2013年10月16日水曜日

ココ栽培とポッティング・ミックス栽培

台風の襲来にあった関東地方でしたが、川崎では明け方から風がつよくて、そこかしこのお宅で柿の実がポタポタと落ちているのが目につきましたが、ご近所の家屋や道路では大きな被害はでなかったようです。

そしてワタシが見舞われた台風被害は、ラベンダーの植木鉢がひとつ転げ落ちて底部分がぱっくりと抜けてしまいました。しかし、割れたくらいじゃ捨てたりしません。金網をまきつけて、やっつけ補修の完了です。こんないい加減な補修でも、なんとなくソレらしく見えてしまうところが素焼きポットのよいところです。



























それにしても、気温が30℃近くにまでなり、お天気に恵まれた週末からは、想像がつかないほど気温が急激に下がった昨日でした。



















今年の室内栽培用のココ栽培のイチゴたちも、ここしばらく夏日が続いたので親株から切り離してから2〜3週間ほどは太陽にあててアウトドア栽培です。

左側の3つのイチゴは水で戻す必要のないCANNA COCO培地
右側の3つのイチゴは、水でもどして使う乾燥圧縮タイプのKokofina U-Gro Potです。
















イチゴの根っこはかなり繊細で、肥料濃度が濃いとすぐに生長障害を起こしてしまいます。そのため、品質のあまりよくないココ培地に植えこんでしまうとスッキリと活着できないため、新芽がなかなか出てこなかったり大きくならないことが多々あります。



ヤシガラに含まれる塩類とタンニンをしっかり洗浄してから、さらに保肥性を回復させるためのバッファリング処理をした品質のよいココ培地ならば、植え込む時に薄めの培養液をあげてもなんの問題も起こらず、スクスクと根っこをのばし、数週間でみるみる葉の数がふえて、なんの変色もない葉っぱに育ちます。






















↑左側のイチゴとアルガンツリーの苗もKokofina U-Gro Potで育てています。
↑右側の3つのイチゴたちは、CANNA TERRA培土に植えました。


どちらの培地でも、生長障害はまったく見当たりません。(イチゴだけに試験的にモミガラをマルチングしてあります。アルガン・ツリーなど、栽培期間が年単位になる植物をココ栽培する際は、パーライトを最大30%加えて、長期間すき間が保たれるようにしています。)

Kokofina U-Gro Potは、付属の黒いビニールのグロウバッグをそのままポットととして使いますが、プラッチック性ポットや布製ポットに入れ替えて使うのも、モチロンOKです。
また、Kokofina U-Gro Potは、長めの繊維も入っているココ培地なので、CANNA COCO培地を再利用する際に、Kokofina U-Gro Potをすこし混ぜて使うとGoodです。
(古いココ培地はすこしずつ細かく分解されていくため、長めのココ繊維やココチップを足してあげると、すき間が増えます。)




寒冷地で形成されたピートが主材料のCANNA TERRA培土ポッティング・ミックスは、日本の高温多湿な夏期にはピートの分解スピードがはやくなるため、真夏を過ぎたころから細かく分解しすぎて目詰まりしやすくなってきます。(栽培期間が短い夏野菜や葉もの野菜などなら、気にしなくても大丈夫ですが。)
なので、CANNA TERRA培土は、気温が低い気候のほうが保水性や保肥性が長期間安定しやすいため、とくに秋から冬に使いやすい有機培土です。


一方のココ培地は、南国生まれだけあって高温多湿下でも長期間分解されにくく、空気をたくさん含める植物繊維でできていますが、おどろくほどリン酸とカリウムをため込んでしまう性質があります。なので、ココ栽培には、カリウム少なめ、カルシウム多めの比率になっているココ培地専用ベース肥料を使用したほうがベターです。

せっかくココ培地専用ベース肥料をつかっていても、花が咲いた直後から長期間ダラダラとPK肥料を大量にあたえてしまうと、結果的にリン酸とカリウムが過剰に蓄積されたアンバランスなココ培地のへと変身をとげてしまい、結果的に植物にカルシウムなどが不足しやすくなってしまいます・・・