2024年10月24日木曜日

2024年キノコ展であふれんばかりのキノコに会う

COVIDのせいで、ここ数年行けていなかった筑波実験植物園のキノコ展に足を運びました。
(現在キノコ展は終了していますが、植物園には入場できます)



まずは園内敷地に自生していた巨大な「シロオニタケ」がお出迎えしてくれました。
この存在感は、なかなか出会えません。


栽培キノコの展示テントには、それはそれはウマそうな菌床栽培のキノコどもがずらり。圧巻でした。




ブナシメジの群れ。





ヒラタケシメジ・・・たしか、たぶん。




重厚感あふれるカーテンのようなエリンギ



モリモリとしたキノコたち。




「原木シイタケ」対「菌床シイタケ」の比較もできる。





栽培キノコ達を心ゆくまで愛でたので、園内をテクテク散策していると、なんと自生キクラゲに出会いました。室内で過保護に育てているとウンでもスンでも生えてこなかったキクラゲ菌床栽培キット。収穫をすっかりあきらめてカピカピに乾いた頃に、菌床ごと屋外追放して雨ざらしにしたらワサワサと生えてきた思い出があります。



天然のテラリウム。マイナスイオンを感じます。


浮世絵のようなカワラタケ。サルノコシカケ科のキノコ類は抗癌作用などが有名ですが、このエキスには植物の免疫力を高めるパワーも秘めています。このエキスには、真菌類が侵入してきたと誤解させる成分が含まれるからなんですねぇ。バラの免疫力も強化されるかテストしてみたいと思います。




キノコ展を堪能したので、温室に足を踏み入れてみました。

「おいおい、これはビカクシダかい?そうのなかい?」
と思わずつぶやいた巨大なビカクシダ。



ニポンジンは、ほんの数年でビカクシダ栽培をすっかり習得いたしましたね。
早く大きく育てるには、おもいのほか光が必要ですよね。おうちでビカクシダを確実に大きく美しく育てようとするならば、胞子をたくさん採取したいのならば、100W前後の栽培用LEDはマストアイテムですね。


「しゅみえん」にも出演なすったらしいビカクシダ。
「プラティケリウム・コロナリウム」






植物園でいま、本当によく目にするのがコイヤーマットを土留めとして活用している様子です。
巨大にそだつ植物は、大きくなればなるほど移植が大変になるし、頭でっかちに育つと根元がグラグラ不安定になり倒れやすくなってしまいます。さらに、鉢植えにしてしまうと、ゲリラ豪雨での流出や、植物自体が土を吸収してしまい、土がどんどん減るんですよねぇ。



このようにコイヤーマットを根のまわりにグルリと巻いけば、土を足して根元を安定させて倒伏を防いだり、根の保護もできるってわけです。

ユッカ、アガベ、オージープランツなどスタイリッシュな植栽やアジサイなどの花木類を鉢植えで育てている方も多いと思います。植えっぱなしの鉢植えは、土が減ってきたと感じたら、根元に土を足してあげると不定根が新たに伸びて安定するし、よいコンディションをずっとキープできるし、真夏でも土の乾きがゆるやかになり水やりに追われることも減るし、大きな鉢に植え増ししてあげなくてもよくなります。仕上げとして表土に市販のココチップをギッチギチにマルチングしてあげると保水効果がアップするだけでなく、見た目がリフレッシュできるのでおすすめです。無機用土の化粧砂よりも有機質のマルチング資材のほうがじっくりと土に還るので微生物層も豊かになって理想的だと感じています。



訪れるたびに新たな発見と感動がある筑波実験植物園。おすすめです。




 

2024年10月17日木曜日

待ちに待った秋晴れ! そうだ、紅葉を愛でにいこう。

 雨降りと異例の残暑がつづいた10月でしたが、やっとさわやかな秋晴れに恵まれるようになりました。待ってました!とばかりに、週末は秋の紅葉を探しにいきます。


まずは秋の植栽のヒントをGETしに、「港の見える丘公園」にうかがいました。夏の終わりを惜しむかのように蜜を吸いにきた昆虫たちが、満開のダリアを筆頭に満開の花々を舞っていしまた


山々の紅葉も美しいのですが、なんといっても身近で愛でることができるオーナメント・グラスの紅葉が大好物です。

寒さに弱いと言われるペニセタムですが、私が育てているパープルファウンテングラスはもう何年も越冬してくれています。


手前から、あざやかな紅銅色(こうどういろ)のウンシニア、紫の花を咲かせるブルーサルビア、後方のフワフワとしたピンク色の穂をなびかせるミューレンべルギアの羨ましすぎるコントラスト。ぜひ実践しようと思います。

秋にピンク色のワタガシのような穂がでる前の真夏の間は非常に雑草ぽさが色濃く漂うミューレンべルギア。グラス系の植栽の良さを理解するにつれ、夏の間、うっとおしく路肩にワッシャワッシャ生えてるイネ科の雑草にも風情を感じるようになります。





神代植物園の水生植物エリアで見つけた、天日干しされている稲と真っ赤なヒガンバナのコントラスト。日本情緒を強く感じる風情ある景色、都内近郊でも昭和にはどこでも見られたのかもしれません。


定期的に会いに行きたくなる神代植物園の多肉たちと温室エリア。


秋バラが満開になるまでは、宇宙を感じさせるダリアが花ざかりでミゴトです。


「今年は辰年だし、龍神様をお祀りするお宮様にでも足を運ぶか・・・」とってもカジュアルな気分で思い立って大山阿夫利神社にフラッと立ち寄ったのがオオマチガイでした。酷暑明けの足ならしで登るような山ではなかったのです。頂上の阿夫利神社本社にたどり着くまで何十回も引き返そうかと思いました。すれちがいざま「こんにちはー」と挨拶を投げてくださる下山者の方々が、私と目が合うと気の毒そうなお顔をなさるのです。それほどひどい面になっていたのだと思います。

それでも、ようやく辿り着いた頂上からの景色は絶景でした。




下山となると、「次はあの石に足をかけて降りるぞ!」と、いわゆる「ゾーンに入った」状態となり、うってかわって忍者のようにスタスタと下り坂を楽しめました。きちんとお参りしてお札をいただいてから入山したおかげで神様が守ってくださったのだと思います。











2024年10月4日金曜日

CANNA Boost、 BioCANNAのキーホルダー、プレゼント!!!

 CANNA BoostBioCANNAのオフィシャル・キーホルダーが届きました。

日本限定のソフトキーチェーン。これはいい!



ひっくりかえした見た目が、これまたよい!





BioCANNAのキーホルダーは、もちろんBioCANNA製品をお買い上げの方にプレゼント!






CANNABoostキーホルダーは、CANNABoostいずれかのサイズをお買い上げの方にプレゼントしております。CANNABoost製品を含む送料無料セットにもついてきます。











キーホルダーの数に限りがありますので、なくなり次第終了です。


2024年9月20日金曜日

残暑というより酷暑が続く9月

 9月も4週目に差しかかるというのに、35℃越えの酷暑となりました。

今週は満月でしたが、秋まきに適した種子の種まきを遅らせることにしました。


このパンパスグラスは、定植してから2年目でやっと出穂しました。巨大です。




2024年の山じまいを終えた富士山。箱根 十国峠のドライブインから見えた景色です。



酷暑はつづいても伊豆高原のイタドリは満開でした。スズメバチが蜜を吸いに来ていました。ニワカ知識では、スズメバチは舌が短いので、この花やヤブカラシのように、蜜腺が露出した小さな花が密集して咲く花でないと蜜を吸えないそうです。

2024年9月6日金曜日

CANNA記事「栽培環境」収穫にこだわるなら飽差(ほうさ)、これがすべてさ。

 CANNAのサイトに新たな記事が更新されました。

「栽培環境について」パート1パート2 

今回の栽培環境では植物をとりまく光、温度、湿度、そして培地が、植物の育ち方にどう影響するのかの説明ですが、一言でまとめると・・・


「どのメーカーがいいのか悩むよりも、きちんと環境をコントロールしたほうが、はるかにはるかにはるかに効果高いよ〜!」です。そのために温度・湿度・光・培地・空気をどうすればよいか、がまとめられています。


栽培環境 パート1

  • 気孔を開かせる! それがすべて!
  • 気孔を開かせるための気温と湿度の関係
  • VPD=飽差(ほうさ)を制するものだけが最大の収穫を可能にできる


栽培環境 パート2

  • 根がカンタンに水分を吸える培地、吸えない培地。
  • EC値が高いと根は乾いていると感じるトリックの活用方法。
  • 酸素は大事
  • 根の吸収力と葉の蒸散量のバランスは草姿(そうし)で判断




収穫と品質にこだわるなら飽差(ほうさ)、これがすべてさ。

やっと飽差の重要性について語れるチャンスが来ました。で栽培管理する具体的な方法が紹介された当初、「作物の生育が見ちがえた! 」 「収穫率がぐんぐん上がった! 「しかもコストが下がった! 「もっと早く知っときゃよかった! 」とニッポンの生産者の方々から大反響が起こったそうです。

農業関連の方や施設栽培生産者の方々にとって、今ではかなり耳タコの「飽差(ほうさ)、英語ではVPD(Vapor Pressure Deficit)で、それを最大限にカンタンに説明すると「空気中にあとどれだけ水分が蒸発できる余裕があるのか」、つまり湿度を示す指標で、単位は欧米ではkPa(キロパスカル)、日本ではg/m3が使われています。


「   最適な飽差の範囲  」は、植物の種類や生長段階ごとにかわりますが、葉ウラの気孔が開いて水分を蒸散しつづけられる飽差範囲になるよう気温と湿度をコントロールしましょう、というお話です。









最大限の収穫を目指すにあたって、肥料よりも、光よりも、飽差が、なぜそれほど重要なのか? それは、葉の気孔を開かせるためです。

植物が光合成をする間、気孔が開いていないと水も肥料もCO2も思うように吸収しません。

そして葉ウラの気孔が開いて水分・養分・CO2をたくさん吸収できるのが、空気中の飽差が最適範囲になったときだけです。なので気孔が開いていないと、どんなにスペシャルなグロウライトを使っていても肥料や活力剤を与えていてもCO2を添加してあげても気孔が閉じてしまったら、根っこや葉っぱは動かず吸収しないので、与えてる効果が半減しちまいます。


気孔が閉じてしまう要因は、光が強すぎたり空気が乾燥しすぎていたり根が水分を吸収できなくなると気孔を閉ざして体内の水分をキープしようとします。その反対に、空気中の湿度が高すぎると気孔から蒸散した水分が入るスキマがないので、せっかく気孔が開いていても水分が蒸散されないので根が養水分を吸収するのをやめてしまう、ということもあります。この負の連鎖2パータンが起こらないのが、「   最適な飽差の範囲  」です。

最後に、飽差管理を最適にできている上で、さらにした方がいいことは・・・・
  1. 夜間も最適な飽差管理をつづけるとクチクラ層からの蒸散が促され、根が伸びやすくなり生長がよくなります。同時に花が咲いてから果実が実る開花期には夜間の温度を下げたほうがベターです。

  2. 湿度が上がりすぎたり下がりすぎて最適な飽差範囲から外れてしまったからといって、一気に冷たい|暖かい空気を取りこんで一発解決しようとするのは、ものすごく逆効果です。湿度がガツンと変わったとたん、気孔がしばらく閉じてしまうからです。すきま風のように外気を少しずつ取りこんで、なだらかになめらかに湿度を上げ下げして最適範囲にすすれば、気孔が開きつづけてくれるのでベリーベストです。

  3. 葉からの蒸散がつづくと培地の乾きが早くなったり培養液の減りが早くなります。
    かといって、ココ培地やポッティング・ミックス培土は、適度に乾いてから水やりしないと根が酸素不足になり逆効果です。与えた水分の50%が吸収されてから水やりのサイクルをキープします。

  4. 培養液に根が浸りっぱなしのDWCシステムでは、培養液の温度が30℃近くになってしまうと溶存酸素量が極端に減ります。DWCシステムは、もっとも根が酸素不足になりやすいハイドロ・システムであり、根が酸欠を起こすと、肥料成分を吸えない、細胞が軟弱になりヒョロヒョロと徒長する、やがてカビ病が発生する、根が茶色くポロポロと腐って終了。という負のスパイラルが起こります。いっそ真夏はDWCシステムを使わないのが賢いチョイスだと思います。





2024年8月30日金曜日

8月の終わりとコーデックス(塊根植物)

 台風10号が上陸した九州のみならず、その影響が各地で猛威をふるっています。天災はどうにもなりませんので今できることといえば、どなたさまもどうぞご無事で、と祈るばかりです。

あまりの暑さに夏季休暇すら恨めしく感じ、「とっとと夏なんか終わってしまえー!」と日々思っていた8月ももう明日でおわりです。

明け方になると汗ばむことなく寝ていられる今日この頃、まだ幼さが残る一才半のこの子がフトンで一緒に寝るようになりました。夏の終わりをヒシヒシと感じます。



生まれた時から夜にまぎれやすく生存率が一番高いと言われている黒い猫は、楽観的で好奇心が強く、社交的で甘えん坊です。彼を避けていた先住猫たちにガシガシと近づき、猫パンチをおみまいし、怒られると私の足元に隠れます。




猛暑のおかげでパキポディウムが5cmほど伸びました。





夏はコーデックスの生長期であり水やり回数がふえるのですが、根がムレ腐るのが怖くてお気に入りの鉢カバーを使えないという人もたくさんいると思います。とくに水を注いでも漏れてこない浸透性が低い鉢カバーは、水やりの後に根が蒸れやすく枯れるリスクが高くなりがちなのですが、鉢底にカットしたコイヤーマットを敷いておくと根域を蒸れから守ってくれます。




コイヤーマット以外にも、市販のざっくりとカットされたココチップを鉢カバーの底に薄く敷いてからインナーポットをセットするのも良いアイデアですが、室内で愛でるインテリアプランツの場合、水分、養分、酸素をほどよくキープするココチップにチャバネGが棲みつくこともあるので注意が必要です。