2013年4月1日月曜日

花には事欠かない季節です。

先週末から肌寒い曇り空ばかりで、青空をバックに満開の桜を撮影するチャンスがないまま、散りはじめてしまいました。

ヒラタアブくんが、ぶ〜んぶ〜んぶ〜んと蜜を吸いに遊びにきていました。無農薬栽培には欠かせない、アブラムシ対策になる益虫です。























例年になくツバキの花がボタボタと大量に落ちています。ツバキの花には蜜がたくさんあるので、うっかりと踏むと・・・靴のウラが蜜でベタベタになります。






















「ツバキの花、なんでこんなに咲いたんだろう・・・?」と考えてると、そういえば2月に「リン酸石灰」と一緒に、今年は「モミガラくん炭」、「牡蠣ガラ石灰」を適量、そして「Tamaplantfoodの有機活力剤」を多めに撒いていました。「リン酸石灰」は、値段が安くてたのもしいリン酸肥料ですが、水に溶けにくいので水耕栽培やココ栽培、ポッティング・ミックス培土にはNGで、土壌栽培にしか使えません。土壌でも、ゆ〜っくりとしか溶けないのですが「有機活力剤」と一緒にあげると、肥料の効きが早くなります。


ホントは、このツバキの木のウラに植えてある「モッコウバラ」の元肥として与えたんですが、ツバキの花もよく咲きました。






















どんな肥料をあげるにしても有機活力剤といっしょにあげていると、不思議と花付きが悪いということが決してありません。 発酵成分は土のなかでクッションのような役割をするので、土をギュッと締めてしまうことがなく、どこまでも指が差し込めるフワフワした土にしてくれるからです。














花色も鮮やかなるし、病気や害虫にもつよくなります・・・ホントに。






























発酵させた有機活力剤をあげているおかげで、トマトの花もイチゴの花もミカンの花も、着果促進ホルモン剤や受粉作業というものなしでも、しっかりと果実が実ります。






















ツツジのツボミが膨らんできました。「梅が咲いた〜! 桜が咲いた〜!」と喜んでいても、感動にひたる間もなく、次から次へとイロイロな花が咲きはじめます。























藤の木の枝にも、新芽が広がってきました。昨年は剪定時期をまちがえて、花が咲きませんでしたが、今年はツボミがいっぱいつきそうです。






















気持ちにゆとりがある年は、どの庭木も、花がよく咲きます。

2月に庭の手入れを面倒くさがらずに計画を立ててきちんとするからだと思いますが・・・ガーデニングって、思ったより心の様子が分かるヒトには分かってしまうところが、コワくもありオモシロくもあり、ですよね。

2013年3月25日月曜日

サクラ咲く。心うるおい、肌かわく時期

まさかの早さで桜の花が満開となり、お花見が前倒しとなった週末でした。土日は、あいにくの花曇りでしたが、それでもソメイヨシノの開花ぶりはお見事でした。















ディアスキアが大好きで、毎年欠かせません。築40年をゆうに越える我が家の壁には、アプリコットやコーラルピンクなどレトロな色味の花が多くなります。






















パープルのディアスキアを昨年初めて植えてみましたが、暖色系の色よりも丈夫な気がします。
























人生初のクレマチスはグリーンをえらんでみました。グリーンの花ならば、ほかのプランターの花色を考えなくてもいいからです。























そして、ここ最近グリーンの色をした花の人気が高まってるようです。クリスマスローズ、バラ、アジサイ、カランコエなどでよく見かけます。グリーンの花は洗練された上品さを感じさせて、どんな色にも合わせやすい・・・とのことで白とグリーンのブーケがブライダルで人気が高いんだそうです。


ということで、ホップもグリーンの花を咲かせる植物のうちのひとつです。一昨年の秋にツルをカットして挿し木にしたセンテニアルです。もうツルがピロピロとのびてきました。地植えなら、挿し木でも2年目からしっかり収穫できそうです。























このホップにあげてる肥料は、野菜クズや卵のカラ、コーヒーのダシガラをミミズくんに食べさせた「ミミズコンポスト」です。卵のカラは栄養豊富なので水で洗わず手でグシャッッッと握りつぶしてからミミズコンポストに入れてます。























ちなみに奥様! 生卵をわったあとのカラ、そのままポイポイと三角コーナーに捨ててたら、エラいもったいないですわよぉ〜!!!  

カラの内側に張りついてるヌルヌルした薄い皮「卵殻膜」はコラーゲンタップリです。保湿効果がハンパないので、生卵を割ったあと、カラの卵殻膜をペリ〜ッときれいな指ではがして、お顔のシワや乾燥が気になる部分にピタッとひっつけてガビガビに白く乾いたらはがすと、パッツパツのピッチピチになります。
※卵アレルギーの方は、もちろんやめてください。







今年から本格的にスタートしたブルーベリーたちです。






















梅や桜とおなじく、ブルーベリーも葉っぱより先に花芽がでます。ただ、このツボミが開くのは、葉っぱが出そろってからのようです。























これはラビットアイ系です。培土のpH値は5.0以下にキープせねばなりません。培土には、ホワイトピートがメインの酸性土を使いましたが、pHダウナーなどで、pH値を随時4.7〜5.0ほどに調整した培養液を与えていく必要があるそうです。ワタシの場合はもちろん炭酸水を使いますが、炭酸水や有機酸は酸度のキープ力が弱いので、pH値を計りつつ最適値よりもアルカリ性に傾いたら、無機酸であるリン酸をメインにしてポッティング・ミックス用の肥料を培養液に使おうと思います。

2013年3月18日月曜日

煮豆と種まきとホップのティンクチャー。

「そうだ、豆を煮てみよう・・・」と、思い立ってから数年間、まともに煮ることができた試しがありませんでした。

虎豆、花豆、うずら豆・・・日本のインゲン豆たちを何度炊いても、皮がやぶけ果肉がとけだし煮豆のはずがお汁粉になってしまい、まさに「煮豆は飲み物です」状態に。






















しかし先日、やっとのことで最後まで皮を破かずに豆を煮ることができました。ばんざ〜い!!! 皮がやぶれつづけた原因は、煮汁を変えたあとに沸騰するまで強火にしてたことでした。














豆を煮るのがお好きな方なら、よくご存知かと思いますが、豆を上手に煮るための最大のコツは「新鮮な豆をえらぶこと」ですよね。まずは、穫れてから一年以内の質の良い豆をGETすることから、「煮豆成功への道」は、始まるそうです。
収穫されて間もない鮮度の高い豆は、水分量が多いので一昼夜水に浸す手間もいらず、貯蔵中の虫食い被害も少ないし、アクもさほど強くありません。あっっっというまに、フワフワとやわらかぁ〜く炊けるそうです。

ワタシの場合、新鮮な豆がなかなかGETできないため、「そうだ! 豆を煮よう」と思い立ってスタートしてから、できあがるまでに2〜3日かかることになります。
一昼夜、時間をかけて豆を水に浸してもどし・・・柔らかく煮えるまでひたすらひたすらひたすら弱火にし、落としぶたをしっかりと張って豆が踊らないようにします。豆がヤワラカくなるまで4〜5回は煮汁をとりかえ、途中で寝たり外出したりで火を止めて、なんだかんだヤワラカく煮えて味がしみ込むまでゼンブで3日はかかってしまいます。

煮豆ってのは、ただヤワラカく煮て味をつけるだけのことなのに、なんちゅ〜手間と時間がいる料理なのか! といつも思います。








さて、煮豆を上手につくるコツが「豆の鮮度」で、その理由が「水分が多いから」なのですが、それはそっくり「種まきのコツ」に共通するかと思います。

新鮮な種子ほど水分量が多いので、あっというまに発芽しやすくなります。「じゃあ、種子を長期保存したい時は、水に浸しておけばいいのでは?」と思いますが、それはまるっきり逆効果です。

↓穫れてから一年以上経ったタネモミは、ものすごく発芽率が落ちます。






















種子は、酸化するとダメになってしまうので、「熱、紫外線、酸素、水分」からコトゴトく遠ざけて保存せねばなりませんが、植物の種子は、種類ごとに発芽しやすい期間に年単位で差があるので、確実な発芽を望むならば、まずは新鮮な種子をGETすることから始めるのがベストかと思います。



















さて、センテニアル・ホップのリーフホップ(毬花)が余っていましたので「ホップ・ティンクチャー」をつくってみました。「Tincture」は、日本でチンキとよばれていて、植物の有効成分やアロマ成分をアルコールで抽出したもののことです。近ごろ人気のティンクチャーといえば、ビワの葉を焼酎に漬け込んで解毒作用の高いアミダグリンを抽出した「ビワの葉エキス」が思いつきます。
「ビワの葉エキス」の効能については、こちらをドーゾ!
http://desktopfarmer.blogspot.jp/2010/07/blog-post_20.html























この「ホップ・ティンクチャー」で、「自家製育毛剤」をつくってみます。



というのも、ホップの香り成分「ルプリン」は、女性ホルモンに似た成分で、薄毛や白髪に効果があると言われています。ルプリンは水溶性ですが、やっぱりアルコールのほうが成分がよく溶けだします。
なので、ホップがたっぷりと入ったフレッシュな「ビール酵母」がベリーベストなんですが、そうそう手に入るものでもありません。それで「ホップ・ティンクチャー」をつくってみようと思い、スーパーで売ってる「ホワイト・リカー」にセンテニアルのリーフホップを浸してみました。

ホップやビールの美髪効果は、こちらでご紹介したことがあります。
http://desktopfarmer.blogspot.jp/2011/08/8.html



殺菌したガラス密閉容器にリーフホップをパンパンに入れて、容器一杯になるまでホワイトリカーを注ぎます。毎日かるく容器をシェイクして冷暗所に置き、2週間後から使うことができます。ちなみに、ホップ以外ではミカンの皮やアロエでも育毛用ティンクチャーをつくることができるようです。

興味があるおヒトは、「ミカンの皮 アロエ 手作り育毛剤 」でググってみてください。

さてこの「ホップ・ティンクチャー」を仕込みはじめてから2週間経ったので、早速使ってみました。アルコール成分は頭皮に刺激が強いので、保湿効果が高い市販の化粧水で半分以上に薄めてさっそく頭皮にスプレーしてみました・・・が、その香りときたら!!!

最初にホップ特有のシトラス臭がほんのりとするかと思えば→突然に洗ってない犬のニオイ→シトラス臭→犬→犬→犬・・・これは、もし白髪に効いたとしてもキツすぎます。もうちょっとホップの量を減らしてみます。




最後に、植物とはゼンゼン関係ありませんが・・・

昔ながらのガスコンロをお使いのおヒトに朗報です。このタイプのガスコンロを長年使っていると、いくら点火してもツマミから手を離すと火がふっと消えてしまってイライラすることはありませんでしょうか?












そんなときは、↑のピンクのところ(バーナーヘッドの手前の混合管)を横っちょからトンカチみたいな固いもので、軽くガンガンと数回叩きます。叩くとバーナーキャップがズレるので、それをキチッと定位置におさめてから火をつけてみます。何度かくり返すと、ツマミから手を離しても火が消えなくなります。
その後、いつしかまた火がつかなくなってきますが、その度に混合管をヨコから軽く叩けば、着火するようになります。

2013年3月11日月曜日

春の嵐と室内栽培のリベンジ

What's going on TEPCO @ 表参道・・・まだまだ答えは見つかりません3 1 1 デス。


























ところで、アロエの花が咲きました。
ワタシが知るかぎりでは、「日本一アロエの栽培に適した地」といえば伊豆半島なのですが、南関東でも真冬にアロエのツボミが上がります。























そういえば、空前の「アロエブーム」が日本に巻き起こったのは、いつだったかなぁ?と思えば、それは1975年だったそうです。あの当時のアロエの扱いといったら、「ヤケドによし、肌荒れによし、便秘によし、消化不良によし、胃炎によし、とにかくアロエさえ家に生やしておけば、なんも心配もイラナイ!!! 」と、まるでアロエに取り憑かれたような有様でした。
・・・ということで、ウキウキとアロエをGETして庭に植えようものなら、またたくまにアロエの繁殖力は家庭での消費量をうわまわり、庭や石垣をアロエにオキュパイされてしまった!!!という光景も決して珍しくありませんでした。





先週末のすざまじい強風で、梅の花も強制終了となってしまいました。


















梅は終わってしまいましたが、春の嵐は次から次へと花を咲かせていきます。ひっそりとニオイスミレの花が上がっていました。























ぷっくりとした「木瓜-ぼけ-」のツボミも、ほころびはじめています。

















これはアジサイの新芽です。一見、枯れてしまったように見えるスカスカの枝から、しっかりと今年の葉を広げていきます。


























開きはじめたバラの新芽に「アブラムシ」たちがひっついていました。多分あたたかい日にどこからか飛んできて、羽を落として居座ったんだと思います。このアブラムシは、ほっとくと枝中にびっしりと増えます。これをひとつひとつ指でしぼり取っていくと、指先が緑色に染まってしまいます。
















「ほっほほ〜! なんてったって今年はアブラバチたちがいるもんね〜!!!」室内栽培のイチゴたちの葉っぱには、アブラバチたちのマミーがビッッッシリと引っついています。
アブラムシの天敵農薬のアブラバチは寒さに弱いのですが、これだけ暖かくなれば、もう外でも活動できる頃だと思います。マミーがいっぱいついたイチゴの葉っぱを何枚かバラの根元に置いておきました。
















さて、アブラバチたちのすみかとなってる室内栽培のイチゴ「あかねっ娘」たち。3月になったいま、やっと本調子となりました。今年はポッティング・ミックスの配合をミスってしまい、チッ素過剰で大苦戦しました。

























今年の室内栽培のイチゴたちは「墨汁」くさいです。この墨汁くささの原因は、どうやら「硝化菌」がさかんに動いているからのようです。布製ポットが黒く変色しているのも、やはり「硝化菌」が犯人のようです。






















植物は、土壌中のチッ素のうち「硝酸態チッ素」をもっとも好んで吸収しますが、もしもこの「硝化菌」が動けなくなると「アンモニア態チッ素」が「硝酸態チッ素」に変身できなくなります。

アンモニア態チッ素は、根っこに浸透しやすいので即効性があるのですが、有害なアンモニアに変化しやすかったり吸収されすぎたりするせいで、根っこが肥料やけしやすくなるデメリットもあり、硝酸態チッ素よりもハイリスク、ハイリターンといった感じです。

その大切な「硝化菌」は好気性バクテリアなので酸素が足りなくなると、極端にゲンキがなくなります。なので水分が多い水耕栽培よりも、有機培地のココ栽培やポッティング・ミックス栽培のほうが「硝化菌」の働きが期待できます・・・が例えば、水やりのしすぎで培地内の酸素が常に少ない状態だと「硝化菌」がノビノビと動けなくなります。

















あと、ココ培地やポッティング・ミックス培土(ピート)は、保肥性(CEC)が高いのがメリットなのですが、この保肥性ってのは陽イオンを吸着する能力のことなんですが、陽イオンのなかでも「アンモニア態チッ素」を優先的に吸着するそうです。

ココやハイドロ用ベース肥料のチッ素は、ほとんどが「硝酸態チッ素」で配合されているので、植物がゲンキで根っこが活発に動いているならすぐに吸われちゃうので、培地内に肥料が蓄積されることは、ほとんどなく心配はいりませんが、例えば低温がつづいたり植物があまりゲンキじゃないのに、培養液をガンガンあげつづけていると、培地内で吸われずに残っていく肥料が蓄積される場合があります。
そんな、「チッ素過剰+酸欠」の状態が続くと、今度は「硝酸態チッ素」を「アンモニア態チッ素」にチェンジさせてしまう「脱窒菌」が、活発になることがあります。この細菌は嫌気性なので、酸欠状態で絶好調となります。こうして「チッ素の蓄積」と「酸素欠乏」で培地内にアンモニア態チッ素がたまっていく展開もありえるそうです。

そして、このアンモニア態チッ素は、温度が高くなる+pH値が高くなりすぎる、で殺傷能力の高い有害な「アンモニア」に変化しやすくなります。

つ・ま・り ! 急にポカポカ陽気になった日には、室温が30℃ちかくになっちゃったりしますが、こんな日にはなるべく室温を25℃以下に下げたり、水やりする時には水温を18℃くらいにしてあげたり、植物の調子がなんとなく悪い時は、培地のpH値をチェックしたほうが無難かと思います。 

ちなみに、「硝化菌」も「脱窒菌」も、どこにでも&いくらでもいますが、ほとんどの菌種がpH値が8くらいのときに活発になるそうなので、無理のない培養液管理をしてあげていれば、これらの細菌たちが暴走することは、あまりなさそうです。




2013年3月4日月曜日

「無機、有機 よりも前むきに」ふたたび。

毎年恒例となりつつあるワタシのお味噌づくり、去年の12月に仕込みはじめました。

今回の味噌づくりでは、ちらっと小耳にはさんだ「砂糖を加えて炊いた大豆で、味噌を仕込む」にチャレンジしてみました。なんでも、ものすごく旨味が増すんだとか・・・
















2月もすぎ、3月となりました。お味噌は、そろそろ味見解禁のころです。
ドキドキしながら、こわごわと味実してみると、いつもよりもマロやかさが感じられるような・・・まだ若いお味噌だから酸味が少ないということもありますが、コクのある味わいです。こりゃあ〜、夏を超した頃の仕上がりがたのしみです。



いつにもましてお味噌の旨味がましたヒミツが「お砂糖」なわけですが、もうひとつの大きなヒミツが「生物ミネラル塩」です。(ワタシは、たんなる愛用者です。) 























「生物ミネラル塩」とは、海水、海藻、クマザサ、竹、イタドリ、ヨモギなどなどの野生植物を高温で焼いてつくったミネラルたっっっぷりの塩のことで、海水や岩塩よりも旨味とコクが感じられるお塩です。
(野生植物ミネラル塩という品名で販売されているものも、ほぼ同じ内容だと思います。)






















この「生物ミネラル塩」というものには、「 マグネシウム、カリウム、カルシウム、鉄、銅、マンガン、リン、ヨウ素、亜鉛、そして硫黄 」など植物の必須肥料成分としてもおなじみのミネラルが強化されています。
それはそれはヘルシーなお塩なのですが、いかんせんお値段もなかなかスンバラしいので、バッサバッサ使うわけにはいきません。

なので、例えば「 塩こうじ 」を仕込む時に使う塩分量の10%ほどだけを生物ミネラル塩にして使ってます。この生物ミネラル塩をほんのすこし「コウジ菌」に食べさせることで、旨味と抗酸化パワーをアップさせたスペシャルな「塩こうじ」ができあがります。

それはなぜかといえば、ミネラルには強力な抗酸化パワーがあるということと、人間はミネラルを、おもに旨味といった味覚で鋭く感じるからです。

塩こうじをつくってくれる主役のカビ「コウジ菌」をはじめ、植物と共生できる有用菌たちは、あま〜い糖分がいちばん好きですが、いよいよ仲間をふやしたりテリトリーを広げるぞ!という「攻めの姿勢」に入った時には、「金属(=ミネラル)の道具や武器」が必要になります。

その道具や武器に使われるのが、「マグネシウム、カリウム、カルシウム、鉄、銅、マンガン、リン、ヨウ素、亜鉛、そして硫黄 」なんかってぇわけです。
ご存知のとおり、ミネラルはイオン化すると「プラスかマイナスの電気」を帯びます。電気には「酸化・還元」パワーがあるので、有用菌たちはそのパワーを酵素にひっつけて、ハサミやナイフみたいな道具や武器にします。
その道具と武器で、大きすぎて食べられない食材を細かくして、食べやすいひとくサイズにしたり、その細かくした食材から新メニューをつくったり、そんなこんなで、ついでにライバルも食べちゃったりします。

「それは、目に見えないちっちゃなちっちゃな菌とかの話でしょ?」と思いがちですが、この酵素とミネラルイオンのナイスな連係プレーは、植物でも行われてますし、もっちろんニンゲンも日々日々体内でやってます。

例えば、植物がチッ素肥料をどんなにたくさん吸えたとしても、このミネラルたちが不足すると病気や害虫がつきやすくなったり、大きく育たなかったり、花がたくさん咲かなかったりと、散々な結果となりがちです。

ニンゲンの場合、必須ミネラルが不足すると、割と深刻な例では生活習慣病とか、ウツ気味になりやすくなりますし、女性の関心が高い例では「シワ、シミ、むくみ」などエイジングが加速する事態となりやすくなります。
(内臓の病気によっては、特定のミネラルを摂取しすぎたらNGということもありますので、やたら摂ればいいってもんではないですが。)




市販の牛フン堆肥を有用菌で再発酵させて、ハイグレードな牛フン堆肥にしてみました。
牛フン堆肥をはじめ、落ち葉などを発酵させた堆肥には、有用菌たちが繁殖できるだけの栄養分がほとんど残ってないので、糖分をはじめ必須ミネラルのはいった培養液を入れています。























糖分には廃糖蜜でもいいですし、いつぞやファーストフードショップでもらったまま捨てられずにガビガビに固まってしまった数年来のスティックシュガーでもなんでもOKです。
そして、「必須ミネラルはなにを?」 といえば、なんのことはない「ハイドロ用のベース肥料の希釈液」です。

ハイドロ用のベース肥料なんだから、もちろん化学肥料ですが、それで有用菌たちが弱くなってしまったり死んでしまったりすることはゼッタイにありません。ハイドロ用ベース肥料は、成分といい配合比率といい、pH値といい、有用菌たちにとってもベリーベストな栄養剤です。ただ問題は、植物と同じ「肥料濃くしすぎると、肥料やけを起こしちゃうよ!」ということだけです。


化学肥料は、なにかと悪者扱いされがちですが、有用菌にとっても植物にとっても、ゼッタイに必要な必須ミネラルに変わりはないので、よろこんで食べます、ふえます、育ちます。過剰な施肥をせずに使えば環境を汚染することもないですし、初心者ガーデナーにとっては、やっぱり強い味方です。

一方、米ぬかや海そう、バットグアノ、牡蠣ガラ石灰などなどの有機肥料だって、バランスを考えないで与えすぎれば害になります。また、このような有機肥料をつかった有機栽培はコストを抑えるというメリットは高いのですが、肥料の過不足症状や植物の生理、土壌診断などのノウハウがないと、なかなかしんどいイバラの道となりがちです。





最後に、化学肥料でも有機肥料でも、はたまたハイドロ栽培、ココ栽培、ポッティング・ミックス栽培、どんな栽培でも、肥料をまんべんなく上手に効かせるコツは「pH値」だったりします。一定のpH値を保ってしまうと、必ず吸われすぎる肥料と不足する肥料が出てくるのでNGデス。

例えばpH値を5.5以下にしすぎていると「鉄」が吸われすぎて、「カルシウム」や「カリウム」、「リン酸」などが吸えなくなって欠乏症状がでてきます。


なので、とくにハイドロ用肥料などパーフェクトな肥料配合の培養液を与えてるのに、植物の葉っぱなどに、特定の肥料の過剰がでたり欠乏症状がでた場合、あわててその成分だけを引いたり足したりしてあげるまえに・・・

まずは、培養液や培地のpH値が低めの場合には、培養液のpH値を高めにしてあげて、逆にアルカリ性に傾きすぎていれば培養液のpH値を低めにして与える・・・というドナタにでもできる解決策からお試しになることをおススメします。(あくまでも、その肥料メーカーの推奨pH値範囲内での低め、高めにします。)

ということで、「 ムキ、ユウキ、よりも前向きに育てよう!!! 」 でした。


2013年2月26日火曜日

春はまだか? 動きだしたホップたち。

二週間前の連休中には、渡来したばかりのイワツバメたちが多摩川を飛び交っていました。今朝は草むらでテントウムシを見つけました。

だというのに、とてもとてもとても寒い日がつづきます。寒いのは、もう飽き飽きです。

冬に飽き飽きしてるのはニンゲンだけではないようで、ヤマバトはもうなかなか逃げようとしません。食べ物探しに夢中なようです。植木の世話をしていると、近くの草むらでカサカサカサカサ・・・ご近所さんがお庭のお掃除かな?と思えば、毎回ヤマバトが草むらをあさる音です。














室内のエアロガーデンで育てていた「コリアンダー/パクチー」は、30cmほどにも生長して、先日刈り取ってしまいましたが、同時に外のプランターに植えたコリアンダーは、まだこんなに小さいままです。























まんまと自生してしまった「赤からし菜」。両手で抜こうとしても、ぜんっぜんっ抜けません。新芽を選んで食べてみると、水菜のような食感のあとに辛みがツ〜ンッッッときました。真冬でも丈夫に育つ赤からし菜は、ごま油とポン酢を同量ずつ合わせて、液状のオリゴ糖を少々加えた簡単なドレッシングをかけただけでも、ピリッとしたウマウマなサラダになるので、冬場の家庭菜園におすすめです。
























さて、本日はフルムーン、満月です。ワタシにとって毎年2月は、本格的に庭木たちのお世話はじめの大切な月となります。2月の新月ちかくの週末にはバッサバッサと「剪定作業」をすませて、だいたい2週間後の週末は満月ちかくになるので、これまたバッサバッサと「元肥を施肥」しています。

「月暦」によるガーデニングは「プラシーボ効果かな?」とも言われますが、ひとつの理由には、月の引力による作用効果があるようです。
「水分が地下に集まる新月には枝を切っても腐りにくいので剪定、地上部に水が上がりやすい満月には、養分の吸収性が高まるので肥料をあげる」・・・たしかに引力のなせるワザです。


カスケード・ホップたちの様子です。“Hop Shoots”とよばれる新芽が地表にニョキニョキとあらわれはじめた所です。この根元から少し離れた場所に元肥をまきました。















昨年の夏に大きくそだったツルの根元が肥大していて、そこからアスパラガスそっくりな新芽たちが芽吹きはじめています。
























使い終わったCOCO培地やTERRA培土は、捨ててしまうにはもったいないほど優秀な土壌改良剤です。とくにTERRA培土のメイン材料のガーデンピートは腐植質が豊富なので、マルチング材に使うと、土耕栽培では効きにくいと言われてるリン酸、カルシウム、鉄分などが吸われやすい土壌になります。 COCO培地にはリグニンなどの難分解性の繊維質が多く含まれているので、根はりがとってもよくなります。

以前はマルチング材に腐葉土を使っていましたが、ツグミたちが一心不乱に腐葉土をほじくり返してしまうので、使用済みのココやピートに変えました。これら培地はサラサラしてるので、ほじくりがいがないようです。

そのとなりの肥大した根元からも、新芽がのびています。
去年の夏は、「カスケード・ホップ」が豊作となりました。今年も大切に栽培管理していきたいと思います。















去年はあまり穫れなかった「センテニアル・ホップ」。カスケードやチヌーク(=シヌック)とくらべると、根っこが強くない品種のようです。それでも去年よりもはるかにたくさんの新芽を出してくれました。今年は根っこの生長を課題に、細心の注意をはらって栽培管理しようと思います。
















1980年代から米国でスタートしたといわれる「クラフトビールのブーム」。このシーンを支え、牽引してきたブリュワリー(醸造所)、ブリュワー(醸造愛好家)、そしてクラフト・ビールのファンたちは、規定概念にとらわれず自分らしいライフスタイルや好みを尊重し、世の中に自分のこだわりを表現することに長けている30代〜40代が中心なんだそうです。

これはヨーロッパにも広がったクラフトビール・ブームでも同じことが起きていて、ブリュワリーの社長さんは30代〜40代のかたがとっても多いです。
とあるブリュワリーの創設者いわく「ベルギー・ビールは、もう飽き飽きだ! もっと刺激的な俺たちの世代のビールをつくるんだ!」が合い言葉のようになってるそうです・・・
ワタシは伝統的なベルギービールも死ぬほど好きです。

そして「クラフト・ビール」といえば「IPA= インディアンペールエール」。IPAビールそのものは、わりとスッキリ飲みやすさのあるサラサラしたビールなんですが、どこのブリュワリーでも相当な破壊力を感じるほどに、これでもかというほどホップのフレーバーをつけています。こんなビールを飲んだ日には、もう出てくるゲップがホップです。


そんなIPAブームで品薄となっているホップが「Chinook/チヌック、チヌーク、シヌックどれも正解です」。ビターホップとしてもアロマホップとしても、どちらでも強力なパワーのあるクセの強いホップです。























蒸し暑い日本の夏の住宅地でも、ワッサワッサと、育つ・伸びる・でかい花をつける・の三拍子パワフルな「チヌークホップ」。

日本でもすでに有名で人気が高い「カスケード・ホップ」よりも、虫がつきにくく、育てやすく、たくさんの収穫ができるうえ、香りも引けを取らないので、「家庭でホップの栽培をしてみたい、あわよくば自分が育てたホップをビリュワリーに持ち込んで、自分ビールをつくってみたい!」というステキな夢を持つおヒトには、大変におススメな品種です。























ちなみに、欧米のクラフトビールのホームブリュワーに人気が高く、とっても入手困難となっている希少価値の高いアロマ・ホップ「Amarillo/アマリロ」と「Simcoe/シムコー」は、米国ワシントン州にある農場のパテント品種なんだそうです。

つまり、どんなにどんなにどんなに苗が欲しくなって探しまわっても、これらの苗は、市場にはいっさい出回らないんだそうです・・・ということを最近知って、とってもがっかりしています。このパテントが切れるのは、ここ数年生まれたベイビーが成人する頃になります。



2013年2月18日月曜日

サビダニ発生! Oh ダニー・ボーイ!

ダジャレをこよなく愛する昭和生まれです。

すくすくスクスク育ってるはずの室内栽培のトマトたちでしたが・・・春の陽気がつづいてから、葉っぱの老化がスピードアップしてきました。






















黄色くクシャクシャになった葉っぱを顕微鏡で見てみたところ、
「うわあぁぁぁぁぁぁ・・・なんかいる〜!!! 」













犯人はトマトの大天敵「 サビダニ 」です。 
サビダニは一度発生するとしつこいので、ひとまず今実ってるトマトたちを収穫しおわった順に撤収していって、新たに育てなおそうと思います。

「サビダニ」は、温度や湿度の変化がすくないハウスなどの施設栽培で発生しやすい害虫なので、室内栽培でもガンガン繁殖しやがります。
残念なことに、トマトを育てていれば、いつかはほぼ確実に発生する害虫だそうですが、農薬には弱いので定期的にダニ駆除剤を散布すれば、きちんと抑えることができるそうです。

んが、となりのイチゴたちには、アブラムシの天敵農薬「アブラバチ」たちがガンバってくれているので、彼らのためにもナントカ「無農薬」にこだわりたいところです。


























「サビダニ」を見つけた衝撃ついでに、「アブラバチ」に寄生されている「アブラムシ」も顕微鏡でのぞいてみました。アブラバチにタマゴを産みつけられたアブラムシのお腹の中でアブラバチが育っている様子が、うっすら透けて見えています。これを「マミー(ミイラ)」というそうです。














せっかく撮影したので、「アブラバチのマミー」2連発です。 ワタシたちの肉眼では見えないミクロの世界では、喰ったり喰われたり・・・な、想像を絶するサバイバルなストーリーが目の前で展開しているようです。
















いまところ、サビダニが大量発生して色が変わるほどまでになってしまった葉っぱを50℃の温水に、2分間どっぷりと浸けておくと、一週間ほどは増殖を抑えられることがわかりましたが、決定打ではございません!
50℃温水も、サビダニの発生初期なら、もうすこし効果があるかもしれませんが・・・




























と・・・いうことで、今回「植物を枯らして覚えた栽培Tips」に新たに加わったのが、季節の変わり目には、日々の陽気の変化にあわせて、気温/水温/湿度/pH/ECの管理をキチンと調節してあげることだと、思いました。

それまでせいぜい25℃くらいまでだった室温が、30℃ちかくになる日が数日つづくと、植物の生長がはやくなって新芽がよく動きますが、同時に水切れも起こしやすくなります。

COCO培地やTERRA培土などの有機培土は乾くペースが早くなりますが、TERRA培土はとくに水切れに強いので、いきなり萎れてしまうという事態は少ないかと思います。(COCO培地は、決してカラッカラに乾かしてはなりません。)

それでも気温が高くなったせいで培土が乾き気味になっている状態を放置しすぎると、室内の湿度がさがりすぎて、乾燥から害虫が発生しやすくなります。

しかし水耕栽培の水切れによるトラブルは、有機培土よりもさらに深刻な事態になりやすいです。

暖かい日がつづいているというのに養液タンクをチェックせずにいると、タンクが空っぽになって水中ポンプのモーターがイカレて、苗もイカれる・・・ということが起こりやすく、一気にゼンブやられやすくなります。ということで、梅が咲きはじめた地域では、ランプ点灯時の間だけでも、養液タンクを加温しているサーモヒーターをソロソロ低温に設定するか、いっそ切っておいたほうが無難かもしれません。

また、肥料やけや葉やけ、病害虫の発生などが起こってしまったら、とりあえず光を弱くして培養液の濃度を低くしたほうがベターなので、ワタシの場合はですが、そろそろHPSランプ600ワットを400Wにチェンジしてしまおうと思ってます。