2022年12月21日水曜日

プロテア苗木たちの室内栽培

 植物に必要なすべての肥料を水に溶かした培養液で育てるハイドロポニック栽培を とくにグロウランプを使って、家庭でおこなうホビーハイドロポニック栽培の基本的なルールは、半年から一年以内に収穫でき、栽培を終えられる短期栽培がよい、ということです。

その最も大きな理由は、収穫率も高いがコストもかかるホビーハイドロポニックスで、バラやブドウなど年単位の長期栽培をしてしまうと、病害虫のリスクもコストも高くなるうえ、広いお庭が確保しにくい都市のベッドタウンでは一定の居住スペースが占領されてしまうので、デメリットがメリットを上回ってしまうからです。

とはいえ、「この希少な植物を最速で最高のコンディションで育ててみたい!」という情熱がデメリットを乗り越えてしまう場合は多々あるものです。

ということで今回は、栽培難易度が高い「プロテア」を室内栽培してみることにしました。


先月11月8日に、6種類のプロテア苗木をエアロポット6Lに定植しました。

培地はキャナ・テラプロフェッショナル培土 : 硬質鹿沼土 = 1 : 1。プロテアはプロテオイド根という特殊な根をもつので、その根の環境に合わせた土に植えなくてはならないそうで完全に手探りな配合にしましたが、オーストラリアでの切花用施設栽培では、プロテオイド根をあまり発達させず薄い培養液を与えているそうなので、リン酸とカルシウムを控えめにした培養液を与えていこうと思っています。




グロウランプはSANlight Q3WL Gen2. 120Wにしましたが、翌週の11月18日、茎頂部に新芽がでてきました。

風をあてて、根の酸素量をふやしています。



12月1日、SANlight Q3WL Gen2. 120Wをあててから、すべてのプロテア苗木の新葉が大きくなりました。あまりにわかりやすく大きくなるので、モチベーションも上がります。




南アフリカ原産のプロテア、強烈な日差しのもと進化してきた植物なので、近紫外線から青色光線のエネルギーの高い光波長が好物のはずです。SANlight Q3WL Gen2. 120Wは、調光100%で距離も60cmほどと、なかなかの強光環境にしました。



12月5日、新葉がますます大きく展開してきました。



プロテア・スザンナエの茎頂部に、プックリとした新芽がでてきました。


「もうツボミがでてきたのかな?」とワクワクしましたが新芽でした。


12月13日、室内栽培をスタートさせてから育った葉と茎が太く大きくなったことがよくわかるようになりました。


スザンナエの新芽が、プックリプックリ太ってきました。



12月20日


毎年ミニトマトの苗を育てていても明確にわかるのですが、培養液のEC値や光を強くした時点から、節間がつまり、茎がグッと太くなり、葉もボワッと大きくなります。

6種類のすべての苗で、室内栽培をスタートさせる前とスタートさせた後の茎葉の育ち方がまるで変わった様子がよくわかります。みずから動くことができない植物は芽生えた場所次第で子孫を残せるかが決まってしまうので、おどろくほど生育環境に敏感に反応しますね。

「レピドカルポデンドロン」



「ネリイフォリア・クリーム」



「ネリイフォリア」



「レペンス・ホワイト」


「スザンナエ」



スザンナエの新芽は二股にわかれ、枝分かれするようです。




プロテアは最長で3メートルほどに育つ木本植物です。
この先、大きく育って花を咲かせてくれたとして、6本のプロテアをどこでどのように植えたら良いのか、今は考えないことにします。