2011年3月4日金曜日

植物たちのタクミな「ニンゲン操縦法」その2


さて、週をまたいでのつつぎです。植物がもつ奥ぶか〜い知性とパワーと魅力にうっかりとハマり、ムーブメントとしてアートとして植物とかかわる方々の活動でっす。


Book:4


「ON GUERRILLA GARDENING 」
by 
(英語です。)












植物のもつポジティブなパワーと,イリーガル???なゲリラ行為をミックスさせたオサレでナイスなアイデアです。歩道のちょっとした植えこみスペースに「ゴミや吸い殻を捨てずに、お花を植えちゃう! 」この啓発に満ちたポジティブなゲリラ行為は、日本でも有名で実際に「 ゲリラ・ガーデニング  」活動をしてる方々もいらっさいますね。














植物が「感情として」ビジャクな電気を発している・・・ということは今ではよく知られていますが、発見したのは1960年代の米国CIAで、「ウソ発見器」として「ポリグラフ」という機械のつかい方をオマワリさんたちに教える仕事をしていた「クリーヴ・バクスター」さんです。

ワタシはまだ読んだことないので、バクスターさんに興味があるヒトは、こちらをドーゾ。








バクスターさんは、事務所にあった植物に、ある日気まぐれからウソ発見器の電極をつなげたら、ニンゲンとおなじように感情としての電気を発していた・・・ことを偶然に見つけてしまったわけですが、「 偶然 は 必然 」バクスターさんはきっと、植物のタクミな「ニンゲン操縦計画」にたまたま抜擢されて、無意識にあやつられ、うっかりと電極を葉っぱにつけさせられたにチガイありません。その証拠に、そのできごと以来彼にとって植物との会話は、ライフワークになってくのです。

その後1992年銅金さんは、当時のMACの「マセマテカ」というソフトを使って,植物が発する電気を音楽に変換する「プラントロン」というシステムをおつくりになりました。

「プラントロン」を体験したヒトの多くは、植物の感情を音で聴いたあとは、すぐさまおウチへ帰って、自分の植物たちへ「今までの非礼のお詫び」をしたくなるんだそうです。



「プラントロン」が現代アートとして、大きな注目を浴びたおかげで「植物にも感情がある」という価値観が当たり前に浸透していったんだと思います。

その後、某メーカーから発売された「プラントーン」は、バクスターさんや銅金さんのように、植物の葉っぱに電極をつなげると、植物の声が「音」として聴こえるよ!というハイパーなオモチャでした。
ザンネンながらもう製造終了ですが、根強い人気があるみたいで、オークションなんかでは、ナカナカなお値段で取引きされることもあります。タマに新古品を見つけると、思わず手が出そうになります。

そんなワタシも,思いっきり「植物にあらつられている」んだと思います・・・みずからすすんで、なんですけど。




2011年3月3日木曜日

新月 春への庭じたく2

ホワイトセージに住み着いてくれた「ヒラタアブ」の幼虫が「蛹=サナギ」になりました。羽化したあとのアブは、花の蜜しか食べません。気のせいだと思いますが、まわりにいるアブラムシたちが安心したように見えます。












イチゴは実がなってるので、

新月をはさむ1週間には、

「リンカリ肥料」の2000倍希釈液を

葉面散布してます。








 ミニトマトの「千果」です。

ミニトマトのほうがツル系な伸びかたをするので、きっとコレからドンドン手に負えなくなっていくはずです。

トマトも徒長を防ぐために、リンカリ希釈液を葉っぱにスプレーしました。

培養液を葉にスプレーする「葉面散布=ようめんさんぷ」は、「散布OK」な肥料や活力剤を週に一度だけがベストです。

これは大きいトマトがなる「桃太郎」です。

ミニトマトよりも茎がツルツルのびません。

おんなじトマトでも、育ちかたがちがうんですね〜。










2011年3月2日水曜日

新月。春への庭じたく

今週末の土曜日、3月5日は「新月」でっす。
なので週末には、うちにいる鉢植えのバラたちを植えかえと、生垣の剪定をしようと思ってます。

さてさて、新月の前後になると水分が根元にあつまるので、植物は「栄養生長=生長期」に傾いた伸びかたをするそうです。「栄養生長的生長」ってのは、伸びやすい・・・つまり徒長しやすくなって、果実の肥大がとまったりします。逆に根が伸びやすくなったり、枝の切り口が治りやすかったり・・・つまり「剪定や挿し木にGood!」です。
ちなみに「月のリズムできれいになろう!」的な本によれば、新月前後は「吸収よりも排出」がさかんになるので、デトックスやダイエット、そして手術なんかにもよいタイミングなんだそうです。なので、 いまならめいっぱい食べても呑んでも、太りにくいんだそうですよ!!!

ということで今朝は、室内ココヤシ栽培で育てているトマトたちの「挿し木とり」をしました。

 まずは「発根促進効果」のある有機活力剤の250倍希釈液を18℃〜24℃くらいにしてつくりました。(このくらいの水温で、活力剤の効果がよくききます。)
春の陽気だった先週末あたりから、

節間がグングンのびて

徒長気味な伸びかたをしている

ミニトマト「千果」のわき芽をとりました。
トマトって、根は強いたちなんですが茎や葉っぱはナイーブなほうで、病原菌にも弱いんだそうです。

ワキ芽を取るには、キレイに洗った指でつまみ取るのがベストです。
挿し木とりなら、アルコール消毒したハサミかカッターなどを使います。









トマトから切りとった枝の切り口は、あらかじめ用意してあった培養液へ、スグサマひたしながら、培養液のなかでハサミで再度ななめにパツッと切りました。水の中で茎を切るのを「水切り」というそうで、切り花も活けるときに「水切り」すると長持ちするんですよ・・・と、著名な華道家のセンセーもおっしゃってました。


その後は1時間〜2時間ほど、培養液を吸わせて水揚げします。このつづきは,また今度・・・

ちなみに挿し木に吸わせる培養液には、ハイドロ用の微生物資材も入れたりすると、切り口が腐りにくくなります。有機成分とおなじで、微生物資材も水温を18℃〜24℃にすると、動きやすくなりますし、植物も代謝がよくなって効果が出やすくなります。

2011年2月28日月曜日

春ですから・・・

今日はちょっと冬に逆もどりみたいなお天気ですが、週末はお散歩日和でした。

ふと気がつけばもう、イヌフグリが満開でした。
イヌフグリとはワンコのXンタマって意味です。こんなにカワイらしい花なのに、なぜに名前がシモネタなんでしょうか?














シモネタついでってわけじゃありませんが、カエルたちが冬眠から目覚めてました。














生存競争はキビシいようで、メスをめぐってダンゴ状態・・・
「うわっ! 気持ちわる〜い!!!」とワタシのとなりで叫んでたオバサマたちの気持ちもわからないではありません。でもカエルは数が激減してきている益虫ですから、大切に見守りたいものです。














多摩川の河原は、一面の枯れ草から緑がすこしずつふえてきました。














ナゾのカラスを発見!!!!














ナニか拾っては、空に舞い上がりナニかを落とし・・・














急降下しては、落としたナニかを空中でキャッチしようとする
・・・という遊びをエンエンくり返してました。














カラスは繁殖期などに、見境なくヒトを攻撃したりもするので、怖がられることが多いですが、こんなふうに遊んでるのを見つけると、ちょっと感動したりします。河川敷でキャッチボールしてるヒトたちを見ていて、モノを投げて遊ぶということを覚えちゃったのかもしれません。
エコブームがつづく昨今、地球にやさしく・・・とさかんに言われますが、まずは身近な生き物たちへの理解と命の尊厳も必要かもしれません。

2011年2月25日金曜日

植物たちのタクミな「ニンゲン操縦法」

強い風が、春を連れてきてくれたようで、今日は、5月なみのあたたかさだそうです。今朝は、いつもより歩いてるヒトが多かったです。やっぱ、ニンゲンも植物と同じく温度で動くんですね。


前回のステファノ・マキューゾ植物博士が、TEDでの講義でおハナシなすった内容は、「植物には、すぐれた感覚と知能がある。植物のもつ多才な能力をニンゲンが学び、有効に活用すれば、よい未来につながる優れたテクノロジーが開発できるにちがいありませんっ。」とのことでした。

毎日作物と真剣に向きあう生産者の方々はもちろん、花道家さん、庭師さん、植木職人さん、etc・・・はたまた「植物を育てるのがすきっ!」というホビーガーデナーさんたちまで、マキューゾ博士の言わんとすることは、かすかに・またはものすごく,よくお分かりになると思います。
特にニッポンの生産者の方々や職人さんがたは、植物の生長活動を実に豊かに表現されます。「根・芽・枝 が動く。葉が立つ。根を食いつかせる。苗を眠らせる・目覚めさせる。」などなどワタシが知る限りでは、英語で同じことを意味する表現は、もっとシンプルで少ないように思います。


そして、植物と日々ふれあってるヒトたちは多分、こんなふうにも感じてらっさるのではないでしょうか?
「あのコたちには、もちろん感情だってあるのよ・・・」
「ヤツらは、超能力さえ使えるんだ・・・」


ワタシが思うに、声や表情などを持たない植物たちは、見た目とか香りとかオイシさとか、あの手この手でワタシたちニンゲンをタクミに惹きつけ、トリコにさせ、教育し、交配・繁殖を成功させて、実は地球の生態系の頂点に立ちつづけているとしか思えませんっ!!!

そんな植物たちの発するフェロモントラップに、まんまとハマっちまった(?)偉大な方々が出版された著書を、かなり自己流にいくつかピッマクアップしてみました。


まず今日は、アカデミックにハマった方々の、おススメ著書です。
Book :1

「植物の生存戦略」


じっとしいてるという知恵に学ぶ


by


「植物の軸と情報」特定領域研究班





マキューゾ博士のおハナシに興味を感じるヒトや、植物のバイオ学なんかに興味があるヒトは、きっとオモシロく感じるかなと思います。最先端のバイオテクノロジー的な情報が、てんこ盛りです。眠れない夜にはピッタリだろうというような難解な内容が、とっても読みやすく・分かりやすく書いてくれてると思います。


Book:2

「植物改良への挑戦」


by


「鵜飼保雄」さん










この本はタイトルどおり、植物の品種改良の発展をバイオ的な観点から、まとめてくださった歴史書です。
園芸界で、ものすごく画期的な品種を生みだすをことを「バーバンクする」というそうです。以前もふれたようにバーバンクさんは、数々のミラクルな交配種を生み出した「カリスマ植物ブリーダー」でっす。「いつかはバーバンクしてみたい!!!」ってヒトには、品種改良技術の歴史的ナガレがわかる、この本がおススメです。


ハナシはそれますが、植物がニンゲンを夢中にするイチバンの目的とはズバリ!!!
「ヒトの手をかりて交配して、より強く優れた遺伝子を残す」
なんじゃあないかと、ものすごく勝手に信じてます。やりかねません、植物が昆虫や鳥なんかを花の香りと蜜で手招きする目的は、花粉を運んでもらうためだからです。
例えば、ニッポンの誇るべき文化の「茶道」の主役である「お茶の木」も、平安時代にお坊さまがたが、ワザワザ唐の国から遠路ハルバル命がけで種を持ってきてくれたのが始まりとのことですし、
主にルネッサンス以降に、オランダやフランスのセレブの間で大流行したバラの品種改良の大きな転機となったのは、ニッポン原産の「ノイバラ」だったんだそうです。それまでは、花は大きくても一輪咲きしかしなかったバラが、房咲きのノイバラとの交配で、はじめて大輪のままで房咲きするバラを生みだし「フロリバンダ」のベースとなったそうでっす。

この「植物改良への挑戦」では、どうやって植物が海の向こうへ渡っていったかというエピソードについてはあまり触れられてませんが、ニンゲンが船で海を越えたり、陸路をポツポツと進んで異国の地へとわざわざ運んでくれたから、お茶もバラも生育テリトリーをさらに広げることにマンマと成功したわけです。つまりニンゲンは、昆虫なんかよりも、はるかに効率よく植物のテリトリーを広げてくれるうえに、交配までしてくれるっつーわけです。生息する地域が遠いほど遺伝子のチガイが大きくなって、チガイが大きな遺伝子どうしほど交配すれば優秀なコドモができるってのは、有名なおハナシです。

と、いうことで食べ物にしたり、薬にしたり、見て楽しんだり、お金になったり、燃料になったり・・・ヒトサマの生活に密接にかかわってる植物たちほど、たくさん交配されて、たくさんの品種がつくられます。つまり、数多くの品種が存在する植物ほど、歴史的に見たら、ヒトサマとの共存に成功したってことになるし「文化発展貢献度の高い植物」とも、言えるんじゃあないかな???と思います。

・・・次回は「サブカルチャー的に、スピリチュアル的に、神の領域的に」植物のトラップに、はまっちまったスンバらしいヒトたちの本へとつづきます。

2011年2月23日水曜日

子どもは遊ぶの大好き! 植物も同じでした

最近メジロたちが、めっきりウチに遊びにきてくれなくなったと思っていたら、近くの梅の花に夢中らしいです。
甘い香りと蜜で、昆虫や鳥や爬虫類たちに花粉を運んでもらおうとする植物の知恵のひとつです。

なるほどなるほど。植物はかしこいんだな! と思っていたらこんな動画を見つけました。



イタリアの植物神経学者「ステファノ・マンキューゾ博士 Stefano Macuso」が、あのゴアさんの講義で有名な、TEDで、講義した様子です。

アホがバレない程度に、この講義の内容をバックリと説明すると・・・

「ノアの箱船」に植物が乗っけてもらえなかったことを話のマクラに、人類がいかに植物の存在を軽んじて、その知能がながいこと理解されてこなかったか・・・なんて感じで講義は始まります。

ルネッサンス時代の書物では、地球上に存在するモノのなかで、もっとも知能が高いのは・・・「学のある人間」とされてます。ところが博士によれば、植物には動物よりも優れた感覚を持つそうです。例えば、「root apex = 根端」とよばれる根っこの先端は、50種類もの化学物質を識別できるそうです。

そして、いつぞや紹介したDavid Attenborough博士が、自身のドキュメンタリー番組のなかで、海原で遭遇したクジラを前に感動とともにコメント、
「クジラは、地球上でもっとも大きなイキモノです・・・」にステファノ博士は反論します。
「それは完璧にマチガイでーす! セコイアなど高さ50メートルにもなる樹木と比べれば、クジラなんて小人みたいなもんでーす!!! 」・・・あ〜、その通りですね。学者さんでさえ、目の前にある、まぎれもない事実をつい忘れてしまうことがあるんですねぇ〜。


かの、アリストテレスは「魂を持つもの」の定義として、「動くもの」と「感じるもの」と述べてます。そこで博士は、04:30くらいから「ハエトリグサ」が、ナメクジが葉っぱに触れたのを「感じて」、パクッと「動いて捕らえる」様子を紹介します。
ここでひと言、「すまないね、ナメクジくん。」











はたまた豆の苗の葉っぱが太陽の光を追いかけて、ダンスしてるように動いたり、ヒマワリの幼い苗は、まるで動物の子どもたちがジャレ合うようにクネクネと遊んでいるそうです。

・・・植物は動いたり、感じたりするどころか、遊んだり、眠ったり、昆虫や鳥、爬虫類とコミュニケーションさえしてるんですね!

そして、1880年に植物学はビッグバンをむかえます。ダーウィンが「植物の運動力」という本を発表したのです。

















この著書の中の、ひとつのセンテンスでは、「植物は、あたかも下等動物のようなふるまいをする」とダーウィン。

確かに植物の根端がのびていく様子は、まるでヘビの動きそのものです。



そして、おハナシは、根の驚異のネットワーク力に進みます。
「一本のライ麦には、どのくらいの根があるか?」
根の草本数は : 13,815,672本
根の根端の数は : 11,483,271本
トータルの長さは : 622キロメートル
総面積は : 237平方メートル
にもなるそうでっす!!

根が張り広がる様子は、まるでインターネットとおなじです。植物は地中ひろく複雑に「根ットワークス」ともいうべき「根」を張りめぐらせて、生き残ろうとするそうです。
さらに植物の計算能力などを活用すれば、植物と機械を組み合わせた「ハイブリッド・ロボット」もできてしまうそうなんですねぇ〜。


ということで、高等動物である「ニンゲンさま」は、ようやく生き物として認識もされてこなかった「植物たち」の知能と感度の高さに、気がつける時代になった・・・ってことなのでしょうか???

最後にステファノ博士は、先ほどの「気の毒なナメクジ」が、ハエトリグサから無事にデロデロと脱出したクダリで、このスバラシイ講義をシメていらっさいます。
オサレですね〜!!

2011年2月22日火曜日

ナニゲに元気なハオルチア

やっと,晴れました。
今朝は、ネコもワンコもニンゲンも、お散歩したり、ひなたぼっこしたりイキイキとして見えました。ウツウツと曇った日がつづくと、太陽のありがたさがイッソウ身にしみます。



久々のオブツーサです。ふと気がつけば、冬のあいだにワサワサと新芽が伸びてました。
日の光に透かしてみると、ホントにキレイな多肉です。














食べられるサボテン「サラダ菜」も、オブツーサと同じ「ハオルチア」の仲間です。

新芽がニョキニョキ、
トラ刈りの坊主頭のように伸びてきてます。

この新芽を摘んで、土に差しておくと
かなり高い確率で根づきます。

そのため多肉スペースが
ドンドンこのコのクローンで埋まっていきます。







高酸化作用が豊富に含まれていて、花粉症や抗がん作用も認められてるそうなので、とっとと食べればいいんですが、もうそこにあることだけでお腹イッパイになってしまうのは、ホビーガーデナーが陥りやすいジレンマかもしれません。