2011年10月3日月曜日

秋空のカスケードホップ

キンモクセイの香りがただよう頃となり、朝夕の乾いた空気のなか、カラスくんたちの声がよく通ります。

気温がぐっっっと下がってきたら、カスケードホップは、夏よりも毬花(まりばな/きゅうか)のサイズも、ぐぐっっっとボリュームアップしてきました。














毬花の内部を見てみると黄色いつぶつぶルプリンも多くなって、香りも強くなってきました。それにしても、太陽の日射しが、ずいぶんと柔らかな色になってきました。











マザープラント用にキープしている「あかねっ娘」です。
イチゴは宿根草ですが、2年目になると実が小さくなってきてしまうので、普通は1年で選手交代です。

が、状態の良い優秀なイチゴの苗は、よいランナー(子株)をいっぱい出すので、1年以上たっても捨てずにマザープラント(親株)として残すこともあるそうです。




その場合は、マザープラントは、通年を生長期の状態でキープさせるのがコツだそうで。ところが、このマザーはトップをかざって花芽を出してしまいました。
思い通りにならないところが、また新たな発見でもあり、楽しくもあります・・・

2011年9月29日木曜日

あかねっ娘の室内栽培スタート!

気温も下がってきたことなので、あかねっ娘の子株たちをグロウルームへ移動させました。
今までは売られているイチゴの苗でばかり室内栽培してきたので、自分でランナーから大きく育てたイチゴの苗の方だと、なんとも感慨深いものがあります。














ランプの点灯時間を12時間の短日処理もスタートさせて、夜は冷温処理をして、開花期用のチッ素比率のひくい肥料培養液レシピにチェンジして、花芽を誘います。

葉柄もふとくしっかりしていて、なかなか立派に育ってます・・・

いえいえ、すこしチッ素が効きすぎの気がします。
メインの葉っぱの下にでてくる副葉が左右きれいにそろっていません。

チッ素が効きすぎてると、炭疽病だの害虫だのいろいろ出やすくなるので、注意しようと思いました。





しかし、病害虫の心配をするまえに、すでにネズミに葉っぱをかじられました。

この葉っぱは、まだ出て間もなくの時にかじられたようで、大きくひろがったら、まるで切り絵のような有様になってしまいました。







ということで、培地はココとソイルレス・ミックスです。
5号鉢クラスの1.5Lサイズ・ポリポットの底から根っこがでてきたら、順次ひとまわり大きなポットへと植えかえていこうと思います。

2011年9月26日月曜日

台風がつれてきた秋

先週の台風は、雨量こそ少なかったものの、

ものすごい強風で、街路樹の木が倒れたり、


送電線が切れたりと、結構な破壊力でした。









せっかくのシルバーウィークも、あっちこっちのメンテナンスで大変だったご家庭も多かったようです。
週末のホームセンターには、風で飛ばされてしまった波板やらベニヤ板やらを買い込んでらっさる方でごった返していました。


台風が通り過ぎたあとは、一気に涼しくなってもう秋の気配が満ち満ちています。今年の夏は、短かったような長かったような・・・。
















ムシたちにも、秋は訪れているようです。






















今年は、クズの花があちらこちらで、ほんとによく咲いていました。

マメ科のクズには、こんな種子がつきます。

来年この種子たちは「グリーン・モンスター」という名にふさわしく、空き地と見れば、どこもかしこもクズだらけにしてくれるのでしょう。






台風をのりきったカスケードホップは、今年2回目の収穫時期となりました。







先日の台風で、とうとうゴーヤのグリーン・カーテンを強制終了させられたというご家庭も少なくないのではないでしょうか。
アリンコたちも、ごちそうが減りつつあって寂しがっていると思います。









しかし今年はおかげさまで、×ンザリするほどゴーヤを食べました。植えたゴーヤは「在来種」なので、破裂したゴーヤから穫れたタネは、来年撒くことができます。

台風で落下してしまった完熟ゴーヤからは、なんとタネが発芽してました。

ゴーヤのタネは発芽しにくくて苦労された人も多いと思いますが、タネが乾燥しきらないうちなら、どうやらカンタンに発芽してくれるようです。

でも今発芽されても、とっても困りますよね。

招かれざるお客さまたちも、ふえてきてます。

ホップには「ドクガ」がいました。















そして大事な大事な大事なバラたちには、

チュウレンバチの幼虫のご一行様が登場です。

ほかにもシャクトリムシもご健在だし、バッタも葉っぱを食べてしまいます。秋のバラシーズンのために、とにかく毎日、目を皿のようにして幼虫たちを撃退せねばなりません。

幼虫の駆除に夢中になっていたら、ハエトリグモが、こっちをがん見してました。かわえぇ・・・

ハエトリグモは、チュウレンバチやシャクトリムシなどの幼虫も捕食するそうです。

心づよい助っ人ですが、なにしろ幼虫が多すぎてたぶん間に合いません。





夏の終わりとともに植物も昆虫も、来年の命へのバトンタッチが始まっています。

2011年9月20日火曜日

モチ粟 de Urban Garden

熱中症にかかるかとおもうほど、あつかった3連休が明けて一転、今日は肌寒すぎます。



さて、ベランダのモチ粟たちが

だいぶ登熟(とうじゅく)してきました。

プチプチプチプチしてます。





イネ科は丈夫で育てやすく、おもしろいです。

それでも、やっぱりイネ科といえば、お米です。

昨年はネズミの襲撃ですっかりフェィドアウトした
「イセヒカリ」の栽培でしたが、粟を見ていると、やっぱりお米が育てたくなってきてしまいます。




いろんなヤサイやお花などを育ててますが、今のところ、イチバン育てがいがあったのが「お米」でした。
イネが育っていくのを見るのは、なんとも気持ちが落ち着きます。


このあたりの新興住宅地では、古くから暮らしを支えてきた水田が次々に姿を消してしまい、昔は当たり前のように見られた水田のホタルもカエルさえも、なかなかお目にかかれなくなってしまいました。一方で、日本の過疎地域での休耕地や耕作放棄地はふえているそうです。

ハイドロポニックス誕生の地でもある米国では、農場のファクトリー化で大規模農場しか利益がでにくくなっている一方で、ホビーの延長で小規模に始めた農業/酪農経営をサポート・支援するコミュニティー「Hobby Farm」、








都会のなかでヤサイを育てたりヤギを飼育したりするガイドやアイデアを紹介しながら、地産地消を中心とした食育から、ゴミのリサイクルやホームレス問題など都会に多い問題もいっしょに解決していこうとする「Urban Farm」という活動もあります。
7 Questions with Anastasia Cole Plakias

















日本でもベランダやインドアでの家庭菜園ブームがもりあがってきています。いろんなヒトのユカイなアイデアやアクションで、ホビーガーデニングがひろがっていって、農業が楽しくオイシくグッともりあがっていく切っ掛けとなってくといいですね。

2011年9月15日木曜日

野良なセンニチコウとLEDのあやしさ

「センニチコウ」は、大好きな花のひとつです。盛夏から晩秋にかけて、ポンポンと元気に花を咲かせてくれるセンニチコウが見たくて、毎年つい植えてしまいます。


これは、1年前に育てていたセンニチコウです。

先日、思わぬ再会をはたしました。










元気に育ちすぎてジャマになった雑草を抜いてると、ちょっとやそっとじゃ枯れない「ツユクサ」の繁殖をせき止めるかのように、


いつのまにか大きく生長した「センニチコウ」が、ささやかにツボミをだしはじめていました。



昨年育てていたセンニチコウから落ちた種子が、今年いつのまにか発芽して自生しはじめてしまったようです。

去年の親株と比べると、今年の子株は葉っぱが丸く広く変形しています。花の大きさも、とてもとても小さくサイズダウンしています。
F2だからでしょうか?




それはともかくセンニチコウの種子は、固いケバケバに被われていて、それを取り除いてやらないと発芽率がとっても低いのですが、ここでは条件が一致したようで、根性で発芽してたくましく根っこを伸ばしてくれたようです。

そんなワイルド感あふれる「センニチコウ」を尻目に、室内では先日発芽したトマトと、発根したセンテニアル・ホップがLEDグロウランプのもと、育っています。
すっかり夕暮れがはやくなった現在、陽が落ちたあとに光るLEDが窓越しにうつると、なんともあやしく人目を引きます。
このLED、ホントは青〜赤と2色の光がでているんですが、窓は赤く染まっています。目で見える可視光線では赤い光がいちばん遠くまで届くという、ちょっとした復習もできたところです。














これだけ目立つならLEDのカラー照明は、きっと空き巣対策にもGOODかと思います。窓辺から赤い光が漏れていれば、ダレもが思わず目をやってしまうし、なんといっても「中には何があるんだろう?」とアヤシすぎて、人目を嫌う空き巣も警戒するかもしれません・・・



さて、アヤシい・・・というより美しいクオーツのようなこの黄色いツブツブはなんでしょうか?














答えはホップの花粉「ルプリン」です。
このルプリン顆粒に、アロマ精油・ポリフェノール・レズン(樹脂)・抗菌成分などがぎ〜〜〜っっっしり詰まっています。

ルプリンのレズンは、おもに苦みのもとで、アロマオイルがフレーバーを醸し出すそうです。

ちなみに、精油となるアロマ成分は4つほどあって、
酸化すると・・・
柑橘系の香りがする「ミルセン」
フローラルな香りとなる「フムレン」
松のような香りの「ファルネセンorファネッセン」
ヨモギのような青汁臭のする「カリオフレンorカリオフィレン」

ルプリンを初めて顕微鏡でのぞいてみて感動しました。

2011年9月13日火曜日

不親切なD・I・Yプチ講座〜クローンマシーン編〜

さて、バックリ・ざっくりかなり不親切な「水耕栽培のDo It Yourself プチ講座」です。
今回は「つくってみよう!クローンマシーン」です。
こられの材料は、ドンピシャではありませんがホームセンターで代替品を見つけることができます( ので、自力でどうぞ!!! )

養液タンクのなかにアクアリウム用の循環ポンプがあって排水口につけたスプリンクラーから、培養液が水しぶきとなって出てる・・・

という至って、シンプルな構造です。










PARTS : 1
ちっちゃいネットポットと同サイズにカットしたウレタンスポンジです。枝が支えられればネットポットとかスポンジじゃなくてもOKです。ちなみに丸くカットされてはいませんが、シート状のウレタンスポンジなら、ホームセンターでフンダンに見つけられます。養液タンク(フタ付きペールバケツなど)のフタには、GETしたネットポットと同じサイズの穴を自力でスキなだけ空けます
( フタに穴をあけるのがメンドクサイ場合は、リンク先か市販のクローンマシーンをGETなすってください。リンク先のフタの穴は50mmです、ねんのため。)






















PARTS : 2
エアロポニックスのキモともいえる、スプリンクラー循環ポンプ(約800L/時間)です。「スプリンクラー」スプリンクラー継手(つぎて)ふたつづつと、T字の塩ビチーズひとつ。
ホームセンターでフンダンに見つけられる内径13mm/外径18mmの塩ビパイプを5cmほどの長さにカットして、継手とチーズをつなげます。
( メンドクサイ場合はリンク先か、市販のクローンマシーンをGETなすってください。)














ちなみに、アクアリウム用のエアーポンプや循環ポンプですが、お値段が多少お高めでも「日本製」か「イタリア製」の方が、モーターがタフで、故障も少ないです。
継続使用中のエアーポンプは、内側に水垢や根っこがたまるので、定期的に掃除したほうがベターです。とくに循環ポンプは、とつぜん排水量が落ちたら、ポンプかゴムチューブか、どちらかにたぶんナニカが内側につまっています。つまりを取り除けば、 水量がもどりますが、とはいっても何ぶんポンプは消耗品なので、いくら汚れをケアしても水量が戻らない場合は、寿命かもしれませんので、定期的に交換することも必要です。





循環ポンプを作動させると、シャワシャワ〜っと水しぶきが吹き出してきます。シャワー状の水しぶきには、水分と酸素が豊富なので「AEROPONICS〜エアロポニックス〜」と命名されたもようです。こんなかんじで、挿し木の切り口に常に水分と酸素があたっていれば、ベリーベストな発根環境なので、まず間違いなく挿し木は発根できます。

















ちなみに、エアロポニックス・システムのメリットは、酸素量が豊富なので根毛がでます。根が白く健康に保てるので元気に育つことです。植物の根っこでは動物と同じように「酸素呼吸」をしていて「酸素」は「炭酸ガス」と同じか、それ以上にたくさん必要な必須成分で、たとえば「植物の皮膚」ともいえる外皮をつくっている食物繊維は、その成分の50%が酸素なんだそうです。

以上、不親切なD・I・Yプチ講座でした。次回プチ講座があるのかすら、サッパリ検討もつきません。

2011年9月9日金曜日

さあ、挿し木をとろう!!!

先週の金曜日、実験もかねて「CENTENNIAL/センテニアル」ホップの挿し木とりにトライしてみました。

こんな段取りでした。

まずは、クローンマシーンをよく洗いました。今回は、噴霧式のエアロポニックスタイプのシステムを使いました。何度も使っているシステムは、すべてのパーツを食器用洗剤でよく洗って、よく乾かしておくとGOODです。


1. 根の活力剤を希釈して500mlほどの培養液をつくってビーカーやコップなどに入れました。


2. アルコールや熱湯などでハサミやナイフを滅菌して、ティッシュなど清潔な布でよく拭きました。


3. 滅菌したハサミで、マザープラント(親株)の下の方の枝をカットして、すぐさま上記の培養液に浸けていきました。


4. ビーカーの培養液のなかで、カットした枝の切り口をもう一度カットしなおし水切りしました。この後数時間ほど、枝をビーカーのなかに浸して培養液を水揚げさせました。このプロセスは、やらなくても大丈夫かと思います。


5.  この間に、クローンマシーンをセットして、pH値調整した根の培養液を入れました。


6.  カットした枝の切り口をクローンジェルに数分つけてから、マシーンにセットしました。

7.  定期的に、根の有機活力剤の希釈液を葉っぱにスプレーします。(葉面散布/ようめんさんぷ)



マシーンにセットしてから、


3日目ころから切り口にカルスができはじめて・・












5日目の、今週火曜日ころには本格的に発根しはじめました、なんともお根デタイことです。
挿し木の場合、切り口に一個でも多くのカルスができて、一本でも多くの根っこがでたほうが、

根量が増えて生長する速度が早く大きくなって病気に強くて花芽がいっぱいついて結実もよくなって実どまりもよくなって実が大きく肥大しておいしくなって

収穫量も増えることにつながります。

挿し木は、もちろんコップの水にさしておくだけでも、切り口が腐らないかぎり発根することがありますが、根の量がちがうと、のちのちの結果に大きく大きく影響してきたりします。















そして、今朝の挿し木のようすです。

でてきた根っこたちは、ガンバって伸びています。


挿し木の発根を促進させるベリーナイスなコツとして、「根の有機活力剤の培養液を、こまめに葉面(ようめん)スプレーしてあげる 」があります。




根の有機活力剤を葉面スプレーしてもらった植物は、おもにアミノ酸などの栄養を葉っぱから吸収すると、根っこの方へとズイズイ〜ッと送ります。アミノ酸を受けとった根っこの細胞は、あっというまにムニュ〜ッとデッカくなれるので、「活力剤を葉っぱにスプレーすると、根っこが伸びる」ということになるんですねぇ。




葉面スプレーの効果は、目に見えるのでオモシロイです。数時間後には、養分を吸った葉っぱたちは、ピーンと上向きになります。


水と空気がたっぷしのクローンマシーンだと、酸素が苦手な腐敗菌の発生も抑えられつつ、発根しやすい湿度と酸素量をキープできるので、カンタンに発根します。しかし培養液の水温が、とてもとてもとてもとても大事なので、18℃〜26℃くらいになるように管理します。( 夏は涼しく、冬はあったかくキープってかんじです。)

とはいうものの、日本の野生種のホップは、室内栽培で完敗してきた苦い過去があります。さて、今回の品種改良された「センテニアル」は、うまくいくでしょうか???


と、いうことで不安はさておき、次回は「 D・I・Yならベストプライス! チーププライス! クローンマシーンづくりにトライ!!! 」です。