2011年4月18日月曜日

ところで挿し木の定植です。

前回のつづきです。
発根した挿し木をひとまわり大きなポットに植えかえてから、2週間たちました。

いつまでも肥料をあげずにいたら、

ちょっと徒長気味に

ひょろひょろっとなってしまいました・・・









もうちょっと早めに肥料をあげはじめていれば、

こんなに間延びしなかったと思います。


植えかえて2週間で、もう根っこがいっぱいに張っていました。

春は、苗の生長の展開が早いので、世話が忙しくもなります。
肥料や植えかえのタイミングを逃すと徒長してしまうのでボ〜ッとしていられません。







ファブリック製のポットに、ポッティングソイル培土のコンビです。

このポッティングソイルには2週間分の肥料養分が入ってるので、植えかえたときは根っこの活力剤をタップリあげて、新しい培地に根っこがなじみやすくします。

2週間たったら肥料の培養液をあげはじめましたが、もうちょっと早くあげはじめても大丈夫そうでした。






定植して今朝で一週間たちました・・・肥料をあげはじめてから、苗の伸びかたが変わってきました。

根もとの茎よりも、

トップの方の茎のほうが太くなっていて、

節間(せつかん=葉っぱがでてくる間隔)も、根元よりトップの方がせまくなってきていて、徒長型の生長が押さえられてきました。







ファブリック製のポットは、根っこに酸素が多くなるので、徒長型の生長を防いだり、花や実がつきやすくなったりオイシくしたり、なりづかれを防ぐ効果が大きいそうです。

実を収穫する「果菜類=かさいるい」は、種が発芽してから/挿し木の根っこが発根してから花が咲くまでの「栄養生長=生長期」と、
花が咲いて実がなって熟して収穫するまでの「生殖生長=開花期」と、
大きく2つの生長段階にわかれます。

「果菜類=かさいるい」を効率的に栽培するコツは、生長期と開花期へのチェンジをスムーズにすることかなと思います。

トマトの茎は、細くひょろっと間延びしすぎるとオイシい実がたくさん実らない苗になっちゃいますし、逆に茎が太くなりすぎても、草勢が強すぎて乱形花が多くなったり、なり疲れしやすい苗になってしまうそうで、ベストな草勢はトップから15cm下の茎がタバコと同じ太さになってることだそうです。

徒長を防いだり開花期への移行をスムーズにさせるコツはイロイロあるんですが、そのひとつが、根っこに酸素をたくさん吸わせることです。
例えば、水耕栽培用肥料で培養液をあげているなら、肥料や水分が不足することはないし、CO2も有機活力剤に入ってる糖分でおぎなえたりできると思いますが、忘れられがちなのは、「酸素」だったりします。

以前も触れましたが、酸素などの気体は冷たい水ほどよく溶けて、あったかいお湯にはなかなか溶け込みません。最近耳にする「ソーダサイフォン」を使ったことがあるヒトなら知ってると思いますが、炭酸水を家庭でつくる調理器具も、冷蔵庫で冷やしたほうが強い炭酸水がつくれます。

でも冷たい水は、根毛をいためてしまい徒長しやすくなってしまうので15℃以上にしないといけないし、その上、肥料成分が溶けてる培養液では、酸素が肥料イオンとの反応にとられて、根っこが吸える酸素量はますます少なくなっています。エアーポンプで空気を送っていても、気体は圧力で押し込まないと水に溶け込まないので、実は根っこが吸える酸素量は足りてません。

ココヤシなどの有機培地よりも、ロックウールや培養液で育てる水耕/養液栽培のほうが、生長がはやくでっかく育つように見えるのは、酸欠でチッ素過多の徒長型だったりということもあって、ロックウール栽培でのトマト生産者さんたちは、徒長となりづかれを防いでオイシいトマトをたくさん収穫するために、まるで赤ちゃんを育てるかのような注意深いまなざしで、肥料の成分ひとつひとつや温度をコントロールして、さまざまざまざまな努力とテクニックを駆使してらっしゃいます。

ココ培地やポッティングソイルは、有機培地なので、水がないところには必ず空間ができます。そこに酸素がたまってくれるので、有機培地のほうがガッチリ育つようです。アブラムシがつきやすいバラやイチゴだと分かりやすいですが、根っこに酸素がいっぱいあると、害虫や病気にも強くなります。
ということで、酸素も肥料のひとつ・・・といえるくらい、大事な大事な要素だったりするので、根っこに酸素が行きわたるファブリック製のポットに注目が集まってきたようです。