スターティング・ポットに植えた大葉の挿し木苗の根が十分に伸びたので、収穫まで使用するファイナル・ポットに定植します。
挿し木苗をファイナル・ポットに定植するまでの1ヶ月以内は、苗のロス率がもっとも高いナイーブな期間で、挿し木プラグ→スターティング・ポット→ファイナル・ポットに植えていくタイミングが遅くなると、せっかく伸びた根が茶色く変色して苗の生長が遅くなるので、栽培期間がのびてしまいます。
挿し木の発根からファイナル・ポット定植までは、毎日きちんと目を配ってあげて、植えかえのタイミングを見逃さないよう注意が必要な段階です。
CANNA ROOTPLUGS Review 〜ロックウールとの比較テスト〜
CANNA ROOTPLUGSからスターティングポットに植える
スターティングポットの管理〜CANNA COCO培地への水やり管理〜
1, 約2週間かかったスターティング・ポット(1L)での管理期間では、水やりを2回しました。スターティング・ポットに植えた大葉の挿し木苗の根がポット全体に伸びだしたので、ファイナル・ポット(エアロポット 6L)に定植するとにしました。
2, ファイナル・ポット(エアロポット 6L)の上から2cmほどの高さまでCanna Coco 培地を 入れます。Canna Coco 培地を入れる量が少なすぎると、すぐ乾いて水やりが忙しくなるので、ポットの8分目ほどの高さまで培地を入れてください。 つぎに、ポットの中央に苗を植えたいので、スターティング・ポットがすっぽり入る程度の穴を開けます。
パーライトを混ぜる必要は、まったくあまりせん。CANNA COCO培地にパーライトを混ぜてしまうとココ培地の量が減るので保水性と保肥性が低くなってしまい、結果として収穫率も下がってしまいます。 CANNA COCO培地は、CANNA社独自の加工技術によって蒸気殺菌処理の必要がないので、繊維のスキマがつぶれておらず多孔質がしっかり保たれたフワフワのココ培地です。CANNA COCO培地はパーライトなんかいりません。
3, スターティング・ポットからそっと苗を抜き、ファイナル・ポットに定植する作業です。
この時、スターティング・ポットから抜いた苗の根鉢は絶対に崩さずに、そのままスッポリとやさしくファイナル・ポットに植えこんでください。もしも根鉢を崩したり、根を切ってしまうと、新たな根を伸ばすために余分なエネルギーを使ってしまうため生長が遅くなってしまいます。
植えかえの時に根鉢を崩さなくてはならないのは、園芸店で購入した宿根草など多年草の場合で、ポット苗の古い根がびっしり回りすぎて新しい根が外側まで伸び出せないケースです。冬の間に何ヶ月も休眠している宿根草とちがって、一年草は根が休眠する期間がない逃げ切り型生長です。室内での栽培では、根を傷つけることにはデメリットしかありません。
また、独自のロジックを習得した農家さんは、野菜のポット苗を畑に定植するとき古い根をわざと切って苗にストレスをかけ、生命力や免疫力などを引き出す栽培方法もありますが、栽培期間が伸びた分コストが増える室内栽培では生長が遅くなることに何ひとつとしてメリットはありません。さらに、根が健康に育つCANNA COCO培地は、そのようなストレスをかけなくても早く丈夫に育ちます。
4, ファイナル・ポットに植えこんだあとは、ポット内部にできたスキマをつぶすために、手で培地の表面に、そっと、でも、しっかり圧をかけて押さえます。 必要に応じてCANNA COCO培地を足してください
培地の内部にスキマがあったほうが、根がたくさん酸素を吸えるから良いことなのでは? と思えますが、実はその逆です。ポット内の培地はビッチリ、しっかり、どこも均等な密度であったほうが水やりのたびに培地が動かないので、水の通り道ができず、最後まで排水性が高いまま維持され、生長期は根が伸びやすくなり、花が咲いた後は肥料をよく吸収できるのです。
培地の内部にスキマがあったほうが、根がたくさん酸素を吸えるから良いことなのでは? と思えますが、実はその逆です。ポット内の培地はビッチリ、しっかり、どこも均等な密度であったほうが水やりのたびに培地が動かないので、水の通り道ができず、最後まで排水性が高いまま維持され、生長期は根が伸びやすくなり、花が咲いた後は肥料をよく吸収できるのです。
5, CANNA COCO培地専用のベース肥料 CANNA COCO A/B と、パワフルな根の有機活力剤 CANNA Rhizotonicを希釈した培養液をつくります。培養液のpH値は 5.5に合わせました。スプレーでじっくり水やりをすることをお勧めします。使用した6リットル弱のCANNA COCO培地に対して、培養液は2.5リットル使いました。
6, 定植した日から、次にいつ水やりをするのか、そのタイミングが非常に重要です。定植したら、とにかくポット全体に根を張らせることが最優先課題となります。培地の表面が乾いて、確実にポット重量が軽くなるまで待ちます。CANNA COCO培地での生長期の水やりのベストなタイミングは前回水やりした直後のポットの重さが30%まで軽くなった時です。
(目安 : 定植時に水やりした直後の6Lポット全体の重量が3.7Kgの場合、約1.1Kgまで軽くなったら水やりのタイミングです)
(目安 : 定植時に水やりした直後の6Lポット全体の重量が3.7Kgの場合、約1.1Kgまで軽くなったら水やりのタイミングです)
最後にファイナル・ポットのサイズ選びですが、布でできたエアロポットは非常に通気性が高く根が早く生長できるので、1リットル以下の小さなスターティング・ポットから、17Lのエアロポットへとダイレクトに定植できます。コツは、スターティング・ポット全体にしっかり根が伸びるまで待ってからファイナル・ポットに植えましすることで、ポットの壁面でストップをかけられていた根が、新たなフィルードを得るので「待ってました!」とばかりに生長してくれます。