2009年12月25日金曜日

〜FARM AID〜ウィリー・ネルソンからの手紙

毎年クリスマスが近づく頃になると、さまざまな慈善団体からの募金の呼びかけがありますね。今年もアメリカの農業支援活動団体
「 FARM AID 」の主催者ウィリー・ネルソンからのメールが届きました。

" かれこれ24年前、私はこの国の家族経営農家の人々が大変にきびしい経営状態に直面し奮闘している現実を知り「FARM AID」を立ち上げました。

ジョン・メレンキャンプ、ニール・ヤング、ディヴ・マシューズがこの活動に賛同し、ともに家族経営農家への支援を支えてきてくれました。














FARM AIDをはじめた1985年以来、小規模農家にとって厳しい現実はいまも変わりありませんが、今日にいたるまで我々はかれらへの緊急援助、資金援助、心のこもったエールを送りつづけています。

安全でおいしい食材にあふれたテーブルをかこめる毎日は、かれら農民の献身的なハードワークによって支えられています。彼らはヘルシーでおいしい食材をつくり続けるために土壌を安全に保ち続けてくれています。しかし、今年はとくに小規模農家に人々にとって厳しい一年でした。資金の貸し渋り、農作物価格の下落とコスト高、洪水や干ばつなど自然災害による不作、彼らはつねに多くの不安材料と隣りあわせでありながら、政府の援助の矛先は大きな経済効果を生みだす大企業にしか向いていません。
いまこそ私たちが立ち上がるときです。
あなたがたの心のこもった援助は、困っているファミリー農家に直接届けられます。

昨年われわれとサポーターたちは米農務省に、ファミリー農家や酪農家たちをさらに困窮に追いやる「ファクトリー・ファーム」大規模農場経営への資金貸し付け援助をやめて自然災害で被害を被ったファミリー農家を救済するよう要請しました。”
・・・・ 省略 ・・・

Stay Strong and Positive,
Willie Nelson





食料自給率128%を誇るアメリカで、このような草の根的な農業支援活動が、しかもミュージシャン達によって24年間も続けられていることはすごいことですね。



日本は現在、食料自給率40%でじょじょに上がってきてはいます。
昨年農水省が「 植物工場 」への資金援助を提案しました。しかし、たとえば閉店が相次ぎ「 シャッター街 」と化してしまった商店街の店舗を「 植物工場 」として活用しようとしても農地として扱われないので税金が安くなったりはしませんし、規模的には農水省の資金援助対象外となってしまいます。
一方、日本各地で問題となっている「 荒廃農地 」は大規模な海外企業が大きな資本で買い取り「 ファクトリーファーム 」化しているというニュースを見ました。大規模な農地は、生産性最優先とコスト削減のために環境に負荷がかかることが少なくありません。

でもネガティブな現実ばかりではありません。日本でも安全でおいしい農作物が生産者さんとお話ししながら購入できる「 Farmer's Market」という草の根的な活動がはじまってます。毎週末に渋谷を中心に農産物の直売マーケットが開かれています。

一歩一歩、地道な積みかさねが、なによりも大切ですよね。