影が長く伸びる季節、寒い日が続きます。散歩の時には、日が当たっているほうの道を選びます。日陰になってる坂道を上りきると、しばし太陽の光にあたり息を整えます。
太陽の光が、ご褒美のように感じるのはニンゲンだけではないようです。真冬の猫たちほど日向がにあう生き物はいないんじゃないか? と思えるほどの昼寝っぷりです。夏に産まれた3匹の子どもたちは、母猫と同じくらいの大きさに育ちました。納豆などの発酵食品を少しだけ食べさせてます。
なかでも、ヤギミルクのヨーグルトをたくさん食べている子猫は、おっとりしていてマイペースです。ヨーグルトは整腸作用や免疫力アップの効果だけでなく、吸収性の高いカルシウムを含んでいます。カルシウムが性格にまで影響するのかどうかはハテナです。
ワタシたちが日光浴することで、カルシウム吸収が高まることは、よく知られたおハナシですが、植物たちにとっての日光とは「食べ物」そのものといえます。
「日光」といえば「光合成」ですが、植物は光合成のやり方によっても分類されていて「C3」、「C4」、「CAM」の3種類があります。上手にご説明くださってるウェブサイトがたくさん見つかるので、詳しい説明はとばしますが、バックリいえば「地球上のほとんどの植物はC3型ですが、乾燥した砂漠ではC4型植物のほうが多くなります。なぜならC4型植物はC3よりも、高温、乾燥などに強いからです。CAM型は多肉植物に多く、夜の間に吸収したCO2をつかって、昼間にデンプンをつくります。」
身近なC4型植物は? と調べてみると、サトウキビ、トウモロコシなどのイネ科をはじめ、キク科、ヒユ科、アブラナ科など、夏になると多摩川の土手でガンガン繁殖しやがる雑草たちそのもの、といった植物が多く見られました。ススキ、ネコジャラシ、ジュズダマ、スベリヒユもC4植物なんだそうです。
ギラギラとした太陽のもとにスクスクと巨大に生長し、繁殖力が強いイメージがありますが、C4型は地球のサイクルが大きく変化して二酸化炭素が低くなった時代に進化した植物なので、光と温度さえ十分ならば、水や二酸化炭素が少なくても光合成できるんだそうです。
トマトやイチゴはC3型植物です。春や秋など、ほどよい太陽と気温のときはC3型のほうが有利なんだそうです。
ところで、オモシロイのはC3型とC4型を行き来する植物があることです。
「乾燥する心配がない時はC3型、水不足になるような場所で育つ時はC4型の光合成をする。」という具合だそうです・・・
わかりやすくいえば、土壌栽培ではC4型だけど、ハイドロポニック・システムで育てるとC3型になる、ということみたいで、その代表的な植物に「たばこ」が見つかりました。
栽培環境を最適にコントロールできる室内でのハイドロポック栽培では、C3型でもグングン育つことができるため、C3型とC4型の光合成の仕組みのチガイをそこまで意識する必要はないと思いますが、もしあるとすれば「栽培方法は、大きく変えない方がいいよね。」ってことです。植物が環境のチガイに対応するために、余分な労力が必要になってタイムラグがでてしまうことが多々多々多々多々あるからです。
半年から1年未満に終わる短期栽培の場合は、このタイムラグはマイナスにしか働きません。
例えば、生長期はDWCシステムなど根っこがベッチャリと培養液に浸るようなシステムで育てて、開花気になったら、ココ培地に植え変えたり、地面に植えてしまったりするのは、やめた方がいいよねってことです。またその逆に、ずっと土耕栽培していた植物を気まぐれで水耕栽培にしない方がいいってこともいえます。
(挿し木をエアロポニック・システムで発根させて、すぐにココ培地に植えこむというのはOKです。)
とくに、土壌や園芸土とハイドロポニック・システムでは、培地に伸びる根っこの性質がちがうので、水耕栽培で育てたい場合は、できれば園芸店で売られている大きくなった苗を使わずに、ROOT!Tルーティングスポンジやロックウールなどハイドロポ二ックシステムで使える培地で、発芽や挿し木から栽培をスタートさせたほうが、トラブルも少なくスムーズだと思います。
品種によっては、水耕栽培のような水や肥料がふんだんにある環境だと病気になりやすいものもあるので、おウチでなにかしら果菜類を水耕栽培したい場合は、植物工場や養液栽培農家さんでよく使われていて実績のある定番品種を選んだ方がトラブルが少なくなると思います。
植物は原種に近くなるほど進化してきた環境以外で育ちにくく、例えば水耕栽培では肥料過剰で虫が出やすくなる、といった傾向があるといわれてます。
2015年1月19日月曜日
2015年1月7日水曜日
2015年。「農の神」とともに始まります。
明けまして、おめでとうございます。
2015年も、どうぞよろしくお願いします。
年明けには、地元の氏神様と、都内の「農の神」をまつる「鷲神社」へ初詣に伺いました。
日本で最初に農業開拓を広めた神様「天日鷲命〜あめのいわしのみこと〜」を中心にお祀りしているこちらの神社は、同時に酉の市発祥の神社でもあるそうで「農と商の神様」ともいえそうです。
「神社のご神体は鏡なので、手を合わせて願をかける神様の本当の姿とは、あなた自身です。」と、ありがたい古神道の真髄を拝聴したことがあります。身を清めて神様の結界に入り願をかけるということは、自分を正しく敬い、どうしても叶えたい願いは自力で叶えるぞ! という宣言なのかも・・・と感じました。
ふと気がつけば、大根がいよいよ大根らしくなってきました。根菜に弱いプランター栽培ですが、なんとかカタチになりそうです。発芽から合計3回ほど、やっつけの間引きをくり返し、ひとつのプランターに2本の大根が育っています。
こちらは、安定したマックス生長をつづける室内栽培のミニトマトたちです。七段目の花房が咲いたこのごろ、せわしなくトップの誘引が必要になります。
今年から夜間の暖房をスタートしたところ、トマトがよく色づくようになりました。冷え込む夜がツライのは、植物たちもおなじだったようです。
夜間の加温をスタートしてから、メキメキ育ちはじめたトウモロコシたちです。最終的には180cmくらいまで生長すると思うので、もう少し苗数をへらさねばならなくなると思います。いまところ、CANNA COCO培地よりも、元肥がはいってるポッティング培土「CANNA TERRA」に植えた苗のほうが生長が早いです。
モモとココナッツの風味がする不思議なイチゴ「桃薫」たちも、夜間の温度を暖かくしてから、ワサワサと花が咲きはじめました。
「桃薫」は肥料の濃さに敏感なようで、少しでも調子にのって肥料を濃くしたり光を強くすると、すぐに葉っぱがよじれてしまいますが、それでも育てにくい品種ではないと思いました。花がたくさん咲く品種のようですが、大きな花だけ残して余分なツボミを間引いていかないと大きな果実にならないです。それでもこの品種は独特の風味が強いので、果実の大きさに関係なくオイシく食べられることにビックリです。
2014年12月26日金曜日
やっぱりオモシロイ! CANNA COCO培地とCANNA TERRA培土の栽培
2014年、残すところほんのちょっぴりです。今年は冬の訪れが早かったので、季節の前倒しで早く春が来てくれたらいいな、と思います。
年末、夕暮れの東京湾岸から富士山が見えました・・・
今年の「エコプロダクツ」で、「NPO法人棚田ネットーワーク」さんのブースを発見しました。シュノーケリングの超穴場スポットがつづく西伊豆松崎町、石部の棚田も出展なさってました。 長い間耕作放棄されていた石部の棚田が復活したのは、ほんの14年前のことだったということと、棚田の近くにあるオリーブ畑をなさってるのが、会長さんだったことも初めて知りました。
室内栽培しているイチゴ「桃薫〜とうくん〜」、クリスマスにいくつか収穫することができました。左端の列は、CANNA TERRAポッティング培土 + Bio Flores有機肥料で育てていて、真ん中の列はCANNA TERRA培土 : CANNA COCO培地を1:1でミックスしBio Flores有機肥料を与えています。右の列はCANNA COCO培地のみとCANNA COCO A/B肥料です。
一番果までの比較では、左列のCANNA TERRA培土 + Bio Flores有機肥料が、開花も収穫も一番はやく優秀でした。意外なのは、まんなかの列のCANNA TERRA培土 : CANNA COCO培地 = 1:1ミックス+ Bio Flores有機肥料のコンビと、CANNA COCO培地とCANNA COCO A/B肥料の生長速度が同じくらいという結果です。
イチゴの果実は、「花の大きさが果実の大きさに比例する」ので、とにかく大きな花を咲かせることが大切といわれてます。一般的に、大きな花はガクも大きくなります。
実際に、ガクが大きな実は、いかにも大玉になってくれそうな気配が濃厚です。
元肥がはいっていて、炭酸ガスが発生しやすいピートモスをメインに配合してあるCANNA TERRA培土を使うと開花が早くなる傾向があることは、これまでの栽培経験でよく理解しています。
CANNA COCO培地は栽培期間が長くなるにつれ、そのメリットを実感します。

CANNA TERRA培土とCANNA COCO培地は、いずれも有機繊維質の天然素材なので、「オーガニック培地」のヒトコトで覚えてられてしまって、ごちゃ混ぜにされやすいようですが、その性質には無視できない大きなチガイがあります。
CANNA COCO培地は再利用ができます。言い換えれば、サボテンや観葉植物を植えても問題ありません。分解が遅いので数年間植えっぱなしにしても、適度な環境や肥料さえ保てれば観葉植物はゲンキに大きくなります。
一方のCANNA TERRA培土は、基本的に短期収穫植物専用です。サボテンや観葉植物を何年も植えっぱなしにすると、繊維がドロドロと細かくなって根が窒息し、いつか枯れてしまいます。とはいえ、欧州産の長繊維ピートモスを使用しているので、廉価品のピートモス培土とは品質が大きくちがい、たちまち根づまりしてしまうようなトラブルはありえません。
例えば、イチゴの場合は秋から栽培をスタートさせますが、翌年の初夏になるころには、CANNA TERRA培土に植えたイチゴは、根っこがほとんど残っておらず葉っぱが小さくなる一方です。ところが、CANNA COCO培地のイチゴの根っこはポット全体にもびっしりと張りつづけていて、植え替えをしないまま2度目の冬に収穫できたこともありました。
余談ですが、ホントに効きます!!! ミカンの皮。ホントにアブラムシが出ません。数匹アブラムシが出たイチゴの根元にミカンの皮をバサッと置いておいただけで、何日かしたらもういなくなってました。皮がカビだらけになったら新しいのと取りかえるだけですが、ホントにアブラムシがでません。すごいです、農家の方の知恵。
さて、トルネード誘引のトマトたちも順調です。
トマトはCANNA COCO培地栽培の株が、一番最初に色づきました。もう5段目まで花が咲いてます。
寒さに耐えながら、ガンバっているトウモロコシです。スペースが限られている室内で植物を栽培するうえでのマスト事項のひとつは、背が高くならない矮性(わいせい)の品種を選ぶことかと思いますが、今回チョイスした品種は「Mirai」のなかでも矮性かどうかわかりませんでした・・・「せめて2メートルは超えてくれるな! 」と願っています。
挿し木とりから生長しつつあるオリーブたち。新芽がでてきました!!!
年末、夕暮れの東京湾岸から富士山が見えました・・・
今年の「エコプロダクツ」で、「NPO法人棚田ネットーワーク」さんのブースを発見しました。シュノーケリングの超穴場スポットがつづく西伊豆松崎町、石部の棚田も出展なさってました。 長い間耕作放棄されていた石部の棚田が復活したのは、ほんの14年前のことだったということと、棚田の近くにあるオリーブ畑をなさってるのが、会長さんだったことも初めて知りました。
室内栽培しているイチゴ「桃薫〜とうくん〜」、クリスマスにいくつか収穫することができました。左端の列は、CANNA TERRAポッティング培土 + Bio Flores有機肥料で育てていて、真ん中の列はCANNA TERRA培土 : CANNA COCO培地を1:1でミックスしBio Flores有機肥料を与えています。右の列はCANNA COCO培地のみとCANNA COCO A/B肥料です。
一番果までの比較では、左列のCANNA TERRA培土 + Bio Flores有機肥料が、開花も収穫も一番はやく優秀でした。意外なのは、まんなかの列のCANNA TERRA培土 : CANNA COCO培地 = 1:1ミックス+ Bio Flores有機肥料のコンビと、CANNA COCO培地とCANNA COCO A/B肥料の生長速度が同じくらいという結果です。
イチゴの果実は、「花の大きさが果実の大きさに比例する」ので、とにかく大きな花を咲かせることが大切といわれてます。一般的に、大きな花はガクも大きくなります。
実際に、ガクが大きな実は、いかにも大玉になってくれそうな気配が濃厚です。
元肥がはいっていて、炭酸ガスが発生しやすいピートモスをメインに配合してあるCANNA TERRA培土を使うと開花が早くなる傾向があることは、これまでの栽培経験でよく理解しています。
CANNA COCO培地は栽培期間が長くなるにつれ、そのメリットを実感します。

CANNA TERRA培土とCANNA COCO培地は、いずれも有機繊維質の天然素材なので、「オーガニック培地」のヒトコトで覚えてられてしまって、ごちゃ混ぜにされやすいようですが、その性質には無視できない大きなチガイがあります。
CANNA COCO培地は再利用ができます。言い換えれば、サボテンや観葉植物を植えても問題ありません。分解が遅いので数年間植えっぱなしにしても、適度な環境や肥料さえ保てれば観葉植物はゲンキに大きくなります。
一方のCANNA TERRA培土は、基本的に短期収穫植物専用です。サボテンや観葉植物を何年も植えっぱなしにすると、繊維がドロドロと細かくなって根が窒息し、いつか枯れてしまいます。とはいえ、欧州産の長繊維ピートモスを使用しているので、廉価品のピートモス培土とは品質が大きくちがい、たちまち根づまりしてしまうようなトラブルはありえません。
例えば、イチゴの場合は秋から栽培をスタートさせますが、翌年の初夏になるころには、CANNA TERRA培土に植えたイチゴは、根っこがほとんど残っておらず葉っぱが小さくなる一方です。ところが、CANNA COCO培地のイチゴの根っこはポット全体にもびっしりと張りつづけていて、植え替えをしないまま2度目の冬に収穫できたこともありました。
余談ですが、ホントに効きます!!! ミカンの皮。ホントにアブラムシが出ません。数匹アブラムシが出たイチゴの根元にミカンの皮をバサッと置いておいただけで、何日かしたらもういなくなってました。皮がカビだらけになったら新しいのと取りかえるだけですが、ホントにアブラムシがでません。すごいです、農家の方の知恵。
さて、トルネード誘引のトマトたちも順調です。
トマトはCANNA COCO培地栽培の株が、一番最初に色づきました。もう5段目まで花が咲いてます。
寒さに耐えながら、ガンバっているトウモロコシです。スペースが限られている室内で植物を栽培するうえでのマスト事項のひとつは、背が高くならない矮性(わいせい)の品種を選ぶことかと思いますが、今回チョイスした品種は「Mirai」のなかでも矮性かどうかわかりませんでした・・・「せめて2メートルは超えてくれるな! 」と願っています。
挿し木とりから生長しつつあるオリーブたち。新芽がでてきました!!!
Hydroponics & Organics 2015冊子、配布中です。
2015年版「HYDROPONICS & ORGANICS」、
オンラインショップでお買い上げの方限定で無料配布してます。
今回は、「挿し木」と「発芽」の実践方法の特集です。
挿し木とりの実践方法では、親株の選びかたや、
発根しやすい枝の見分け方、
枝のカット位置などなど・・・
ステップ・バイ・ステップで具体的に説明してあります。
2015年もホビーガーデニングを
「知識のシェア」
でバックアップしていけたら・・・と思います!!!
2014年12月15日月曜日
ダレもが無料で使えるパワフル・ブースター。「酸素」
イチゴ「桃薫〜とうくん〜」の初めての収穫の日を迎えました・・・が、果実が真っ赤に色づかないので、ベストな収穫タイミングを思いっきり見逃していました。
パクパクッと食べてみると「うわぁ〜っっっ、オイシい〜!!!」、「うへぇ〜、いたんでる〜!!!」の声が、同時に発せられました。ワタシがたべた一番果は、すでに自然へ還る状態になってました。それでも、今まで食べたどのイチゴともゼンッッッゼン味がちがいます。桃のような・・・ココナッツのような・・・ほとんど酸味のない、まろやかぁ〜なテイストです。しいて例えれば、何気に好物の「不二家さんのピーチネクター」のような???
この苗は、CANNA TERRA培土栽培で、Bio Floresオーガニック肥料、タマプラントフード活力剤の培養液で育ててます(pH値5.5くらい)。10月下旬に開花した花が、いまやっと収穫です。
CANNA TERRA培土は、ガーデンピートがメインの元肥入りのオーガニック培養土です。
何万年という、ながぁ〜い年月のあいだに、水生植物が枯れて堆積したピートモスがメインです。酸素がない状態で腐植していく途中の植物体なので、酸素や水分にふれたとたんに繊維の分解がスタートします。なので1年未満、できれば半年くらいで収穫する作物の栽培でないと、細かくドロドロ+カピカビになったピートのせいで根づまりしてしまいます。反面、すこぉ〜しずつ分解されてくおかげで、培土から「CO2」がほどよく発生します。ためしに、閉め切ったグロウルーム内のCO2をメーターで計ると、500ppmくらいキープできてます。なので、植物がコンパクトにガッシリと徒長なく、花付きが早く多く、勝手にオイシく育ちやすくなります。
オーガニック肥料との相性もいいうえ、使用量が最も少なく、室内栽培のなかでは、もっとも安心・安全。リーブナブルで手間いらず。ダレでもカンタンにオイシく育てられます。
ということで、CANNA TERRA培土も、CANNA COCO培地も植物繊維でできてるので、赤玉土などの一般的な無機園芸用土、DWCやNFT、Flood&Drain などハイドロポニック・システムよりも、根っこに空気をタクサン吸わせられるので、「手軽に、オイシく育てる」ことが最大のメリットです。
ちなみに、「酸素」は、だれもが無料でどこでも利用できる、最高で強力な「植物ブースター」です。これを最大限に与える努力を惜しむ理由は、どこにも見当たりません。
酸素がないと、すべての肥料をバランスよく吸収できなくなるし(とくにリン酸とカリウム)、開花や果実の品質を左右するホルモンが作られる根っこの先端が死にやすくなります。わかりやすくいえば、酸素が足りないと徒長ぎみで病気に弱く、収穫の乏しい結果につながりやすくなります。
「エアレーションしてる培養液に根っこが浸ってるんだから、酸欠なんてならないでしょ?」とも思いますが、いえいえ、酸素はもっともっとあったほうがいいってことです。
ただの水にエアレーションを続ければ、だいたい8〜9ppmの酸素を維持できますが、空気中なら、換気するだけで 210000ppm! にもなります(水温で溶け込める酸素の量はかわります)。
相変わらず前置きが長くなりましたが、ここで「たくさん酸素があると、発芽もよくなるよ!」という実験です。そのきっかけは、「真冬だけど、とびっきりオイシいトウモロコシが、くいてぇ〜!!!」と思い立ったことです。
「オキシドールをいれた水」と「水」に、「トウモロコシの種」を24時間、浸してみました。水は、一般的な浄水器で浄水してあります。12月4日にスタートです。
12月5日に、種を培地へセットしました。プロパゲータにヒーターマットをしいて管理して、その4〜5日後からボチボチ発芽しはじめました。
12月11日の様子です。オキシドール水に浸した種16コのうち、7つ発芽しました。
同日12月11日、水のみに浸した種の発芽は、16コのうち2つ。
今朝、12月15日の様子です。オキシドール水に浸した種16コのうち、発芽した種は10コになりました。
同じく今朝、水のみに浸した種の発芽は、16コのうち7つになりました。
種に吸水させる水は酸素を多くした方が、発芽がはやくタイミングもそろいやすい結果となりました。日数をかければ、オキシドールを入れても入れなくても最終的な発芽数というのは大差ないかもしれません。それでも実生栽培の場合は、バラバラに発芽してしまうより、いっせいに発芽してくれた方が、植えかえや定植などのタイミングもそろうので、メリットが大きくなります。
パクパクッと食べてみると「うわぁ〜っっっ、オイシい〜!!!」、「うへぇ〜、いたんでる〜!!!」の声が、同時に発せられました。ワタシがたべた一番果は、すでに自然へ還る状態になってました。それでも、今まで食べたどのイチゴともゼンッッッゼン味がちがいます。桃のような・・・ココナッツのような・・・ほとんど酸味のない、まろやかぁ〜なテイストです。しいて例えれば、何気に好物の「不二家さんのピーチネクター」のような???
この苗は、CANNA TERRA培土栽培で、Bio Floresオーガニック肥料、タマプラントフード活力剤の培養液で育ててます(pH値5.5くらい)。10月下旬に開花した花が、いまやっと収穫です。
CANNA TERRA培土は、ガーデンピートがメインの元肥入りのオーガニック培養土です。
何万年という、ながぁ〜い年月のあいだに、水生植物が枯れて堆積したピートモスがメインです。酸素がない状態で腐植していく途中の植物体なので、酸素や水分にふれたとたんに繊維の分解がスタートします。なので1年未満、できれば半年くらいで収穫する作物の栽培でないと、細かくドロドロ+カピカビになったピートのせいで根づまりしてしまいます。反面、すこぉ〜しずつ分解されてくおかげで、培土から「CO2」がほどよく発生します。ためしに、閉め切ったグロウルーム内のCO2をメーターで計ると、500ppmくらいキープできてます。なので、植物がコンパクトにガッシリと徒長なく、花付きが早く多く、勝手にオイシく育ちやすくなります。
オーガニック肥料との相性もいいうえ、使用量が最も少なく、室内栽培のなかでは、もっとも安心・安全。リーブナブルで手間いらず。ダレでもカンタンにオイシく育てられます。
ということで、CANNA TERRA培土も、CANNA COCO培地も植物繊維でできてるので、赤玉土などの一般的な無機園芸用土、DWCやNFT、Flood&Drain などハイドロポニック・システムよりも、根っこに空気をタクサン吸わせられるので、「手軽に、オイシく育てる」ことが最大のメリットです。
ちなみに、「酸素」は、だれもが無料でどこでも利用できる、最高で強力な「植物ブースター」です。これを最大限に与える努力を惜しむ理由は、どこにも見当たりません。
酸素がないと、すべての肥料をバランスよく吸収できなくなるし(とくにリン酸とカリウム)、開花や果実の品質を左右するホルモンが作られる根っこの先端が死にやすくなります。わかりやすくいえば、酸素が足りないと徒長ぎみで病気に弱く、収穫の乏しい結果につながりやすくなります。
「エアレーションしてる培養液に根っこが浸ってるんだから、酸欠なんてならないでしょ?」とも思いますが、いえいえ、酸素はもっともっとあったほうがいいってことです。
ただの水にエアレーションを続ければ、だいたい8〜9ppmの酸素を維持できますが、空気中なら、換気するだけで 210000ppm! にもなります(水温で溶け込める酸素の量はかわります)。
相変わらず前置きが長くなりましたが、ここで「たくさん酸素があると、発芽もよくなるよ!」という実験です。そのきっかけは、「真冬だけど、とびっきりオイシいトウモロコシが、くいてぇ〜!!!」と思い立ったことです。
「オキシドールをいれた水」と「水」に、「トウモロコシの種」を24時間、浸してみました。水は、一般的な浄水器で浄水してあります。12月4日にスタートです。
12月5日に、種を培地へセットしました。プロパゲータにヒーターマットをしいて管理して、その4〜5日後からボチボチ発芽しはじめました。
12月11日の様子です。オキシドール水に浸した種16コのうち、7つ発芽しました。
同日12月11日、水のみに浸した種の発芽は、16コのうち2つ。
今朝、12月15日の様子です。オキシドール水に浸した種16コのうち、発芽した種は10コになりました。
同じく今朝、水のみに浸した種の発芽は、16コのうち7つになりました。
種に吸水させる水は酸素を多くした方が、発芽がはやくタイミングもそろいやすい結果となりました。日数をかければ、オキシドールを入れても入れなくても最終的な発芽数というのは大差ないかもしれません。それでも実生栽培の場合は、バラバラに発芽してしまうより、いっせいに発芽してくれた方が、植えかえや定植などのタイミングもそろうので、メリットが大きくなります。
2014年12月11日木曜日
ココ栽培、ポッティング培土栽培での水やりトラブル
CANNA COCO培地の水やりタイミングは、ほどよく乾いたら(水やり直後の30%〜40%の軽さ)、ポット容量の約20%〜30%量の培養液を与えます。
生長期は30%、開花期は40%に軽くなってからですが、CANNA COCO培地のみの管理方法です。
生長期は30%、開花期は40%に軽くなってからですが、CANNA COCO培地のみの管理方法です。
例えば、10Lのポットでココ栽培をしてる場合、水やり後の重量が、30〜40%に乾いたら、約3Lの培養液を与える・・・という感じですが、培地の乾き具合で排水量が少ないことがあるので、念のため培養液を4Lつくっておくと便利です。
※ごくたまに、いつなんどきでも1L=1Kgジャスト!!! と思ってるおヒトがいますが、それは、純粋な水だけのおハナシです。10Lのポットにココ培地をパンパンに入れても10Kgにはなりません。

とはいえ、水やりするべきベストな軽さは、一度計ってしまえば、手で持ってみた感覚ですぐに覚えられるので、いちいち計るようなコムズカしいことは毎回しなくてもOKです。
ちなみに、CANNA TERRA培土での水やりもほぼ同じ要領ですが、COCO培地よりも、すこし早めに水やりをします。肥料がたまりやすいので、水やり3回に1回は、薄めの培養液量を多めに与えて、排水を多くするとトラブルが防げます。
水やりするタイミングは、ものすごく厳密にしなくても、あまり問題は起こりませんが、与える培養液量が少なすぎするとNGです。
↓TERRA培土10Lポットに、BIO FLORES 2Lの培養液を与えたときの排水量は、約200ccになりました。このように、ほどよく乾いたときに、ポット容量の20%〜30%培養液を水やりすると、与えた水の10%〜20%が排水されるようになります。
ところが、ごくタマに「水やりが原因だろうなぁ」、と思われる過剰症状が出ることがあります。ほとんどの植物で、そのサインは葉っぱにあらわれます。一部がよじれたり、くしゃっとなって、ノビノビとすっきり広がらない葉っぱがでてきます。葉っぱが変色したり、フチが焼けたりもします。
こうなってしまう原因はいろいろあって、培養液が濃すぎるとか、培養液を与えすぎるとかです。あと、とくに多い原因が、受け皿にいつまでも培養液を溜めたままにしておくことです。
いずれの場合も培地に肥料が残りすぎることが原因なので、まずは培地を洗い流すことがプライオリテーな対処方法です。これを長期間放置しておくと、病害虫がでやすくなります。
まず、葉の変形などを発見した時点で、培地が乾いてなくても、薄くした培養液で培地を洗います。
ココ培地の場合は、通常のさらに2倍希釈した培養液を与えます。培養液の量は、いつもより多めにするので、ポット容量の30%〜40%(10Lポットに3L〜4Lの薄い培養液)で培地をフラッシングします。排水された培養液を受け皿にためたりせずに、どんどんRun-Off(排水)させることも、大切なポイントです。
ポッティングミックス培土の場合、ココ培地と同じく薄くした肥料培養液か、水だけでフラッシングします。
「この葉の変色のしかたは、マグネシウム欠乏症状だ!」とか、「カルシウム欠乏だ!」と思い当たったとしても、ハイドロポニカリーな栽培は、すべての肥料成分がバランスよく配合されているので、足し算よりも、引き算が大切です。その成分をあわてて与えたりせず、まずは培地を洗い流します・・・肥料が多く残りすぎてて、そのへんが吸えなくなっているだけだからです。
フラッシングしたあと、数日間は様子を見て、新しい葉っぱに異常がなければ、解決ですが、それまでの栽培管理方法では、肥料過剰トラブルが起こりやすいということなので、肥料の濃さや、培養液の量、水やりのタイミング、光の強さ、などなどについてなど、思い返して改善した方がよいかもしれません。
以上、上記に書いたパーセンテージなどの数値は、底面給水やドリップ・イリゲーションでのココ栽培やポット栽培をするうえで、目安となるものです。これらの数値やスケジーュールのレシピよりも、ガーデナーが目で見て感じた状態を優先したほうがいいと思います。
思いもかけず桃薫の果実たちが色づきはじめてしまいました。もうすこし、ゆっくり熟してくれた方がおいしくなると思うので、まずランプを遠ざけ温度を下げました。気温が高い夏などは、あっというまに積算温度に達してしまい、あんまり甘さが乗らないうちに熟してしまうことが多々あります。そんな時は、ランプの光を弱くしたり点灯時間をすこし短くしたりします。
一方、葉もの野菜よりも果菜類の栽培のほうがむずかしいといわれるのは、開花期(生殖生長)というステージがあって栽培期間が長く、管理方法もちがうからです。果実をとる植物では、実を大きくおいしくするために、ほどよい「葉かき」作業が欠かせません。このイチゴたちは、ツボミが見え始めた頃から、少しずつ葉かきをスタートしました。
とくにイチゴは、葉っぱを多くつけたままにしてると果実が大きくなれないそうで・・・古い葉っぱをいくつか、葉かきしてみたあとです。
生産者さんによって、どのくらい葉っぱを残しておくかは、もちろんちがっていて、それは豊富な経験から出たロジカルな理由なので、前提抜きでマネすればいいってもんでもないのが、むずかしいところです。ワタシは、ひとまず一番外側についてる葉っぱの付け根が茶色く変色したら、すぐにムシルようにしています。
茎や株もとのクラウンがチラホラと見える程度に葉かきをするようにしてるので、むしる葉の数は2〜3枚程度です。
※ごくたまに、いつなんどきでも1L=1Kgジャスト!!! と思ってるおヒトがいますが、それは、純粋な水だけのおハナシです。10Lのポットにココ培地をパンパンに入れても10Kgにはなりません。

とはいえ、水やりするべきベストな軽さは、一度計ってしまえば、手で持ってみた感覚ですぐに覚えられるので、いちいち計るようなコムズカしいことは毎回しなくてもOKです。
ちなみに、CANNA TERRA培土での水やりもほぼ同じ要領ですが、COCO培地よりも、すこし早めに水やりをします。肥料がたまりやすいので、水やり3回に1回は、薄めの培養液量を多めに与えて、排水を多くするとトラブルが防げます。
水やりするタイミングは、ものすごく厳密にしなくても、あまり問題は起こりませんが、与える培養液量が少なすぎするとNGです。
↓TERRA培土10Lポットに、BIO FLORES 2Lの培養液を与えたときの排水量は、約200ccになりました。このように、ほどよく乾いたときに、ポット容量の20%〜30%培養液を水やりすると、与えた水の10%〜20%が排水されるようになります。
ところが、ごくタマに「水やりが原因だろうなぁ」、と思われる過剰症状が出ることがあります。ほとんどの植物で、そのサインは葉っぱにあらわれます。一部がよじれたり、くしゃっとなって、ノビノビとすっきり広がらない葉っぱがでてきます。葉っぱが変色したり、フチが焼けたりもします。
こうなってしまう原因はいろいろあって、培養液が濃すぎるとか、培養液を与えすぎるとかです。あと、とくに多い原因が、受け皿にいつまでも培養液を溜めたままにしておくことです。
いずれの場合も培地に肥料が残りすぎることが原因なので、まずは培地を洗い流すことがプライオリテーな対処方法です。これを長期間放置しておくと、病害虫がでやすくなります。
まず、葉の変形などを発見した時点で、培地が乾いてなくても、薄くした培養液で培地を洗います。
ココ培地の場合は、通常のさらに2倍希釈した培養液を与えます。培養液の量は、いつもより多めにするので、ポット容量の30%〜40%(10Lポットに3L〜4Lの薄い培養液)で培地をフラッシングします。排水された培養液を受け皿にためたりせずに、どんどんRun-Off(排水)させることも、大切なポイントです。
ポッティングミックス培土の場合、ココ培地と同じく薄くした肥料培養液か、水だけでフラッシングします。
「この葉の変色のしかたは、マグネシウム欠乏症状だ!」とか、「カルシウム欠乏だ!」と思い当たったとしても、ハイドロポニカリーな栽培は、すべての肥料成分がバランスよく配合されているので、足し算よりも、引き算が大切です。その成分をあわてて与えたりせず、まずは培地を洗い流します・・・肥料が多く残りすぎてて、そのへんが吸えなくなっているだけだからです。
フラッシングしたあと、数日間は様子を見て、新しい葉っぱに異常がなければ、解決ですが、それまでの栽培管理方法では、肥料過剰トラブルが起こりやすいということなので、肥料の濃さや、培養液の量、水やりのタイミング、光の強さ、などなどについてなど、思い返して改善した方がよいかもしれません。
以上、上記に書いたパーセンテージなどの数値は、底面給水やドリップ・イリゲーションでのココ栽培やポット栽培をするうえで、目安となるものです。これらの数値やスケジーュールのレシピよりも、ガーデナーが目で見て感じた状態を優先したほうがいいと思います。
思いもかけず桃薫の果実たちが色づきはじめてしまいました。もうすこし、ゆっくり熟してくれた方がおいしくなると思うので、まずランプを遠ざけ温度を下げました。気温が高い夏などは、あっというまに積算温度に達してしまい、あんまり甘さが乗らないうちに熟してしまうことが多々あります。そんな時は、ランプの光を弱くしたり点灯時間をすこし短くしたりします。
一方、葉もの野菜よりも果菜類の栽培のほうがむずかしいといわれるのは、開花期(生殖生長)というステージがあって栽培期間が長く、管理方法もちがうからです。果実をとる植物では、実を大きくおいしくするために、ほどよい「葉かき」作業が欠かせません。このイチゴたちは、ツボミが見え始めた頃から、少しずつ葉かきをスタートしました。
とくにイチゴは、葉っぱを多くつけたままにしてると果実が大きくなれないそうで・・・古い葉っぱをいくつか、葉かきしてみたあとです。
生産者さんによって、どのくらい葉っぱを残しておくかは、もちろんちがっていて、それは豊富な経験から出たロジカルな理由なので、前提抜きでマネすればいいってもんでもないのが、むずかしいところです。ワタシは、ひとまず一番外側についてる葉っぱの付け根が茶色く変色したら、すぐにムシルようにしています。
茎や株もとのクラウンがチラホラと見える程度に葉かきをするようにしてるので、むしる葉の数は2〜3枚程度です。
さて、こちらはトマトたち。5段目の花が咲きました。高さを押さえるための誘引地獄のスタートです。
下の葉っぱにも光がよくあたるように、ツルをナナメに誘引しました。4つのトマトのツルはらせん状になってます。名づけて「トルネード誘引」です。言ったもん勝ちです。
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