ということで、いくら室内で栽培していてるとはいえ、トマトという夏野菜にとって、真冬は夜間が寒すぎて凍えてしまいます。夏野菜は、培地や培養液の水温が10℃以下になると、根っこの酸素呼吸がだんだん止まってしまい、生長もとまります。
低温障害のひとつの症状が、新芽や葉っぱが赤紫色になることです。低温ストレスで葉っぱにアントシアン色素がでたら、どげんかせんといかん状態です。なので真冬のグロウルームは、ランプ消灯時に温度が下がりすぎないようにしています。
サーモスタットや「ぴたり適温」など、便利な保温器具をつかうのが手っ取り早いですが、発泡スチロールの板や段ボールなど、身近にある断熱効果のあるものをプランターの下に敷いて、グロウランプの熱をキープできるようにしたり、ランプが消えたあとのグロウルームに、熱湯のはいった耐熱容器をいれて湯たんぽがわりにしたりと、イロイロ工夫の方法はあるかと思います。(あたりまえですが、葉っぱや茎に、湯気や熱が直接触らないようにしないと、植物がヤケドしちゃいます。)
ところで、現在育てているミニトマト「千果」は、全部で10株ありますが、そのうちの2株だけ、蛍光灯タイプのグロウランプと「CO2+水の炭酸水でつくった培養液」の組み合わせで、そだててます。
放置しておくと、つるっと2メートルにも育つのがトマトなので、竹の支柱にグルグルと巻きつけて、草丈をひくく育てています。
炭酸水で希釈した培養液を与えつづけて、はや4ヶ月ほど・・・
炭酸水栽培のトマトは、ずば抜けて果実がデッカく肥大しました!!!
この果実の大きさは、もはやミニトマトというより、ミディトマトのサイズです。
グルグル巻きに仕立てたミニトマトたちは、咲いた花数が少ないので、栄養が集中して、でっかくなった・・・というのもあると思います。
↑の「炭酸水栽培and蛍光灯」のミニトマトと、
「ふつう水の培養液and HPSランプ400W」のミニトマトたちの
果実の大きさを比較してみました。
ふつうの水で希釈した培養液をあげてる同じ種類のミニトマトたちの果実とくらべると・・・
炭酸水培養液のミニトマトは、だいたい1cmほども大きいです。
まっすぐ仕立てたミニトマトの方が、花数と実の数が多いので、「まっすぐ仕立てる+炭酸水培養液」の組み合わせだと、それはそれは楽しいことになっていたかもしれませんが、こちらの8つのミニトマトたちは、肥料や培地による育ち方のチガイを実験をしているので、培養液には、炭酸水は使いませんでした。
ミニトマトたちは、果実がたわわわに赤く熟してきました。やっと、苦労がむくわれる収穫期です。
さてさてさてさて、昨日の1月5日は、「イチゴの日」だったんですね〜。知りませんでした。
↓今年の新苗の果実ですが、先週から「痩果=そうか」といわれる種みたいなツブツブが、ちょっと浮いたようになっていたので、「カリウム不足かな?」と思い、年末に「リンカリ(PK)肥料」を葉面スプレーしてみました。
イチゴの果実は、果肉がモリモリともり上がって痩果が沈みこんでる状態が、肥料バランスがグッドで、オイシいイチゴになれる目安だそうです。
だいたい一週間後の今日、果肉がモリモリしてきてくれました。(右側のイチゴが、上の写真と同じ果実です。)
いつもなら、ここでいい気になって、毎日しつこく「PK肥料」を葉面スプレーしてしまうところでしたが、ちょこっとは利口になりました。
「PK」など、肥料成分がはいった培養液の葉面スプレーのやりすぎは、多くても週に一度が限界で、いつもより2倍以上に希釈することが鉄則です。でないと、葉っぱが焼けたり栄養バランスが崩れたりします。さんざんっっっぱら、経験しました。
肥料をあげすぎてるかどうかの目安は、イチゴの場合だと、朝に葉っぱのフチから出る「葉つゆ」が、乾いたあとを見ます。(朝、葉つゆがでてるのが、根っこがゲンキな目安のヒトツといわれます。)
葉つゆが乾いたあとが、茶色く焼けてしまうときは、「肥料濃度が濃すぎだよ〜」の合図です。いまのところ、まだ茶色くはなってませんが、白く肥料塩類がのこってきたので、葉面スプレーや、肥料EC値が高い培養液は、しばらくグッとこらえます。