2009年12月24日木曜日

冬の散歩

近所には整備された小川の遊歩道があります。


















5・6年ほど前にこのお散歩コースが完成したときには、目につく生き物といえば、ちいさなコイがぽつぽつと・・くらいでしたが、今ではもうこんなにウジャウジャと・・・

ちょっとコワイ。














住宅街のどまんなかというロケーションにもかかわらず、この小川には冬になるといろんな野鳥がエサを求めてやってきます。

ザリガニをGETしたコサギです。

このコまでは、ほんの数歩の近距離ですが人がいたっておかまいなしです。
チョー至近距離で野鳥が見られるのも魅力のひとつです。










しばらく歩くとまたコサギがいました。
「 必死で知らんぷりしてます!! 」というチラ見目線を感じたので、そそくさと立ち去りました。














ぷっくりとふくらんでお昼寝中のカモです。
左足のかかとが若干あがり気味です。














歩道沿いには、近所の方々や学校などいろんなかたがたかボランティアで思い思いにお花を植えられています。植える方によって花の傾向がバックリと変わるので、その統一感のないユルさがまた良くて、地域に愛されているんだなと感じるところでもあります。
まだヒマワリが咲いていて、ちょっとびっくりしました。

2009年12月22日火曜日

冬の景色 〜 冬至ですね 〜

今日は一年でもっとも夜がながい日「 冬至 」です。
これからじょじょに昼の時間がながくなります。寒いのは苦手ですが日がのびるのはうれしいです。


この頃になると毎年かってに咲いてくれる
「 日本水仙 」です。
香りがとってもつよいので、水仙が咲くと目よりも先に鼻が開花したことに気づきます。

でも水仙の球根には毒があります。たまにジャガイモとまちがえて食べてしまった方が亡くなってしまってニュースになることもありますね。






それでも田畑の沿道に水仙がよく植えられているのは、作物の根を切ってダメにしてしまうモグラ対策です。モグラは水仙の根があると、いやがって近寄らないそうです。これも昔からの大切な知恵といえますよね。



自宅でそだてているイチゴです。品種は忘れました。

最近夜の気温が5℃をしたまわる日がつづきました。
外のイチゴたちは、もう寒さに耐える気まんまんの「 ロゼッタ型 」になってきました。葉柄がのびずにタンポポのように葉がペタッと広がりつつあります。








日本の在来種のたんぽぽの「 カントウタンポポ 」です。花びらの下のガクブチがまっすぐになっています。
「 セイヨウタンポポ 」とよく似ていますが、セイヨウタンポポはガクブチがそりかえっているので見分けがつきます。「 セイヨウタンポポ 」におされて数が減ってきている貴重な「 カントウタンポポ 」です。


ちなみに「 カンサイタンポポ 」も
「 トウカイタンポポ 」もちゃんとありますよ。
でも違いはよく知りません。











仕事場にあそびにくる( というよりエサをねだりにくる )スズメです。

寒さが厳しくなるにつれ,私への「 なんかよこせ 」アピールが激しくなってきました。
これも冬らしい景色といえます。

2009年12月21日月曜日

無農薬でがんばる

なにかとメリット面だけが強調される水耕栽培ですが、正直やっぱり病気や虫も、でるときはでます。しかも一度出てしまうと屋内では天敵がいないので、かれらの天国となって手に負えなくなってしまいますよね。・・・でも農薬は使いたくない。

「ウドンコ病」に、はびこられていた室内栽培の「 ロマンティック・レース 」です。一週間前にココ培地に植えかえましたが、昨日また葉っぱがすこし白くかびていました。
売られている苗ものは薬剤で病気をおさえているものも少なくないので、薬剤の効果が切れる頃に、ちらほら病気がでてしまうことがめずらしくありません。

生分解性の農薬も、夜の間に出てくる葉やツボミには散布できないので、なかなか効きません。

そこで「苦土石灰」を葉にまいて殺菌する強硬手段にでました。
この葉面の白いのが、苦土石灰です。
ふつうなら石灰は、自宅の庭や畑などの屋外でしかつかいません。






またはイチゴやトマトなど、なるべく無農薬で育てたい苗をお店で買ってきた時に苦土石灰をたっぷり葉面にまいて一日置いておきます。こうすると連れてきた病害菌を殺菌できるんです。その後は石灰をきれいに払ったあとグロウルームにいれるようにしています。
ところが油断していたので、このバラは石灰で消毒せずにグロウルームに入れてしまいました。そのうえ冬は加湿しているので、ウドンコ病が発病して、ひどくなってしまったようです。


ウドンコ病っていうのは、カビ菌がはびこって葉やツボミや実をだめにしてしまう病気ですが、このカビは同じ種類の植物にしかつきません。バラにはバラ科だけ、ナスにはナス科だけ、といった具合です。
イヤな予感は的中し、ハイドロ・システムの「ジャンボいちご」にも、ポツポツとウドンコ病がうつっていたので、こちらも苦土石灰をまいた様子です。
ちなみにイチゴもバラ科です。





ところでこの石灰ですが、これまた生産者さんたちの間で静かなブームをおこしているのです。「 石灰で農薬代も肥料代も節約できちゃう!! 」なのです。

石灰の主成分はカルシウムで、強いアルカリ性です。強アルカリは殺菌力がとても強いので、ひと昔前に大問題となった「 鳥インフルエンザ 」が出てしまった養鶏場には、まっ白い粉が撒かれていましたが、あれも石灰です。

石灰で病気を駆除するやり方はいたって簡単で、苦土石灰を葉にまんべんなくパラパラッと振りかけるだけです。苦土石灰を水に溶かして、その上澄み液を葉面散布しても効果がありますよ。
根からカルシウムを吸わせるのは、なかなかむずかしいので、石灰を葉に振りかけるとカルシウムも吸わせられるし殺菌もしてくれるし葉に溜まったよぶんな窒素も消化して実が大きくなるし一石三鳥なんです。

でも人やペットの目に石灰が入ってしまうと失明する場合もあって、とっても危険です。室内栽培ではファンなどをまわして常に風がまわっていることが多いので、目に入ってしまう可能性はありますよ。そのうえ、石灰が養液タンクや培養土に混ざってしまうと栄養バランスがくずれてしまいますから、室内栽培や水耕栽培でこの手を使う場合は、ほんとうに注意が必要です。

ひとくちに石灰資材といっても色々種類があります。
病気がでてしまってから葉に振りかけるなら「 カキガラ石灰 」や「 苦土石灰 」がいいみたいですよ。「 生石灰 」は、水にふれると発熱してゴボゴボゴボっと噴火するので飛び散ってしまい手に負えないのでおすすめできません。「 消石灰 」は値段が安いので使う方もいるようですが「 葉がしおれてしまった! 」という方もいるようです。

※もしやってみようと思う方は、絶対に以下のことに注意してください。
「 苦土石灰 」は2種類ありますよ。主成分が「 炭酸石灰 」なものと「 消石灰 」のものがあります。「 炭酸石灰 」が主成分の「 苦土石灰 」がいいです。「消石灰」が主成分の苦土石灰はちょっと扱いがむずかしいです。また、たくさん撒きすぎると逆効果です。くれぐれも自己責任でお願いします。

2009年12月18日金曜日

農業ブーム到来!!


先日こんな特集の雑誌をみつけました。
「 植物工場 」のビジネスとしての可能性や、若くして農業への道を選んだかたがたなどを紹介する楽しい内容でした。

そういえば、園芸学部のある高校への入学希望者がとても多くなっていて競争率が高くなっているそうです。
これからの園芸・農業シーンの発展がたのしみですよね。






この雑誌の中でとくにお気に入りの特集を(私なりに勝手に編集して)ご紹介してみます。


〜「 田面ライダーV3 」がさっそうと突っぱしる横では「 ヒラリーV.S.ジョージ・ブッシュ 」の熱い闘いがくりひろげられる。それを横目でながめる「 草刈機まさお 」と「立ち乗りひろしです」〜

なんのことかわかります?
これは「 丸山製作所 」さんと「 筑水キャニコム 」さんが製造されている農業機械たちのことです。
この雑誌をうかつに開いたところ、いきなりこのネーミングたちが目に飛び込んできてしまい、かなりスキをつかれました。
しかもすべてかなりのヒット商品だそうですよ。

・・・やりますね、やられました。

2009年12月17日木曜日

イチゴのココ栽培と水耕栽培

ここのところ関東では、雪でもふりそうなくらいに寒い日がつづいてます。早くも夏の青い海が恋しくなってます。

それでもイチゴたちは、さまざまな表情をしながらがんばってくれてます。けなげに実をつけてくれている大実イチゴとジャンボいちご。














昨年からココ培地でプチ不耕起のおふたりです。
年は取ってますが、ちょっとやそっとじゃビクともしない安定感があります。



今年やってきた新苗の「 ジャンボいちご 」 は、ハイドロ・システムで育ててます。

やっちまいました。
ついつい欲ばって、肥料を濃くあげてしまい、ちょっぴりぐったり。
ごめんなさーい!!
( なんとなく復活してきてます )










おとなりは同じハイドロ・システムにいるのに、なんともない・・
葉がピーンとたってます。なぜ?

水耕栽培は培養液がプラントの根にダイレクトに影響するので無理がききません・・・
と、頭ではわかっているのについつい世話をやきすぎていままでいくつのプラントを枯らしたことでしょうか。










ズボラな私は、やっぱりココ培地が好きです。

イチゴの葉っぱのすぐ下に、ちょこんと小さな葉っぱがおまけのようについています。
「 副葉-ふくば- 」というそうですが、この副葉でイチゴの状態がいろいろわかるそうですよ。

副葉が茎のまん中くらいに左右そろってついていれば、イチゴでもっともこわい「炭疽病−たんそびょう−」に、かかりにくく花芽がつきやすいベストなコンディションだそうです。





これはハイドロ・システムのイチゴです。副葉がないです。

こんなふうに、副葉がでてこなかったり、茎のまんなかよりも上についている時は、その葉には硝酸イオン( 無機窒素 )が多くありすぎて花がつきにくく,病気にもなりやすいので窒素を控えるといいそうですよ。
なのでここしばらく、このコには窒素の量を極力ひかえた「 開花後期 の液肥レシピ 」にしています。








ちなみに「副葉で健康診断」は、いちばん新しくでてきた葉の副葉の位置をみるのがベストだそうですよ。



2009年12月16日水曜日

バラのココ栽培 - 今日は新月 -

今日は新月ですね。
「 ロマンティック・レース 」のココ培地への植えかえを3日前のお休みの日にやっと実行できました。

バラ好きな方はよくご存知だとおもいますが、バラは水を吸い上げる役目の太い根が地面の深くまでもぐって張り、栄養分を吸収する細かな根は乾燥が苦手なので「 ローゼンポット 」とよばれるバラ用のポットは、口がせまく底深いデザインとなってます。

乾燥圧縮されたココ培地は、水でもどしてから使うので、植え込みの最中に底からボタボタと水が落ちてそこらじゅうが水びたしになってしまいます。そこで水切りの上にポットを置いて流し台で植えかえてます。
こうすれば立ったまま作業できるし後かたづけもラクチンです。

ちなみにこの水切りトレイは、
「 ホビーグロワーの宝島!? I K E A  」
のキッチン用品です。
標準的な流し台にピタッと収まるこの水切りトレイはほんとうに便利で重宝してます。










植えかえ直後のプラントには強い光をあててはかわいそうなので、グロウランプから離れたところに1日ほどおいてあげてます。ココ培地は保水性がつよく水切りに時間がかかるので、あらかた水が落ちたところでこんなふうに水受けの上に水切りトレイごとおいてます。



このかわいいグリーンのトレイも「 I K E A 」だったりします。カラフルだったりタフだったりする「 I K E A 」の収納トレイは、工夫しだいでいろんなシステムもつくれそうですね。











新月のころは、「 生長期 ( =栄養生長 ) 」の傾向が強くなるそうです。窒素をたくさんあげてしまうと徒長気味になるので,私はうっすーいリン・カリの液肥を葉面散布してます。

また新月の頃は、カビなどの病気が出やすいそうなのでカルシウム資材など葉を丈夫にするものを葉面散布して予防するといいそうです。
( 害虫がつきやすいタイミングは、新月ではなくて満月だそうですよ。 )



2009年12月15日火曜日

無農薬・無化学肥料のお茶〜エコプロダクツ〜

エコプロダクツの会場には、フェア・トレードやオーガニック素材をつかった化粧品、アパレル、食品などの買い物が楽しめる「グリーンストアーズ」というマーケットコーナーがありまして、エコプロダクツの会場内で、私がもっとも長い時間をすごす場所でもあります。
グリーンストアーズに出店なさっていた「 自然のわ研究会 」は、静岡県金谷町と掛川市で5年以上100%無農薬・無化学肥料のお茶づくりをなさっている生産者さんが集まってつくられた会だそうです。


数年前から「 自然のわ研究会 」のお茶をいただいてますが、ほんのりと土の香りがしてなんともいえない素朴で丸みのある味です。きっと昔の日本の人はこんな味のお茶を飲んでいたんだろうなと勝手に思っています。

「 自然のわ研究会 」の善光園さんは無施肥栽培にも取り組んでいらっしゃいます。
農薬はもちろん肥料もやらない「 無肥料栽培 」は有機栽培よりもさらに環境にも健康にもよい作物ができるそうです。
いぜんに、野菜の無肥料栽培に取り組んでいらっしゃる生産者さんのお話をうかがうチャンスがあったのですが、一朝一夕でかんたんにできるものではなく、それはそれは試練の連続のようです。
土壌の生態系のコンディションが整うまでに数年間収入ゼロということもありえますし、出荷に適した便利なF1品種は肥料ぐいなので無肥料ではそだちません。その土地の風土にあった進化をしてきた植物の固定種・在来種でないとむずかしいそうです。さらに肥料原料を生産する方々からは、営業妨害とバッシングを受けてしまうそうで・・・

また、「 自然のわ研究会 」の生産者さんたちのお茶に限らず、無農薬・無化学肥料で育てたられたお茶たちは、今現在の「おいしいとされるお茶の基準」にはそぐわず、品評会ではなかなか評価が上がらずにご苦労なさっているそうです。
でもエコプロダクツでの「 自然のわ研究会 」のお茶たちは毎年大人気なようですよ。去年のエコプロダクツでは最終日に伺ったら一番高いお茶がすでに売り切れていて買いそこねて、必死に探すはめになりました。


一方で、最近なんだか悪者あつかいの化学肥料ですが、実は現代の人口増加を支えた一番の立役者なんですよ。
化学肥料へのシフトチェンジの大きなきっかけは、17世紀にドイツ人のフンボルトさんが南米の土着農業に使われていたグアノの肥料効果にびっくりしたことから始まりまして、その後ヨーロッパに売り込んだら、国同士の戦争にまでなるほどに取り合いになっちゃいました。それから いろいろありまして、鉱物=ミネラル を溶かしてリン・カリなどが豊富に確保できるようになりました。N・P・Kの三大無機肥料が広がったら,世界の人口はたった100年で16億人から63億人にまで一気に増えたそうです!しかも田畑の面積はたったの1.2倍しか増えていないそうです。すごい変わりようですね。
-「肥料になった鉱物の物語 / 高橋英一さん著」より-