影が長く伸びる季節、寒い日が続きます。散歩の時には、日が当たっているほうの道を選びます。日陰になってる坂道を上りきると、しばし太陽の光にあたり息を整えます。
太陽の光が、ご褒美のように感じるのはニンゲンだけではないようです。真冬の猫たちほど日向がにあう生き物はいないんじゃないか? と思えるほどの昼寝っぷりです。夏に産まれた3匹の子どもたちは、母猫と同じくらいの大きさに育ちました。納豆などの発酵食品を少しだけ食べさせてます。
なかでも、ヤギミルクのヨーグルトをたくさん食べている子猫は、おっとりしていてマイペースです。ヨーグルトは整腸作用や免疫力アップの効果だけでなく、吸収性の高いカルシウムを含んでいます。カルシウムが性格にまで影響するのかどうかはハテナです。
ワタシたちが日光浴することで、カルシウム吸収が高まることは、よく知られたおハナシですが、植物たちにとっての日光とは「食べ物」そのものといえます。
「日光」といえば「光合成」ですが、植物は光合成のやり方によっても分類されていて「C3」、「C4」、「CAM」の3種類があります。上手にご説明くださってるウェブサイトがたくさん見つかるので、詳しい説明はとばしますが、バックリいえば「地球上のほとんどの植物はC3型ですが、乾燥した砂漠ではC4型植物のほうが多くなります。なぜならC4型植物はC3よりも、高温、乾燥などに強いからです。CAM型は多肉植物に多く、夜の間に吸収したCO2をつかって、昼間にデンプンをつくります。」
身近なC4型植物は? と調べてみると、サトウキビ、トウモロコシなどのイネ科をはじめ、キク科、ヒユ科、アブラナ科など、夏になると多摩川の土手でガンガン繁殖しやがる雑草たちそのもの、といった植物が多く見られました。ススキ、ネコジャラシ、ジュズダマ、スベリヒユもC4植物なんだそうです。
ギラギラとした太陽のもとにスクスクと巨大に生長し、繁殖力が強いイメージがありますが、C4型は地球のサイクルが大きく変化して二酸化炭素が低くなった時代に進化した植物なので、光と温度さえ十分ならば、水や二酸化炭素が少なくても光合成できるんだそうです。
トマトやイチゴはC3型植物です。春や秋など、ほどよい太陽と気温のときはC3型のほうが有利なんだそうです。
ところで、オモシロイのはC3型とC4型を行き来する植物があることです。
「乾燥する心配がない時はC3型、水不足になるような場所で育つ時はC4型の光合成をする。」という具合だそうです・・・
わかりやすくいえば、土壌栽培ではC4型だけど、ハイドロポニック・システムで育てるとC3型になる、ということみたいで、その代表的な植物に「たばこ」が見つかりました。
栽培環境を最適にコントロールできる室内でのハイドロポック栽培では、C3型でもグングン育つことができるため、C3型とC4型の光合成の仕組みのチガイをそこまで意識する必要はないと思いますが、もしあるとすれば「栽培方法は、大きく変えない方がいいよね。」ってことです。植物が環境のチガイに対応するために、余分な労力が必要になってタイムラグがでてしまうことが多々多々多々多々あるからです。
半年から1年未満に終わる短期栽培の場合は、このタイムラグはマイナスにしか働きません。
例えば、生長期はDWCシステムなど根っこがベッチャリと培養液に浸るようなシステムで育てて、開花気になったら、ココ培地に植え変えたり、地面に植えてしまったりするのは、やめた方がいいよねってことです。またその逆に、ずっと土耕栽培していた植物を気まぐれで水耕栽培にしない方がいいってこともいえます。
(挿し木をエアロポニック・システムで発根させて、すぐにココ培地に植えこむというのはOKです。)
とくに、土壌や園芸土とハイドロポニック・システムでは、培地に伸びる根っこの性質がちがうので、水耕栽培で育てたい場合は、できれば園芸店で売られている大きくなった苗を使わずに、ROOT!Tルーティングスポンジやロックウールなどハイドロポ二ックシステムで使える培地で、発芽や挿し木から栽培をスタートさせたほうが、トラブルも少なくスムーズだと思います。
品種によっては、水耕栽培のような水や肥料がふんだんにある環境だと病気になりやすいものもあるので、おウチでなにかしら果菜類を水耕栽培したい場合は、植物工場や養液栽培農家さんでよく使われていて実績のある定番品種を選んだ方がトラブルが少なくなると思います。
植物は原種に近くなるほど進化してきた環境以外で育ちにくく、例えば水耕栽培では肥料過剰で虫が出やすくなる、といった傾向があるといわれてます。