2009年12月18日金曜日

農業ブーム到来!!


先日こんな特集の雑誌をみつけました。
「 植物工場 」のビジネスとしての可能性や、若くして農業への道を選んだかたがたなどを紹介する楽しい内容でした。

そういえば、園芸学部のある高校への入学希望者がとても多くなっていて競争率が高くなっているそうです。
これからの園芸・農業シーンの発展がたのしみですよね。






この雑誌の中でとくにお気に入りの特集を(私なりに勝手に編集して)ご紹介してみます。


〜「 田面ライダーV3 」がさっそうと突っぱしる横では「 ヒラリーV.S.ジョージ・ブッシュ 」の熱い闘いがくりひろげられる。それを横目でながめる「 草刈機まさお 」と「立ち乗りひろしです」〜

なんのことかわかります?
これは「 丸山製作所 」さんと「 筑水キャニコム 」さんが製造されている農業機械たちのことです。
この雑誌をうかつに開いたところ、いきなりこのネーミングたちが目に飛び込んできてしまい、かなりスキをつかれました。
しかもすべてかなりのヒット商品だそうですよ。

・・・やりますね、やられました。

2009年12月17日木曜日

イチゴのココ栽培と水耕栽培

ここのところ関東では、雪でもふりそうなくらいに寒い日がつづいてます。早くも夏の青い海が恋しくなってます。

それでもイチゴたちは、さまざまな表情をしながらがんばってくれてます。けなげに実をつけてくれている大実イチゴとジャンボいちご。














昨年からココ培地でプチ不耕起のおふたりです。
年は取ってますが、ちょっとやそっとじゃビクともしない安定感があります。



今年やってきた新苗の「 ジャンボいちご 」 は、ハイドロ・システムで育ててます。

やっちまいました。
ついつい欲ばって、肥料を濃くあげてしまい、ちょっぴりぐったり。
ごめんなさーい!!
( なんとなく復活してきてます )










おとなりは同じハイドロ・システムにいるのに、なんともない・・
葉がピーンとたってます。なぜ?

水耕栽培は培養液がプラントの根にダイレクトに影響するので無理がききません・・・
と、頭ではわかっているのについつい世話をやきすぎていままでいくつのプラントを枯らしたことでしょうか。










ズボラな私は、やっぱりココ培地が好きです。

イチゴの葉っぱのすぐ下に、ちょこんと小さな葉っぱがおまけのようについています。
「 副葉-ふくば- 」というそうですが、この副葉でイチゴの状態がいろいろわかるそうですよ。

副葉が茎のまん中くらいに左右そろってついていれば、イチゴでもっともこわい「炭疽病−たんそびょう−」に、かかりにくく花芽がつきやすいベストなコンディションだそうです。





これはハイドロ・システムのイチゴです。副葉がないです。

こんなふうに、副葉がでてこなかったり、茎のまんなかよりも上についている時は、その葉には硝酸イオン( 無機窒素 )が多くありすぎて花がつきにくく,病気にもなりやすいので窒素を控えるといいそうですよ。
なのでここしばらく、このコには窒素の量を極力ひかえた「 開花後期 の液肥レシピ 」にしています。








ちなみに「副葉で健康診断」は、いちばん新しくでてきた葉の副葉の位置をみるのがベストだそうですよ。



2009年12月16日水曜日

バラのココ栽培 - 今日は新月 -

今日は新月ですね。
「 ロマンティック・レース 」のココ培地への植えかえを3日前のお休みの日にやっと実行できました。

バラ好きな方はよくご存知だとおもいますが、バラは水を吸い上げる役目の太い根が地面の深くまでもぐって張り、栄養分を吸収する細かな根は乾燥が苦手なので「 ローゼンポット 」とよばれるバラ用のポットは、口がせまく底深いデザインとなってます。

乾燥圧縮されたココ培地は、水でもどしてから使うので、植え込みの最中に底からボタボタと水が落ちてそこらじゅうが水びたしになってしまいます。そこで水切りの上にポットを置いて流し台で植えかえてます。
こうすれば立ったまま作業できるし後かたづけもラクチンです。

ちなみにこの水切りトレイは、
「 ホビーグロワーの宝島!? I K E A  」
のキッチン用品です。
標準的な流し台にピタッと収まるこの水切りトレイはほんとうに便利で重宝してます。










植えかえ直後のプラントには強い光をあててはかわいそうなので、グロウランプから離れたところに1日ほどおいてあげてます。ココ培地は保水性がつよく水切りに時間がかかるので、あらかた水が落ちたところでこんなふうに水受けの上に水切りトレイごとおいてます。



このかわいいグリーンのトレイも「 I K E A 」だったりします。カラフルだったりタフだったりする「 I K E A 」の収納トレイは、工夫しだいでいろんなシステムもつくれそうですね。











新月のころは、「 生長期 ( =栄養生長 ) 」の傾向が強くなるそうです。窒素をたくさんあげてしまうと徒長気味になるので,私はうっすーいリン・カリの液肥を葉面散布してます。

また新月の頃は、カビなどの病気が出やすいそうなのでカルシウム資材など葉を丈夫にするものを葉面散布して予防するといいそうです。
( 害虫がつきやすいタイミングは、新月ではなくて満月だそうですよ。 )



2009年12月15日火曜日

無農薬・無化学肥料のお茶〜エコプロダクツ〜

エコプロダクツの会場には、フェア・トレードやオーガニック素材をつかった化粧品、アパレル、食品などの買い物が楽しめる「グリーンストアーズ」というマーケットコーナーがありまして、エコプロダクツの会場内で、私がもっとも長い時間をすごす場所でもあります。
グリーンストアーズに出店なさっていた「 自然のわ研究会 」は、静岡県金谷町と掛川市で5年以上100%無農薬・無化学肥料のお茶づくりをなさっている生産者さんが集まってつくられた会だそうです。


数年前から「 自然のわ研究会 」のお茶をいただいてますが、ほんのりと土の香りがしてなんともいえない素朴で丸みのある味です。きっと昔の日本の人はこんな味のお茶を飲んでいたんだろうなと勝手に思っています。

「 自然のわ研究会 」の善光園さんは無施肥栽培にも取り組んでいらっしゃいます。
農薬はもちろん肥料もやらない「 無肥料栽培 」は有機栽培よりもさらに環境にも健康にもよい作物ができるそうです。
いぜんに、野菜の無肥料栽培に取り組んでいらっしゃる生産者さんのお話をうかがうチャンスがあったのですが、一朝一夕でかんたんにできるものではなく、それはそれは試練の連続のようです。
土壌の生態系のコンディションが整うまでに数年間収入ゼロということもありえますし、出荷に適した便利なF1品種は肥料ぐいなので無肥料ではそだちません。その土地の風土にあった進化をしてきた植物の固定種・在来種でないとむずかしいそうです。さらに肥料原料を生産する方々からは、営業妨害とバッシングを受けてしまうそうで・・・

また、「 自然のわ研究会 」の生産者さんたちのお茶に限らず、無農薬・無化学肥料で育てたられたお茶たちは、今現在の「おいしいとされるお茶の基準」にはそぐわず、品評会ではなかなか評価が上がらずにご苦労なさっているそうです。
でもエコプロダクツでの「 自然のわ研究会 」のお茶たちは毎年大人気なようですよ。去年のエコプロダクツでは最終日に伺ったら一番高いお茶がすでに売り切れていて買いそこねて、必死に探すはめになりました。


一方で、最近なんだか悪者あつかいの化学肥料ですが、実は現代の人口増加を支えた一番の立役者なんですよ。
化学肥料へのシフトチェンジの大きなきっかけは、17世紀にドイツ人のフンボルトさんが南米の土着農業に使われていたグアノの肥料効果にびっくりしたことから始まりまして、その後ヨーロッパに売り込んだら、国同士の戦争にまでなるほどに取り合いになっちゃいました。それから いろいろありまして、鉱物=ミネラル を溶かしてリン・カリなどが豊富に確保できるようになりました。N・P・Kの三大無機肥料が広がったら,世界の人口はたった100年で16億人から63億人にまで一気に増えたそうです!しかも田畑の面積はたったの1.2倍しか増えていないそうです。すごい変わりようですね。
-「肥料になった鉱物の物語 / 高橋英一さん著」より-

2009年12月14日月曜日

エコプロダクツ2009

「エコプロダクツ2009」に行ってきました。

年々来場者数がふえていて、昼ゴハンを食べずに行くと駐車場に入れるまでにハラペコになってしまうほどです。エコに興味があつまるのは何よりですね。

会場に入ってさっそく目を引いたのは、フードブースでした。でもすでにお弁当は売り切れでした。














喰いっぱぐれはしたものの、会場内は見どころいっぱいでした。
各都道府県のエコな取り組みや商品を紹介するブースもありました。徳島県のブースでは「植物工場」を提案する企業さんを見つけました。

エレクタのシェルフを使ったハイドロ・システムは、栽培規模に合わせやすくて導入も比較的かんたんで現実的ですね。
また、生で食べたいリーフ野菜やメインではないけど味つけのアクセントに欲しいハーブ類など出番のおおい葉もの野菜は、水耕栽培で育てると収穫サイクルも短いし養液を調整すると味もよくなるのでメリットが大きいですよね。















都道府県や企業のほかにも、環境問題の向上に取り組むNPO団体や大学の出店ブースもいっぱい出ていました。
太陽の熱だけでバーベキューができてしまう「ソーラークッカー」というオーブンが毎年紹介されているのですが、燃料を一切使わないので地震などの災害時にも調理はもちろん、温水・飲料水の確保や煮沸消毒ができるので、いつかはGETしたいと思ってしまいます。



2009年12月11日金曜日

植物園とHPSランプの補光栽培

これからの季節の楽しみのひとつは、関東近辺の「 植物園の温室めぐり 」です。夏の植物園の温室は、とてもとても蒸し暑くて「 罰ゲームか?」とも思えるほどですが、冬ならとてもとても快適です。

千葉県館山市の「 南房パラダイス植物園 」は、道の駅も兼ねているので駐車場が無料でとても広いです。( 植物園は無料じゃないです )
そのうえ売店では、めずらしい植物の苗なんかも破格値でGETできるので、訪れるたびに、まんまとトロピカルフルーツの苗をお持ち帰りとなります。
冬は管理がたいへんだってわかってるのに・・・


農業と酪農のワンダーランド「 房総半島 」ならではの見どころいっぱいの植物園です。
こちらの温室内では「 高圧ナトリウム灯 =HPSランプ」を設置して補光栽培しています。

ヨーロッパでは、切り花など花卉の流通が日本に比べとても多いですが、オランダだけでも花卉の消費量は日本の約2倍ほどあります。ところが秋から冬には日照時間が日本よりだいたい2時間くらい少ないようで、日照をHPSランプでおぎなう「 補光栽培 」がさかんなわけです。オランダは野菜も、その約80%が水耕栽培とHPSランプなんかを組み合わせた施設栽培で生産されています。


日本でも補光栽培が最近多くなってきました。
お供えの菊やポインセチアなどシーズンものは流通させたい時期がきっちり決まっているうえ需要の期間が短いので、生産地域によってはニーズがもっとも大きい時期に咲きそろわなかったり咲き終わったりして、利益がぜんぜん少なくなってしまいます。なのでHPSランプやLEDなどで日照時間を調節する補光栽培に期待が集まっているんですよ。

南房パラダイス,略して「ナンパラ」にはかわいい動物や南国の鳥たちもたくさんいます。


ナンパラのトップアイドル,「コツメカワウソ」です。


「 なんか喰うものをくれ 」と訴えてます。

2009年12月10日木曜日

トマト室内栽培「グリーン・ゼブラ」の発芽

発芽した「グリーン・ゼブラ」の本葉がちょこっとでてきたので、そろそろハイドロ・システムにセットできそうです。「 グリーン・ゼブラ 」もタイニー・ティムと同じくエアルーム・トマトです。
エアルーム品種というのは、欧米の農村や農家で長い年月をかけて固定化した野菜などが先祖代々受け継がれ、大切にされている門外不出的な品種の総称で、固定種のなかでもとくに「 家宝 」的なニュアンスがおおきいです。
しかし最近になって「 F1品種はあたりまえ、これからは遺伝子組み換え品種で大規模農場が最高 」という大企業のマーケティング戦略のあおりを受けて、米国の小規模農家・酪農家がかなり厳しい状況に追い込まれています。
さらに昨今の「オーガニック・ブーム」も手伝ってエアルーム品種が見直され、いくつかの品種が市場で手に入るようになりました。
エアルームトマトも固定種とおなじでプラントごとに個体差がおおきいです。発芽時期や、実の大きさや熟するタイミングもバラバラなので流通には向きません。
でも、見た目にも味にも風味にもそれぞれ個性があって耐病性も強く実がなるまでの期間が短いので「 コマーシャルグロウには不向き 」でも「ホビーグロウには前向き 」なんです。