2024年5月7日火曜日

CANNA記事「ヴァーティカル農法」

CANNAオフィシャルサイトに「ヴァーティカル農法」の記事がアップされました。


ヴァーティカル農法、つまり垂直農法は、収穫を目的とする野菜やハーブを垂直に並べて育てる栽培システムのことで、LEDグロウライトと併用することで、日当たりの確保された広大な農地がなくても、屋内の限られたスペースで安心安全に葉もの野菜やハーブを生産できる農法で カナダやアメリカなど北米でも広がりを見せています。


香港でヴァーティカル農法を実践しているAgrician「THE FARM CLUB」は、自転車屋さん跡地をハイドロポニック・ファームに生まれ変わらせました。




Agricianは、CANNA AQUAとCANNAZYMの培養液で全ての作物を育てています。









ヴァーティカル農法のメリットは、あらゆる栽培スペースに対応できるだけでなく再循環式ハイドロポニック・システムを採用することで、使用する水の量を節約できます。



CANNA マスタークラス “ 再循環式ハイドロポニック・システムについて ”




ヴァーティカル農法をはじめ、NFTシステム、エアロポニック・システムなど培養液を再循環させる全ての再循環式ハイドロポニック・システム専用に開発され肥料がCANNA AQUAシリーズです。最初にpH調整をしておくだけで、培養液のpH値が最適範囲から外れません。











(再循環式ハイドロポニック・システムの基本的な管理方法の抜粋)

1m以上の丈に育つ野菜の栽培では、培養液は一株につき最低でも5ℓは必要ですが、培養液の濃度が低い場合と根の量が多くなりすぎるとpH値の変動が大きくなるため、一株につき10ℓ〜20ℓ確保したほうが、培養液のpH値がいっそう安定してトラブルが少なく管理が楽になります。

同じ培養液をくりかえし使用する再循環式システムなので、培地は、問答無用で、クレイ・ペブルスの大粒を使用します。 培地の使用量が多いほど、ドリップ回数を少なくすることができ、根の広い面積で空気を豊富に保つことができるので、このシステムのメリットが引き出されます。 


このシステムで、もっとも大切なポイント、ドリップ回数とドリップ時間、つまり循環ポンプを動かす回数と時間ですが、ドリップする分数と回数を最低限にとどめることが、このシステムの最大のポイントです。その目安は、季節と培地の量(体積)で前後しますが、1日あたり夜間を除く日中のみ3分間のドリップを4回!! これだけです。

苗が小さな頃は昼間に1日一回、ほんの数分だけ(培地がすっかり湿る程度の分数)、苗が大きくなるにつれてドリップ回数を増やしていきますが、基本的には、昼間の時間帯(ランプ点灯時間帯)に、1日4回だけ3分間だけのドリップで十分です。

下段のリザーバータンクに根が届くようになったら、リザーバータンクをエアレーションすることもあります。 エアレーションは培養液のpH値を上げるので、交換した翌日は、必ずpH値をチェックしてください。


培養液は、7日〜14 日に一度、必ずすべて交換してください。交換する日以外でも、培養液の量がMax時から25%〜50%減ったら、Max時の量になるまで培養液を継ぎ足します。 真夏に水分だけ蒸発してEC値が上がってしまう時は、水だけを継ぎ足します。


栽培開始から3〜4週間ごろは、苗のコンディションとグロワーのクセで、問題が起こりやすくなってくる時期です。クレイ・ペブルス培地の表面に肥料が白く結晶化しはじめたら、それは肥料を濃く与えすぎているサインです。 ドリップ部分が詰まりやすくなってもいるので、水か、CANNA Flashなどをシステム全体に回してクリーンにしたあとで、肥料濃度をうすめにして培養液の管理をしましょう。


スタンドアローンタイプのハイドロポニック・システムで頭が痛いのが、真冬の水温管理です。 真冬はサーモヒーターで培養液を温めることが有効ですが、スタントーアローンタイプは、ヒーターが根にダイレクトに触れて傷んでしまうことがあるので、爬虫類用の加温ヒートマットをシステムの下に敷くことがおすすめです。または、以前紹介した連結方法で、外部にリザーバータンク用バケツを設置して、そちらで加温したりpHやECをメンテナンスしたり、ということができます。


冬に室温を温められない時は、夜間にも、ヒーターや加温マットなどであたためた培養液を1時間に一度数分だけドリップさせて、根と培地をあたためます。このままだと根が酸欠気味になってしまうので、夜明け(ランプ点灯時)から4時間くらい、ドリップを止めて根に酸素を吸収させる工夫が必要です。