室内の温度はファンの送風や排気だけでコントロールしているので、夏日には室温は27℃ほどになります。なので、MHやHPSで600Wは強すぎると感じてます。室温が高くなる夏場は必要以上に強い光は植物の生長にとってマイナスなので、MHランプ400Wでさえ、トマトの茎頂部(トップ)から40cm以上離しています。
トマト6株にMHランプ400Wひとつでは,もの足りないと感じるおヒトもいるかと思いますが、いたって元気に育ってます。
ところで、「アーリーセーフ」の集中散布のおかげで、室内栽培のトマトたちの「サビダニ牧場化」の悪夢は無事防ぐことができました。ところが,最近新しく展開したトマトたちの新芽に「カルシウム欠乏症状」が出てきてしまいました。
新しく展開した葉っぱがクシュッといじけています。
植物は主に根っこから肥料を吸収したあと、茎頂部の新芽まで届きやすいミネラルとそうではないミネラルがあるため、肥料の欠乏/過剰の症状は、新しい葉っぱに出やすいです。
植物が根っこで吸収しても、新芽まで届くのが遅い肥料ミネラルは,カルシウム、マグネシウム、そして微量要素などがあります。とくにカルシウムとマグネシウムは中量要素といわれるだけあって、チッ素やカリなどの三大要素のつぎ・・・または同じくらいの量が植物には必要なため、何らかの原因で植物の体内バランスが崩れてしまうと、ソッコーで欠乏症がでやすい肥料ミネラルともいえます。
とはいうものの、ココ培地にはココ用肥料、水耕栽培にはハイドロポニックス用液体肥料、ポッティング・ミックス培土にはそれ用の肥料・・・を基本通りに与えていれば,基本的に肥料の過不足症状は、ほとんど起きません・・・じゃあナニが原因だったのかを考えるときに、役立つのが「植物栽培における5つの大きな要素」でっす。
「植物栽培における5つの大きな要素(おもに培養液で育てる養液栽培において)」
その 1 : 光強度(波長のバランスも大切ですが、なにより光の強さ)
その 2 : 培養液をつくる水質、培養液の酸素量、水温と肥料バランス
その 3 : 培養液や培地内の肥料濃度(EC値やppm値)とpH値
その 4 : 温度/湿度/換気/CO2濃度など植物の周辺環境
そして5番目がもっとも重要で、それは・・・
その 5 : ガーデナーである「ア・ナ・タ自身」!!!
上記の5大要素のうち1〜4は問題なしだったので、やっぱり「ワ・タ・シ自身」に問題があったわけです。今回ワタシがやっちまったのは、「ポッティング・ミックス培土に水やりしたあと、排液をトレイに溜めたままにしてしまったこと」でした。
ポットの底から流れ出た古い培養液の排水は、植物が健全に育つ肥料バランスになっていないし、培地から溶け出た成分などでEC値がメチャメチャ高くなってるときがあります。
「ポットの底から流れでた排水を溜めたままにしておくのは、よくないよ」とアドバイスしてくれたスタッフの指摘をキチンと聞かなかったせいで、こうなりました。
肥料の中でも「チッ素」は吸収されやすく新芽までも届きやすいミネラルなので、古い排液に浸っていた根っこは「チッ素」は吸収できたものの、吸収されにくい「カルシウム」が不足してしまったってことのようです。
ということで今回のカルシウム欠乏症がでた原因は、なによりも「 能書きはそれなりに言えるようになったワタシ自身!!! 」でした、ハハハハハ・・・
ちなみに、今回使っているポッティング・ミックス培土は自作ですが、CANNA COCO培地やCANNA TERRA培土で育てるときも、ポットの底から流れでた排液をきっちり捨てないと、だんだんと新芽がおかしくなってきてしまうハメになりやすいです。
CANNA COCO培地やCANNA TERRA培土をはじめ、すべてのココ培地やピートモスなどの有機質の培地への培養液を与える方法は、自動給水ならば「Run-to-Waste = 培養液をかけ流して排水は捨てるシステム」のみで、または手で水やりをする「ハンド・ウォータリング」のどちらかです。
つまり、ココ培地などの天然有機培地では、培養液をくり返しかけ流す「循環システム」と、ポットごと培養液に浸したりエアレーションするなどの「DWCシステム」「Ebb&Flowシステム」は、もってのほか!!! ゼッタイにゼッタイにゼッタイにNGデス。
CANNA COCO培地やCANNA TERRA培土をはじめ、すべてのココ培地やピートモスなどの有機質の培地への培養液を与える方法は、自動給水ならば「Run-to-Waste = 培養液をかけ流して排水は捨てるシステム」のみで、または手で水やりをする「ハンド・ウォータリング」のどちらかです。
つまり、ココ培地などの天然有機培地では、培養液をくり返しかけ流す「循環システム」と、ポットごと培養液に浸したりエアレーションするなどの「DWCシステム」「Ebb&Flowシステム」は、もってのほか!!! ゼッタイにゼッタイにゼッタイにNGデス。
※トレイの底に培養液を溜めて栽培する「底面給水栽培」は、培土の表面から培養液を与えるのではなく、ポットの底にだけ新鮮な培養液を給水するので、当てはまりません。