2011年12月12日月曜日

LED Grow Lighting Experiments ホワイトセージ編

土曜日の満月は、「皆既月食」でした。空のてっぺん近くでエクリプスとなったので、上を見すぎて頸椎ヘルニア気味だったのが、やや悪化しましたが、スバラしい天体ショーでした。

この辺りから、欠けた頃から見始めて・・・














このへんで、首が痛すぎてギブしました。














月がスッポリと覆われると、まわりの星々が明るく輝きはじめたことも、とっても印象的でした。















さて、LED300ワットのグロウランプです。
エアレーションシステムで、ホップを育てています。

が、ホップの生長の展開があまりにもおそいので、ホワイトセージもLEDで育てることにしました。

 熱をカッカと放出しないLEDグロウランプと、蒸し暑いのが大嫌いなホワイトセージは、思いのほか相性がヨサゲです。








まだまだ、こんなにチビッコ段階のホワイトセージですが、葉っぱのウラがベタベタとして、香りがとっても強く出ています。










一方、冬は生長がおそすぎるホップです。

ホップの葉っぱは、栄養がたりてないと分裂しませんが、栄養がたりてくると葉っぱが割れ始め、最大で5裂に割れます。

最近やっと、こんなふうに分裂した葉っぱが出てくるようになりました。

2011年12月9日金曜日

移動できるコンテナ農園〜Freight Farms〜

「 頭のなかは、いつだってワクワクしちゃうナイスなアイデアでいっぱいなんだけど、先立つモノがないんだよな〜!!!」なんていう発想力と行動力がある素敵なアナタには、「キックスターター・ドットコム」が、ぴったしです。

キックスターター・ドットコムは、あなたのユニークで共感度のたかいアイデア実現のために出資してくれるヒトを募れてしまう世界最大の資金調達応援サイトです、だそうです。

・・・ということで、TPPとか、世界人口70億人突破とかで、食料問題がいっそう騒がしい昨今ではありますが、経済格差で安く輸入した食材が先進国では賞味期限オーバーで大量に廃棄されてしまっていたり、得体のしれない遺伝子をもったファクトリーファーム農産物しかスーパーに並ばなくなる日が来るまえに、ローカルで育った食材をローカルで消費する「HOMEGROWN = 自家菜園or地産地消 」というコンセプトを定着させましょう!  というアイデアは、輸送コストとガソリン消費量がハンパない、だだっぴろい米国で、草の根的にですが、とても熱心に普及活動が行われています。

ちなみに「ファクトリー・ファーム」についてバックリ言うと、大企業が大きな資本で、でっかい施設栽培や農場をでで〜んとつくって、品種の改良から大量仕入れと農作業のオートメーション化で、徹底的にコストを削ったり、独占的ともいえる圧倒的な競争力で、農産物をガンガン出荷できる大規模農場のことです。安い野菜をつくるには、メリットがでかいのですが、作物の安全性や生態系への負荷については、でっかい「ハテナ?」がついてしまうというデメリットがあります。



そんな米国ボストンから、究極の地産値消なアイデアが、ヒュ〜ンッと飛びだしてます。
〜移動できるコンテナ農場で、イツでもドコでも、フレッシュな安全お野菜〜
by ジョン・フリードマンさんとブラッド・マクナマラさん


早いハナシが、NFTのハイドロポニックスシステムと、LEDグロウランプ、空調などが、カンペキにセッティングされた40フィートコンテナの移動式農園っつーことです。

「 いつでもどこでもラクラク移動できちゃうコンテナ農園なんだから、都会のビルの屋上や、わずかな空き地なんかにセットしちゃえば、都会に住む多くの人々が毎日排出するCO2も、野菜たちが吸ってくれちゃって、カーボンオフセット(CO2循環)にもバッチリ! 

しかもコンテナの屋根には太陽光パネル、そしてLEDグロウランプで育っちゃうよ〜、培養液もろ過して再利用できるから、水もムダにならないし、これはエキサイティングだよね〜。」
といったところのようです。

出資できる金額は細かく設定されていて、金額ごとに特典があります。


USD $ 25以上で、オーガニック種子がもらえます。

USD $ 40以上で、コンテナ農園から大切なあのヒトへ、デジタルでクリスマスカードをお届けします。特製ステッカー付き!!!











USD $ 50以上で、タケノコもらえます・・・コンテナ農園プロジェクトの進行報告をおハガキでお知らせ。

USD $ 85以上で、「コンテナ農園」のフィギュアプランターでタケノコ栽培。

USD $ 100以上で、「コンテナ農園」のフィギュアプランターと、オーガニック種子のミニガーデンセット! ( ←この景品の説明から、ビックリマークがつくので、できれば100ドルからの出資がうれしいな・・・ということだと、とらえました。 )

















USD $ 150以上で、オーガニックの野菜のタネと、冷蔵庫にぺったり貼れる「コンテナ農園」のマグネットシート。なかなか、かわいいと思います。
















USD $ 200以上で、「コンテナ農園」のマグネティック・シートと、マグネティックなLEDのグロウライト、そしてオーガニックな野菜のタネ。

USD $ 250以上で、「コンテナ農園」のお買い物バッグ!!!
















USD $ 500以上で、最初の「コンテナ農園」に、アナタのお名前はいります。エコバッグ、プロジェクト進行をおハガキでお知らせ、もちろんオーガニック育ちの野菜のタネも。FacebookとTwitterにお名前のせます。グッドなカルマがたくさん積めちゃう。

USD $ 1250以上で、「コンテナ農園」のオーナーと、地産地消のランチかディナーのツアーへ、ご招待!!!

USD $ 3000以上で、あなたの母校へ「コンテナ農園」を設置できちゃう!

USD $ 4000以上で、この車プレゼントします。









そ・し・て・・・、USD $ 5000以上で、初の「コンテナ農園」にアナタのお名前、会社のロゴ。 その上、1250ドルからもらえる報酬もゼンブついてきちゃいます・・・。












ということで5000ドルの出資をしたら、アナタのお名前や企業名が宣伝できます。

資金の募集期間は、今月末の12月31日までのようです。
ちなみに、「キックスターター・ドットコム」さんでは、このほかにもイロイロなアイデアが提案されていて、応援したいと思っただれもが出資できるようになってます。
「移動できる農園」以外にワタシが一目惚れしたアイデアは、こちら!!!



クリスマス目前のいま、ギフトのラッピング用に、いますぐ欲しい、とっても欲しい〜!!!と思いました。ということで、見てるだけでアタマの凝りがほぐれてしまいそうな、インスパイア度の高い、キックスターター・ドットコムさんでした。




2011年12月7日水曜日

あかねっ娘にツボミがつきました・・・やっと。

室内栽培のイチゴ「あかねっ娘」たちのなかで、ポッティング・ミックス栽培のプラントたちが、一番乗りでツボミをつけ始めました。

今年は11月になっても、あまり温度が下がらなかったので、なかなか花芽がでてきませんでした。

このイチゴは、ポッティング・ミックス培土と炭酸水培養液で育ててます。










元肥がはいってるポッティング・ミックス培土のプラントたちは、葉色がこい緑色で勢いがあるプラントなので、チッ素が効きすぎてるから、ぜったい花がつきにくいと思っていましたが、そうではありませんでした。イチゴはチッ素成分に敏感で、チッ素が多すぎると花芽がつきにくくなるといわれています。















↓左側のふたつのプラントが、ツボミをつけたプラントたちで、右端のプラントは、まだツボミが見えません。横から撮った写真で見てみると、分かりやすいのですが、ツボミをつけたプラントたちは、葉っぱが持ち上がっていて茎と根元のクラウンの部分が見えます。根っこに勢いがあって、養分水分をよく吸うので、葉っぱが立ってるんですね〜。こういうプラントは、培土の乾きも早いです。
















去年までのイチゴの苗は、お店で買ってきたものばかりで、子苗のときを知りませんでしたが、今年のイチゴたちは、いくつかの親株から出てきたランナーから育てたので、幼苗期から観察することができて、イロイロと発見がありました。


一番のりで、花をつけた二つのプラントたちは、まず親株が優秀でした。次に、子株のなかでイチバン生長が早くて病気知らずの元気ものでした。














挿し木からの苗でも実生からの苗でも( = 種からスタート )同じなんですが、根っこの生長がイチバンさかんな頃に、大きな環境の変化やダメージを受けずに、根っこがグイグイと元気に張れたプラントは、生長も早くトラブル知らず、すべてが順調に進みます・・・

が!!!

生長期に貧弱な育ちかたをして、根っこの量も乏しいプラントが、開花期に入ったとたん、いきなり一発逆転で、ワサワサと勢いが出て生長が早くなって、ものすごくタクサンの花をつける・・・という頭でっかちな育ちかたは、ありえないんだと思いました。

例えば、車線が多くアクセスが便利な道路のほうが、たくさんの交通量をさばけます。それと同じで、根っこの量がおおいプラントの方が、その分、多くの養分や水分を吸い上げられて生長も早くなります。

ということで、オイシい果実をたわわわにイッパイ実らせてくれる優秀なプラントになれるか? なれないのか? という勝負は、もう幼苗期の管理から始まってるので、子苗の頃から、なるべく同じ肥料、同じような培地、同じ環境で毎日スクスク育つようにコンスタントに管理した方がヨサゲなので、これからは、毎年イチゴの苗を買いなおさず、毎年ランナーをとって子苗から育てていこうと思いました。

2011年12月5日月曜日

室内、水耕栽培のトマト初物です。

先週末、循環式ハイドロ・システムのミニトマト「千果」が、イチバンのりで赤く熟しました。

ココ栽培とポッティングミックス栽培の同種類のトマトたちを引き離し、やっぱしハイドロは生長がはやいです。

初物だけあって、果肉がひきしまってて
ハイドロだけあって、風味はスッキリ、甘さは十分でした。







ココ栽培のトマトたちに、おおいかぶさるように、ハイドロのミニトマトたちは、順番に赤く登熟していきます。
根元のほうは、葉かきして葉っぱがない部分の茎が目立ってきました。根元の第一果があらかた収穫し終わったら、茎をぐいっと引きずりおろして、トマト全体の高さを下げたいと思います。







肥料濃度がうすすぎて、イチバン花が少なくなってしまっていたココ栽培のトマトたちは、

培養液の肥料濃度をじょじょに濃くしていって、最近の培養液はEC値が2.0くらいにしてますが、これからも少しずつあげていく予定です。

花数がやっと多くなってきてくれました。







肥料が足りてきたココ栽培の果房(かぼう)です。

「ミニトマトの千果」は、肥料がきちんと足りてると、こんなふうに、フタマタに分岐した花房をつけるようです。

ちなみに、元肥が多少はいってるポッティングミックス培土のミニトマトは、培養液を濃くする前から、ちゃんとフタマタに分かれた花房がつきます。







先週は頭痛がしてしまうほどの寒い日がつづき、体調を崩してしまったヒトも多いと思いますが、寒さで花をつける「室内栽培のイチゴ」たちは、まんまとツボミをつけました。
今ごろに花が咲いても、クリスマスケーキまでには、とうてい間に合いませんが、一度花を咲かせてくれれば、こっちのモノ。「おウチで、桃イチゴの収穫を実現!」まで、ガンバリます!

2011年12月2日金曜日

今年最後のホップを収穫しました。

夏のあいだ、グリーン・カーテンとして活躍してくれた「カスケード・ホップ」も、いよいよ今年最後の収穫となりました。


最後に収穫したリーフ・ホップ(毬花)は、夏や秋にくらべると、ひとまわり小さなサイズです。

多分、寒さと根っこの活力が低くなってるからだと思います。










カスケードは、アロマ・ホップなので、肝心のそのアロマは??? 

いままで収穫した中で、イチバン香りが強いリーフ・ホップでした。

でもなぜか、ニンニクのような硫黄系の香りが、とっても強くなってました。とくに硫黄系の肥料をあげてもいなかったんですが、育った土壌の質でしょうか?







カスケード・ホップの香りは「グレープ・フルーツのような柑橘系」と言われています。しかし、このリーフ・ホップは、チキンによくあう「 スダチとスパイシー・ガーリック風味 」といったトコロでした。

「テルペン類」とよばれるホップの香り成分のはじまりは、「光合成で、こさえた炭水化物」だそうです。植物は、夏の高温時期だと、根っこは酸素呼吸が激しくなって糖分を浪費しちゃいますが、、昼と夜の寒暖の温度差が大きくなると、寒さ対策に糖分をためこむようになり、酸素呼吸もおだやかですみます。なので、夏でも寒暖差の大きめな東北などでは、良質なホップや果物が穫れるんだと思いました。


高温多湿ぎみな川崎の住宅街では、ムシムシとした湿度を嫌うアロマ・ホップの栽培は難しいと思っていましたが、日当りのよい場所に地植えにさえできれば、こうして11月のおわりまで、たった1本のホップで、リーフ・ホップ100gほどが、3〜4回も収穫できます。
来年は、もっと収穫できるといいなと思います。

一方で、どんなに日当りと風通しがよい場所でも、プランターで栽培した「センテニアル・ホップ」は、たった一度しか収穫できませんでした。

2011年12月1日木曜日

これは楽しい! 「 炭酸水耕栽培 」その4

さて、川崎は、冷たい雨の日で12月がスタートしました。ストーブが恋しい寒さです。
前回までのカーボネーターで、大事なことを書き忘れましたが、カーボネーターでCO2を吹き込んでいる間、ペットボトルを軽く振りながらCO2ガスを入れると、 水に溶けやすくなります。そのあと半日〜1日くらい冷蔵庫で寝かせると、水にCO2がさらによく溶けて、つよい炭酸水ができます。

ということで、CO2レギュレーターでつくるペットボトル用カーボネーターの説明が、思いのほか長くなってしまったので、今回はやっとのことで「どうして炭酸水は、植物の生長を促進できるのか?」です。

CO2ガス、つまり二酸化炭素という気体を水に溶かすと・・・
「炭酸=H2CO3」と、「炭酸水素イオン=HCO3-」+「炭酸イオン=CO32-」という2つのイオンの形で、水中に溶け込んでいるそうですが、水に溶けきれなかったCO2は、外気にふれるとシュワシュワと泡になって逃げていきます。


炭酸水のなかの炭酸+炭酸水素イオン+炭酸イオンの3つには、pH値をほどよく調整してくれる緩衝作用(かんしょうさよう)や、リン酸をはじめ、「味と健康の決め手!!!」となる鉄、ホウ素、モリブデンetc・・・微量要素を根っこが吸収しやすくする作用があるので、肥料の効きをよくしてくれる効果があります。


水にCO2ガスを入れて、炭酸水にしたときのEC値とpH値のチガイです。
(浄水器に通した水道水にCO2ガスを吹き込んだだけの炭酸水です。。硬水タイプの天然発泡水や、重曹とクエン酸でつくった炭酸水は、ムダなナトリウムが入るのでハイドロにはNGです。市販されている炭酸水でハイドロに使えるのは、原料がCO2、水となっているものだけです。)


家庭用浄水器をとおした水道水のEC値は、0.17mS/cmでした。

ちなみに、数千円のロースペックな浄水器ですが、「オルトトリジン液」という塩素濃度を測れる液体でテストしたところ、塩素はちゃんと除去されていました。






















「炭酸入れたら、肥料が固まっちゃうじゃん!!!」と思いますが、炭酸カルシウムや炭酸マグネシウムは、酸性だとすぐ溶けるので、ベース肥料などを入れると酸性になるので、ちゃんと水溶性にもどります。
※写真を忘れましたが、試しにEC値がゼロのRO水(純水に近い水)でも、炭酸水をつくってみたらEC値があがりました。




そして次に、pH値の変化です。浄水器をとおした水のpH値は7でした。
















炭酸水にしてみると、pH値が4.2へと酸性になりました。
















欧米のハイドロポニックス用資材には、数年前から培養液タンクにポトンといれて使うタイプの「CO2タブ」というものもあって、手軽に根っこからCO2を吸わせられる用品が定番となっていました。日本では販売されてるかどうかわかりませんが、アクアリウムの水草育成用にCO2タブに似た製品が販売されていると思います。(CO2タブは、塩類をつかってCO2を発生させるので、そのぶん肥料濃度を薄くする必要があるかもしれまん。)


というのも、海外では「炭酸水を植物にあたえると、生長促進効果が高い。」という研究結果や文献がすでにあったりもします。実際にその結果をテストした奇特な方もいらっしゃって、英語ですが、こちらでその詳細をみることができます。
http://scaf.i8.com/CO2RootAbsorption.html

とはいえ、植物の光合成運動のタイプには、いくつ種類があるので、すべての植物でテストできてるわけではないし、まだまだ研究段階ではあると思いますが、農業資材で定番となってる「マイクロナノバブル」のように、水分子を小さくしつつ「溶存酸素量をふやした」水が、植物の生長を促進しつつ肥料や農薬の使用量もへらせる・・・という効能と「炭酸水での栽培」は、よくにています。

水耕栽培の培養液は、だいたい1〜2週間ごとに、すべてチェンジがベリーベストですが、廃棄する時の培養液の中には、じつはわりと肥料塩類が残っちゃってるんですよね〜。なので炭酸水で培養液をつくって植物にあたえれば、水道水よりも肥料塩類がよく溶けるので、肥料成分の食べ残しがすくなくてムダが押さえられるし、ゴムチューブなんかの目詰まりも減らせるっちゅ〜ことになります。

しかも、水耕栽培で不足しがちな炭素の補給もできちゃうので、ムダに草丈がのびなくてすむし、チッ素もよく固定されるので病気や害虫にもつよくなります。
ちなみに、炭酸水の葉面スプレーやミスト加湿は、光が当たっている時だけOKです。夜になって光合成がストップすると、CO2はいらなくなります。

「炭酸水で農産物を育てる技術」は、日本でももう始まっていて、施設栽培の大型ハイドロポニックス・システムの培養液を炭酸ガスでpH調整する製品も、もう見つけられます。が、ホビーガーデニングの水耕栽培では、循環システムなどで培養液タンクに直接CO2を高圧で吹き込むシステムがまだないので、もしヨサゲな方法が見つかれば、そのうちまた紹介しようと思います。

私が炭酸水でテストできている栽培方法は、今のところ循環式システムとココ栽培とポッティングソイル栽培、そしてバラやラベンターなどの鉢植え栽培です。水耕栽培でメジャーな「エアレーション・システム」だと、曝気するので、あっという間に炭酸ガスが抜けてしまい、炭酸水の効果が薄いかもしれません。


ということで炭酸水を水耕栽培で使う場合、培養液をつくる時の水をCO2を吹き込んだ炭酸水にするか、葉面スプレーやミスト加湿器で炭酸水をつかうのが、今のところ手っ取りばやいんですが、炭酸水がとっても有効に効くタイミングがあって・・・

まず・・・ほかのどのタイミングでCO2施肥するよりも、挿し木とりと幼苗期の期間に、CO2濃度を1500ppmほどにキープするのが、イチバン効果があるといわれています。挿し木のときにCO2濃度が1500ppmくらいあると、もっとも発根数がおおく根量がふえて、その後も早く大きく育つという結果が「菊などの挿し木栽培」ででているそうです。挿し木や小さな苗のときなら、プロパゲーターなどフタがついてる育苗箱のなかに炭酸水をスプレーするか、CO2ガスを1500ppmほどまで入れてあげて2時間ほどキープするそうです。でも夜間の光が当たってないときは、カバーを開けて新鮮な空気のなかで管理するのがコツだそうです。

つぎに、生長期から開花期への移行時にも、効果があると思います。植物はCO2を固定する時に「リン」をつかうので、開花期へ移行する時には、炭酸水に「PK肥料」を薄めにいれてスプレーすると、CO2とチッ素の固定が促進されて、ヨサゲです。


炭酸水がいいのは、水耕栽培だけじゃなくって、例えば庭木がツボミをつけたときや、咲き終わったあとのお礼肥えのとき、固形の肥料といっしょに、たっぷりの炭酸水をあげると、庭木がしゃっきりしたり、またすぐにツボミがでてきたりします。

ということで、肥料や農薬がよく効くようになってムダが減らせて、たくさんオイシい収穫が楽しめてしまうかもしれない「炭酸水耕栽培」の提案でしたが、畑やプランターのおヤサイ、ハンギングのお花なんかにも、Goodなので、トライできるヒトには、おススメです。


2011年11月29日火曜日

これは楽しい! 「 炭酸水耕栽培 」その3

ところで、「CO2レギュレーターについてるチューブをバケツの水につっこんで、水にガスを吹き込むだけじゃダメなの? 」というオオチャクな意見が、私の中にありました。結論は「バケツにチューブを突っ込んだだけだと、CO2ガスのほとんどが水に溶けず空気に逃げてしまい、弱い炭酸水しかできないくせに、ムダがありすぎる。」でした。ムダとムラが大キライ、一粒で二度も三度もオイシいのが大好きな主婦としては、やっぱりうっかりカーボネーターをつくることになり、それはそれは長い道のりとなりました。

といこうとで前回は、ホビーガーデニング用の電磁弁つきCO2レギュレーターでつくるカーボネーターを紹介しました。今回は生ビールサーバ用の、電気を使わないレギュレーター(減圧弁)をカーボネーターにしてみました。

ちまたには、ビールが大好きなあまり、おウチで生ビールを楽しんでしまおうと、生ビールサーバー(ビールディスペンサー)をGETしてしまう強者なおヒトが、結構な数でいらっしゃいます。そのうえ昨今の「炭酸水ブーム」などで、ビールサーバー用のCO2レギュレーターは、人気があります
ちなみに、生ビールサーバー用のレギュレーターには、圧倒的に電磁弁はついてません。

なのでタイマーや、電源のオン/オフでCO2ガスの出し止めができないので、自動制御することはできません。








また、圧力計がついてるものと、ついていないものなど、タイプがイロイロあって、私のつかっている「R204レギュレーター」には圧力計がついていませんが、ガスのバルブをゆるめる目安を温度できめるタイプなので、常温の水を炭酸水にすることが多い私には便利です。こちらのお店で購入しました。

日本のビールサーバ用レギュレーターは、対応の耐圧チューブの外径が8mmですが、こちらのお店だと、耐圧チューブのサイズが8mm/6mm/4mmと、選べるようになっています。


ちなみに、昨日紹介したガーデニング用のCO2レギュレーターの耐圧チューブのサイズは、6mmです。


日本用のビールサーバー用レギュレーターをカーボネーターにするメリットは、まず電気をつかわないことです。

そして・・・日本で多く普及しているレギュレーターなので、対応の耐圧チューブやエアーパーツなどなどのサイズが、ホームセンターに行くと、とっても見つけやすいし品揃えが豊富だったりするし、



なによりも自分でペットボトルのフタをカーボネーターにする手間がはぶけることです。

↓なんとペットボトル用のカーボネーターを つくってくださってる、アリガターイお方が、いらっさります。


















この「PET用カーボネーター」は、こちらから・・・
http://www5.ocn.ne.jp/~wyi/beer.html

8mmチューブ用のガスジョイントとコンビで使います。これでペットボトル用のカーボネーターができあがりです。
http://mizukusa.shop-pro.jp/?pid=7866453
このふたつだけだと、すこしガス漏れするので、ガスジョイント内部に外径18.5mmのパッキンをいれています。

そして、耐圧チューブ8mm/内径6mmは、こんなかんじです。
http://item.rakuten.co.jp/route1/10002975/

「自分でペットボトルのフタに穴をあけるなんてしたくない!」というおヒトは、このカーボネーターが、おススメです。
または、「すでにガーデニング用の電磁弁つきCO2レギュレーターをもってるけど、カーボネーターをつくるのメンドクサイから、このカーボネーターを6mm耐圧チューブで使いたい・・・」という場合は、「8mm ←→ 6mmレデューサー」というエアーパーツをGETすればOKです。

または、CO2レギュレーターのフローメーターについてるチューブジョイント部分を
昨日紹介した「チェックバルブ」で、8mm耐圧チューブ対応で、ネジがR1/8規格のものにチェンジすればOKです。
http://item.rakuten.co.jp/route1/10001867/
A.オネジ側より入力を選びます。


このチェックバルブ(チェック弁)というものは、耐圧チューブが簡単に脱着できる「ワンタッチ」になっているので、レギュレーターからチューブを外すときに、いちいちチューブを切らなくてもすむのと、ガスがボンベ側から一方通行にしか流れないので、ペットボトルの水がレギュレーターに逆流しなくてすみます。
ところが、このチェックバルブは、ホームセンターにない場合がおおいので、ネットで買った方が確実です。


しつこいようですが、炭酸水をつくるペットボトルは、かならず耐圧性がある「炭酸飲料がはいっていたペットボル」を使います。でないと危険です。
最近スーパーで、コーラの2Lサイズを発見しました!!!

炭酸飲料で2Lサイズは、なかなかありません。培養液作りが、チョッピリはかどるようになりました。

耐圧ペットボトルかどうか、一目でわかるように、なるべくラベルをはがさないで炭酸水づくりに使っています。




ということで、かなりバックリめな、カーボネーターの説明でした・・・
今回のシリーズで紹介した素材のひとつひとつは、炭酸水をつくるために考えられたパーツではありません。また、危険は伴いますので、お子さんには不向きだし、あくまでも自己責任で炭酸水作りをお願いします。


植物育成にCO2ガスを入れてるけど、あっというまにミドボンがカラッポになって、キリがなさすぎだから、空気が乾燥する冬だけでも、炭酸水でCO2を補ってみようかな? というガーデナーにもおすすめです。またはその昔、CO2レギュレーターを買ったけど、しまい込んじゃってるヒトも、炭酸水がつくれれば、お酒を割ってよし、お米を炊いてもよし、頭皮を洗ってもよし、年末のパーティーシーズンで、肉や脂っこい物を食べ過ぎで、胃がもたれ気味のとき食後に、冷えてない炭酸水を飲んでもヨシ!!!と毎日の生活が楽しくなります。

ちなみに気になるコストですが、CO2レギュレーターの値段はピンキリとして、カーボネーターをつくったり買ったりしても、5000円以上にはなりません。私のミドボンは、5Kgサイズで炭酸水づくりにしか使っていませんが、毎日3Lほどの炭酸水をつくっていて、もう3ヶ月以上保ってます。

植物育成にベストなCO2濃度は、1500ppmほどと言われてますが、オランダの施設栽培の技術では、ベストな温度と湿度、太陽の光がある場合、外気のCO2濃度よりも100ppmほど多くしたときが、収量の増大率がイチバン大きいという結果も言われているようです。例えば外気のCO2が350ppmだとすると、グラスハウス内のCO2濃度は、450ppm〜550ppmのとき、トマトの収穫量の増加率が大きかったそうです。(あくまでも収穫量ではなく、収穫量の増加率です。)

Co2を吹き込んだ炭酸水なら、トマトが1メートル以上になっちゃっても、本数がおおくても、1リットルもあれば、噴霧スプレーで葉ウラにむらなくスプレーできるし、気体とちがって漏れにくいからムダが押さえられるし、炭酸水が蒸発していく過程で、CO2がすこしずつ気化していくので、ゆっくりじっくり効くようです。

・・・では、植物は根っこからCO2を吸えているんでしょうか???