2011年11月15日火曜日

アムステルダムのキノコ農場

「 FUNGI  」とは、ざっくり言えば、キノコをはじめ、カビや酵母などをひっくるめた真菌類をまとめて指すようですが、その昔から、森や林にとつぜんにニョキニョキッとあやしく立ち上がっては消えていく「キノコ」たちに魅了されたヒトは少なくないと思います。

日本では放射性物質の影響で、シイタケなどの生産者さんたちは、大きな苦労をされてしまっていますが、最近の研究では、その昔に壁塗装に使用され発がん性で大問題となった「アスベスト」を分解して、無害化してしまえる菌も発見されたということです。

キノコやカビなどの真菌類は、自力で動きまわることは苦手なようですが、モノ作りは得意なので、「はんぶん植物+はんぶん動物 」のような存在に感じます。

食用のキノコ類だと、抗がん作用があったり老化防止成分が豊富だったりと、日本人女性のキレイの源ですが、たった一口食べただけで、広い意味で天国へと旅立たせてしまうキノコもあったりと、ほんとに「小さな賢者」という言葉がピッタリです。

森のなかで出会ってしまったら、どうしていいか分からなくなってしまう毒キノコ。学術名「Hydnellum peckii/ハイドネリウム・ピッキー」の「The Bleeding Tooth fungus=出血した歯茎キノコ」は有名ですね。














この写真をお借りしたサイト、オランダのアムステルダムにある 「mediamatic.net」さんは、まさに「キノコの魅力にハマりまくったアーティストたちが、いろんなキノコたちを育てまくり、味わいまくり、遊びまくり、キノコのすばらしさについて、どっぷり語りまくろう!」というアート活動をなさっています。

最近では、「 Urban Mushroom Farm = 都会のキノコ農園 」というアムステルダムのど真ん中に位置するアトリエで、キノコを実際に栽培してオイシくいただくイベントを開催されました。「都市のど真ん中のキノコ農園」は、レギュラーで開催されるイベントで、過去には、シイタケ、エリンギ、なめこ、などなど食用キノコを栽培されてきたようです。
http://www.mediamatic.net/page/231521/en
























農業大国のみならず、ゴッホが生まれた「アート大国」として、建築やインテリア、グラフィックなどのデザインセンスにも、高い定評のあるオランダだけあって、「アーバン・ファーム」と呼ぶにふさわしいシンプルANDミニマムな「キノコ農園」です。














キノコがつくりだすフワフワとした菌糸は、軽くてエコ・フレンドリー。次世代の発泡スチロールにソックリ!!! とのことです。ちなみにこれは、エリンギの菌種で、滅菌した袋のなかで、この菌種に水分などを含ませると、エリンギがニョキニョキっと育ち始めるようです。













mediamaticさんの活動は「キノコ農場」以外にもたくさんありますが、例えばトマトジュースの寒天培地に、来場者の指から採取した菌を培養して壁に敷きつめるという、アヴァンギャルドすぎるアートイベントも開催されてました。






















このケモケモとした菌糸を伸ばしているの菌が、私たちの指に引っついてるようです。ってぇことは、私たち人間の身体も、ある意味「キノコの菌のシードバンク」なようです。














・・・ということで、私たちヒトも動植物も、空中を漂う、おびただしい菌たちに囲まれつつ共存しているってことになると思うんですが、

菌たちを培養して、見たり食べたりアートにしてしまうことで、

「あ、キミたちとも一緒に暮らしてたんだね!」

的なことに気がつくことで、いつもの生活も新鮮に見えるタノシさもあるんだなと思いました。