2012年2月28日火曜日

アクアポニックス・プロジェクトfor東北

いつしか「アクアポニックス/Aquaponics」をご紹介したことがあります

ところが日本でも、ついに本格的なアクアポニックスの普及プロジェクトが始まりました! このブログで、そのニュースをご紹介できるのは、なんとも誇らしくうれしいことです。
ジャパン・アクアポニックス



「アクアポニックス」をよく知らないまま、うっかりばっくり説明すると、魚とヤサイを一緒に育てて、循環型のエコな環境を人工的に再現する、いわば「ハイドロポニックス」の合理性をさらに進化させたシステムといえます。

魚の老廃物や死骸を植物が養分として吸収するので、魚にとって害になるリン酸やアンモニア、硝酸、亜硝酸も溜まらずにすみ、理想的な水質が保てるので、汚水や残留肥料やケミカルの廃棄物をほとんど出すことなく、魚とヤサイふたつの食材が生産できちゃうという、地球にもお財布にもエコでミニマムな循環型農水産業が実現できるわけです。お魚は、べつに食べなくても金魚を飼うついでに、レタスで水質をキレイに保ちつつ大きくなった葉っぱだけ日々収穫してオイシくいただくということもできるようです。

↓ミルウォーキーで稼働中のアクアポニックスの施設栽培















日本では養液栽培をメインにした植物工場が進みつつありますが、魚消費量の多い食文化の我が国ならば、魚の養殖もいっしょにできちゃう「アクアポニックス」が、もっと普及してもいいんだろうなと思います。














そして、このジャパン・アクアポニックスさんでは、さまざまなアクアポニックス・システムをご紹介されています。
ハイドロボールをグロウベッドに敷きつめたシステム「MFG=Media-Filled Growbed」は、家庭用から小規模生産者までに最適だそうです。ハイドロボールは、内側に細かな気孔が無数にあるので、有用バクテリアがひっかかりやすく一度定着すれば、環境さえキープしてあげれば「あとは勝手にやってくれる」感が大きいので、ナイスなバイオ・フィルターになってくれて、アクアポニックスの定番培地となってるようです。

ハイドロポニックスでおなじみの「NFTシステム」をアクアポニックス用にカスタマイズしたハイブリッドな「NFTシステム」は、アクアポニックス・・・時々ハイドロポニックスなんてこともできそうですね。ホビーから小規模生産向きです。

そして大規模アクアポニックス施設用「DWC=Deep Water Culture」です。 魚の養殖プールに、発泡スチロールなど軽い材質の板を浮かべてヤサイを栽培するようです。


そして、このジャパン・アクアポニックスさんでは、なんと「アクアポニックス・システムを東北に送ろう!」という活動をなさっています。














PAYPALを通して、このサイトでドネーションすると、東北地方の小学校などの教育機関をはじめ、各自治体や水産農業生産者さんなどへ、アクアポニックスのシステムを提供してサポートしてくれるというプロジェクトです。これはゼヒ、心から応援させていただきたいところです。
↓こちらのサイトからもドネーションできます。
http://jp.japan-aquaponics.com/about-us.html



ちなみに、「ジャパン・アクアポニックス」さんのサイトでは、おウチでアクアポニックスを手軽に始められるシステムも販売されてます。

「マイクロ・システム」



















「ハーブガーデン・システム」

















「ベスポーク・システム(オーダーメイドのシステムです)」












・・・ということで、環境面とコスト面、そして生産面からみても、無限の可能性を秘めたアクアポニックスなんですが、日本ではまだまだ知るヒトは少ないようです。

とはいえ、日本はその昔から江戸の町がそうであったように、農業でも社会でもゴミをださない・もったいない気質が強く、100%にちかい資源の循環システムをつくることにかけては天才的な国民性です。例えば農業では、下肥をはじめヤサイを収穫した後にでる「残さ」をムダにせず、微生物の分解力をかりてキチンと土にもどす循環型農法がごくあたりまえで、パワーのあるオイシいお米やヤサイとともに、健康な土壌や河川を作りつづけてきました。

ゴミと資源の境界線をかぎりなくゼロにしてしまう知恵をもつ日本という国で、限りなくエコで合理的なアクアポニックスが、普及してさらに発展していくことは間違いないと信じています。

・・・ということで、アクアポニックスのメリットや魅力をゾンブンにご紹介しきれていないので、ホビーでもコマーシャルでも、営利でも非営利でも、アクアポニックスに興味がある方は是非「アクアポニックス・ジャパン」さんに、問い合わせてみてください。そんな方々にむけて、エキスパートなサポートやコンサルティングをなさっています。

お問い合わせ専用ページはこちらです(日本語OKです。)