花菜ガーデンを訪れるのは4年ぶりです。
バラのアーチは「お見事!」のひとことにつきます。
カップ咲きのつるバラ「ポンポネッラ」。ウチでも育てていますが、病害虫だけでなく半日陰にも強く育てやすいうえ、コロンとした小さめの花が房咲きでこぼれんばかりに咲きます。しかも、同じカップ咲きのイングリッシュローズとはちがい、花持ちがとてもよいので毎朝あわてて散りそうな花をカットしまくるという手間もかかりません。コロコロとうつむき加減で咲くので、高めのアーチで誘引して仕立てると、花の形がものすごく引き立ち、うらやましがられます。
マダムに大人気のイングリッシュ・ボーダーガーデン。トライしてみて実感するのは「気を抜くと雑草に占領されて手抜きがバレる庭」ということです。
そびえ立つ「エキウム・ウィルドプレッティ」
このブルーの花もエキウムです。
同じエキウムでも、まるっきり別世界のフォルムの花を咲かせます。
ところで今年もそびえ立ちはじめたホワイトセージの花茎たち。
となりの桃の木と一体化してしまいました。ちなみに花茎が長く伸びはじめる今頃からアロマがぐんぐん強くなります。水やりの時、着ているものが葉っぱにフワッとふれただけで「ホワイトセージの近くに行ったね!」と気が付かれるほどです。
育てはじめてから、かれこれ13年目になるカスケード・ホップとチヌーク・ホップ。毛花がではじめました。昨年は酷暑で立ち枯れしてしまったので、今年はしっかり水やりをしたいと思います。
酷暑が当たり前となってしまった夏。地温の上昇を抑えて、土壌をフカフカ、肥沃にして作物や庭の花々を高温や渇水から守ってくれるのが「リビング・マルチ-生きた被覆植物」です。大木が伐採されて、すっかり日当たりがよくなった斜面ですが、土をむき出しのままにしておくと、風の強い日には部屋の床中が砂だらけでザラザラになってしまうので窓を開けられなくなります。
緑肥で地面をおおうために、昨年の秋に「フラックスフラワー」、今年の2月ごろに「クリムゾン・クローバー」「ハゼリソウ」の種を撒いたところ、3ヶ月ほどですべて花をつけはじめました。
イチゴのような赤くかわいいクリムゾン・クローバーの花は、秋になるまで咲かないと思っていたので、たった3ヶ月でいっせいに咲きはじめてくれて、非常に幸せです。
ハゼリソウ「アンジェリア」は2月に種まきしてから、たった3ヶ月で紫色のかわいい花を群生で咲かせはじめました。一面に花が咲くだけでなく、アメリカセンダングサ、ヤブガラシ、クズ、ヘクソカズラなど手強い雑草たちを見事に抑えてくれています。
緑肥や牧草などに使われる植物で土壌をおおうリビング・マルチは、根で土を耕してくれたり、チッ素を固定して土壌を豊かにしてくれるだけでなく、雑草よけになるので草むしりなどの手間も不要で、花が咲けば昆虫たちの蜜源になったり、虫が集まれば益虫の狩場になって育てている花木の害虫も食べてくれて農薬もいらなくなるし、根が深く張るので土の排水性を高めながら土壌をホールドするので、土の流出を防いで斜面崩壊から家屋を守ってくれたり、35℃ごえの酷暑でも地温を24℃ほどに涼しく保ってくれて花木や作物を高温から守ってくれたり、秋になれば種が野鳥や野生の小動物の食糧になったりとメリットは数え切れません。
ただ、惜しむらくは緑肥のほとんどが一年草なので、毎年種を蒔き続けなくてはなりません。
ということで、マメ科の宿根草「クラウン・ベッチ」なら、日当たりさえよければ、毎春から小型のエンドウ豆のような葉つるをグングンと伸ばしはじめ、ものすごい繁殖力で空気中のチッ素を固定しながら雑草も抑えてくれます。しかも、ピンクのかわいい花がたくさん咲きます。
コスパ最重視でリビング・マルチの恩恵にあずかりたい人には「クラウン・ベッチ」がピッタリです。