2018年12月28日金曜日

平成最後の「よいお年を」

9月からスタートした無農薬、無肥料&不耕起栽培の野菜たち。
仕事納めの本日、冬休み中の食料として、いろいろ収穫しました。在来種三浦大根は、本当に勝手によく育ちます。しかも、あっというまにやわらかく炊けて、煮物にもおでんにもサイコーです。



















新年ご挨拶の手土産に、と寄せ植えたビオラども。



















神秘的な色彩の「エボルベ」は、もはや「きれいなビオラだね。」の一言では片づけたくないレベルです。宮崎の育種家大牟田さんのビオラだそうですが、大牟田さんに限らず日本の育種家が手がけたビオラたちはどれも、ものすごい進化をはたしています。


















「なんとかは、1日にしてならず」とはよく言ったものです。昨日今日思いついて、すぐに結果が出ることなど、ひとっつもありません。こんにち、日本中のマダムが夢中になっている、それはそれは美しい育種家ビオラたちの存在も、育種家の方々が、地道な努力と研究を重ねて、初めて産出できるタマモノなのだと思います。

平成が終わりの日を迎える2019年も、コツコツと地味に地道にひとつひとつできることを重ねてゆきたいと思います。



本年も お世話になりました

2019年も どうぞ よろしくお願い申し上げます

2018年12月21日金曜日

ハッピーホリデー2018 !!!

「今年もあと残すところ・・・」
という言葉を1日になんども耳にする年末です。


「クリスマスケーキ・・・予約もデパ地下もメンドくさい!」
ということで、今年はクランセカーケ・ケーキをつくりました。
お祝いの時に焼く、ノルウェーの伝統的なクッキーケーキだそうで。





材料をこねて寝かせて焼くだけ。クリスマスツリーのかわりにもなる
おめでたいケーキです。

作り方はこちら:

どなたさまも、どうぞステキなホリデーシーズンをお過ごしください!!!

2018年12月14日金曜日

在来種大根の収穫と、2019秋冬室内栽培のはじまり

急に寒くなりました。風邪だけでなく、ぎっくり腰や四十肩、五十肩にも気をつけたい寒さです。


木枯らしが吹きっぱなしだった日の夜は、ほっくりと炊いた大根が食べたくなります。
ということで、収穫時期を迎えた無農薬、無肥料の大根をいくつか抜いてみました。

















「カブか???」と思うほどタイニーな左側の大根は、きちんと間引きをしなかったプラントです。
右側のでかい大根は50cmにもなりました。これは小さな苗の時に間引いてもてあまし、その辺にテキトーに植えたプラントです。植えたところは、使いふるしたココ培地だのポッティング培土だのを捨てていた所なので、土が柔らかでした。根菜類は、やわらかな土壌でよく育つことが身にしみてわかりました。





さて、いよいよ今期の秋冬室内栽培を本格的にスタートさせました。

















電気を使わなくても勝手にでっかくおいしく育つ
栽培ガイド冊子、オンラインショップでお買い上げの方にご配布中してま〜す。



2018年12月7日金曜日

バラと底面給水栽培のブルーベリーの植え替え

暖かい日がつづく12月、暖冬はうれしくもあり、ゲリラ豪雪が怖くもあります。

さて、12月になったということで、待ちに待った植え替え解禁シーズンが始まりました。
 まずは今年の3月にスーパールーツ・エアポットに植えてGoGroモジュール自動底面給水で育てたサザンハイブッシュのブルーベリーは・・・








10ヵ月後の現在、こんなにボッサボサにでかく育ちました。GoGroモジュール自動底面給水で育ったブルーベリーは、葉っぱがバカでかく育ちます。 

























GoGroモジュール栽培ではポットの底に、CANNAアクアクレイペブルスを2〜3cmほど底石として必ず敷かなくてはなりません。この底石の層には、水や培養液が常に浸っていることになります。根が水分を吸収して水位が下がると、底石の部分に空気が入り根が酸素を吸収できるので根腐れが起こらない、という仕組みです。そしてGoGroトレイの内の水位が一定以下に下がると、GoGroバルブが自動的に水分を補給してくれます。

GoGroモジュールで使う培地にはキャナ・ココに、パーライトを30%ほどミックスして、通常のココ栽培よりも空気を多く含めるようにしました。植え替えるためにスーパールーツ・エアポットを開いて底石の部分を見てみると根っこがガッチリとアクアクレイペブルスを抱え込んでいるのがわかります。 そしてなによりも、根張りがすばらしくよい!





































大人気のスーパールーツ・エアポットですが、底石のクレイペブルスを多く入れすぎてしまって培地の表面がカラカラに乾きやすかったため、根が浅く張るブルーベリーにはちょっと不向きでした。そこで、毛細管作用が高く根に優しいエアロ・ポットの方が使いやすいのでエアロポット17Lに植えかえることにしました。

まずはGoGroモジュール栽培に欠かせない底石となるCANNAアクアクレイペブルスをよく洗います。新しいCANNAアクアクレイペブルスは、よくよくしっかり洗ってから使わないと、培地内のEC値がオニのように上昇してしまい、苗の生長が遅くなってしまいます。

洗浄完了の目安は、CANNAアクアクレイペブルスをすすいだ水のEC値が、水道水のEC値とほぼ同じになるまでです。↓これは再利用のCANNAアクアクレイペブルスなので、洗濯ネットに入れて、しばらく熱湯に浸してから水道水を流した程度で、EC値は水道水と同じ0.15mS/cmになりました。




































植え替えるためにブルーベリーの古い根っこの表面を薄く削り取りました。




















キレイに洗ったCANNAアクアクレイペブルスを新しいエアロポット17Lの底に2cmほどの厚さでセットし、今回はソイルレスポッティングミックスキャナ・テラ+ココ培地にパーライトを30%ほどミックスしたものを培地にしました。ひとまわり根っこを小さくしたブルーベリーの苗を中央にセットし、ポットいっぱいになるまでキャナ・テラ培土を入れたら表面を軽く押さえ、培土と根っこをなじませます。



















キャナ・テラは、冬の栽培に向いています。なぜならキャナ・テラの主原料であるブラックピートは、気温が低い環境で根っこの生長を促進させる効果が高いからです。


今年の秋に、あらたにGETしたサザンハイブッシュ3品種とともにブルーベリーの植え替え完了です。




















GoGroモジュール栽培での、絶対にはずせない最後のポイントとして、ポット全体に根っこが伸びるまでは、GoGroにはセットしません。ポット全体に根っこが張ると、「あっ、水やりしたほうがいいな」と思うほどポットが軽くなるので、植え替えしてから、しばらく経って水やりのタイミングが来たら、GoGroトレイにセットして底面給水をスタートさせます。

20℃以上の気温がつづく季節で野菜なら、植え替えてから1〜2週間でGoGroにセットして自動底面給水栽培を始められますが、今は冬だしこれはブルーベリーなので、3月か4月になってからGoGro栽培をスタートさせることになると思います。



















一方で、今年のGoGro自動底面給水栽培のミニトマトたちは、先週ファイナル・ポットに植えたので来週からGoGroモジュールにセットして自動底面給水スタートとなりそうです。



















さて、いよいよ待ちに待ったツルバラの誘引&植え替えシーズンとなりました。
つるバラなので12月中に葉っぱをすべてむしり取り、バラを休眠期に突入させようと思います。 葉っぱをすべてムシることについては賛否両論あるようですが、今回は植え替えで根っこを小さくするので葉っぱをムシることにしました。

細い枝と古い枝をカットし、ガーデンフォークを使って根っこが抱えていた古いココ培地を優しくすきとって根っこをひとまわり小さくしたら、スーパースライブ1ml/水1Lの割合の希釈液に15分ほど、ドボンと浸しました。

























表面にココチップをマルチングして、ツルを誘引したら、植え替え作業終了です。
「来年はたくさん咲くといいなぁ・・・」と心から思います。



















2018年11月28日水曜日

秋から冬の寄せ植え。花つき回復には葉面スプレー。

さて、11月も今週で終わりです。意外なことに果実の肥大が続くパパイヤですが、そろそろ室内に入れた方がよさそうです。





















一方で、ルッコラやリーフレタスなどの葉もの野菜は、居あわせた人々に配りまくらねば消費が追いつかないほどに収穫ラッシュが続いています。



















さて、春から夏に寄せ植えた花々も、すっかり花が咲かなくなり茎が茶色く伸びて「もう咲けません・・・さようなら。」と訴えているかのような姿を無視しつづけられない頃となりました。




ということで、ビオラだのなんだのをかき集め秋冬の寄せ植えをしました。





















小さなポットをニギニギしく見せるため株数を多めに植えるので、植える時に花の根っこを小さくカットしています。となると根を切られた花々は、ストレスで花付きが悪くなってしまいます。さらにこの季節は、土がなかなか乾かないので、回復を早める活力剤などを薄めた培養液を与えるタイミングもあまりありません。


















ということで寄せ植えた翌日から、花付きの回復を早めるための葉面スプレーがオススメです。

花付きを良くするための「Tama PK」と「フレバリン」を中心に、根っことなる細胞分裂を促進して回復を助ける「フィッシュ・ボーン」、「カルマグルト」、花いろを鮮やかにする微量要素群活力剤「トラッキン'」などを1000倍希釈して、日々スプレーしています。


























とくに日当たりが悪い場所にある花々の葉っぱの裏側を中心にスプレーすると効果的です。










































センテッドゼラニウムは、夏のあいだに丈がメキメキ伸びたので根元の土が見えてしまいました。すっかり植え替えるなんてメンドーなことを回避して、土のスキマに花をなんとか差し込んで、見た目をとりつくろうのがズボラな私の定番術です。

























一年前に寄せ植えの脇役として植えてた「フォックスリータイム」でしたが、もはやこの子しか生き残っていません。

















タイム、リシマキア、ヒューケラ、アイビーなど寄せ植えの脇役にできるカラーリーフは丈夫なので、バツンバツンと乱暴に株分けしてしまっても、こまめに活力剤を葉面スプレーしてあげれば、ものの1週間で新しい葉っぱを展開しはじめる頼もしい存在です。
凝りだすとキリがない寄せ植えを少しでも安上がりにするために、あまったプランターで、脇役にできるカラーリーフをキープすることにしてます。



2018年11月22日木曜日

不耕起+無肥料栽培の打木源助大根の収穫とグリーンLEDの効果

タネを土壌に直播してから70日を過ぎ、古い葉っぱがクタッと伏せてきたので、そろそろ収穫の時期を迎えた「打木源助大根」です。


















日没後にセンサーで数時間点灯するグリーンLEDスポットライトに照らされ、スクスクでかく育っていた源助大根と、グリーンLEDの光があまりあたらない源助大根を抜いて比較してみました。


























右側のでかく育った方がグリーンLEDに照らされていた源助さんです。

















引っこ抜いた瞬間に「うわぁ〜、こんなに大きさがちがうぅぅ〜」と思わず声をあげてしまうほどに、大きさに差がでました。ちなみに、いずれも株間は同じだけ空けました。「とにかく大根は、発芽してからの間引き作業が命!」をキモに銘じ、葉っぱがふれあった時点で、弱い苗を引っこ抜きまくったのです。

とはいえ、たった一度の結果では、この大きさの差が、個体差による結果なのか、グリーンLEDの効果なのか、については、なにひとつ断言などできません。さらにグリーンLEDソーラーライトの光に強く照らされる苗にしか、生長促進効果がないようなので「一株につきライトひとつ用意するってのは、割高だよなぁ・・・」と当然感じます。


ただ、夜間の緑色の光で産卵しなくなるという蝶々や蛾のイモムシは、すべての大根の苗に一匹もつきませんでした(バッタには、ムカつくほど葉っぱを食べられましたが)。



そして、収穫した野菜を味わう瞬間は、とても気分がいいものです。はたして不耕起+無肥料栽培、さらに在来種の大根「打木源助大根」は、どんな味がするのか???




















それはそれはジューシーで、自然な甘みと風味がおいしかったです。こんな素直な味の大根を食べたのは、あの時以来でした・・・・その昔「野口種苗」さんの講演会で、固定種のタネを「不耕起 + 無肥料栽培」なさっている生産者の方が、穫れた大根やニンジンなどを会場でふるまってくださった時です。


















今回のテーマは、「ズボラで飽きっぽく、手間をかける時間もあまりない私が、露地栽培するのなら、地面に直播きしても勝手にたくさん発芽するうえに、トラブルなく丈夫にたくさん育って、しかも極上のうまさをもつ野菜が収穫できる。もし収穫しそこなって花を咲かせてしまっても落ちたタネで同じ品種が生えてくる。」を実現すべくチョイスした品種やライトを使ってみた結果です。

大根と同時期に、緑肥として種まきしたクローバーは、大根の苗の葉っぱにふれたものだけをバシバシ引っこ抜いて、肥料として大根の株元に置いていく・・・ということをやってみましたが、これが大根にとってどこまでプラスとなったのかは、正直よくわかりません。ただ、モンシロチョウはクローバーばかりにタマゴを産みつけていたので、少なくともバンカープランツして役立ってくれてました。

ということで、「ただひたすら、葉がふれあったら苗を間引いていけば、まちがいなく収穫までこぎつけられる」成功率が高い在来品種の不耕起+無肥料+無農薬栽培栽培は、多忙な現代人のガーデニングにとてもオススメです。




ただし、土とか虫とかミミズとかが、どうしてもダメな人にはやっぱり「室内+ハイドロポニカリーな栽培」がベストです。


2018年11月16日金曜日

GROW BIG! ハイドロポニックス&オーガニクス2019配布中です。

ということで、2019年のHydroponics & Organics は、

GoGro + CANNA COCO パーフェクトマニュアルです。

オンラインショップで、お買い上げのうえ、ご希望いただいた方に配布してます。





自動底面給水栽培は、マニュアルさえきちんと守れば、

誰でも勝手に大きくおいしく手間なしで育つ、たくさん収穫できる、

そのうえ、ローコストでローメンテナンスな栽培システムです。

忙しくて排水を捨てる時間や手間がメンドーな

ココ・グロワーにとってもおすすめ!!!





キャナ・ココについて世界一熟知なさってるキャナの栽培技術指導者Pieter氏に、ヨーロッパで、自動底面給水システムCANNA COCOの栽培管理ポイントについて、じっくりたっぷりお聞きした内容を冊子にまとめました。









植物が育つにつれて、培地内のEC値とpH値が変動していく理由と、それに対応するためのCANNA COCOの栽培管理ポイントは、目からウロコです。このロジックは、底面給水栽培でなくても、通常のCANNA COCO栽培に応用できます・・・






ということで、英国ジャイアント・ベジ協会ケビン・フォーティさんのインスタグラムでは、GoGro + COCO培地のコンビネーョンで、彼の野菜どもが勝手に大きく育つ様子も紹介されています。 


2018年11月14日水曜日

秋の色と光の色

季節の色


11月とは思えないほどあたたかくなった先週末は、お散歩日和でした。
ツタや街路樹が美しく紅葉していました。




































はるばる車で出かけて観にゆく山々の紅葉も格別ですが、住宅街の中で見つける紅葉には、人々が暮らす情緒を感じられて好きです。



















こちらは日比谷花壇大船フラワーセンターで咲いていたグレヴィレア。オーストラリア原産のヤマモガシ科の植物です。


















これは、私が育てている、同じくオーストラリア原産ヤマモガシ科のリューカデンドロンですが、グレヴィレアやキングプロテアとおなじくリン酸系肥料を好まないため、与える肥料には気を使います。「根からリン酸を吸わせちゃいけないなら、葉面スプレーでTama PK1,000倍希釈を与えてしまおう!」ということで、3日に一度くらいのペースで、フレバリンスーパースライブとともに薄めにつくったTama PK1,000倍希釈液を葉っぱにスプレーしたところトップが赤く色づきはじめ・・・



















ティーツリーの幼木は、花を咲かせ始めました。

























Tama PKをはじめとしたリン・カリ肥料は、例えばヴィオラなど季節の花々で寄せ植えをしたあとに、花の勢いを回復させたいときなどに葉面スプレーしてあげると、ツボミがあがりやすく花色が鮮やかになります。
しかし気温が高い季節にリンカリ肥料を与えすぎると、カリウム過剰で葉っぱが焼けやすくなるので、くれぐれぐれも1000倍希釈を守り、曇りの日や涼しい時間帯に与えるのがコツです。




光の色

不耕起・無肥料栽培で育てている在来種の白菜。イモムシ避けに緑色のソーラースポットLEDを夜間当てています。日が落ちるとグリーンLEDが点灯しはじめ、こんなアヤシい景色になります。


















おもしろいことに、光が強く当たってしまうスポットLEDライト近くの苗ばかりが、でかく育つ傾向があります。



















虫に食われてしまったため、あわてて先月種まきしなおした白菜の苗。ライト近くの苗がグイグイでかくなりました。












































こちらは在来種の大根。やはりグリーンLEDの光が強く当たる大根が、大きく緑鮮やかに育つ傾向があります。




























「緑色の光が当たってる方が、ほんのりとだけ大きく育ってるかなぁ・・・」などという差ではなく、「緑色の光が当たってる方が、デカく育ってる!!!」と、一目で見てわかるレベルなので、ひっじょ〜にワクワクします。 緑色光は、長日野菜の生長促進にも効果があるかもね! と実感できました。






















さて次は、LED栽培の「トホホ・・・やっちまったなぁ!!!」的な失敗例もつつみ隠さずご紹介。 フルスペクトルな光を放射する「SANlight LED M30」を苗から40cmまで近づけすぎて光障害を起こしてしまったミニトマトとパプリカの幼苗どもです。
LEDのレンズから放射される光は、葉に強く強く当たるわりに温度があがらないため、光合成運動がスムーズにいかず、葉緑素が破壊されてしまったようです。
























幼苗期から生長期は、その野菜の適正かつ最短の期間内におさめることが、病害虫を防いで栽培コストを抑える第一条件なので、ここで光阻害を起こしてしまったことはイタイです。ということで、苗をあっためる効果もあるメタルハライドランプ400Wへと、大急ぎで取りかえてから展開した新芽の葉っぱは、葉緑素が保たれています。

























幼苗期にLEDを使うときは、やや注意が必要だ、ということが、悲しいほど理解できました。



これは、「何ワットのLEDにすれば大丈夫なの?」 というお話ではなく、LEDレンズの発光のしくみ自体が原因だと思うので、幼苗期から生長期初期は、蛍光灯やメタルハライドを離して育てた方が確実だと思いました。