2020年9月18日金曜日

チヌークホップの開花と ミシマサイコ のエアレーション・プライミング処理

 「やっとわかった、このホップはチヌークだった!」

今年の春に、プランター に定植したホップの根茎。カスケードとチヌークどっちの根茎だったか、さっぱりわからなくなったまま植えたのですが、毬花のつき方とスパイシーなアロマから、チヌークと判明したそうです。






花がますますベロベロ開花しまくってきた耐寒性パパイヤ。3ヶ月まえに咲いていてくれたら、今ごろは完熟パパイヤが食べられたはずです。






さて、ご縁があっていただいた絶滅危惧種の薬草「ミシマサイコ 」の種子。発芽難易度が高い「セリ科」だということで、播種から発芽するまで、だいたい一ヶ月もかかるそうです。








地植えで巨大化したフェンネルも「セリ科」です。 軽い気持ちから苗を地植えしてみたら、ドカドカでかくなり、あっちへこっちへと根を伸ばしぐんぐん増えるフェンネル、そんな経験から「ミシマサイコもあんまりでかくならんといいな。」と不安がよぎりました。






ひとまず発芽しなくては話になりません。ということで、お得意の「バブリング・プライマー」で「ミシマサイコ」の発芽処理をスタートさせました。エアレーションを入れたたっぷりの水に種子を浸し、発芽を促進するプライミング処理です。
エアレーションを入れた水に種子を浸しておくと、雑菌をふせぎながら水分をじゅうにぶんに吸水させることができるので、発芽しにくい種子や大きな種子の発芽率がアップします。









5mmほどの小さな種子をバケツの水に入れてエアレーションをはじめると、壁面にへばりついて水中から飛び出てしまいましたが、翌日にはすべての種子がすっかり水底に沈殿してくれていました。








種子の大きさと量に対して、水がとても多いので、2日に一度のペースで水を取りかえています。水道水にエアレーションすると、炭酸が抜けるせいで翌日pH値が8以上に上昇するので、翌日6.5前後の弱酸性に調整しています。「セリ科」は、発芽に光が必要な好光性種子なので、うっすらと照明が当たる場所でエアレーションをおこなっています。









2020年9月11日金曜日

いまさら満開がピークなパパイヤと、レアプランツがよく育つSANlight M30

 強烈な芳香を放ちながら満開となっていたホワイトセージの花穂。




いまは、種子がたくさんついています。






ニンゲンどもが暑さでヘタる日が続くようになると、パパイヤはおどろくほどメキメキとデカくなり、満開状態になりました。





とう立ちしたブロッコリそっくりな、パパイヤの茎。花には雄花と雌花があります。







花に顔を近づけると、しっかりパパイヤの果実の香りがします。ずいぶんと久しぶりに嗅ぐ香りですが、一瞬にして東南アジアのパパイヤ畑を思い出しました。このパパイヤの香りは、なんとも例えようがないのですが、どことなくイチジク特有の独特な香りに似てます。




蜜を吸いに雌花にもぐりこんだアリンコが見えます。





アリンコのおかげで受粉したようです。この4日後、幼果がふくらみはじめていました。





ひとあし早く受粉した雌花の幼果は、だいたい3cmほどに。これから秋から冬に向かう関東では、完熟までは難しいと思いますが収穫は楽しみです。




さて、亀甲竜、ハオルチア、ウバタマ、そしてブルゲリなどのレアプランツの補光につかっているのは SANlight M30です。ネーミングの通り30Wの省エネタイプの栽培専用LEDで、 30cmスクエアをカバーするミニマムなこのLEDは、3年以上定位置に設置しています。





「 SANlight M30なら小さくて軽いし、温度もほとんどあがらないから ちょうどいいじゃん。」くらいの軽い気持ちで、多肉どもの栽培に採用しましたが、3年以上継続使用したいま、つくづく栽培効果の高さにべっくらさせられます。亀甲竜もウバタマもハオルチアも、まぁ育つ育つ。ウバタマにいたっては、仔吹きででてきた小さな芽がグングンぐんぐん光に向かって伸びるのです。しかも発熱量が少ないLEDは、極端な乾燥や熱ストレスをプラントたちに与えなくて済むのでハダニがでません。







いちばん感動したのは、栽培難易度マックスといわれている「コノフィツム・ブルゲリ」が、パツパツ大きくなることです。こちらのありがたい記事を参考に、朝夕に葉面スプレーしSANlight M30 の真下に置いています。 光合成効率がいちばん良い広範囲スペクトル放射のSANlight LED は、全長20cmたらずのM30 ですら、寿命がながいサボテンや多肉、デザートプランツなどの室内管理に最適です。水切れさえ気をつければ、とにかく葉色よく、花付きよく、スクスク育ち、枯れる気がしません。





2020年9月7日月曜日

やっと8月が終わりました。9月は植物園シーズン。

 さて、いよいよ8月もおわり9月になりました。コロナ、コロナでなかなか遠出する気にもなれず夏を満喫した気がまったくしないのですが、街角のディスプレイはハロウィーン一色です。


苔テラリウムは、とくにあまりケアもせず部屋で愛でていると、暑さでまいる頃には苔が茶色く枯れ込んでしまったり、やる気を出した苔がガラスいっぱいにボーボーと大きくなったりします。8月が終わるまでは見て見ぬふりをしてきたテラリウムの苔を、やっとリフレッシュしました。










今年の春は、バラ園にも植物園にも行くことができなかったので、神代植物園に足を運びました。温室に入るなり目が止まった「テンニンカ 」の取り木。「取り木で繁殖させるくらいだから、なにかスペシャルな植物なんだろうなぁ」と思ったら、テンニンカ の果実は食用になるほか、果実エキスには、高い美白・美肌効果があるんだそうです。









バナナは見事なフサを実らせていました。そもそも植物園に足を運びはじめた数十年前には、たっぷりと果実をつけた展示植物を目にすることはあまりなかったように思います。







付加価値の高い植物ほど注目が集まるアーバンガーデニング・ブームや、南国フルーツを本州でつくりこなす情熱のある生産者さんたちが増えてきた昨今、
以前はご年配者やマダム中心だった植物園の来場者の顔ぶれが、
少しずつ変わってきたように感じます。

20台から30台の世代を多く見かけるようになったことは、
日本の園芸界の未来にとって、なんとも喜ばしい限りではないでしょうか。
アフリカ大陸や、熱帯雨林からやってきたレアな植物たちだって、グーグル翻訳をたよりに育て上げてしまう世代です!




タコのような雌花をつける「カタセツム・マクロカルプム」の印象的な横顔。
ランの栽培は、いまだいまだに敷居が高く感じます。








アリンコを飼うための穴をもつ「アリノスダマ 」を発見しました。
見た目がパキポディウムにそっくりなので、多湿は良くないのかと思ったら高い湿度を好むとのことなので、ワタシの頭の中ではコウモリランやシダのように日陰で風通しがある場所で、よく育ちそうなヤツと認識しました。









一度で正しい名前が言えると、いいことがありそうな「ウスネオイデス」。いつ訪れても見事にそだっているウスネオイデスは、神代植物園以外で見たことがありません。
園芸店ですら店頭でミイラ化させてしまっていることがめずらしくないほど、栽培難易度が高いエアプランツ だという印象です。




2020年8月25日火曜日

2020年夏ホップの収穫と斑入りアジサイの挿し木など。


 やっと雨が降って涼しくなった今週の日曜日、その前日にあわててカスケードホップを収穫しました。 それにしてもものすごい雨でした・・・







梅雨があけて8月に入ってから、土がどんどん乾くようになってしまったので、2〜3日に一度培養液をたっぷりと与えていたところ、毬花がどんどん大きくなりました。大きく肥大する毬花を横目で見ながら、なかなか収穫できずにいたジレンマから、ようやく解放された気分です。







梅雨が開けて以来、Xソ暑い日が続いているあいだに本気モードでグングン大きく育ったパパイヤの木。耐寒性なのですが、もし果実が実ってくれたら青パパイヤの段階で収穫してソムタムやシリシリのサラダにしようと思います。






ほんの数ヶ月前は、こんなに小さかったパパイヤでした。







ご近所様から枝を分けていただいた挿木苗の斑入りアジサイも、6月からこんなに大きく育ちました。









みごとな花がついた鉢植えのアジサイをGETするたびに、幾度となく枝をカットして水に差して挿し木を取ろうとしましたが、ほんの3〜4日で発根するなんてことは一度もありませんでした。








鉢植えのアジサイの枝が発根しにくい理由は、明確です。
養分豊富な鉢植えのアジサイは、花がみごとなかわりに、プラントの枝葉にチッ素が多く含まれすぎているので、炭素率(C/N比)が低く、発根する前に枝が腐りやすいのです。

ということで、挿し木を取りたいときは、
  • 3日間以上晴れが続いたあと、または日照時間(ランプ点灯時間)を長くする
  • 微量ミネラル活力剤「Truckin'」「CANNA FLUSH」「ROOT!Tカッティングミスト」、CO2と水だけの炭酸水など、チッ素の流転をうながす効果のある資材を与えたり、葉面散布して親株の炭素率を高くする。
  • チッ素が少ない部位となる根元に近い枝を利用することがポイントです。







たったワンコイン、10cm足らずの苗でGETしたレモン・ユーカリ。 一年中屋外で野ざらしですが、今年は2mの高さまで育ってしまいました。これから台風シーズンでもあるのでトップから50cmほどの位置で剪定して芯どめをしました。レモンユーカリという名前の通り、葉っぱはとても良い香りがします。レモンよりもレモングラスに近いアロマです。









15年以上も前に生まれて初めてGETしたバラ、ブラックティーローズは瀕死の状態なので復活させるべく、とある資材を先週からあたえはじめたところ、コンディションのよい葉っぱが展開しはじめました。資材の効果も楽しみなので、これからしっかりと見続けたいと思います。






ストレプトフィラが、はじめて花を咲かせました。思ったよりもささやかな開花ですが、とてもとてもうれしいです。


2020年8月7日金曜日

立秋まで平気だったSANlight LED栽培と梅雨明け

やっと晴れました。梅雨明けです。太陽が顔を出したとたん、猛暑とともに、たまっていた仕事がたくさんたくさん戻ってきました。



まずは、なんといっても干せなかった梅どもの天日干し作業です。4日間くらい干しておきました。





そして、長雨でスッカリ香ばしくなったネコどもを風呂に入れました。お日様の下でスッカリ乾いたというのに、目を合わせてくれません。風呂に入れた後は、いつもこうです。


梅雨の間は、毎朝すがたを見せていたコジュケイ、最近はあの独特の鳴き声を耳にするだけです。



さて、8月7日今日は立秋とのことですが、秋らしさを感じさせるものは何ひとつないように思えるほど猛暑となった今日、2019年からの室内秋冬(しゅうとう)栽培がいまだ続いていることに、おどろいています。SANlight Q6W gen2 LED 245W と GoGro自動底面給水システムで育つミニトマトは、いまだ衰え知らずです。





まだまだおいしく、あまく実ります。












ミニトマトの新芽を摘んだり誘引するときに、髪が傷むんじゃないかと思うほど灼熱のランプ熱を放射してたHPSランプとちがい、SANlight Q6W gen2 LED 245Wの光は、ガーデナーがストレスなく植物のメンテナンスができます。


LEDの熱放射が少ないのは、ご存知の通り、従来の照明よりもはるかに効率よく、電力を光エネルギーに変換できるからなのですが、可視光線全てのエリアを放射するSANlight LED M30の光は、栽培難易度が高い多肉の育成効果も大きいと感じています。

2mmくらいの大きさで届いたブルゲリたち、最近は毎朝水をスプレーしてSANlight LED M30に当ててピチピチと育っています。 2週間ほどたち、4mmくらいになりました。






今年のカスケードホップたちは、実った毬花がいよいよ玉延びしはじめました。実は忙しさをいいわけに、肥料をきちんとあげるのを忘れていましたが、肥料が足りなければ自分で根っこを伸ばして取りに行く、プランター栽培では決して味わえない「勝手に育つ感」が地植えのいちばんの魅力です。そこかしこでホップの毬花がタワワに肥大しています。


咲きはじめたばかりの毛花と収穫まぢかの毬花。
そろそろ2回目の収穫タイミングです。




理不尽なほど長い梅雨があけてもなお、コロナ禍はつづきます。
「海行きたい V.S. ステイホーム」の板バサミな今年の夏は、
このダンスを習得して過ごすことに決めました。