2021年1月29日金曜日

冬のパパイヤと、ココ培地のケカビ

 寒い日がつづきますが、日差しにまぶしさを感じるようになりました。一雨ごとに春が近づいてきています。



耐寒性パパイヤは、すべての葉っぱが霜にやられてしまいました。

主茎は茶色くなっていないので、だましだまし春まで持ちこたえれば新芽が芽吹いて復活しそうな気がします。



肥大したパパイヤの根本は、周囲が30cmを軽く超えています。




真冬も葉を落とさずにいてくれるホワイトセージ とドドナエア・ホップブッシュ(Dodonaea viscosa hopbush)。ドドナエアのような鮮やかな葉色のカラーリーフは花数が少なくなる真冬に大人気ですが、ご近所で3mほどまで大きく育っているドドナエアを目にします。





タネから育てている実生栽培のビオラ。



紫色のツボミがでてきました。どんな柄に展開するのか楽しみです。





ラナンキュラス、スカビオサ、ニゲラの切り花が届きました。育ててもいますが、花の大きさや鮮やかさは、やはり生産者さんにはかないません。外出を控えなければならない今、部屋の中に花を置いただけで、思いのほか気分転換になりました。

しばらく愛でてから、ドライフラワー や押し花にします。







昨年秋にGETしたバラの挿木苗どもです。CANNA COCO培地とCOCO A/B肥料で管理しています。室内は気温が低めで、湿度が高いのでCOCO培地の乾きが遅く表面に白カビがでますが、悪さをするカビではありません。また根の生長や活動が活発な時は、ここまでケカビは出ません。





いわゆるケカビは、COCO培地のような有機植物繊維で湿度が高い環境で発生します。肥料培養液を与えていると、なおさら栄養源となります。ケカビはコウジ菌とおなじく、さまざまな酵素を分泌できて、ウドンコ病のように生きている植物の細胞には繁殖できないため病原菌ではありません。

たとえば硬いCOCO培地の繊維は、セルラーゼという酵素で分解し糖類に変えて養分にします。COCO培地の角ばった繊維が丸みを帯びて植物は根を伸ばしやすくなるなどのメリットもありますが、それはCANNA COCO培地に限っていえることです。

一般的なヤシガラ培地のように蒸気殺菌しなくてもよいほど清潔な環境で製造しているため、ヤシガラ繊維本来の硬さと多孔質が保たれたまま製品化されています。さらにヤシガラ培地の製造に不可欠なフラッシング(アク抜き)だけでなく、過剰なカリウムなど海水由来のミネラルを調整するバッファリングがしっかり施されています。

つまりCANNA COCO培地は、一般的なヤシガラ培地のようにパーライトを加える必要がなく、繊維がやや分解されはじめた再利用時のほうが根張りがよいほどです。


とはいえ、COCO培地でトマトや夏野菜など短期収穫できる果菜類を育てる場合は、根の生長と水分の吸収が早く、バラのように一ヶ月近く培地が乾かないということはあり得ません。環境とポットのサイズが最適ならば、生長期で最長で2週間、開花以降は栽培期間が進むにつれ3日前後ごとに水やりが必要になります。


果菜類の栽培で、環境が最適なのにCOCO培地の表面にカビや藻類が出る時は、水やりのしすぎ、または肥料が濃すぎるなどの要因で、根が培養液を吸収する量が少なくなってしまっていることが考えられます。サーキュレーター などで空気を動かして、根が吸収できる酸素量を増やす工夫が必要です。


2021年1月21日木曜日

外出自粛の今、おうちで春を感じるフラワースワッグ

緊急事態宣言のもと外出などが制限されることよりも、

冬日の冷え込みの方がつらい今日この頃です。

昨日1月20日は「大寒」でしたが、ドライフラワーでスワッグをつくって、

一足早く春の野原を感じることにしました。






春というよりギラギラした真夏の太陽が大好きな
プロテア、ユーカリ、センニチコウなどを使いました。






ブルーとピンクをテーマに、春の野原を感じさせる
小さな花々のスワッグもつくりました。







わざわざスワッグにしなくても、好みのドライフラワーを
お皿やガラスのコップに一輪挿すだけでも
花の存在がいつもの部屋を空気を変えてくれます。
植物のパワーはすごいですね。



もう少し暖かくなってビオラがたくさん咲くようになったら、
押し花にもトライしようと思います。







2021年1月13日水曜日

初詣と、LEDによる室内栽培で発生する低温障害

 冬日がつづき毎日寒い寒いとつぶやくなか、神奈川県には緊急事態宣言が出されました。

とはいえ、昨年末から推奨されていたとおり、お正月三ヶ日の参拝をあえて避けて先週末に全国唯一の八方除けにご利益のある「相模國一之宮 寒川神社」にお参りさせていただきました。

厄除けのお宮様だけあって、緊急事態宣言発令後にもかかわらず、例年に引けをとらない、なかなかの人出でしたが、大きな声でしゃべったりする人や、お酒臭い人も見られず、皆様静かなご参拝を心がけていらっしゃいました。




御神木の植栽がすばらしく、お参りのたびにジックリと覗き込んでしまいます。冬の間、苔は茶色く休んでいて あまり人の目を引くことはないのですが、土留めに使われている「なら炭」にとんだ苔が青々としていました。



新年の初詣をのぞいては、家でネコと野鳥を愛て過ごす引きこもり生活でした。

人間どもが目覚めている日中に、ほとんど姿を現さないレアキャラの次男ネコがめずらしくバードウォッチングに参加していました。



母ネコの柄をイチバン強く引き継いだこの次男ネコと母ネコがならぶと、まるでパーとグーのジャンケンをしているようです。



ネコどもの熱い視線の先にいるのは、ヤマガラ、シジュウカラ 、そしてメジロです。春になったらバラたちにたかるハバチの幼虫を食べてもらうために、冬の間クルミやピーナッツ、熟しすぎた果物などで、もてなしています。




一方で、秋冬(しゅうとう)室内栽培のミニトマトたちですが、発熱量の多いHPSランプで育てていた時には出なかった低温障害が、SANlight Qシリーズ LEDでよく出ます。



SANlight Qシリーズ LEDで、真冬に暖房などの加温調整をしないと、根元に近いほうの葉から葉脈間が黄化する症状が出ます。おそらくマグネシウムを中心とした陽イオン欠乏症状です。



SANlight Qシリーズ LEDのような栽培効果が強い光を照らすと、光合成運動がすすんで葉緑素が消耗するなか、培養液の水温が15℃を下回る低温環境ではマグネシウムを吸い上げられる量が制限されるからだと思います。


室内にオイルヒーターを入れて室温が10℃以下にならないように保ちつつ、M-Dimmerで光強度を100%から80%に弱めたところ、数日でマグネシウム欠乏の症状は新しい葉に出てこなくなりました。




しかしリザーバータンクに、サーモヒーターを入れて加温するのは、お勧めしません。培養液は、水温を低く保つほど溶存酸素量が多くなるので、リザーバータンクはランプが当たらない場所に設置したうえで、涼しく保つことがベストなのです。

低温障害が出ても安全に室温をあげられる電化製品がない場合は、プランターやシステムの下に防水タイプのパネルヒーターを敷くなどして根域を18℃以上に加温できるよう工夫します。


SANlight Qシリーズ LEDがすごいと思うところは、葉っぱを黄化させようとなんだろうと、ミニトマトにつく花房はすべて大きく、すべての花がみごとに結実することです。光スペクトルのバランスがとても良いからだと、つくづく実感します。





10月の発芽以来、ミシマサイコ には3回ほどしか培養液を与えていませんが、オイルヒーターで加温するようになってからメキメキと育ちはじめました。草姿の印象は、セリ科というよりまだイネ科の雑草っぽいです。順調に育てば5月には花を咲かせることができるかもしれません。





2021年1月7日木曜日

謹賀新年 2021年 本年もよろしくお願い申し上げます

 謹んで新年のお慶びを申し上げます

旧年中はひとかたならぬご愛顧に感謝いたしますとともに 

皆々様のご多幸とご健康を 心よりお祈り申し上げます

本年も変わらぬお引き立てのほど何卒よろしくお願い申し上げます




多くのことで先が見えなかった2020年が過ぎ、

新たな年を迎えることができました。

誰もが安心して好きな場所で好きな人と心ゆくまで

楽しい時間を過ごせるようになるまで

まだまだ年月が必要ですが、

こんなときこそ植物たちの声に耳を傾けて向き合っていけたら、と思います。



新年を迎えた日 うっとりとする香りで振りかえり

春を感じさせてくれたロウバイの花のように

厳しい時期の中にあっても、温かな心を持ちつづけたいと願う

2021年のスタートでした。

 

2020年12月24日木曜日

ハッピーホリデー!!!

H A P P Y  H O L I D A Y S ! 




2020年 も 皆々さまに本当にお世話になりました

こころより 御礼 申し上げます

誠に ありがとうございました

 
試練多き一年であったという方の おこころに

冬の先に待つ あたたな日差しが 1日も はやく届くことを

つよく つよく信じております

どうか どなたさまも よいお年をお迎えくださいませ




2020年12月22日火曜日

冬至に咲く花々とパパイヤの終わり・・・

今週は冬至でスタートしました。
そして昨夜から今日にかけて400年ぶり、800年ぶりともいわれる天体ショーがくり広げられました・・・が気がつけば肉眼で観察できるという日没直後はスッカリ見逃してしまいました。12月22日より「風の時代」がスタートするそうです。「風」といえば「カラカラに乾燥」を連想してしまうお年頃ですので、季節がら肌とお部屋にいっそうの保湿を心がけたいと思いました。


それにしても先週末から今週にかけてベックラするほど冷え込む日がつづきました・・・「耐寒性」といえどもパパイヤには酷すぎる寒さだったようです、かわいそうに。



パパイヤが春に復活することを心から願うばかりですが、一方で寒さなんてヘッチャラに花を咲かせたボリジ。何年も前に植えたボリジの苗の こぼれ種が咲かせた花の、さらに こぼれ種 の こぼれ種・・・もう一世代くらいいくかもしれません。ホントに丈夫なハーブです。




可能なかぎり放ったらかしで、その辺にテキトーに花を咲かせたいマダムには、ボリジはマックスでおすすめしたいハーブです。

そしてズボラさんにはチョット敷居が高いイメージがつよいバラですが、「フラワーカーペット・ローズ」は、そんなマダムにも大変におすすめです。日当たりさえ良ければ、横に広く長く生え広がるカーペットローズで、さらに枯れる気がしない丈夫なバラです。「フラワーカーペット・ローズ」の頑丈さは、「モッコウバラ」の手入れ入らずで満開に咲く丈夫さを連想させますが、「モッコウバラ」とはちがい春だけでなく秋にも花を咲かせます。
赤いバラは、オレンジ系のバラなどに比べると丈夫なイメージがありますが、「フラワーカーペット・ローズ」も、この「スカーレット」という赤い品種が一番よく枝が伸びて丈夫なようです。





これから花を咲かせる予定の育苗中のビオラども。ビオラは咲いてナンボですので、即効性の高いハイドロポニック用の液肥で主に育てています。



寒さのせいか、葉がロゼット状になってきました。どんな色の花を咲かせるのかがわかるのは、来年の早春ごろかなと思います。




じつは、「サクラソウ」にはやや苦手意識があります。「ゼンゼンちがうよ!」と言われそうですが多摩川の河川敷にたくさん咲く「ハマダイコン」に見えて仕方ないからなのですが、そんなサクラソウの一種「プリムラ・ジュリアン」は大好きです。





pHull Spectrum CMH315W 4200Kで育てている「カラーピーマン」が、一番花を咲かせました。カラーピーマンは赤とオレンジを育てたことがありますが、バラとおなじく赤いカラーピーマンの方が丈夫で実つきがとても良かったな、という記憶があります。







ミニトマト「千果」の一段目の花房がいくつか実り始めるころは、グロウ・ヨーヨーで誘引をしなくては倒れてしまうほどの丈になります。






SANlight  Q6W Gen.2は、天井から10cmの位置に固定点灯でOKなので、それはそれは楽ちんです。ディミングレベルはいまも60%のままですが、これからはミニトマトのほうがドンドン勝手にグロウランプに近づいてくれるので、トマトのツルがもっと伸びた時に床面が暗くなったと感じるようになるまでは、光を強くするつもりはありません。






さてシイタケは二度目の収穫を迎えました。ここで菌床をドボンと水に浸して十分に吸水させてからビニール袋にいれておくと、またニョキッとシイタケが育ちます。ほぼ360°ワサワサと収穫できる一度目とちがい、すくない数がポツポツと生長した方が質の良い肉厚で大きなシイタケが収穫できます。







2020年12月11日金曜日

ホップとソムタムとインドア・ガーデニングへシフトチェンジの季節

いよいよ来週から 関東では、10℃に届かない日が続いてググッと寒くなるとのことです。やーだーな〜と叫んでもしかたありません。「パパイヤをなんとかせねば。」と思いたち、すべての果実を摘果しました。



ちいさなサイズのパパイヤは土に還すことにして、15cmほどまで肥大した青パパイヤで「ソムタム」をこしらえました。



酵素あふれる青パパイヤの調理は、アカギレだらけの指先にそれはそれは滲みましたが、まろやかで食べやすく歯ごたえがたまりません。「青パパイヤは消化酵素たっぷりだから、ほぼ脂身のサーロインステーキだって300gくらいは食べられそうだな・・・買えればの話だけど」心の中でつぶやきます。


青パパイヤの皮をピーラーでむいて二つに切り種子を取って千切りにしたら、塩でもんでアクを抜いて水にさらして(このへんまではゴーヤと同じステップです)、よく絞って水をきり、酢と砂糖とナンプラーとニンニクのすり下ろしとピーナッツのみじん切りで、よく和えればできあがりです。





今年プランター栽培スタートのチヌーク・ホップがタワワな毬花を付けていましたので、早速収穫しました。12月に収穫できたのは初めてのことです。これはプランター栽培ならではの施肥コントロールが効くメリットかなと思います。









今年ももうあと3週間。まだ暖かく晴れた日があるうちに、ビオラどもの寄せ植えもすませました。お財布にやさしい小さな苗でスカスカ気味に植えてます。3月ごろにバスケットから溢れんばかりに咲いてくれれば良いのです。





年末の寄せ植えは、翌年の5月になるまで毎日毎日眺めることになりますので、日本でいちばんステキな寄せ植えをなさる、こちらのショップさんを目の肥やしとさせていただいてから、苗を選んだり寄せ植えに取り組むのですが、「どれを参考にした?」と我が身に自問自答したくなるような出来栄えが多々あります。しかし、冬は根の活性も低いので、苗をボコッと抜いて配置しなおす、というやり直しができるところも、この季節ならでは。









春から夏のあいだに、アウトドアを楽しんだチランヂアや多肉どもは、室内にとりこんで冬越しをさせる季節となりました。





これからシーズンまっさかりな室内のミニトマト GoGro栽培。年末年始の連休に向けて、そろそろ自動底面給水をスタートさせます。GoGro自動底面給水システムは、水中ポンプなど使わないし、タンクに培養液を継ぎ足すだけで、取り換える必要もなく、勝手に大きく育ってくれるので、忙しい時や年末年始などの不在がちになる時期に、ホントーにありがたいです。






SANlight Q6W Gen2 LEDは、M-Dimmerで調光していますが、いまだディミング60%のままです。ミニトマトどもの横っちょのスペースでルッコラを育ててましたが、2m弱の距離でもフタバが紫色になり光ストレス症状がでます。

SANlight Qシリーズ Gen2 LEDのような、フルスペクトルに近い広帯域の光スペクトラムを放射する栽培専用LEDはワット数が小さくても作用が強く、苗が小さな時はとくに葉緑素の消耗が激しくなることがあるので、ワット数で判断せず目視で苗のコンディションを確認することが大切だと思います。




勝手に生え広がったヒメツルソバ。
果樹のプランターなどに生えてしまうと、モリモリと繁殖してしまうのでブチブチと抜かれてしまう運命にありますが、夏の間にツユクサだらけで見苦しかった地面のあちらこちらで、晩秋から、かわいらしいピンク色のカーペットを広げてくれます。