2014年12月11日木曜日

ココ栽培、ポッティング培土栽培での水やりトラブル

CANNA COCO培地の水やりタイミングは、ほどよく乾いたら(水やり直後の30%〜40%の軽さ)、ポット容量の約20%〜30%量の培養液を与えます。
生長期は30%、開花期は40%に軽くなってからですが、CANNA COCO培地のみの管理方法です。



























例えば、10Lのポットでココ栽培をしてる場合、水やり後の重量が、30〜40%に乾いたら、約3Lの培養液を与える・・・という感じですが、培地の乾き具合で排水量が少ないことがあるので、念のため培養液を4Lつくっておくと便利です。
※ごくたまに、いつなんどきでも1L=1Kgジャスト!!! と思ってるおヒトがいますが、それは、純粋な水だけのおハナシです。10Lのポットにココ培地をパンパンに入れても10Kgにはなりません。



























とはいえ、水やりするべきベストな軽さは、一度計ってしまえば、手で持ってみた感覚ですぐに覚えられるので、いちいち計るようなコムズカしいことは毎回しなくてもOKです。

ちなみに、CANNA TERRA培土での水やりもほぼ同じ要領ですが、COCO培地よりも、すこし早めに水やりをします。肥料がたまりやすいので、水やり3回に1回は、薄めの培養液量を多めに与えて、排水を多くするとトラブルが防げます。

水やりするタイミングは、ものすごく厳密にしなくても、あまり問題は起こりませんが、与える培養液量が少なすぎするとNGです。

↓TERRA培土10Lポットに、BIO FLORES 2Lの培養液を与えたときの排水量は、約200ccになりました。このように、ほどよく乾いたときに、ポット容量の20%〜30%培養液を水やりすると、与えた水の10%〜20%が排水されるようになります。




















ところが、ごくタマに「水やりが原因だろうなぁ」、と思われる過剰症状が出ることがあります。ほとんどの植物で、そのサインは葉っぱにあらわれます。一部がよじれたり、くしゃっとなって、ノビノビとすっきり広がらない葉っぱがでてきます。葉っぱが変色したり、フチが焼けたりもします。

























こうなってしまう原因はいろいろあって、培養液が濃すぎるとか、培養液を与えすぎるとかです。あと、とくに多い原因が、受け皿にいつまでも培養液を溜めたままにしておくことです。


いずれの場合も培地に肥料が残りすぎることが原因なので、まずは培地を洗い流すことがプライオリテーな対処方法です。これを長期間放置しておくと、病害虫がでやすくなります。

まず、葉の変形などを発見した時点で、培地が乾いてなくても、薄くした培養液で培地を洗います。

ココ培地の場合は、通常のさらに2倍希釈した培養液を与えます。培養液の量は、いつもより多めにするので、ポット容量の30%〜40%(10Lポットに3L〜4Lの薄い培養液)で培地をフラッシングします。排水された培養液を受け皿にためたりせずに、どんどんRun-Off(排水)させることも、大切なポイントです。

ポッティングミックス培土の場合、ココ培地と同じく薄くした肥料培養液か、水だけでフラッシングします。

「この葉の変色のしかたは、マグネシウム欠乏症状だ!」とか、「カルシウム欠乏だ!」と思い当たったとしても、ハイドロポニカリーな栽培は、すべての肥料成分がバランスよく配合されているので、足し算よりも、引き算が大切です。その成分をあわてて与えたりせず、まずは培地を洗い流します・・・肥料が多く残りすぎてて、そのへんが吸えなくなっているだけだからです。


フラッシングしたあと、数日間は様子を見て、新しい葉っぱに異常がなければ、解決ですが、それまでの栽培管理方法では、肥料過剰トラブルが起こりやすいということなので、肥料の濃さや、培養液の量、水やりのタイミング、光の強さ、などなどについてなど、思い返して改善した方がよいかもしれません。




以上、上記に書いたパーセンテージなどの数値は、底面給水やドリップ・イリゲーションでのココ栽培やポット栽培をするうえで、目安となるものです。これらの数値やスケジーュールのレシピよりも、ガーデナーが目で見て感じた状態を優先したほうがいいと思います。









思いもかけず桃薫の果実たちが色づきはじめてしまいました。もうすこし、ゆっくり熟してくれた方がおいしくなると思うので、まずランプを遠ざけ温度を下げました。気温が高い夏などは、あっというまに積算温度に達してしまい、あんまり甘さが乗らないうちに熟してしまうことが多々あります。そんな時は、ランプの光を弱くしたり点灯時間をすこし短くしたりします。

























一方、葉もの野菜よりも果菜類の栽培のほうがむずかしいといわれるのは、開花期(生殖生長)というステージがあって栽培期間が長く、管理方法もちがうからです。果実をとる植物では、実を大きくおいしくするために、ほどよい「葉かき」作業が欠かせません。このイチゴたちは、ツボミが見え始めた頃から、少しずつ葉かきをスタートしました。




























とくにイチゴは、葉っぱを多くつけたままにしてると果実が大きくなれないそうで・・・古い葉っぱをいくつか、葉かきしてみたあとです。




























生産者さんによって、どのくらい葉っぱを残しておくかは、もちろんちがっていて、それは豊富な経験から出たロジカルな理由なので、前提抜きでマネすればいいってもんでもないのが、むずかしいところです。ワタシは、ひとまず一番外側についてる葉っぱの付け根が茶色く変色したら、すぐにムシルようにしています。

























茎や株もとのクラウンがチラホラと見える程度に葉かきをするようにしてるので、むしる葉の数は2〜3枚程度です。




























さて、こちらはトマトたち。5段目の花が咲きました。高さを押さえるための誘引地獄のスタートです。


























下の葉っぱにも光がよくあたるように、ツルをナナメに誘引しました。4つのトマトのツルはらせん状になってます。名づけて「トルネード誘引」です。言ったもん勝ちです。

2014年12月1日月曜日

自動ドリップシステム「Run-to-Waste」のDIY

いよいよ12月となりました。晩秋の紅葉は、日本情緒がとくに深く感じられる景色です。多摩丘陵地帯にのっかった川崎市の田園地帯では、まだまだこんな丘が残っています。



























紅葉したケヤキの葉っぱは金色になりました。春に萌え出た若葉が秋になり老化すると、緑色をした色素である葉緑素が破壊され、その他の色素のアントシアニンやカロテノイドだけが残るので、紅葉した葉っぱは鮮やかな赤やオレンジ、黄色になるんだってよ、ってことと、紅葉した葉っぱは葉緑素がないからもう光合成してないんだよ、っていうプチうんちくを自慢げにだれかしらに披露する季節です。「それ聞くの、もうX回目だよ・・・」と返されることもシバシバ・・・


























ところで、5ヶ月前に産まれた子猫たちは、すっかり大きくなりました。全員カギしっぽをしているおかげで、毎日なにかしらの幸せなできごとをひっかけてきてくれます。





























猫家族のためのサラダバー「小麦若葉」、ヒーターマットなしでは小麦がなかなか発芽してくれない季節となりました。プロパゲータに入れておくと、高温多湿ぎみになるので、芽だけでなく白いホワホワした根っこも培地の表面にあがってきます。


















さて、話は変わりすぎますが、CANNA COCOなどのココ培地や、CANNA TERRAなどのポッティング培土でのハイドロポニカリーな栽培は、水耕栽培とおなじくらい生長が早く多収穫なうえ、水耕栽培よりも管理がラクで肥料の使用量を減らせます。

問題は、植物が大きく生長するにつれ、水やりがいそがしくなることです。
今回は、循環ポンプを利用した「Run-to-Waste=かけ流しドリップシステム」をDIYしてみました。


















循環ポンプの吐水口径にあわせて13mmホースをメインのドリップラインにしました(真ん中の太いホース)。このホースの終わりは13mmホースエンドでふさぎます。13mmホースに穴を開けて6mmチューブをとりつけ、4つのポットに同時にドリップできるようにしました。



















13mmホースに6mmチューブをとりつけるための穴をホースパンチで開けます。ホースパンチを垂直に持ち、まっすぐな穴を開けます。一回で開けないと、ホースに亀裂がはいり、水もれしやすくなります。


























開けた穴に「4mmドリッパー・マニホールド」のバーブぐち(=タケノコ)を差しこめば、ドリッパー2分岐ドリッパー4分岐をのせられるので、ひとつの穴から複数のドリッパーへ分岐ができるようになります。分岐しなくていい場合は、「4mmチューブジョイント」をチョイスします。(↓下図は「4mmドリッパー・マニホールド」ですが、これにも直接6mmチューブをとりつけられます。)


























栽培トレイの中央には「流入口」と「排水口」の2つの穴が必要なので、栽培トレイに27mm径の穴を2つ開けました。「流入口」のほうの穴の上下に、「13mmホース貫通ジョイント3/4"」と「13mmホース貫通ジョイント1/2"」を取りつけました。トレイの穴の上下に13mmホースを貫通させるためなので、どちらが上でもいいのですが、「13mmホース貫通ジョイント1/2"」のメネジがあまることになります。



























栽培トレイの「流入口」の裏側に「13mmホース貫通ジョイント3/4"」をとりつけたところです。
























13mmホース貫通ジョイント3/4"」と、リザーバータンク内の循環ポンプを13mmホースでつなげます。(ホースの長さは、ポンプからトレイまでの高さにします。このホースの長さX1.5倍程度の揚程パワーがある循環ポンプを使うとGoodだと思います。)
























写真はありませんが、トレイの「排水口」の穴のほうは「トレイ用貫通継手」の19mmか25mmをチョイスし、ホースをとりつけ排水タンクまでひっぱります。流入口よりも径を大きくして、スムーズな排水をさせるのが水漏れトラブル防止のコツです。
なので、内径13mm、19mm、25mmの3つのサイズの塩ビホースが手元にあるとホース延長や取りかえ時に重宝します。(もちろん6mmチューブも忘れずに。)


最初につくった自作ドリップパーツを、栽培トレイの上部につきでている「13mmホース貫通ジョイント1/2"」にとりつければ、これでOKです。ちなみにメインドリップは、トレイに対し垂直に設置するより水平に寝かせて設置する方が、水圧が落ちなくてすみます。その場合は13mmエルボをつかえばホースを水平に設置できます。











全体図です。リザーバータンクである白いバケツのなかの循環ポンプを作動させると、栽培トレイの上の各ポットへと培養液がドリップされます。栽培トレイの「排水口」から落ちる培養液の排水は、リザーバータンクではなく、もうひとつの排水用タンクに落ちるようにしてあり、これで「Run-to-Waste」システムの完成です。

























ココなどの有機培地ではなく、クレイペブルス培地にすれば、培養液をくり返し循環させて使えるので、リザーバータンクひとつですみます。


自動ドリップシステムの注意点は、なんといってもリザーバータンク内の培養液の水位です。水位が下がったとき、ポンプが空中でカラ運転してしまうと故障してしまいます。こうなるまえにポンプのスイッチをOFFにしないとなりません。
ということは、24時間タイマーで定期的にドリップさせたい場合は、さらに注意が必要になります。




・・・ということで、ささやかなクリスマスプレゼントとして、水耕栽培カテゴリーすべてが30%OFFでお買い物いただけるオンラインショッピング限定のクーポンを現在ご配布してます。このチャンスに、DIYライフをお楽しみください。

2014年11月26日水曜日

イチゴの花と、トマトの手づくりDWCシステム

この度の長野県北部を震源とする地震により、被害を被られた皆様に心からお見舞い申し上げます。冷たい雨が雪へと変わる季節の避難生活、復旧作業は、どれほどのご心労かとお察し申し上げます。


通るたびに、おもわずニコッとしてしまう道路のみぞぶたに残された小さな足あと。肉球の様子からコンクリを固めてる最中に、おそらくキャツが侵入したと思われます・・・











今年一番最初に花をつけたイチゴの苗です。来年は、開花が早かった苗と、優秀な実をつけた苗の子苗を増やしていこうと思います。プランツタグに開花時期などの情報を記しておけば、来年どれを親株にするか決めるときに、よい判断材料となります。



















TERRA培土で育てている、ほかの2つのイチゴたちは、まだ花芽が上がる気配がありません。最近は室温が20℃〜22℃くらいですが、気温が高い日は25℃ほどになります。そんな日は、葉っぱも花房もバンザイするかのようにスクッと立ち上がります。


























ランプ点灯前の湿度が高いせいもありますが、根っこが活発なので、毎朝花のガクにまで葉つゆがでます。


















イチゴの花をマクロレンズで撮ってみました。真ん中の果実となる部分から、イソギンチャクのように「雌しべ」が立ち上がっていて、さらにそのまわりから、金色のスプーンのような「雄しべ」が伸びています。


























花房からはつぎつぎにツボミが上がってきます。大きな花が咲きそろってきたら、あとから出てくる5mm以下の小さなツボミをドンドン間引いています。小さな花を摘んで着果負担を減らすことが、優秀な果実をさらに大きくするコツだそうです。




















「植物は、これほどまでに温度によって生長が変わるのか!!!」と、あらためて驚かされたトマトの挿し木苗たち。
エアロポニック・システムで発根させたトマト苗たちは、このDWC(エアレーション、バブラー)システムへ定植しましたが、培養液の水温が15℃だったので一週間ほどウンともスンとも根が伸びませんでした。「これはマズい!」と、完全防水バージョンのピタリ適温「スーパー1」をGETし、バケツの下に敷いて加温をはじめたところ、いっせいに根っこがベロベロ伸びはじめしまた。
























↑のDWCハイドロポニックシステムは、DIY製です。16Lの黒いペールバケツと、ペールバケツ用の白いフタ、「パンダ DWC システム」とでも名付けたい気分です。なぜ色をそろえないんだ? と思いますが、黒いペールバケツのフタを置いてるお店は、インターネット以外ではあまり見かけません。

140mmネットポットがハマる穴をフタに開け、6mmチューブ、約1Lのクレイペブルス、エアーポンプがすべての材料です。


培養液を交換しやすくするための排水機能を持たせたい場合は、水位インジケーターキットを取りつけるとナイスです。 ※リザーバータンクの下の方に16mmの穴を開けて取りつけます。ホールソーなどをGETすると、プラスチック容器の穴開けに便利です。このキットは20L以上のバケツにちょうどよいホースの長さですが、ホースをカットしてバケツの高さに合わせて使うこともできます。

















挿し木苗のトマトを育てているグロウルーム内の温度は21.5℃、湿度は60%でした。
ところで、温度/湿度メーターは、壁に引っかけて使いたいと思うのですが、引っ掛けるところがなくて困ることが多々多々多々多々ありました。グロウテントの支柱が13mmだったので、15-16mmホースバンドがガッツリとはまりました。S字フックを差し込んで、まんまとメーターを好きな高さでぶら下げることができました、ハッピーです。


























ココ栽培のトマトたち、挿し木苗の親株たちです。10Lポットに植えかえました。一段目の果実がついたところです。



























毛細管現象を駆使した、ローテクな非家電加湿+CO2添加システム、なにげに好調です。バケツの中には自作炭酸水がたっぷり入ってます。もしもタオルが床に落ちても、毛細管現象はつづきますので床が水浸しになります。洗濯バサミでしっかり止めておかねばなりません。


























バケツの中の炭酸水は一週間くらい変えてません。温度が逃げないようにグロウルームはほぼ閉め切りにしてますが、室温があがると炭酸ガスが発生していて600ppm前後になります。外気のCO2濃度が300ppm〜400ppmほどなので、閉め切った室内が628ppmということはバケツの水から炭酸ガスが出ていることになります。
炭酸が残っているかどうか知りたいときは、pHメーターでバケツの水のpH値を計ってみて、弱酸性ならまだ炭酸は残ってるだろうな、と判断してます。













2014年11月17日月曜日

夢で知らされたオリーブ挿し木の発根

「今朝さぁ、オリーブの根がバサッとでた夢を見たからさぁ、まさかと思ってみてみたら、ホントに根が出てた!!!」んだそうです。かれこれ9月の終わり頃に剪定したオリーブの枝を ついでにココ培地に挿しておいたことなど、スッカリ忘れかけた先週のことでした。



























衣類を冬物に衣替えしたときにあまった衣装ケースに、ココ培地に挿したオリーブの枝を入れて、時々根の活力剤をあげていました。















オリーブなどの樹木を挿し木にする場合は、年内にでた枝を挿し木にします。

まだ緑色をした枝を挿し木にすることを
「Softwood Cutting = 緑枝挿し(りょくしざし)」

新く出た枝が数ヶ月経ち、やや茶色く木化した枝を挿し木にすることを
「Semi-hardwood Cutting = 半熟枝挿し(はんじゅくえだざし)」

など、樹木をはじめとした宿根草は、その年にでた枝ならば挿し木にできるので、枝の選択肢に幅がある一方、発根するまでに数ヶ月以上かかることがザラです・・・
なので起こりがちな失敗が「あまりに根が出る気配がなくて、途中でジャマになって捨ててしまう」とか、「挿し木にしていたことをスッカリ忘れて、培地をカラカラに乾かしてしまって、枯れ死なせる」、の2つがあげられるかと思います。



培地表面に根っこが少しだけ出てきたときには、培地内にはすでに根がたくさん張っています。今回夢にオリーブがでてきた理由は、「せっかくガンバって根を出したんだから、忘れずに世話してくれよ〜!!! 」という彼らの声なき叫びだったのかも知れません・・・


























まだ根がでていない枝にも、「カルス」ができていました。カルスは、根へと変化する細胞のカタマリです。カルスができていれば、その後ほぼ100%発根します。
























一方、途中で孵化した「スズメガ」の幼虫に食い荒らされてダメになった挿し木枝もありました。あいつらは、大きくなってツノを出すようになると、正露丸のようなフンをしやがります・・・


























根が出た挿し木たちは、ひとまわり大きなポットへ植え増ししました。ここから一人前に育つまでには、かるく東京オリンピック後になると思うと気が遠くなりますが、そのときには、この写真をみて懐かしみたいと思います。



























そしてこちらは、プロパゲーターで葉ざしと芽ざしをした多肉植物。やっとこさ新芽がでてきました。「多肉がたくさん欲しいなら、ケース買いしたほうが早いかも・・・」という心のつぶやきも聴こえてきます。お金を惜しむのか? 手間と時間を惜しむのか? どちらかを選ばなくてはならないのは、すべてに共通することかと思います。手間と時間をかけることのメリットといえば、お金を節約できることよりも、寄り道の途中でいろんな発見がまってることでしょうか???



























生長がスロウリィすぎる宿根草たちを尻目に、ものの3〜4日でベロベロと発根したトマトたちの挿し木。




























トマトなど一年草の挿し木とりは、発根まで数日だけなのでDIYエアロポニック・システムを使ってます。宿根草など発根まで数ヶ月かかる植物は、システムの管理が長丁場になるので、エアロポニック・システムを使うことは、あまりおススメできません。

ちなみに、クローンマシーンは、DIYでカンタンにできます。是非お試しを・・・
http://desktopfarmer.blogspot.jp/2011/09/diy.html
http://desktopfarmer.blogspot.jp/2013/12/diy.html




宿根草とちがって一年草は、発根ホルモンである「オーキシン」がプラント全体にあるので、とてもとてもとてもとても発根しやすい植物のタイプです。(トマトも、ホントは宿根草ですが、日本では冬を越せないので一年草扱いとなります。)


























一年草の挿し木とりで気をつけることは、挿し木をとる数日前から、親株に濃い肥料をあげてはいけないことと、根元の方の古い枝を選んだ方がよいということです。濃い肥料を吸った親株や、一年草の新しい枝には窒素がタクサン含まれるので、発根する前に腐りやすくなります。
あと、保湿、保温、新鮮な空気、ほどよい光は、挿し木とりのマスト事項かと思います。


2014年11月12日水曜日

炭酸水、ホビー室内栽培にとってもナイス!

盆栽の管理がとても苦手です・・・イキイキと育ってくれると、ついついさらに大きなポットで大きく大きく育ててしまいたい衝動が抑えられなくなります。
そんな理由で、盆栽にしていた蝋梅を大きなポットへ植えかえてしまったので、空いた鉢には「八房杉」を植えました。「色白は七難かくす」と申しますが、「ウツワがいいと、料理と盆栽はよく見える」と、つくづく思います。こちらの鉢は、とってもおススメです。
http://www.sinajina.com/sina.html



























先週から本格的に本格的にスタートさせた室内栽培のトマトです。これから大きなポットへと鉢増ししていきます。




























丈が小さくてすむイチゴは、高さを取らなくてすむので室内栽培で育てやすい果菜類です。栽培期間が長い植物は、とくにココ培地がおススメです。なにより水耕栽培システムほど肥料を浪費しないのに、オイシくなるし、おサイフにやさしくもあります。



























品質がたしかなココ栽培ポッティング培土栽培は、水耕栽培に引けを取らないほど生長が早く、しかもオイシく育つうえ、肥料コストも抑えられます。



























早朝に、葉つゆがでている苗は根っこが元気な証拠なので、たくさん水分と養分を吸収できて、生長が早い優秀な苗でもあります。好きなときに培養液を吸える水耕栽培なら毎朝、乾いてから水やりするココ培地などは水やりしてから数日間、葉つゆが見られると思います。主に生長期間に、新しい葉によく出ます。




















強い肥料をきらうイチゴは、葉つゆが乾いたあと茶色く焼けてないかどうかチェックしています。葉のフチが茶色くなっていたら、培養液の肥料が濃すぎるサインです。肥料が濃いと、いろんな病気が出やすくなります。イチゴの室内栽培をやりはじめてから今まで、炭そ病やウドンコ病を出したことはありませんが、アブラムシは毎年ゲンキに登場させてしまいます。ということで、今年は農家さんの民間農法テクニック、ミカンの皮でアブラムシよけにトライしてます。



























乾燥する季節はグロウルームを閉め切って保湿したいところですが、そうすると室内の炭酸ガス濃度が薄くなってしまいます。今年は加湿器はつかわず、ひっじょ〜にローテクな加湿テクニックを駆使してます。炭酸水を張ったバケツに大判のタオルを浸してぶらさげ、「毛細管現象」による「加湿+加炭酸ガス」作戦です・・・朝に炭酸水をバケツに足しておくだけですが、これがなかなかヨサゲな予感です。

























ランプ点灯からほぼ1時間後、空気中のCO2濃度は理想的な650pmになってます。ここからさらに3時間たち、室内の温度が上がるとCO2の気化がすすみ770ppmにあがってました・・・

















最新の施設栽培の研究では、「日中に添加するCO2濃度は、低く長くがいいらしい・・・」という結果がでてます。

2000ppmの高濃度CO2を午前中の数時間だけトマトのビニールハウスに入れるのが従来の栽培方法だそうですが、それだと葉っぱや茎がよく伸びるけど、果実の収穫量はCO2を入れない場合と大きな差がでなかったとのことです。ところが、朝から夕方まで600ppmのCO2を最適な湿度といっしょにキープした場合、果実の収穫量が、約1.25倍になったそうで、つまり、CO2をたっぷり入れてあげて光合成量をふやしても、果実が増えるとは限らないということのようです。

一方で、挿し木とりでは、1500ppmくらいのCO2を日中に数時間だけ入れてあげると、発根も早く根量も多く、生長も花つきもベストな苗に育つという研究結果が菊栽培ででてます。短時間で高濃度のCO2は生長促進にはたらいて、長時間ほどほどのCO2+湿度は、花や果実を豊かにする生殖促進にはたらく・・・ということになるんでしょうか???

肥料も光もCO2も、トゥーマッチに与えればいい結果が出るとは限らないところが、やっぱり植物のオモシロさだなぁ、と思います・・・高濃度のCO2添加は、ムダが多いうえに、やっぱりとっても危ないと思います。




2014年11月5日水曜日

「室内栽培はじめました」2014〜2015秋冬

どんどん早くなる日暮れに追われ、家路へ急ぐ季節となりました。散歩の途中で、見つけたカエデの葉と、クヌギのドングリがあまりにキレイで持って帰ってしまいました。


























ドングリたちは残らず子猫たちに略奪され、ボールがわりになっています。すべすべして摩擦の少ないドングリは、えんえんとフローリングの床を転がりつづけ、まるでガラガラ抽選会場のようなサウンドが響きわたります。

























最近ダンゴ状態に寄りそうようになってきたネコたちのために、羊毛フェルトをせっせとこすって彼らのベッドをつくってみました。ひとまず「やる気、力、時間」があれば、むずかしい作業はありません。
↓こちらのサイトをご参考にさせていただきました。
http://lisasfeltedart.blogspot.jp/2013/03/cat-cave.html




























トマトたちの蛍光灯をHPSランプとMHランプへ変え、外で管理していたイチゴ「桃薫」たちも室内のグロウルームへ移しました。短日条件で開花が促進されるイチゴは、青や緑など短い波長の光のほうが、開花促進効果が高いかもしれない・・・という研究結果がチラホラ。ということで、イチゴのほうは、白っぽい光のMHランプにしてます。



















短日性でも長日性でもない、中日条件で開花するトマトたちですが、「一日12時間点灯にした短日条件にした方が収量がふえたよ」、という研究結果をもとに、イチゴにあわせて短日サイクルにしています。


























ところで、秋の夜長にピッタリな気持ちがほっとするピースフルなこの曲をはりつけてみました。どんな忙しなさからも、心を一気に引き戻してくれるもののひとつが音楽だと思うので、大好きだと思える音楽に出会えると、とてもラッキーに感じます。