2024年11月25日月曜日

CANNA COCO栽培 スターティング・ポットからファイナル・ポットへの定植

スターティング・ポットに植えた大葉の挿し木苗の根が十分に伸びたので、収穫まで使用するファイナル・ポットに定植します。


挿し木苗をファイナル・ポットに定植するまでの1ヶ月以内は、苗のロス率がもっとも高いナイーブな期間で、挿し木プラグ→スターティング・ポット→ファイナル・ポットに植えていくタイミングが遅くなると、せっかく伸びた根が茶色く変色して苗の生長が遅くなるので、栽培期間がのびてしまいます。

挿し木の発根からファイナル・ポット定植までは、毎日きちんと目を配ってあげて、植えかえのタイミングを見逃さないよう注意が必要な段階です。

CANNA ROOTPLUGS Review 〜ロックウールとの比較テスト〜

CANNA ROOTPLUGSからスターティングポットに植える

スターティングポットの管理〜CANNA COCO培地への水やり管理〜




1, 約2週間かかったスターティング・ポット(1L)での管理期間では、水やりを2回しました。スターティング・ポットに植えた大葉の挿し木苗の根がポット全体に伸びだしたので、ファイナル・ポット(エアロポット 6L)に定植するとにしました。



2,  ファイナル・ポット(エアロポット 6L)の上から2cmほどの高さまでCanna Coco 培地を 入れます。Canna Coco 培地を入れる量が少なすぎると、すぐ乾いて水やりが忙しくなるので、ポットの8分目ほどの高さまで培地を入れてください。 つぎに、ポットの中央に苗を植えたいので、スターティング・ポットがすっぽり入る程度の穴を開けます。



パーライトを混ぜる必要は、まったくあまりせん。CANNA COCO培地にパーライトを混ぜてしまうとココ培地の量が減るので保水性と保肥性が低くなってしまい、結果として収穫率も下がってしまいます。 CANNA COCO培地は、CANNA社独自の加工技術によって蒸気殺菌処理の必要がないので、繊維のスキマがつぶれておらず多孔質がしっかり保たれたフワフワのココ培地です。CANNA COCO培地はパーライトなんかいりません。


3, スターティング・ポットからそっと苗を抜き、ファイナル・ポットに定植する作業です。
この時、スターティング・ポットから抜いた苗の根鉢は絶対に崩さずに、そのままスッポリとやさしくファイナル・ポットに植えこんでください。もしも根鉢を崩したり、根を切ってしまうと、新たな根を伸ばすために余分なエネルギーを使ってしまうため生長が遅くなってしまいます。

植えかえの時に根鉢を崩さなくてはならないのは、園芸店で購入した宿根草など多年草の場合で、ポット苗の古い根がびっしり回りすぎて新しい根が外側まで伸び出せないケースです。冬の間に何ヶ月も休眠している宿根草とちがって、一年草は根が休眠する期間がない逃げ切り型生長です。室内での栽培では、根を傷つけることにはデメリットしかありません。

また、独自のロジックを習得した農家さんは、野菜のポット苗を畑に定植するとき古い根をわざと切って苗にストレスをかけ、生命力や免疫力などを引き出す栽培方法もありますが、栽培期間が伸びた分コストが増える室内栽培では生長が遅くなることに何ひとつとしてメリットはありません。さらに、根が健康に育つCANNA COCO培地は、そのようなストレスをかけなくても早く丈夫に育ちます



4, ファイナル・ポットに植えこんだあとは、ポット内部にできたスキマをつぶすために、手で培地の表面に、そっと、でも、しっかり圧をかけて押さえます。 必要に応じてCANNA COCO培地を足してください

培地の内部にスキマがあったほうが、根がたくさん酸素を吸えるから良いことなのでは? と思えますが、実はその逆です。ポット内の培地はビッチリ、しっかり、どこも均等な密度であったほうが水やりのたびに培地が動かないので、水の通り道ができず、最後まで排水性が高いまま維持され、生長期は根が伸びやすくなり、花が咲いた後は肥料をよく吸収できるのです。




5, CANNA COCO培地専用のベース肥料 CANNA COCO A/B と、パワフルな根の有機活力剤 CANNA Rhizotonicを希釈した培養液をつくります。培養液のpH値は 5.5に合わせました。スプレーでじっくり水やりをすることをお勧めします。使用した6リットル弱のCANNA COCO培地に対して、培養液は2.5リットル使いました。




6, 定植した日から、次にいつ水やりをするのか、そのタイミングが非常に重要です。定植したら、とにかくポット全体に根を張らせることが最優先課題となります。培地の表面が乾いて、確実にポット重量が軽くなるまで待ちます。CANNA COCO培地での生長期の水やりのベストなタイミングは前回水やりした直後のポットの重さが30%まで軽くなった時です。
(目安 : 定植時に水やりした直後の6Lポット全体の重量が3.7Kgの場合、約1.1Kgまで軽くなったら水やりのタイミングです)



最後にファイナル・ポットのサイズ選びですが、布でできたエアロポットは非常に通気性が高く根が早く生長できるので、1リットル以下の小さなスターティング・ポットから、17Lのエアロポットへとダイレクトに定植できます。コツは、スターティング・ポット全体にしっかり根が伸びるまで待ってからファイナル・ポットに植えましすることで、ポットの壁面でストップをかけられていた根が、新たなフィルードを得るので「待ってました!」とばかりに生長してくれます。

2024年11月18日月曜日

スターティングポットの管理〜CANNA COCO培地への水やり管理〜

前回の「CANNA ROOTPLUGSからスターティングポットに植える」では、
Canna Coco培地のスターティングポットに、CANNA ルートプラグで発根させた大葉の挿し木苗を移植しました。それから約1週間たちました。Canna Coco培地の表面が乾き、さらに1Lサイズのスターティング・ポットの重さが400gほどになったので、植え込みから初めての水やりをします。



Canna Coco培地専用のベース肥料 Canna Coco A/B か、幼苗専用肥料のCanna Start、そして根の有機活力剤 CANNA Rhizotonicを希釈した培養液をつくります。 培養液のpH値は 5.5 〜 6.2 が許容範囲ですが、生長期は最適範囲のなかで一番低めのpH値にしてください。



幼苗専用肥料のCanna Startのメーカー推奨希釈率は Canna Start 4ml/水道水1L (250倍希釈)です。 スターティング・ポット全体に根が伸びるまでの間は、根が活発に生長していれば Canna Start 250倍希釈の培養液で、ぐんぐんと生長します。

ちなみに、CANNA ルートプラグで発根するまでの挿し木段階では Canna Start1〜2ml (1000〜500倍希釈)/水道水1Lの培養液で管理すると失敗が少なく安心ですが、挿し木が発根するまでの間に肥料濃度をもっと高くしたい場合は、湿度を高く維持しつづける必要があります。




Canna Coco培地への水やりポイントは、時間のある時はできるだけゆっくり水やりすることをおすすめいたします。やっつけ気味に急いで水やりをしてしまうと、培地の内側に水の通り道ができてしまい、ポット全体に根が張りにくくなることがあります。初めての水やりするときだけでもスプレーなどで、じっくり水やりをすることをお勧めします。



ポットの底からしっかり排水されるまで 水やりをしてください。目安としては、与えた水やりの 20%以上が排水されるまで、または培養液の量をポット容量の40%以上を目安としてください(1LポットX40%=400ml)。

フラッシング処理とバッファリング処理をきちんとしてあるCanna Coco培地は、過剰なカリウムや余分な塩類を含まないうえ、保水性と通気性のバランスがとてもよいので培養液の排水量は20%で大丈夫です。Canna Coco培地はパーライトを混ぜる必要がまったくありません。むしろパーライトやクレイペブルスなどを混ぜてしまうと乾きが早くなりすぎて肥料不足になることがあります。

しかし、Canna Coco培地以外のココ培地は品質にバラツキが大きすぎるので、使い初めのころほどたくさん排水させないと葉に過剰症状がでたり、根が伸び悩み生長が極端に遅くなってしまうことがよくあります。また空気を含める量にもバラツキがあるためパーライトなどで通気性を高めてあげないと根が酸欠状態になることもあります。

2024年11月8日金曜日

CANNA ROOTPLUGSからスターティングポットに植える

1, CANNA ROOTPLUGS(キャナ・ルートプラグ)とロックウールミニの挿し木での比較テストでは、キャナ・ルートプラグの根量が圧倒的に多く生長する結果となりました。


根の量が多ければ多い挿し木苗ほど、新芽がはやく展開し、枝葉も多く大きく早く生長できます。 左側の手に持った方がキャナ・ルートプラグで発根させた大葉の挿し木苗です。

右側のロックウール挿し木苗よりも新芽の展開が多く、葉面積も大きくなりました。




2, キャナ・ルートプラグで育てた大葉の挿し木苗をスターティングポットに植えます。 スターティング・ポットのサイズは、約1リットル前後のサイズが扱いやすくおすすめです。 ポリポットの底には、Clay Pebblesなどの鉢底石のかわりに、コイヤーマットを敷く方が、水やりの時に培地が流れ出ないし、次の植えかえ時も楽になります。




3, スターティング・ポットCanna Coco培地を入れ、ベース肥料 Canna Coco A/B またはCanna Startと 根の活力剤 CANNA Rhizotonicを希釈した培養液をつくります。 pH値 5.5 〜 6.2 の範囲でつくり、生長期は低めのpH値を推奨します。


Canna Coco培地はCANNA社独自の製造工程とバッファリングを行う、品質の高いココ培地です。 Canna Cocoなら幼苗を植えても根のスタート生長がとても早いです。パーライトを混ぜなくても生育障害はおこりません。パーライトを混ぜる必要はもちろんまったくありません。



4, Canna Coco培地3, の培養液でじゅうぶんに湿らせます。与える培養液の目安は使ったCanna Coco培地の50%です(Canna Coco培地1L : 培養液0.5L)。 Canna Coco培地の中心に、キャナ・ルートプラグがすっぽり入る程度のクボミをつくったら、そこに大葉の挿し木苗をそっと植えます。 早く活着させるために、葉や根を傷つけないようにやさしく植えるのがポイントです。



5, ポットにもう少し培地を入れられる余裕があれば、追加のCanna Coco培地を入れ軽く押します。 しあげに根と培地をなじませるために培養液をゆっくり与えて十分な排水をさせ、受け皿にたまった排水は溜めずに捨てます。 これで、根がうたがいなく新たに周囲の培地へとすばやく伸びだせるようになります。




数日間は、強い光を避けて管理します。 この次の水やり目安は、ポット全体に根を張らせるために、培地表面が乾いてポット重量が軽くなるまで待ちます。水やり直後のCanna Coco培地を入れた1Lのポットの重さは800g前後なので、ポット自体の重さが400gほどになるまで水やりを待ちます。

ポットが軽くなる前に、水やりをすると根が伸びません。しかし冬は培地の乾きが遅くなりやすく、2週間以上乾かず培養液を与えられないでいると、葉が黄色くなり苗が肥料不足になることがあります。気温が低い季節はヒートマットを敷くか、室温をあげる工夫をして2週間以内には、培養液を水やりできるように環境をコントロールしてください。

2024年11月5日火曜日

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