2020年11月26日木曜日

秋の花菜ガーデンと秋冬室内栽培

 思い起こせば今年の春、公共の場所はどこも軒並み自粛、自粛で、バラ園で満開のバラの香りを貪るようにかぎまわって歩く、という貴重な楽しみを失いました。


ということで、今週末ひさしぶりに平塚の「花菜(かな)ガーデン」に足を運びました。11月も中旬にさしかかり、咲いているバラの花数は多くはありませんでしたが、来園者の数も少なく、それはそれは心ゆくまで写真を撮ったり、バラの匂いをかぎまくったりできました。






花菜(かな)ガーデン」の好きなところは咲きほこるバラたちだけでなく、園内全体がポタジェガーデンのようなコンセプトになっていて、水田の稲やビニールハウスの施設栽培をはじめ、ハーブや野菜、キウイ、ブドウ、梨などの果樹類や、クルミをはじめとした種実類などなど神奈川で育てられるあらゆる農産物の栽培風景が見られることです。





花の色が少なくなる秋口から、存在感のある鮮やかなパープルの花を群生で咲かせてくれる「アメジスト・セージ」。とても丈夫な宿根草ですが、満開時期にはデカくデカく育って倒伏しやすいので、どこのオタクでもヒモでくくったり支柱を立てたりと、甲斐甲斐しくお世話されているのをよく見ます。



アメジスト・セージと同じくらい草丈が大きく存在感がある黄色いサルビア、マドレンシス。初めて知った、恐ろしい事実がありました。




粘着質の樹脂をまとった茎から生えたうぶ毛には、ひっついて逃れられなくなった数えきれないハムシどもの墓場と化していました。トマトと同じく、こやつもうぶ毛で虫をとらえて吸収し、養分にしてしまうのです。食虫植物というのは、思いがけず身近にいるものなのですね。





かわいらしい顔をもつ「ハナグモ」は、バラの無農薬栽培愛好家のなかに、
熱いファンをたくさん持っていると思います。



秋の夕日の中でピンクゴールドに輝き、それはそれは美しかった「ミューレンべルギア」の群生。ミューレンべルギア・・・この名前を正確に思い出せたことも、かまずに言えたことも一度たりとてありません。

それにしても、今年はグラス類の宿根草の魅力にハマりまくった一年でした。しまいには、道端に生えているエノコログサ(ねこじゃらし)やススキを移植して植栽しようかと、真剣に考えたほどです。パンパスグラスをはじめ、グラス類の魅力がひときわ光るのは、なんといっても晩秋ですね。





一方、室内秋冬栽培のミニトマト、パプリカ、そしてミシマサイコ ども。大きく育ってきました。




SANlight Q6W Gen.2 245ワットは、いまだ60%ディミングのままですが、光スペクトラムのバランスが大変良いので、このくらいの光強度で十分です。
光の質にうるさそうな印象があるセリ科のミシマサイコ ですら、スクスク育ってくれています。



パプリカどもには、CMH315Wの「pHull Spectrum」の下に置きました。
CMHランプは青い波長領域を多く放出する「4200K」の、一番弱い190W(=60%ディミング)で、徒長を防ぎコンパクトでがっしりしたパプリカに育てます。





ちなみに、いわゆるフィクスチャーとよばれるバラスト一体型のグロウランプは、バラストが手前にくるように設置すれば、まぶしい光をバラストが遮ってくれるので植物のメンテナンスがしやすくなります。