ココ栽培のバラ達は、たとえ新苗でも培養土や路地植えのバラとくらべものならないほど、葉や新芽やツボミがドンドン出てきます。バラの枝をバッサリ切る剪定は、ふつうなら9月と2月だけですが、ココ栽培だと、ほぼ毎月弱い剪定したり弱い新芽をもぎとったほうが、よく咲いてくれるみたいです。
無農薬で育ててるので、根元の葉が密集してるトコロにはハダニやアザミウマがたまに出てしまいます。
虫たちは、ペラペラした葉っぱや古い葉っぱによく出るので、でたらすぐにやられた葉っぱをもぎとり、ヒョロヒョロした枝を剪定してしまうと、すぐにニョキーンと元気な新芽や葉っぱが出てきてくれます。
バラの栽培スキルが低くても、リセットがきくようでウレシイです。
それにしても、これからの季節、水耕栽培でアタマがいたいのが、気温・水温が高くなることです。
熱帯植物でもないかぎり、培地や培養液の温度が30℃とかになってしまうと、夏ヤサイでも暑さから身を守るために休眠したり生長活動をストップしたりします。
それは、歩くことができない植物の最大の防衛策が「ひたすらベストなタイミングを待つ!!」だからです。
「イセヒカリ」達は、
水温が22℃くらいになったら、
ガシガシと伸びて分ゲツしはじめました。
水温が高くなればなるほど培養液のなかにある酸素の濃度(=溶存酸素量)が減っちゃいます。特殊な環境で育つものを抜かして、ほとんどの植物にとって、うれしい水の温度は18℃〜22℃ほどで、新鮮な水なら22℃で8.7ppmほどの酸素が溶けてますが、肥料を溶かしたり、根っこが呼吸すると溶存酸素量は6.3ppmほどに減っちゃいます。
ちなみに、培養液の溶存酸素量は8ppmくらいあるといいようですが、水温が12℃上がると溶けてる酸素は1ppm減るそうです。
そこで、酸素バクダンともいえる「35%の過酸化水素水」を培養液に入れる方法が欧米のホビーガーデナーの間ではメジャーなんですが、「35%過酸化水素水」は日本だと劇物になるので、身分証明書とか使用目的がハッキリしてないとGETできません。
しかも微生物や有機活力剤にとってはダメージになるし、暑いところでホッタラカシにしとくと爆発することもあるので、無機肥料だけで育ててる場合だけOKですし、第一ワタシのようなウッカリ野郎は使わないことに決めました。
( ボトルには、爆発を避けるためにフタに小さなアナを開けてあるそうですが。)
そもそも多すぎる酸素は、ヒトにも植物にも猛毒なので、「35%の過酸化水素水」は培養液の全部の量に対して0.03%〜0.07%でじゅうぶんで、4・5日は効果がもつそうですが、皮膚や服や金属についたりすると、いろいろメンドウが起きたりして危険なので、化学ダイスキなヒト限定ウラワザかもしれません。
ちなみに、培養液の水温とECで気軽に「 溶存酸素量(DO) 」を計算してくれるアリガターイサイトは、こちらです。
※Temperature in ℃ = 水温 で、Salinity=塩分濃度なんですが、EC値でまあまあ正確なDO値がでてました。Pressure in mmHgは気圧のことで、海底とか富士山頂とかに、お住まいでないヒトは、760mmHg(ミリメーター水銀柱)のままでOKです。