の園芸用ピートとされる「ホワイトピート」は、このピートモス層から採られます。EC値が低く保水性がありフミン酸やタンニンなどの有機酸をたくさん含むのでpH値が3.5〜4.5程度の強酸性です。なので腐敗菌や病原菌や害虫などが含まれていません。つまり園芸用培地にイチバン向いてます。
園芸用培地にするには、有機酸を中和させて調整する必要があります。バルチック海に接するエストニアやラトビア産のホワイトピートが有名です。

「ピート・リター」=ピート上層の表面で、リター層とよばれる部分です。リター層とは、地表近くの層で、枯れ落ちたばかりの植物が積もっている部分のことを指します。地表なので葉っぱや茎、果実などなども混ざっているそうです。保水性が高く酸度が高いので、腐敗防止と消臭効果が高く家畜小屋に敷きつめられたりもします。園芸用には垂直掘削法で採掘された繊維が長めのものが向いています。

「ピートの中層部分」は、カラード・ピート、グレイ・ピートと呼ばれます。ホワイトピート層とブラックピート層の中間にあり、ホワイトピートよりも腐植分解が進んでいるので、両方をまぜたような色をしています。ピートリターやホワイトピートよりも保水性は低くなります。

「ピートの下層部分の分類」
「ブラック・ピート」=有機物の分解が進みまくり目が細かく、もうほとんど変質しません。名前の通り黒に近い色をしてます。乾燥すると硬く圧縮状態になるので、乾燥時期に採掘されたブラックピートは、燃料や活性炭のフィルターとして使われます。

「ガーデン・ピート」=冬と春に採掘されるブラック・ピートで「ソイルレス・ミックス培土」のポピュラーな材料です。北欧にあるブラック・ピートは、冬になると完全に凍結します。凍結した状態のブラック・ピートは、圧縮されず保水性が高い状態になります。上層のピートよりも目が細かく、含める空気の量はへります。凍結と解凍をくり返したブラック・ピートほど保水性が高く、良質なガーデン・ピートとされます。腐植が進んでいるため、水や酸素に触れると分解されやすいので、時間の経過とともに培地が目詰まりしやすくなるので、ポット用培地や培地の再利用には、パーライトやココ培地をブレンドしたりします。目詰まりしやすい反面で、炭酸ガスも発生しやすいため、畑ではマルチング資材(表土を覆う資材)にして、作物の葉うらからCO2を吸わせる効果的な方法もメジャーです。



ということで、物覚えも物忘れも異常に早い私のために、後々ピートについて思い出せるように書いてる部分が大きいブログです。
実際に、ピートがメインのソイルレス・ミックス培土(Terra)で土耕栽培をしてみると、「まぁ簡単!」と思います。保水性が高く保肥性も高いので、思いのほか水やりの回数と肥料の減りが少ないです。ココ栽培になれてるガーデナーなら、最初はビックリするかなと思いますがココ栽培とほぼ同じでカンタンです。


最後に、雑菌や腐敗菌が生きられない酸性のピートでできた泥炭地帯では、こんなミイラもできてしまうんだそうです。

http://nng.nikkeibp.co.jp/nng/magazine/0709/feature05/gallery/index.shtml

2011年6月1日水曜日

ミニトマト、ぞくぞく収穫です。

今日からいよいよ6月です。梅や桜が咲いてたのは、つい先日のような気もするのですが、月日の経つのは早いものです。それにしても、今日の関東はまるで3月のような肌寒さです。こんな肌寒い天気だと、咲いた花が長持ちするのでいいんですが・・・

ココ栽培のトマトたちは、どんどん熟していきます。室内栽培だとカラスなどの鳥に狙われる心配もないので、ついつい完熟させすぎて皮がやぶれて、やっとあわてて収穫・・・という展開になってます。















ミニトマトの「千果」です。F1品種のトマトは、培養液のEC値を濃くすればする程、味が濃くなります。でも肥料もたくさん使わねばならず、もったいないので、EC値は2〜3くらいにしてます。

ところで偶然発見したのですが、ミニトマトは一度凍らせると、夏にはデザートにもなりそうなくらいに甘くなります。なんだか昔なつかしい冷凍ミカンのような味がします。ゼヒ一度おタメシください!!!