2012年11月26日月曜日

室内栽培〜開花期の管理〜


いよいよ冬がきた! といった寒さがつづきますが、セッセと歩けば暑くなるので、まだダウンは着たくない・・・というビミョ〜な季節です。


Secret Jardinのような密閉性が高いグロウルームは、ランプの熱が逃げないようにピッチリと閉め切れば、冬でも昼間の室温は24℃くらいまで上がります。


しかしプラントたちは光合成で室内のCO2を食べているので、たまに外気を入れないとCO2不足になったりします。

CO2を添加することができて、ランプ点灯時間帯にだいたい600〜800ppmほどに維持できるならグロウルームは締め切りでもOKです。(室内気温24℃、湿度40%〜80%ほど)








密閉性の高いグロウルームを閉めっぱなしにすると、昼間はほどよく湿度が維持できますが、夜間ものすごく湿度が上がります。夜間の湿気は苗を冷やしすぎたり、壁や床面に結露がたまり電化製品や電源プラグが危なすぎたりするので、ランプが消えている間もファンをまわして室内の空気に動きをつくってあげたほうがGoodです。

また、床面に水分がたまってしまうとカビが生える原因になるので、タオルなどを敷いたり、電源タップや安定器など水に弱い電化製品を、あらかじめグロウルームの外に設置するケアが、ものすごく大切になります。



そして、これから花が咲きすすんで果実が実って大きくなるのに合わせて、肥料濃度を段階的に濃くしていきます。ゼッタイにNGなのは、肥料濃度をいきなり濃くすることです。これをやると、根っこにものすごい負担をかけます。




夏野菜の代名詞のようなトマトは、今月になってから寒さのせいで、ちょっとしたトラブルがでてきました。

アイコの一番下の葉っぱには、細菌性の斑点病がでてきました。肥料が足りなくなってる目安でもあるそうです。3段目の花房がでてきたので、ソロソロ本格的に肥料濃度を濃くしていこうと思います。










冬の気温の影響をモロにうけるSodaponics循環システムのトマトたちは、培養液の入ったバケツの下に加温マットをあてて培養液を18℃くらいに暖かくしてから、ベックリするほどグングンと大きくなりました。

茎が太くなってガッチリしてきました。
根っこがダイレクトに培養液にふれる水耕栽培は、冬のあいだの培養液の水温管理が、ひっじょ〜に重要になることを改めて思い出しました。

植物は、水温が15℃以下の冷たい水にふれると、とたんに根っこが劣化します。そして30℃以上になると酸欠になってきます。





根っこに最適な水温は18℃〜22℃といわれてますが、室温が下がる冬は22℃以上にしても平気なんじゃないかと思います。


Sodaponics循環システムの培養液の水温は18℃、
pH値は5.3〜6.5ほどです。

1日1回10分間、培養液にCO2ガスを吹き込むだけで、pH値は6.5以上にならなくなってきました。








一方、EC値はどんどん下がるようになってきました。
4日前にEC値2.0mS/cm濃度の培養液にチェンジして今朝は1.87まで下がっていました。

トマト2株に対して培養液は6L〜8Lくらいで、だいたい10日に一度培養液を取りかえています。








ということで「培養液が、すぐ減るのか? なかなか減らないのか?」によっても根っこの元気度がわかる目安にもなるかと思います。花が咲くころになっても培養液があまり減らない、生長がおそい、という時も水温が冷たすぎてないかどうか、確認した方がいいと思います。



今のところ一番生長が早く果実も大きく育ってるTERRA培土栽培のミニトマト「イエローミミ」です。

花は4段目まで咲いてきたので、TERRA培土にはじめから配合されていた元肥は、本格的に切れてきたようです。








イエローミミの苗のトップの部分の茎が、細ぉ〜くなってきてしまいました。

いままでBioFlores有機肥料を500倍希釈して与えてましたが、次は300倍、その次には250倍まで、じょじょに濃くしていこうと思います。


TERRA培土で育てているミニトマトの「アイコ」です。数年前の夏、福島県のとあるカリスマ農家さんが作られた「アイコ」のうまさが、今だに忘れられず思わず育ててしまいました。

世界に誇るスペシャルな農業技術をお持ちのカリスマ農家さんがたくさんいらっしゃる福島県なので、きっときっとミゴトに畑を復活させるにチガイないと信じてやみません。




これもTERRA培土で育てている「レッド・オーレ」。

果実がプリプリしてます。イエローミミ、アイコと比べると、レッド・オーレは低温や肥料切れにも強くタフな品種のようです








・・・にしても育てやすさでは、去年育てていた「千果」はピカイチでした。「千果」の果実から枯れ落ちた種は、いまだに冬の空の下でボーボーと花を咲かせています。




蛍光灯からMHランプ400Wにチェンジしたあと、イチゴたちは次々に花が咲いて葉っぱが立ち上がるようになりました。葉が立つのは、根っこが元気に培養液を吸ってる目安です。














ワタアブラムシ駆除のためにGETした「アブラバチ」ですが、ちゃぁ〜んと働いてくれてました。アブラムシがいっぱいついてしまった葉っぱのウラっかわをよく見てみると、マミー化したアブラムシたちがポツポツと見つかります。



マミー(Mummy)というのは、ミイラという意味だそうで、アブラバチがタマゴを産みつけたアブラムシがアブラバチのコドモに寄生されている状態です。

とはいえ、アブラムシたちは実ったばかりのイチゴの果実にもワラワラついてしまいました。そこで50℃温水でイチゴの果実に直接スプレーしてみると、なんともキレイさっぱりいなくなります。








と、いうことで、今年はアブラバチと50℃温水の名コンビ?で、室内の無農薬栽培にトライしていきます。