川崎あたりの今年の三が日は、一日にカラッと晴れて二日と三日が雲が多い日となりました。初詣で列に並んでるとき、日射しがとっても恋しくなったおヒトが、たくさんいらっしゃったのではないでしょうか?
今回の秋冬室内栽培は、「シークレット・ジャルディンDR240」のグロウルームで、トマト10株にHPSランプひとつ、イチゴ10株にMHランプ400Wひとつ、で育ててました。
背丈がひくいイチゴはともかく、トマト10株にHPSランプ400Wひとつは、いくらなんでも足らんのじゃないか? と思ってましたが、案外スクスク育ちました。
が、MHランプ400Wでは室内の温度がなかなか上がらず昼間になっても17℃どまりなので、仕方なく・・・仕方なく!!! トマト10株のHPS4ランプ00WをHPSの600Wへ、イチゴもMHランプからHPSランプ400Wへチェンジしました。
同じワット数でも、MHランプよりHPSランプのほうが光量がつよくて熱も出します。
花や果実が咲きざかりなプラントや、底冷えする寒い冬には、HPSランプは強い味方です。
しかし植物が生長期のあいだにHPSランプをつかうと、強い光と熱のせいで、トップのほうの葉っぱがねじれたり葉っぱが黄色くなってしまったりすることが多々多々あります。
これは、HPSランプの熱ストレスで葉が奇形になってしまったり、強い光で葉っぱの葉緑素がたりなくなって「マグネシウム不足」になったりするからです。
肥料のせいではありませんよ〜。
なので生長期はなるべくMHランプがベストですが、HPSランプを生長期に使う場合は、50cm以上離したほうがベターです。
ところでトマト10株たちは、CANNA TERRA培土で4株、CANNA COCO培地で4株、そして循環式システムのSodaponicsで2株そだててます。
一番生長が早かったのは、CANNA TERRA培土の「イエローミミ」です。
←1段目と2段目の果房がだいぶ色づいてきました。
このイエロー・ミミの4段目の果房は、果実の数がすこし減りましたが、このくらい実りました。
CANNA TERRA培土で育てている「レッド・オーレ」は、中玉サイズのミディトマトです。
一房につく果実の数は、ミニトマトよりも少なめになりましたが、これも生長が早かったです。
んがっ、一番上の4段目の果房は実らなかった花がでてしまいました・・・
ということで「CANNA TERRA培土」は、生長がもっとも早いのですが、それだけに開花期は肥料切れしやすくなるということが、はっきりと理解できました。3段目の花が咲いた頃に、培養液の肥料濃度を徐々に・・・でもしっかりと濃くしていかないと収穫量が少なめになってしまいます。
CANNA TERRA培土とおなじく培養液の肥料濃度を濃くするタイミングを見逃してはならないのが「CANNA COCO培地」です。
COCO培地は、生長期のあいだ生長スピートがややスローペースなので「はやく水やりしたい、もっと肥料あげたい!!!」と手足をバタバタしてしまいがちですが、
←COCO培地の培養液を与えるタイミングは、たっぷりと培養液を含んだ状態よりも20%〜30%軽くなった時です。(または、表面が乾く直前です。ココ培地は表面にも根が張るので、完全に表面を乾かしてしまってはなりません。)
CANNA COOC培地でそだててるトマトたちは、生長がもっともスローペースだったので、本当にハラハラ&イライラしましたが、果房が3段ほどついた頃からCANNA COCO A/Bベース肥料の培養液濃度を思い切って3.5mS/cm〜4mS/cmほどにあげてみました。
するとすると・・・
その後でてきたイエローミミの4段目の果房は、ぬわんと一番果実の数が多く、果こう(実がなってる茎)がフタマタに分かれました。
COCO培地は肥料濃度をガツンと濃くするタイミングを見逃さずに、しっかり管理すれば、水耕栽培と同じか、それ以上に果実が実ります。
このCOCO培地のイエロー・ミミはランプの真下にあって、夜間冷たくなってしまう壁面にも接していないので、10株のトマトのなかでも、一番環境に恵まれています。
ということで、ランプ点灯時と消灯時の室内の気温差もなるべく小さくしたほうがいい! ということが言えるかと思います。
そしてラストが、Sodaponics循環システムのトマトたちです。TERRAやCOCOとちがい、水耕栽培は培養液の肥料濃度をはじめ、水温や酸素量、そしてpH値管理がキモとなります。肥料はCANNA AQUAをあげてます。
なぜこの循環システムがSodaponicsかといえば、その培養液のpH値管理を炭酸ガスで行ってるからです。
(培養液に炭酸ガスを吹き込んでpH値を下げてます。)
さて、その効果ですが、1段目、2段目・・・
そして4段目の果房まで、ついた果実の数がほぼ同じで安定感があります。
・・・ということで以上をバックリまとめますと、CANNA TERRA培土は生長期の展開が早いので、花が咲きはじめたらキチンと培養液の肥料濃度をすこしずつ濃くしていくと、ほかのどのシステムで育てるよりもオイシい果実がたくさん穫れるのでGoodですね。
CANNA COCO培地は、生長期にはあせらずゆっくりペースで見守ってあげて、濃すぎる肥料や、培養液のあたえすぎ、そして強い光を与えたい気持ちをグッッッとこらえますが、いよいよい花が咲きはじめたら、日々ナメルように観察して少しずつ肥料と光を強くしていくと、オモシロイように果実が増えます。